GoPro HERO8 Black実写レビュー。進化した手ブレ補正、タイムラプス撮影の実力を作例から徹底解説
更新日2023/01/27
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超小型カメラとして人気を集める「GoPro」。
GoProでは1年毎に性能を向上させた新製品を秋に発表していますが、今回発売となったGoPro HERO8 Blackも秋真っただ中の10月25日発売となりました。
従来のGoPro HERO7 Blackも2018年9月中旬に発売されていたので、今回もちょうど1年経過した時点でのモデルチェンジとなりました。
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もくじ
1年おきにリニューアルされるGoPro
アクションカメラでありGoProは、これまでGoPro HEROシリーズとして製品展開されてきましたが、今回ご紹介していくGoPro HERO8 Blackは、数字通り8代目のGoPro HEROシリーズとなります。
冒頭でもご紹介した通り、GoProは1年おきにモデルチェンジが行われており、モデルチェンジ毎に性能の向上や、新機能が追加され、常にアップデートが行われている製品なのです。
詳しい進化については後ほど詳しく解説していきますが、今回のGoPro HERO8 Blackも従来モデルGoPro HERO7 Blackからの変化も大きく見られる、期待の新製品です。
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GoPro HERO8での大きな変化
まずは従来モデルであるGoPro HERO7 BlackからHERO8 Blackにモデルチェンジが行われた上で、大きな変化として見られる部分をピックアップしてご紹介していきます。
歴代のGoProよりも大型化
性能面での進化がモデルチェンジの度に注目されているGoPro HEROシリーズですが、今回発売となったGoPro HERO8 Blackでは、カメラボディの外観など、大きさに変化があることが大きな変化の一つです。
これまでのGoPro HEROシリーズよりもカメラボディ本体が大型化し、外観におけるデザインも変化が見られます。
幅と高さはそれぞれ4mm程度大きくなりましたが、カメラ本体の薄さに関しては従来より4~5mm程度の薄型化を実現しました。
拡張のアクセサリーが増加
これまでアクセサリー類というとカメラ本体に取り付けて撮影の幅を広げてくれるマウント類が大半でしたが、GoPro HERO8 Blackとともに発表されたアクセサリー類は、これまでとは全く違ったアプローチのアクセサリーとなりました。
GoPro HERO8 Blackと同時に発表になったのはモジュラーと呼ばれる3つの製品で、「メディアモジュラー」「ディスプレイモジュラー」「ライトモジュラー」が存在します。
メディアモジュラーは、マイクやHDMIの出力ポートとしての役目を果たし、ディスプレイモジュラーでは、GoProを自分の方向に向けた状態でも映る姿を確認できるように自分の方向にディスプレイを表示させる役目を果たします。ライトモジュラーも名の通り、LEDライトを保有して、近い距離の被写体におけるフラッシュ的存在になります。
これまで付属であったフレームが不要に
これまで発売されてきたGoPro HEROシリーズでは、アクセサリーのマウントなどへ取り付ける際には付属のフレームに入れる必要がありましたが、今回のGoPro HERO8 Blackでは、フレームを必要としない設計が採用されました。
外観レビューでもご紹介しますが、マウントと取り付ける場合には、カメラ下部に搭載された「マウントフィンガー」を開閉することで対応します。
外観レビュー
ここからはGoPro HERO8 Blackにおける外観について実機を使ってレビューを行っていきます。
大きさに変化がありながらもGoProらしい小型軽量感
先ほど今回のGoPro HERO8 Blackにおける従来モデルからの変化でもご紹介しましたが、GoPro HERO8 Blackでは、長く続いた伝統の外観から大きく変化を見せました。
