TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2実写レビュー。画質、AF性能、機能性を大幅に向上させた「G2」モデルの誕生
更新日2024/11/18
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近年では、ミラーレス一眼用のカメラレンズがハイペースで誕生しています。
ミラーレス一眼は、各社が現在積極的に展開を進める市場の中心的存在で、純正レンズだけでなく、サードパーティーレンズメーカーが開発するレンズも増えてきました。
今回ご紹介していく「TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」もサードパーティーレンズメーカーとして人気を集める「タムロン」が開発した、フルサイズミラーレス一眼用の標準ズームレンズとして2021年10月28日に発売となります。
タムロンでは、従来モデルとして「28-75mm F/2.8 Di III RXD」を販売していましたが、今回その後継モデルでもあり、公式が自ら解像力の比較を行うなど、性能に自信を持った製品として発表しています。
今回もタムロン様より、発売前にレンズをお借りする機会を頂戴し、豊富な作例とともに「TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」の実力をご紹介していきます。
もくじ
勢いが止まらない「タムロン」のミラーレス用レンズ
ここ最近、サードパーティーレンズメーカーである「タムロン」の勢いが止まりません。
タムロンが近年特に力を入れているのが、ミラーレス用のレンズで、これまでソニーEマウント、Lマウント向けのレンズを数多く開発してきました。
今回ご紹介していくレンズも「SONY Eマウント」向けに開発された、フルサイズ対応の標準ズームレンズです。
多くの製品開発が行われていますが、近年タムロンが魅せるレンズ品質へのこだわりには定評があり、画作りにこだわるフォトグラファーからも熱い支持を集めています。
そんなタムロンが更なる技術力の進化を魅せるべく誕生したのがこちらの「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」です。
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フルサイズミラーレス用大口径標準ズームレンズで早くも後継モデル
今回ご紹介していく「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」ですが、実は2018年に従来モデルが存在し、「28-75mm F/2.8 Di III RXD(Model A036)」が該当します。
従来のレンズは、タムロンとして初のフルサイズミラーレス用標準ズームレンズとして販売されたモデルとなりますが、α7シリーズのユーザーを中心として愛されれてきた存在です。
それでもタムロンは性能に妥協することなく、3年の年月を経て、光学性能を一から見直した最新モデルとして「G2」の称号をつけた「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2」が発表となりました。
公式が自ら従来モデルとの画質の比較を載せるほど性能に自信が満ち溢れた最新レンズとして既に話題を呼んでいます。
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外観レビュー
カメラレンズは、レンズそのものの携帯性も大切ですが、使用するカメラボディとのバランスも重要になってきます。
ここからは、レンズの大きさや重さ、デザイン性、機能性などの外観面についてご紹介していきます。
ミラーレスを意識した小型・軽量設計
28-75mm F/2.8 Di III VXD G2を手にした第一印象は、「F2.8通しレンズにしては小さい」と感じました。
明るいレンズというのは、基本的に大きく重く、口径も大きいサイズが採用されがちですが、28-75mm F/2.8 Di III VXD G2では、近年他のタムロンレンズでも採用されることの多い「67mm」のフィルター径を採用しています。
このサイズを採用したことで、レンズ自体が細く感じ、これまで使用したことのある「F2.8通しの標準ズームレンズ」よりも遥かに携帯性に優れていると感じました。
重さに関しても「540g」と軽量を維持するどころか、従来モデルよりも10g軽減していることも注目ポイントです。
新たなこだわりを魅せる新デザイン
28-75mm F/2.8 Di III VXD G2では、外観のデザイン性にも新たな工夫が施されています。
非常に細かい部分ではありますが、従来モデルと比較してズームリングの回転が非常に滑らかになっており、硬すぎず緩すぎることのない程よさを実現しています。
レンズ鏡筒では、傷や指紋が目立たない新塗装を採用し、光沢感も増した品のある仕上がりを叶えました。
基本的なデザイン性は、近年タムロンが販売するレンズと大きな違いはありませんが、細部にわたってこだわりを感じられる操作性が意識された新デザインとなっています。
専用ソフトウェアを使用したカスタマイズが可能
28-75mm F/2.8 Di III VXD G2では、自分で細かくレンズのカスタマイズを行うことができる機能を新搭載しています。
レンズには、パソコン通信用の「コネクターポート」を搭載し、別売の「TAMRON Connection Cable (Model CC-150)」を使用してパソコンと接続し、専用のソフトウェア「TAMRON Lens Utility」にて、カスタマイズを行うことができます。
また、この機能を使用することで、タムロン側から最新のファームウェアが公開された場合にも、アップデートを行うことができます。
また、レンズに搭載されたフォーカススイッチにお好みの機能を割り当てることも可能で、2地点間のフォーカスを記憶し、スムーズなフォーカス移動を叶える「A-Bフォーカス」や、記録したピント位置へと自動で移動してくれる「フォーカスプリセット」、レンズ本体にはスイッチが搭載されていない「AF/MF切り替え」などを割り当てることができます。
性能レビュー
更にここからは、TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2を使用して実際に撮影した作例を基に、レンズの本質である画質などの性能面に迫ります。
