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Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXを実写レビュー。トキナーだから実現した高性能広角レンズ

Atsushi Yoshioka
Atsushi Yoshioka

更新日2024/07/17

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXを実写レビュー。トキナーだから実現した高性能広角レンズ

写真の表現を広げてくれる広角レンズ。現在までに様々な広角レンズが開発され、販売されてきましたが、広い画角ゆえに周辺部の解像度やフレア・ゴーストなどの対策が非常に難しい印象です。

さらに良質な広角レンズの中でも35mmフルサイズセンサー搭載機に装着することができるレンズは極めて珍しい存在です。しかし、フルサイズだからこその画質や画角を求める方は少なくないはずです。

今回はそんなフルサイズセンサー搭載機に対応した貴重な広角レンズのうち、高いコストパフォーマンスで人気を集める「Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX」を実際に使ってレビューしていきます。

フルサイズ対応の使いやすい広角レンズ

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX 広角レンズ

トキナーから販売されているこちらのAT-X 16-28 F2.8 PRO FXは、焦点距離16mmから28mmに対応している広角レンズです。

この焦点距離範囲は一見よく見かけるような気がしますが、大半がAPS-C専用レンズとなるため、実際の焦点距離換算はキヤノンでは1.6倍、ニコンでは1.5倍となり、広角レンズではなく、標準レンズのジャンルに属します。

フルサイズで貴重な広角レンズ

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX フルサイズ対応

冒頭でもご紹介しましたが、フルサイズセンサーに対応している広角レンズは非常に貴重で、高価な純正レンズかSIGMAやTAMRONから販売されている数モデルしか思い当たりません。

サードパーティー製レンズが登場するまでは、広角レンズというのは、超望遠レンズよりも手が出しにくい存在でした。

今回のAT-X 16-28 F2.8 PRO FXは、フルサイズモデルに対応し、広角域をカバーしながら絞り開放F2.8という明るさを実現する、広い画角だけでなくボケ味や暗い場所での撮影にも効果的で、使いやすく万能なレンズです。

サードパーティー製レンズとして低価格を実現

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX 低価格

先ほどの通り、これまで広角レンズというのは非常に高価になりやすく、手が届きにくい存在でしたが、こちらのTokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXは、サードパーティー製レンズということもありお手頃価格を実現しています。

2018年11月末現在、通販サイトamazonで81,162円(税込)となっており、フルサイズ対応の広角レンズとしては非常に安価な10万円以下を実現しています。

これからAT-X 16-28 F2.8 PRO FXの特徴をご紹介していきますが、このレンズがどれだけコストパフォーマンスに優れているかお分かりいただけるでしょう。

カメラレンズの選び方!純正とサードパーティーの違いを比較して解説 – RentioPress

TOKINA AT-X 16-28 F2.8 PRO FXの特徴

貴重な広角レンズとはいえ、実際に撮影できる画像の仕上がりなどは気になるところです。

ここからはTOKINA AT-X 16-28 F2.8 PRO FXの特徴を実際に使用した感覚を基にご紹介していきます。

青の発色で魅せる青空の表現力

今回ご紹介しているAT-X 16-28 F2.8 PRO FXに限らず、トキナーのレンズでは青空の表現で重要となる「青色」の発色で非常に優れた能力を発揮します。

今回は広角レンズということで画角内に青空が写る面積も広くなり、風景写真などでは「青色の印象」というのが非常に重要となります。

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX トキナーブルー

Canon EOS 6D, Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX, F10, 1/160秒, ISO-4000, 焦点距離 16mm, 戸越公園

こちらの作例は撮影したデータのJPEG撮って出し版ですが、レンズの表現力だけでここまで美しい青色を出すことができるのが、大きな魅力と言えるでしょう。

広角レンズながら歪みの少ない仕上がりを実現

東京駅 KITTE クリスマスツリー

Canon EOS 6D, Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX, F11, 1/100秒, ISO-4000, 焦点距離 16mm, 東京駅 KITTE

広角レンズを使用する上で悩みとなるのが画面上に見られる歪曲収差。広角レンズの多くでレンズの形状が円形であることで、写し出された建物などの輪郭が歪むなどの弊害が発生します。

しかしAT-X 16-28 F2.8 PRO FXは、歪曲収差による画像の違和感を覚えることがなく、画面上に写し出された直線も正しい形に表現してくれます。

トキナーはあえて16-28mmという焦点距離を選択することで歪曲収差の影響を皆無にする質の高いレンズへと仕上げたのです。

周辺部まで抜群の解像力

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX 解像力

Canon EOS 6D, Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX, F11, 1/30秒, ISO-4000, 焦点距離 16mm, 東京駅丸の内南口改札

先ほどでもご紹介した通り、広角レンズで問題となってくるのが周辺部の解像力。中でも絞り開放時の解像力はレンズによって大きな差が出てきます。

AT-X 16-28 F2.8 PRO FXの大きなメリットは、開放の絞り値がF2.8であること。基本的にレンズは数段絞った状態が最高のパフォーマンスを発揮すると言われていますが、開放の絞り値が小さいことで数段絞った段階でもF値はF3.2やF4など小さい状態を維持できるアドバンテージがあります。