幅、高さともに4mm程度大型化し、従来モデルを保有する方からすると、違和感を覚えるかもしれません。
少し大型化が行われたとはいえ、GoPro本来の魅力である小型軽量感というのは失われていないと私は感じました。
GoPro HERO8 Blackでも片手に収まる抜群の小型ボディと、持ち運びで気にならない軽さは、GoPro伝統であり、これからも揺らぐことはないでしょう。
フレームが不要になりマウントの取り付けはマウントフィンガーを使用
こちらも冒頭で少しだけ触れましたが、GoPro HERO8 Blackでは、これまで標準アクセサリーとして付属されていたカメラ用のフレームが無くなりました。
これまでカメラフレームは、マウント系のアクセサリーを取り付ける際に使用されていましたが、GoPro HERO8 Blackでは、カメラ本体下部に開閉式のマウントフィンガーが搭載されており、マウントを取り付ける場合のみマウントフィンガーを広げることで、これまで通りマウントを使用することができます。
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画面をタッチして設定するだけの簡単操作とプリセット初搭載
GoProで行うことのできる設定として、基本的な操作性については大きく変わっていない印象ですが、画面をタッチ操作することだけで設定を完結することができる操作性はGoProにおいて伝承されているメリットと言えるでしょう。
そして昔から簡単な操作性に優れているGoPro HEROシリーズですが、歴代のシリーズから比較してみても操作性はモデルチェンジの度に少しずつ改良が加えられています。
今回のHERO8 Blackでは、画質や画角設定においてプリセットが搭載されるようになり、これまで手動での設定を必要としていた画角や記録画質の組み合わせを保存することも可能になりました。
プリセット機能では、1枚撮りや連写などの「モード」、画角を決める「レンズ」、RAWなどの保存形式を決める「出力」、セルフタイマーんの役割となる「タイマー」、2倍まで拡大可能な「ズーム」をそれぞれ指定することができ、カメラ内にプリセットととして保存することができます。
複数のモジュラーが誕生
GoPro HERO8 Blackでは、新たなアクセサリー類として、カメラ外部に取り付ける3種類の「モジュラー」が開発されています。
モジュラーの種類では、マイクやHDMIの出力ポートを搭載した「メディア モジュラー」、背面ディスプレイとは別に、自分撮り撮影などを行う際に使用できる「ディスプレイ モジュラー」、暗い場所を照らす役目を果たす「ライト モジュラー」に分かれています。
いずれもGoPro HERO8 Black発売より後の2019年12月より予約受付開始となっています。
性能レビュー
性能面でもモデルチェンジ毎に進化を見せているGoPro HEROシリーズですが、今回のHERO8では性能でどのような特徴があるのか、実機の使用感とともにご紹介していきます。
進化した手ブレ補正「HyperSmooth2.0」
従来モデルであるGoPro HERO7 Blackでは、元々搭載していた手ブレ補正機構から大幅に性能を向上させ「HyperSmooth」と呼ばれる機構を搭載したことで話題を呼びました。
GoProを使用するような撮影シーンでは、アウトドアやマリンスポーツなど、振動が発生しやすいシチュエーションが大半かと思います。
動画撮影においてブレというのは視聴者側からすると、気分が良いものではありません。
これまで手ブレを抑えた動画撮影を行うのに有効とされてきたのは「ジンバル」を使用した撮影でしたが、GoPro HERO7 Blackで実装されたHyperSmoothによって、ジンバルを使用した状態に近い手ブレ補正を実現しました。
今回ご紹介しているGoPro HERO8 Blackでは、従来のHyperSmoothから更に性能を向上させた「HyperSmooth2.0」の名で搭載されています。
より滑らかな映像撮影が可能に
従来のGoPro HERO7 Blackで搭載されたHyperSmoothでも大幅に強化された手ブレ補正によってジンバル無しとは思えない滑らかな映像を実現していました。
