TAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2 実写レビュー | 進化したフルサイズ対応高倍率ズームの実力を検証
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広角から望遠まで1本で撮影対象をカバーしてくれる便利ズームで親しまれる高倍率ズームレンズ。
ミラーレス全盛の今も、根強い人気を誇るレンズジャンルとして、各レンズメーカーが力を入れて開発を行っています。
今回ご紹介していくのは、高倍率ズームレンズのパイオニアとして名を馳せるTAMRON(タムロン)が開発したフルサイズミラーレス用高倍率ズームレンズ「TAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2」です。
約5年半の時を経て、2代目「G2」として誕生したこのレンズを、初代との比較や実際に撮影した作例とともにご紹介していきます。
もくじ
焦点距離域を拡大させた万能高倍率ズームの2代目
今回ご紹介していくTAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2は、2020年6月に発売されたTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの後継モデルとして誕生しました。
タムロンでは、歴史的に高倍率ズームレンズの開発に自信を持っており、高倍率ズームレンズのパイオニアとして、現代においても開発を継続し、利便性の高いレンズとして定評があります。
これまでの通例として、高倍率ズームレンズはAPS-Cセンサー専用レンズであることが多かったのですが、フルサイズセンサー搭載モデルの敷居が下がったこともあり、このTAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2は、フルサイズセンサー搭載モデルへの装着に対応していることも大きな特徴となります。
そして先代のTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDと比べて、広角側で焦点距離域が広がったことが、大きな進化点となります。
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外観レビュー
初代から失われない携帯性
広角側から望遠側まで1本でカバーするレンズですが、持ち運びに負担にならない携帯性は、先代からしっかりと受け継がれています。
長さ121.5mm、質量575gという小さく、軽い設計を実現していることで、複数レンズを持ち歩かなくて済むという既存の高倍率ズームレンズのメリットに加えて、持ち歩くこの1本ですら携帯性に優れた仕上がりとなっています。
タムロンの多くのレンズで採用されるフィルター径φ67mm
タムロンが展開するフルサイズミラーレス用のレンズでは、フィルター径「φ67mm」を採用しているモデルが多く、ラインナップとして足並みが揃えられています。
こちらのTAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2も、フィルター径はφ67mmを採用しており、これが小型、軽量化を叶えているだけでなく、タムロンの他のレンズを所有している方にとっては、フィルター径が統一されていることで、NDフィルターやPLフィルターといった、レンズフィルター類やレンズキャップをレンズ径毎に揃える必要がないというメリットが生まれます。
性能レビュー
広角側の焦点距離が28mmから25mmまで拡大
TAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2における、先代からの大きな違いは、冒頭でもご紹介しましたが、広角側の焦点距離が28mmから25mmに変化したことです。
28mmでも日常スナップで使用する分には、大きな不便を感じることはありませんが、やはり広角側で画角に余裕ができると、撮影できる幅も広がるという印象を受けます。
より画角が広がったことで、特に旅行先など、自然風景を撮影する際に恩恵を受けることができ、先代の画角と比べてみることで、大きくメリットを体感できました。
高倍率ズームのパイオニアの意地を感じる解像力
高倍率ズームレンズというのは、焦点距離域が広いがゆえに、どうしても単焦点レンズや、その他の広角、望遠などジャンルをしっかり区切ったレンズと比較すると画質面で劣る傾向にあります。
しかし、技術の進歩とともに高倍率ズームレンズの画質が悪いというのは、解消されつつある現状にあります。
詳しくは作例を細かくご覧いただくことをおすすめしますが、広角端25mmからテレ端200mmまで、画面中央から四隅まで崩れることのない優れた解像力を実現しています。
これは、長年タムロンが高倍率ズームレンズのパイオニアとして業界を牽引してきた意地と誇りが感じられる仕上がりです。
最大撮影倍率1:1.9のハーフマクロ撮影にも対応
広がった焦点距離域と美しい描写力だけでも、レンズとして大きな魅力が存在しますが、TAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2では、ハーフマクロ撮影にも対応します。
広角端25mmでは、最短撮影距離0.16mを実現しており、最大撮影倍率に関しても1:1.9となっています。
初代28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDでは、最大撮影倍率が1:3.1であったことから、近接撮影性能も大きく向上したポイントで、被写体に近づいた撮影も行うことができる、表現力の高い高倍率ズームレンズなのです。
TAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2を使って撮影した作例


製品仕様表
| モデル名 | TAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2 |
|---|---|
| 焦点距離 | 25-200mm |
| 明るさ | F2.8-5.6 |
| レンズ構成 | 14群18枚 |
| 絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
| 最短撮影距離 | 0.16m 16cm(ワイド端)/0.8m 80cm(テレ端) |
| 最大撮影倍率 | 1:1.9(ワイド端)/1:3.9(テレ端) |
| 最小絞り | F16-32 |
| 手ぶれ補正効果 | – |
| フィルター径 | φ67mm |
| 最大径 | φ76.2mm |
| 長さ | 121.5mm(ソニーEマウント用) |
| 質量 | 575g(ソニーEマウント用) |
更に使い勝手が良くなった便利ズームレンズ
広角から望遠まで1本でカバーするという高倍率ズームレンズですが、もはやメリットは複数のレンズを持たなくて良いに留まらなくなりました。
今回ご紹介してきたTAMRON 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2は、コンパクトな携帯性、初代と比較して向上した広角側に広がった焦点距離域、最大撮影倍率の向上によるハーフマクロ撮影への対応など、高倍率ズームレンズの歴史を考えると「ここまで来たか」と思わせてくれる性能を実現しています。
画角の使い勝手が良いだけでなく、実用的に使用できる更に使い勝手が良くなった便利なズームレンズとして、Eマウントユーザーの方には是非お試し頂きたい逸品です。
気になるレンズはレンタルできる
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