タムロン公式が従来モデルよりも圧倒的な進化を遂げたことを特徴としているレンズですが、私の方でも徹底分析していきます。
驚きの進化を遂げた光学性能
標準レンズこそ、圧倒的な解像力が求められる時代になりました。
そして各レンズメーカーにおける開発技術の進歩は非常に素早く、数年前で優れていると言われていた描写力も、現代で時代遅れと感じるほどになりました。
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2においては、従来モデルが2018年発売ですが、発売当時から今まで非常に高評価が目立ちましたが、妥協を許さないタムロンは、更なる描写力を求めて「G2」を開発しました。
今回ご紹介するTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2は、高評価であった従来モデルを遥かに上回る解像力を実現しており、その実力は、公式サイト上で等倍比較されるほどです。
私自身も実際に使ってみて、特に四隅の解像力の進化には驚かされ、開放から積極的に使いたくなる優れた描写力を感じました。
数段階絞った際の解像力は、優れた中心部がそのまま画面四隅まで反映されているほど、安定かつ絶対的な高画質を叶えています。
標準域をカバーする画角と併せて、まさにこの1本があれば心強いと思わせてくれる力作です。
高速で高精度のAFを叶えるリニアモーターフォーカス機構VXDを搭載
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2では、タムロンが誇る最新のAF機構「VXD(Voice-coil eXtreme-torque Drive)」が採用され、高速で正確なピント合わせを叶えています。
このVXDでは、リニアモーターフォーカス機構を採用していることで静音性にも優れており、近年盛り上がりを見せているミラーレス一眼での動画撮影においてもおすすめのレンズとなります。
静止画撮影においても、シャッターボタンを半押ししてピントを合わせた際にも動作音が気になることもなく、本当にAFが動作しているのか撮像画面をしっかり見ないとわからないほど、スムーズで静かなフォーカスを叶えています。
最短撮影距離0.18mで寄れるレンズ
近年タムロンが開発するレンズでは「近接撮影性能」を特徴としていることが多い印象です。
今回ご紹介しているTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2でも、近接撮影性能に優れたレンズで、最短で「0.18m」まで寄ることのできる性能を実装しました。
広角側28mmを使用した際の数値ですが、望遠側75mmを使用した場合でも「0.38m」まで寄ることができるため、撮影における表現の幅は非常に広いと言えるでしょう。
そして寄ることで生じるボケ味の美しさもTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2における魅力の一つで、ズーム全域で開放F2.8の明るさを実装していることと併せておすすめの性能です。
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2で写す日本の秋
製品仕様表
モデル名 | TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 |
---|---|
焦点距離 | 28-75mm |
明るさ | F2.8 |
レンズ構成 | 15群17枚 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.18m(WIDE)/0.38m(TELE) |
最大撮影倍率 | 1:2.7(WIDE)/1:4.1(TELE) |
最初絞り | F22 |
手ぶれ補正効果 | – |
フィルター径 | φ67mm |
最大径 | φ75.8mm |
長さ | 117.6mm |
質量 | 540g |
自信に偽りのないタムロンの最新技術
今回ご紹介してきたTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2、従来のTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXDの後継モデルという印象が強いですが、別物として考えるべきだと感じるほど、圧倒的な性能向上を叶えています。
特に解像力の面では、タムロン社が公式に自信をもってアピールするほど優れており、実際に様々な撮影シーンで使用しても、満足度の高い描写へと仕上がりました。
この自信は、偽りのないものだと確信するとともに、わずか3年の間にタムロンが培った技術力は相当なものだと実感するほどです。
そして解像力だけでなく、レンズとしての機能性やAF性能、近接撮影性能などの改善も怠らずにレンズ開発を行うところに、近年のレンズ開発にかける想いが感じられるところです。
TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2はレンタルできる
今回ご紹介してきたTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2ですが、購入前にレンタルでお試しするという手段もおすすめです。
どれだけ優秀なレンズでも、自分の好みあった仕上がりであるかなど、細かい感性については、個人差に委ねられるため、一度お試ししてみて実際に撮影することが重要だと言えるでしょう。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきたTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2をはじめ、豊富なレンズラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることができます。
今回ご紹介してきたTAMRON 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2に限らず、気になるレンズというのは必然的に出てきてしまうもので、どちらのレンズが自分に合っているかなど、比較を行う上でもレンタルサービスはおすすめです。
是非この機会にRentioで気になるレンズをレンタルして、本当に自分に合ったレンズ探しに役立ててみてはいかがでしょうか。
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