しかし、どうしても急な振動が生じた場合は、自然な手ブレ補正効果を体感することはできず、仕上がりとしても不自然さを感じるほどでした。
今回のGoPro HERO8 Blackで搭載されたHyperSmooth2.0では、更に優れた手ブレ補正性能を体感することができます。
上の動画では、いくつかのシーンにおいてHyperSmooth2.0の効果を体感できる動画をまとめたものですが、どれもジンバルを使用せず、ザ・ハンドラーを取り付けて歩いた際の作例となります。
元々優れていた手ブレ補正から更に滑らかな映像へと仕上がり、急な振動に対しても不自然になることのない手ブレ補正を実現しています。
手ブレ補正の効果を段階で調節可能
今回のHyperSmooth2.0によって追加された新機能として手ブレ補正の効果を「オフ」「オン」「高」「ブースト」の4種類から自分で選ぶことができるようになりました。
また、従来のHyperSmoothでは、ビデオの安定化を優先すると動画記録としての解像度やフレームレートが犠牲になる組み合わせがありました。
HyperSmooth2.0では、その問題を解決し、どの解像度、フレームレートにおいてもHyperSmooth2.0の効果を体感できるようになりました。
しかし、より強力な手ブレ補正を実現する「ブースト」のモードを選択した場合のみ、記録できる解像度やフレームレートが制限されるため、よほど振動が生じることの多いシーン以外では使用を避けるべきと言えるでしょう。
タイムラプスの可能性が広がる「TimeWarp2.0」
従来のGoPro HERO7 Blackにおいて、動きながらのタイムラプス撮影を実現した新機能「TimeWarp」。
こちらも今回のGoPro HERO8 Blackにおいて機能性が向上し、タイムラプス撮影における速度を自動調整してくれる機能が実装されました。
HERO7時代のTimeWarpは自分で2倍速や30倍速などの速度を指定する必要がありましたが、どの速度にすれば、どのくらいの動画へと仕上がり、どのくらいの速さで動くのかという判断が慣れない限り難しいものでした。
今回GoPro HERO8 Blackで実装されたTimeWarp2.0によってタイムラプスの速度をカメラ側が自動で調整を行ってくれるため、撮影前に速度を指定して、撮影後に速すぎた、遅すぎたなどの失敗を防ぐことができます。
もちろんタイムラプスの速度を手動で指定した撮影を行うことも可能であるため、従来通りのタイムラプス撮影も行うことができます。
静止画撮影におけるスーパーフォト機能も進化
GoProは正直なところ静止画撮影にはあまり向いていないカメラだと私は思いますが、静止画撮影における性能もモデルチェンジ毎に向上しています。
GoPro HERO8 Blackでは、従来から存在するスーパーフォト機能とHDR撮影性能によって高いコントラストを維持し、鮮明で鮮やかな静止画撮影を実現します。
とはいえ、静止画撮影では12MPが限界となっているので、静止画をメインで撮影する方にとってはGoProが良い選択肢になるとは言えないでしょう。
基本的なカメラ性能に変化はなし
これまで手ブレ補正機構やタイムラプス撮影についてご紹介してきましたが、基本的なカメラ性能については従来から大きな違いはないと言えます。
動画における最高記録画質は4K/60pと変化はないものの、4K/60pの記録画質は小型カメラの部類の中では非常に優れていると言えるでしょう。
GoPro HERO8 Blackは、基本的な撮影性能よりも、元々優れた撮影性能をサポートする機能面で改善されているという印象です。
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水深10mの防水性能
こちらも従来から変化がない性能ですが、水深10mまでの防水性能を誇ります。
大半の撮影において水深10m以上潜水する機会があまりないため、ハウジングケース無しで潜水できる貴重なカメラの選択肢になることは間違いありません。
カメラは元々水に弱く、シビアな精密機器でしたが、水中でも使用できる性能こそアクションカメラの大きなメリットです。
HERO7 Blackとどちらがお得?
