Apple AirPods 3(第3世代,2021年モデル)を使用レビュー!AirPods Proや第2世代と違いを比較してみた
更新日2022/12/20
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スティック型のワイヤレスイヤホンを一般化させたAppleの「AirPods」。2019年に発売されたAirPods(第2世代)は未だに高い人気を誇ります。
そして、2021年10月26日、待望の新型AirPodsが発売されました。第2世代モデルから約2年半、新型AirPodsをまだかまだかと待ち望んていた方も多いことでしょう。
この記事では2021年モデルの「AirPods(第3世代)」を見た目が似ているAirPods Proと比較しながらレビューしてみました。第2世代モデルからの改良点も含めて、参考にしていただければと思います。
2022年9月に発売された最新の「AirPods Pro(第2世代)」については、以下の記事を参照ください。
→AirPods Pro(第2世代)の詳しいレビューはこちら
もくじ
AirPods(第3世代)の特長
「AirPods(第3世代)」は「AirPods Pro」の性能を踏襲したインナーイヤー型のワイヤレスイヤホンだと言えるでしょう。見た目の形状からみても「AirPods Pro」に似ています。
ノイズキャンセリング機能および外音取り込み機能はありませんが、空間オーディオとアダプティブイコライゼーションに対応し、第2世代モデルよりもサウンドと楽しめる機能が含まれています。
主な特長
- 空間オーディオ(Dolby Atomos)に対応し、サラウンドサウンドを楽しめる
- 内向きのマイクを搭載し、耳に合わせた音楽を自動的に調節するアダプティブイコライゼーションに対応
- バッテリー性能が向上
- 第2世代モデルとほぼ同等のサイズ感におさめながらも高性能に
- MagSafe充電ケースも含めてIPX4相当の防滴性能に対応
- 耳の負担が少ないインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン
製品スペック比較表
項目 | AirPods (第3世代) |
AirPods (第2世代) |
AirPods Pro |
---|---|---|---|
イヤホンタイプ | インナーイヤー型の完全ワイヤレス(左右分離型) | カナル型の完全ワイヤレス(左右分離型) | |
ノイズキャンセリング | なし | アクティブノイズキャンセリング 外部音取り込みモード |
|
マイク | デュアルビームフォーミングマイク +内向きのマイク |
デュアルビームフォーミングマイク | デュアルビームフォーミングマイク +内向きのマイク |
空間オーディオ | 対応 | 非対応 | 対応 |
アダプティブイコライゼーション | 対応 | 非対応 | 対応 |
連続使用時間 (音楽再生時) |
・イヤホン単体:最大6時間 ※空間オーディオ有効なら最大5時間 ・充電ケース込:最大30時間 |
・イヤホン単体:最大5時間 ・充電ケース込:24時間以上 |
・イヤホン単体:最大5時間 ※ANC+外部音取り込みが有効なら最大4.5時間 ・充電ケース込:24時間以上 |
充電方法 | ・USB-C to Lightningケーブル ・MagSafe充電もしくはQi規格のワイヤレス充電 |
・USB-A to Lightningケーブル ・Qi規格のワイヤレス充電 |
・USB-C to Lightningケーブル ・MagSafe充電もしくはQi規格のワイヤレス充電 |
操作方法 | 感圧センサーをつまんで操作 | 側面をタップ | 感圧センサーをつまんで操作 |
ドライバー | 専用の高偏位Appleドライバ | – | 専用の高偏位Appleドライバ |
接続方式 | Bluetooth 5.0 | ||
対応コーデック | SBC AAC |
||
防水性能 | IPX4(充電ケース含む) | なし | IPX4(充電ケース除く) |
カラーバリエーション | ホワイト | ||
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
イヤホン:約18.26mm×19.21mm×30.79mm 充電ケース:約54.40mm×21.38mm×46.40mm |
