Tokina atx-m 85mm F1.8FE実写レビュー。SONY Eマウントで美しいボケ味が魅力的な新たな選択肢
更新日2024/07/17
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画角は限定されるものの、解像感に優れた描写性や美しいボケを表現することから人気を集めている単焦点レンズ。
そして、各カメラメーカーから販売されている純正レンズだけでなく、近年ではサードパーティーメーカーが開発するレンズも注目を浴びています。
今回はサードパーティー製レンズメーカーとして、数多くのレンズを開発するトキナーから新たにソニーEマウント用単焦点レンズとして発売された「Tokina atx-m 85mm F1.8FE」を実際に使用してレビューを行っていきます。
もくじ
トキナーレンズ最新シリーズ「atx-m」誕生
近年トキナーでは、時代に合わせたスタイルを採用する新シリーズの誕生が目立っています。
これまで高級レンズシリーズとして「opera」「FíRIN」シリーズ、伝統的に開発されてきたAT-Xシリーズの後継シリーズとして「atx-i」がここ数年内に誕生しました。
今回は、「atx-i」シリーズと似た系統の最新シリーズとして。ミラーレス専用のレンズシリーズ「atx-m」が誕生しました。
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SONY Eマウント専用レンズとして
今回ご紹介していくTokina atx-m 85mm F1.8FEは、ソニーEマウント専用レンズとして開発されました。
ソニーのEマウントミラーレス一眼カメラは、勢いが増すミラーレス一眼市場において、注目の存在であり、ユーザーも急増しています。
そんな中、トキナーではサードパーティー製レンズにおける一つの選択肢として「atx-m」シリーズを開発し、その第一弾として単焦点85mmを実現した「Tokina atx-m 85mm F1.8FE」を発表しました。
外観レビュー
ここからは「Tokina atx-m 85mm F1.8FE」を実際に使用した感覚を基にレビューを行っていきます。
まずは、レンズ自体の携帯性やデザインなどの外観面を実機写真とともに解説していきます。
高級感のある質感と丈夫さ
まずレンズを手に持ってみると重みを感じると思います。
レンズは軽い方が良いのは間違いないのですが、描写力を追求するためにはある程度重さは犠牲にする必要があることは間違いありません。
カメラボディにレンズを取り付けた際のバランス感も重要で、Tokina atx-m 85mm F1.8FEでは、カメラボディとのバランスも考慮されたサイズ感となっています。
また、軽いレンズほど、耐久性に優れていないことが大半であるため、レンズにおける重みというのは、描写力に証でもあり、あらゆる環境下でも使いやすい証拠の一つでもあるのです。
また、レンズにおける触り心地と、レンズ外観における表面の光沢は、高級感が伝わってくる上質な仕上がりとなっています。
高画質を実現するための大口径
レンズの根元部分と比較してレンズ口径が大きいのがこのレンズの特徴です。
しかしレンズ自体が巨大なわけではなく、大きさのイメージとしては太く、短い印象です。
フィルターサイズは72mmを採用しており、大口径レンズらしい解像力を感じることができる大きなメリットがあります。
画質に関してある程度妥協することで、更にコンパクトなボディへと仕上げることはできたのかもしれませんが、画質に妥協することなく大口径を採用しています。
デザインはよりシンプルに
Tokina atx-m 85mm F1.8FEにおけるレンズデザインは非常にシンプルです。
黒色を基調としたデザイン性で、余計な装飾などは一切ありません。
近年はこのようなシンプルなデザインを採用することが主流で、飾りすぎないクールな印象があります。
シンプルとはいえ、質素なデザインという訳ではなく、フォーカスリングの大きさやレンズ名のフォントなど、細かい部分でデザインへの配慮が行われています。
性能レビュー
ここからはTokina atx-m 85mm F1.8FEを実際に使用して撮影した作例を基に、描写力など、レンズ本来の性能についてご紹介していきます。
85mmという画角
Tokina atx-m 85mm F1.8FEで採用された85mmという焦点距離は、標準域でも望遠域でもない、難しい画角と言えるでしょう。
単焦点レンズは、ズーム域が存在しないため、決められた画角で撮影する必要があります。
85mmとなると少し遠景の風景や、被写体と背景の距離感から生み出されるボケ味の表現にも適しており、ボケが美しいとされる単焦点レンズの特徴を体感することのできるレンズの一つです。
今回のTokina atx-m 85mm F1.8FEでも単焦点レンズらしいボケ味の他にも、優れた解像力を誇る描写などを体感でき、ポートレート撮影など質感が重視される撮影においても活躍するレンズとなっています。
単焦点の魅力である優れたボケの美しさ
Tokina atx-m 85mm F1.8FEでは、85mmという中望遠の焦点距離を保有しながら、開放絞り値F1.8を実現していることでボケの表現性にも優れています。
そしてボケの出方というのも、レンズによって大きな差が出るところですが、Tokina atx-m 85mm F1.8FEでは、非常に柔らかく自然なボケを演出しています。
近年ではスマートフォンなどでもボケているように見せることができる機能なども誕生していますが、カメラの構造によって生じるボケとは大きく異なります。
Tokina atx-m 85mm F1.8FEでは、まさに自然なボケ味が魅力的なレンズとして、スマートフォンでは感じることのできない表現力を体感することができます。
場所やシーンを選ばない優れた発色
レンズの表現力において「発色」も重要な性能の一つとなります。
基本的に写真における色づくりというのはカメラボディ側で調整されるものですが、そもそも写し出すための役割を果たすレンズにおいても発色に大きな影響を与えます。
Tokina atx-m 85mm F1.8FEでは、撮影場所や時間帯、天候、シーンなどを選ばない安定した発色を実現しています。
私個人の感覚としては青などの寒色系は比較的強めに強調されており、逆の暖色系は派手に出ることのない、落ち着いた発色を実現しています。
Tokina atx-m 85mm F1.8FEで写す冬の北海道・札幌
製品仕様表
モデル名 | Tokina atx-m 85mm F1.8FE |
---|---|
焦点距離 | 85mm |
明るさ | F1.8 |
レンズ構成 | 7群10枚 |
最短撮影距離 | 0.8m |
マクロ最大倍率 | 1:8 |
フィルター径 | 72mm |
最大径 | Φ80mm |
長さ | 93mm |
質量 | 645g |
絞り羽根 | 9枚 |
最初絞り | F16 |
手ぶれ補正効果 | – |
純正レンズがすべてではない時代に
かつては「質を求めるなら純正レンズ」という風潮があったことは事実です。
そして確かにサードパーティー製レンズメーカーは、純正レンズを開発するカメラメーカーと比較して技術力に乏しく、レンズとしての質を向上させることに苦戦していました。
しかし、近年ではサードパーティー製レンズメーカーからも驚きの性能を保有したレンズが発売されており、純正レンズだけがすべてではないと言い切ることのできる時代になりました。
今回ご紹介してきたTokina atx-m 85mm F1.8FEも、ソニーのEマウント用レンズとして、「写りにこだわる方」におすすめできる単焦点レンズです。
気になるレンズはレンタルでお試し
レンズは一生モノと考えて良いほど、機材において重要な存在となります。
そして良いレンズになるほど高価になる傾向があり、即決で購入するには難しい金額であることも少なくありません。
そんな時におすすめなのがカメラ機材のレンタルサービスです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきたTokina atx-m 85mm F1.8FEをはじめ、多くのミラーレス一眼用レンズをレンタルすることができます。
購入を迷っているレンズは、購入前に一度試されることがおすすめです。
ぜひこの機会にRentioで気になるレンズをレンタルして、レンズ選びに役立ててください。
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