従来モデルであるGoPro HERO7 Blackは、今も市場に残っており、GoPro HERO8 Black発売以降も選択肢の一つとして検討したいモデルです。
ここからはGoPro HERO7 BlackとGoPro HERO8 Blackのどちらがお得なのか、比較して検証していきます。
HERO8の発売でHERO7は値下がり
旧製品扱いとなるGoPro HERO7 Blackは、既に公式サイト上でも値下げが発表されました。
GoPro HERO7 Blackでは、公式サイトの価格でおよそ1万円値下げされた40,800円で販売されています。
一方でGoPro HERO8 Blackは、公式サイトの価格において50,800円で販売されており、その差は1万円となります。
※GoPro HERO8 Black発売時の価格を参照
撮影シーンによってはHERO7で十分
手ブレ補正やタイムラプス撮影などの性能が向上したGoPro HERO8 Blackですが、逆に強力な手ブレ補正を使用しないシーンや、タイムラプス撮影を多用しない方にとってはGoPro HERO7 Blackの性能でも十分と言えます。
画質自体は変わることはなく、GoPro HERO7 Blackにおいても優秀な手ブレ補正機構や動きながらのタイムラプス撮影を可能とするため、使用環境によってはGoPro HERO8 Blackとの違いをあまり感じません。
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動きの激しい撮影や最新アクセサリーを体感するならHERO8
しかし、より厳しい撮影環境下で撮影される方にはGoPro HERO8 Blackがおすすめです。
これまでもご紹介してきた通り、GoPro HERO8 Blackは、手ブレ補正性能の強化によって激しい振動においても滑らかな映像撮影を実現することが特徴となっています。
そのためアウトドアでのアクティビティや、サーフィンなどのマリンスポーツでの撮影では間違いなくGoPro HERO8 Blackの方が性能で優れていると言えます。
また、今後発売となるモジュラー関連の最新アクセサリー類を体感するのもGoPro HERO8 Blackならではの特徴になるでしょう。
HERO7との製品比較表
製品名 | HERO8 Black | HERO7 Black |
---|---|---|
発売時期 | 2019年10月 | 2018年9月 |
価格 | 50,800円 | 40,800円 |
動画画質 | 4K60 | 4K60 |
写真画質 | 12MP | 12MP |
防水 | 10メートル | 10メートル |
スーパーフォト | 〇(高性能HDR搭載) | 〇 |
手ブレ補正 | HyperSmooth2.0 | HyperSmooth |
TimeWarpビデオ | TimeWarp 2.0 | TimeWarp |
ライブストリーミング | 1080p | 720p |
セルフタイマー | ◯ | 〇 |
音声起動 | ◯ | 〇 |
音声コントロール | ◯ | ◯ |
WIFI + BLUETOOTH | ◯ | ◯ |
風音低減機能 | 3-mic プロセッシング | 3-mic プロセッシング |
音声コントロール | ◯ | ◯ |
タッチ ディスプレイ | ◯ | ◯ |
フロントディスプレイ | ◯ | ◯ |
GPS | ◯ | ◯ |
ポート | USB-C | USB-C |
大きさ | 66.3 W x 48.6 H x 28.4 D (mm) | 62.3 W × 44.9 H × 33 D (mm) | 重さ | 66.3 W x 48.6 H x 28.4 D (mm) | 62.3 W × 44.9 H × 33 D (mm) |
伝統を大きく変えた挑戦
今回新たに誕生したGoPro HERO8 Blackは、これまでの伝統を大きく変えた製品と言えるでしょう。
GoPro HEROシリーズにおいてこれまでも僅かなカメラデザインの変化はありましたが、ここまで大きく変化を見せたのはGoPro HERO8 Blackで初の試みと言えるでしょう。
また、これまで一般的であったハウジングケースを無くしたことも、GoPro HEROシリーズにおける伝統から遠ざかった形となります。
一方で本来のアクションカメラらしさというのは失うことなく、性能に関してはかつてのラインナップから良い部分を継承し、新たな機能も追加された完成度の高いモデルとなっています。
スマートフォンの優秀なカメラが話題を呼びますが、「GoProだからこそできる」といった性能や撮影シーンの順応力が今回のGoPro HERO8 Blackにおける大きな魅力と言えるでしょう。
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GoProはレンタルできる
今回ご紹介してきたGoProですが、レンタルできることはご存知ですか?
家電レンタル「Rentio」では、GoPro HEROシリーズを最短3泊4日からレンタルすることが可能です。
少し試したくなった時や、旅行先などで使いたい場合も気軽に使うことのできる便利なサービスです。
ぜひこの機会にRentioでアクションカメラGoProをレンタルして、楽しい撮影ライフを満喫してください。