イヤホン:約16.5mm×18.0mm×40.5mm 充電ケース:約44.3mm×21.3mm×53.5mm |
イヤホン:約21.8mm×24.0mm×30.9mm 充電ケース:約60.6mm×21.7mm×45.2mm |
重さ | イヤホン:約4.28g×2 充電ケース:約37.91g |
イヤホン:約4g×2 充電ケース:約38.2g |
イヤホン:約5.4g(イヤーチップ込)×2 充電ケース:約45.6g |
公式税込価格 (2021年10月26日現在) |
23,800円 | 16,800円 | 30,580円 |
AirPods(第3世代)を実機レビュー
特長やスペックを見れば、「AirPods(第3世代)」は「AirPods Pro」の性能を引き継ぎ正当な進化を遂げたモデルと言えます。
もう少し詳細な部分を確認するために、実機を手に取りながら外観や使用感の違いも確認してみます。
セット内容
「AirPods(第3世代)」のセット内容はご覧のとおりです。
第2世代モデルと比べればLightningケーブルがType-AからType-Cに、充電ケースがMagaSafe対応になりましたが、同梱物の内容そのものに大きな変更はありません。
また、インナーイヤー型であるため、カナル型の「AirPods Pro」のようにイヤーチップも含まれていません。
主な特長
- AirPods(イヤホン本体)
- MagSafe充電ケース
- USB-C to Lightningケーブル
- マニュアル 等
第2世代モデルのコンパクトなサイズ感を踏襲
「AirPods(第3世代)」と第2世代モデルは横向きと縦向きと形状の違いはあれど、大きさと重さはほぼ同じです。コンパクトなサイズ感を据え置いたままのアップデートになるので、第2世代モデルから買い替えを検討している方にとってイメージしやすいかもしれません。
イヤホンは第2世代モデルよりも丸みを帯び一回り大きいサイズ感です。その分、スピーカーやマイク、センサーのスペースも広く取られています。スティック部分も約1cm短くなり、全体的に「AirPods Pro」の設計を色濃く踏襲していることが分かります。
「AirPods(第3世代)」の外側マイクには風切り音を最小限に抑える特別なアコースティックメッシュ施されており、本製品の特長の1つとして紹介されています。しかし、よくよく見比べてみると「AirPods Pro」にも同様のものを確認できました。この仕様に関しては、マイク性能の比較検証もしているので参考にしてください。
項目 | AirPods (第3世代) |
AirPods (第2世代) |
AirPods Pro |
---|---|---|---|
サイズ(幅) | イヤホン:約18.26mm 充電ケース:約54.40mm |
イヤホン:約16.5mm 充電ケース:約44.3mm |
イヤホン:約21.8mm 充電ケース:約60.6mm |
サイズ(奥行き) | イヤホン:約19.21mm 充電ケース:約21.38mm |
イヤホン:約18.0mm 充電ケース:約21.3mm |
イヤホン:約24.0mm 充電ケース:約21.7mmm |
サイズ(高さ) | イヤホン:約30.79mm 充電ケース:約46.40mm |
イヤホン:約40.5mm 充電ケース:約53.5mm |
イヤホン:約30.9mm 充電ケース:約45.2mm |
重さ | イヤホン:約4.28g×2 充電ケース:約37.91g |
イヤホン:約4g×2 充電ケース:約38.2g |
イヤホン:約5.4g×2 充電ケース:約45.6g |
密着しながらも快適は装着感
ノイズキャンセリング対応の「AirPods Pro」の形状を取っていることで、「AirPods(第3世代)」は第2世代モデルよりも密着感と装着時の安定感が高まりました。
イメージで説明すると、第2世代モデルは耳に置くだけ引っ掛けるだけ、「AirPods(第3世代)」は耳に差し込まれている、といった感じです。そのため、重さは0.28g/個しか変わりませんが、「AirPods(第3世代)」のほうが耳に重量感を覚えます。
ただカナル型のような圧迫感はなく、密着しつつもインナーイヤー型ならではの開放感も兼ね備えているイヤホンです。
イヤホン操作は感圧センサーのつまみ式
イヤホン本体の操作方法も「AirPods Pro」と同じく、スティック部分側面にある感圧センサーのつまみ方式です。この操作性に関しては、第2世代モデルのほうが直感的で使いやすかったように思います。