そして数段絞った段階で描かれるAT-X 16-28 F2.8 PRO FXの描写力は非常に美しく程よいシャープさが持ち味の仕上がりを誇ります。

発売は2010年と少し前のレンズとなりますが、現在も人気がある、それだけしっかりした設計が長年愛されているとも言えるでしょう。

暗い場所でもしっかりとした階調を実現

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX 表現力

Canon EOS 6D, Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX, F9, 1/40秒, ISO-5000, 焦点距離 16mm, 東京駅 KITTE

レンズによって描写力の違いはもちろんですが、色味やコントラストの差なども大きく違いが出るところです。

特にコントラストの具合というのは明暗差が大きい場所での撮影ほど影響が出やすい場面で、白飛びや黒潰れなどに大きく関わってきます。

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXでは、仕上がる画像で絶妙なコントラス加減を実現し、明暗差の大きい環境でも階調豊かな自然な表現力を保有しています。

解像力と豊かな階調性が合わさることで非常にバランスの取れた総合力の高いレンズとなっています。

F2.8を活かした美しいボケ味

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX ボケ味

Canon EOS 6D, Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX, F2.8, 1/2500秒, ISO-640, 焦点距離 16mm, 東京駅

もちろん絞り開放値が低いことでボケ味を活かした撮影も得意とします。

広角レンズということで一見ボケを得ることができるのではないかと思いがちですが、AT-X 16-28 F2.8 PRO FXでは、最短撮影距離0.28mと被写体に近づいて撮影することができるため、背景をぼかした撮影も可能です。

そしてAT-X 16-28 F2.8 PRO FXは背景をしっかりとぼかし、滑らかなボケ味を実現しています。広角レンズでも美しいボケ味を出すことができる貴重なレンズでもあるのです。

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXで写す広角の世界

ここからは実際にトキナーのAT-X 16-28 F2.8 PRO FXを使用して撮影した作例をご紹介していきます。

広角レンズを活かした構図はもちろん、ボケ味がしっかりと分かるような作例を多数用意しています。

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX Shooting in Tokyo

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX 製品仕様表

モデル名 AT-X 16-28 F2.8 PRO FX
焦点距離 16-28mm
開放絞り値 F2.8
レンズ構成 13群15枚
最短撮影距離 0.28m
最大撮影倍率 1:5.26
最大径 90.0mm
長さ 133.3mm
質量 950g
絞り羽根 9枚
最初絞り F22
手ぶれ補正効果
標準付属品 専用レンズキャップ
対応マウント キヤノン用/ニコン用

持っておくべき1本「Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX」

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX レビュー

「超広角としては少し中途半端な焦点距離。広角ズームとしてはもう少し望遠域が欲しいところ。」

このレンズを使用する前は、Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXにそんな想いを抱いていました。

レンズの性能は全てを上回ってくる

しかし実際に使用してみるとこのレンズの素晴らしさは焦点距離にとらわれていた頃を忘れるほど、優秀なレンズということを感じることができます。

確かに16mmから28mmという焦点距離範囲は限定的ですが、歪曲収差のない画像の仕上がりを見ると「悪いところを取り除いて、自然を表現する広角レンズ」という部分に気づきます。

さまざまな広角レンズを使用する機会がありますが、実用的に使用する焦点距離というのは意外にも16mm周辺だったりもするので、トキナーのレンズは極めて実用性を考えたレンズともいえるでしょう。

そして周辺部まで行き届いた描写力や、豊かな階調性は、このレンズを選ぶ非常に大きなメリットと言えるでしょう。

まさに1本持っておくべき広角レンズとしておすすめできます。

トキナーレンズの魅力を語るメーカー特別インタビューはこちら

ケンコー・トキナーの顔が語る特別インタビュー。「我々が得意とする広角系のレンズで勝負したい」 – Rentio PRESS[レンティオプレス]

トキナーのその他おすすめレンズまとめ

トキナーのおすすめレンズ6選。コスパを重視した魅力ある広角・標準レンズの数々 – RentioPress

Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXをレンタル

今回ご紹介したTokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXは、レンタルすることも可能です。

カメラ機材のレンタルサービスは購入前のお試しとしてはもちろん、プロフェッショナルの現場で一時的に使用したい場合などにとても効率良く利用することができます。

家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、今回ご紹介したTokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FXをはじめ、トキナーから販売されているカメラレンズを豊富なラインナップから選んでレンタルすることが可能です。

もちろん他社製レンズも取り揃えているため、比較などを行うことも簡単です。

是非この機会にRentioで気になるカメラレンズを試して、実力を体感してください。

[レンタル] Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX 広角ズームレンズ (CANON EFマウント) – Rentio[レンティオ]

[レンタル] Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX 広角ズームレンズ (NIKON Fマウント) – Rentio[レンティオ]

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