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2020年10月に発表されたiPhone12シリーズから充電器の同梱が終了し、それによってワイヤレス充電器の「MagSafe Charger」の購入を検討する方も少なくないと思います。
有線ケーブルに慣れている方にとっては、ワイヤレス充電器の使い勝手や充電パフォーマンスに不安を感じることもあるでしょう。
そこで、この記事ではAppleのワイヤレス充電器「MagSafe Charger」の実機レビューを紹介したいと思います。
もくじ
MagSafe Chargerの特長
iPhone12全機種の背面にバチンとくっつけて充電できる「MagSafe充電器(MagSafe Charger)」は、磁石が強力になったことで正確な位置を捉えて通電効率がアップしたのが最大の特長です。
そのような出力効率の改善と合わせて、主な特長として以下3つを紹介します。
- 最大15Wのワイヤレス充電
- iPhone 12から離れない強い磁力
- 互換性の高さ
最大15Wのワイヤレス充電
「MagSafe Charger」は最大15Wのワイヤレス充電が可能になりました。
これまで人気の高かったAnkerのワイヤレス充電器においても最大7.5Wの出力だったので従来製品の約2倍の充電効率に改善されたことになります。
- 入力電圧/電流:9V/2.2Aまたは5V/3.0A
- 動作温度:0〜35度
iPhone 12から離れない強い磁力
高い充電効率を可能にしたのがiPhone 12シリーズに内蔵された磁石(MagSafe)です。
「MagSafe Charger」がiPhone 12本体の充電スポットにピッタリと貼り付くので、動画のように振り回しても位置ずれする心配がありません。
また、これまでは充電しながら動かすことが困難でしたが、「MagSafe Charger」なら直径1mの範囲で充電しながらの移動が可能です。
互換性の高さ
「MagSafe Charger」はワイヤレス給電規格のQi対応しており、2017年以降に発売されたiPhoneやAirPods、他メーカーのQi対応デバイスであればワイヤレス充電が可能です。
ただし、磁力によって正確な位置にくっつかないと同様の出力を得ることはできませんので、当分はiPhone 12シリーズ専用の充電器として活躍することになるでしょう。
主なメーカー | 主な対象機種 |
---|---|
Apple | iPhone 12 Pro,iPhone 12 Pro Max,iPhone 12 mini,iPhone 12,iPhone 11 Pro,iPhone 11 Pro Max,iPhone 11,iPhone SE(第2世代),iPhone XS,iPhone XS Max,iPhone XR,iPhone X,iPhone 8,iPhone 8 Plus |
AirPods Pro,AirPods with Wireless Charging Case(第2世代),Wireless Charging Case for AirPods | |
Samsung | Galaxy S20+ 5G SC-52A,Galaxy S20 5G SC-51A,Galaxy Note10+ SC-01M,Galaxy S10 SC-03L,Galaxy S10+ SC-04L |
Sony | Xperia 1 II SO-51A,Xperia XZ3 SO-01L,Xperia XZ2 SO-03K |
MagSafe Chargerの実機レビュー
公式サイトでは「MagSafe Charger」に関する情報が不足しておりますので、実機を使って外観やサイズをレビューしてみたいと思います。
サイズ感を徹底解剖
USB-Cケーブルの長さ以外の情報がありませんでしたので、メジャーとデジタルスケールを使って独自に計測しました。
- 本体サイズ:直径約5cm×厚み約0.5cm
- 重さ:約50g
- USB-Cケーブル:長さ約1m
電源アダプタは付属せず
「MagSafe Charger」には電源アダプタが付属しないので、別売りの「Apple 20W USB-C電源アダプタ」を推奨しています。
ですが、公式サポートに問い合わせたところ「出力が18W以上の電源アダプタであれば問題なく使える」という回答だったので、MacBook Airに付属する「30W 電源アダプタ」やPD対応のモバイルバッテリーでも代用が可能です。
推奨電源アダプタの仕様 | |
---|---|
周波数 | 50〜60Hz,単相 |
線間電圧 | 100〜240V,VAC |
出力電圧/電流 | DC9V/2.2A |
最小電力出力 | 20W |
出力ポート | USB-C |
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クリアケースも磁石でぴったり
MagSafe対応の純正クリアケースにも中央にマグネットを内蔵しているので「MagSafe Charger」もぴったりとハマります。
MagSafe Chargerの充電出力を検証
最大15W出力のワイヤレス充電器である「MagSafe Charger」ですが、「USB電流電圧テスター」を使って入力側を計測してみました。
電源アダプタにはAppleの「30W 電源アダプタ」を使い、iPhone 8 PlusとiPhone 12 Pro、AirPodsを使って検証しました。
iPhone 12 Proで充電した場合
本命のiPhone 12 Proで充電したところ約16.73W(8.67V/1.93A前後)の値が出ました。
推奨の「9V/2.2A」には届きませんでしたが、バッテリー残量が50%以上残った状態だったことも加味するとスペック値に近いものだろうと推測できます。
ちなみにiPhone 12 Proに接続すると、動画のようなアニメーションが表示されます。細かいところまでこだわっていて、さすがAppleと言わざるを得ません。
iPhone 8 Plusで充電した場合
一方で残バッテリー15%以下のiPhone 8 Plusで試したところ約5.74W(8.70V/0.66A前後)と非常に低い値になりました。
iPhone 12 Proのように「MagSafe Charger」がくっつかないため、少しでも位置がずれると充電されなかったことも付け加えておきます。
互換性はあっても実用性はないと考えて良いでしょう。
AirPodsで充電した場合
AirPodsは約2.19W(8.75V/0.25A前後)になりました。
中央におけば充電ができるのでiPhone 8 Plusのようにスポットを調整するような面倒さはなく、モバイルバッテリーの低電流モードと同程度くらいの出力は得られているようでした。
MagSafe Chargerの注意点
「MagSafe Charger」を使う上で注意してほしいことを2点まとめました。
取り扱いには十分気をつけてください。
雑に扱うと断線の恐れが
iPhone 12と「MagSafe Charger」は強力な磁力で貼り付く分、雑に使うとUSB-Cケーブルの根本に負担がかかります。負担がかかりすぎると断線してしまうかもしれません。
ケーブルを持ってiPhoneを引き寄せるような行為せず、丁寧に扱いましょう。
ペースメーカーの人は要相談
「MagSafe Charger」には電磁場を発生させる磁石および無線送信機が内蔵されているため、ペースメーカーを使用している方は必ず購入前に医師や医用電気機器メーカーに相談してから判断してください。
MagSafe Chargerは急速ワイヤレス充電器
「MagSafe Charger」は急速ワイヤレス充電器とも言える高出力が魅力です。
一方でiPhone 12シリーズ以外だと実用レベルとしては不十分と言わざるをえませんので、今後対応機種が多くなるにつれて期待の高まる製品と言えるでしょう。
iPhone 12シリーズの購入/機種変更をする方なら、「MagSafe Charger」は後悔の少ない充電器になるでしょう。
スマホはレンタルもできる
機種変更までの代替え機としての利用はもちろん、必要な期間だけスマホを使いたいならレンタルがおすすめです。
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