せっかくのスティック形状なので、HUAWEI FreeBuds Proのようなスワイプ操作も加え、音量ボリュームの変更もイヤホン本体でできるように改良されていたら嬉しかったです。
つまみ操作
- 1回押す:再生、一時停止、電話に応答
- 2回押す:次の曲にスキップ
- 3回押す:前の曲にスキップ
- 長押し:Siriを起動
- 「Hey Siri」を話しかける:曲の再生、電話の発信、経路のチェックなどの操作
操作の割当変更はできない
第2世代モデルは左右のダブルタップにそれぞれ機能を割り当てることができたのですが、「AirPods(第3世代)」のつまみ操作は固定されています。「AirPods Pro」は長押し操作時のノイズキャンセリング関連の割当変更だけ可能です。
個人的な使い方になりますが、プレイリストを聞いている時は気に入った曲をもう一回聴きたいときに”前の曲にスキップ”をよく使います。逆に言えば”次の曲にスキップ”を使うことはほとんどありません。
機能割当が固定されていることで、毎回3回押す動作は面倒に感じました。
AirPods全般に言えますが、次世代機にはボリュームコントロールの追加と自由な機能割当を期待したいです。
シリーズ最長の長持ちバッテリー
「AirPods(第3世代)」は、第2世代モデルや「AirPods Pro」よりも1時間長く連続使用できるバッテリーに改良されました。
充電ケース込なら約6時間長く、空間オーディオを使用し続けても従来の最長時間(5時間)と変わらないバッテリー持ちになりました。
バッテリー性能 /充電 |
AirPods (第3世代) |
AirPods (第2世代) |
AirPods Pro |
---|---|---|---|
イヤホン単体 の連続使用時間 (音楽再生時) |
最大6時間 ※空間オーディオ有効なら最大5時間 |
最大5時間 | 最大5時間 ※ANC+外部音取り込みが有効なら最大4.5時間 |
充電ケース込 の連続使用時間 (音楽再生時) |
最大30時間 | 24時間以上 | 24時間以上 |
充電時間 | 充電ケース5分間の充電で約1時間の再生 | 充電ケース15分間の充電で約3時間の再生 | 充電ケース5分間の充電で約1時間の再生 |
有線充電 | USB-C to Lightningケーブル | USB-A to Lightningケーブル | USB-C to Lightningケーブル |
ワイヤレス充電 | 対応(MagSafe対応) | 対応 | 対応(MagSafe対応) |
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IPX4の防滴性能、充電ケースも対応
「AirPods(第3世代)」にはIPX4等級の防滴性能が施されています。「AirPods Pro」と同じ防滴性能かと思いきや、「AirPods(第3世代)」は充電ケースも防滴仕様です。
充電ケースも一緒に携帯してランニングをしたい方や雨の日に出かける場合でも、より安心して使えるようになったと言えるでしょう。ただ、“耐汗耐水性能は永続的に維持されるものではなく、通常の使用によって耐性が低下する可能性があります。”と注意書きがあるように、できるだけ濡らさないように注意することは引き続き必要です。
防滴性能 | AirPods (第3世代) |
AirPods (第2世代) |
AirPods Pro |
---|---|---|---|
イヤホン単体 | IPX4 | – | IPX4 |
充電ケース | IPX4 | – | – |
300〜500mmの高さより10分間、全方向に10L/分の放水を受けるテストを行った結果、有害な影響を受けない=侵入に対する保護が確認されたこと
AirPods(第3世代)で聴き比べてみた感想
「AirPods(第3世代)」を第2世代モデルや「AirPods Pro」と比べながら製品仕様や使い勝手を確認してきましたが、最も気になるのは音質面だと思います。
特に空間オーディオに対応したということで、ノイズキャンセリングがなくてもどのくらい臨場感のあるサウンドを楽しめるのか知りたいですよね。
Amazon Music HDも空間オーディオコンテンツを拡充したタイミングでもあったので、3製品で聴き比べしてみました。
中低音域に特徴を感じる音質
まず、「AirPods(第3世代)」は第2世代モデルよりも音質は明らかに良くなっていました。特に中低音域に厚みを感じるのが特徴的でした。
これは「AirPods Pro」と同じ専用の高偏位Appleドライバが搭載されていること、それから内向きにマイクによるアダプティブイコライゼーションが効いているからだと思います。アダプティブイコライゼーションとは、内向きのマイク音を検知して低域と中域の周波数をリアルタイムに調整する機能です。
「AirPods Pro」にも搭載されていることからも、「AirPods(第3世代)」と「AirPods(第3世代)」では音質面の違いは感じませんでした。
空間オーディオは物足りなさを感じた
空間オーディオを楽しむなら、カナル型の「AirPods Pro」のほうが良かったです。遮音性が高いため、音の反響や広がりを感じやすいのかもしれません。
一方で、「AirPods(第3世代)」は耳に負担がかかりにくいインナーイヤー型です。耳とイヤホンに隙間ができるため、音が一方通行で出ていってしまうような、反響音を活かせていないように感じました。ちなみに、第2世代モデルは空間オーディオに対応していません。
空間オーディオといえばSONYのWF-1000XM4で聴いた時が一番感動したので、こちらも参考にしてください。
SONY WF-1000XM4を試聴レビュー!AirPods Proと音質やノイズキャンセリングを比較してみた – Rentio PRESS[レンティオプレス]
クリアな声が届くマイク性能
3製品それぞれで同じ相手にLINE通話をしマイク性能を比べたところ、いずれも大きな差はありませんでした。どの製品もマイクが外側にあることで、声をクリアに拾えていたようです。
一方で少々騒がしいところや風のある場所になると、第2世代モデルの雑音が目立っていたとのことです。「AirPods(第3世代)」と「AirPods Pro」は違いが見られなかったということから、外側マイクに施された風切り音を最小限に抑える特別なアコースティックメッシュが一定の役割を果たしていたということなのでしょう。
肌検出センサーで接続の誤作動少なくなるかも
第2世代モデルと「AirPods Pro」に搭載されていた光学センサーですが、「AirPods(第3世代)」では新しく肌検出センサーに置き換わりました。それによって接続の誤作動が減少するかも、という期待を抱きました。
この記事を執筆するために使い比べていた最中も、第2世代モデルと「AirPods Pro」は1回ずつBluetooth接続は確認できるのに音の出力ができなくなる事象に陥りました。AirPods利用者ならしばしば経験しているかもしれません。
が、「AirPods(第3世代)」はそのような接続誤作動は起きませんでした。
接続の誤作動や安定性についてはもう少し使い込んでみてから判断したいと思います。
AirPods(第3世代)は買いなのか
第2世代モデルと比べると音質面・バッテリー性能・防滴仕様が改善されている「AirPods(第3世代)」ですが、「買いですか?」と問われると悩んでしまいます。
というのも、「AirPods(第3世代)」の税込価格は23,800円なのですが、「AirPods Pro」や「SONY WF-1000XM4」も同価格帯まで値下がりしているためです。
価格によるコスパも考慮するなら、インナーイヤー型にこだわらない限りは、音質面で優れ、ノイズキャンセリングも搭載している「AirPods Pro」や「SONY WF-1000XM4」をおすすめしたいと思います。
ただし、耳に負担が少ない形状と軽さでApple製品と相性が良いワイヤレスイヤホンを検討しているなら、「AirPods(第3世代)」は現状ベストな選択肢と言えるでしょう。
ワイヤレスイヤホンはまずはお試しレンタルを
実際の付け心地や音質を知ってから検討したい方にはワイヤレスイヤホンのレンタルをおすすめします。
家電レンタルの「Rentio(レンティオ)」では、7泊8日からヘッドホンやイヤホンのレンタルを提供しており、借りた製品が気に入った場合「そのまま購入」することもできます。
多数のメーカーおよび製品を取り扱っておりますので、まずはレンタルで試してみてから購入判断をしてはいかがでしょうか。
[レンタル] ヘッドホン・イヤホン 買う前にお試し – Rentio[レンティオ]
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