OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO実写レビュー。高品位で携帯性に優れた高倍率ズームレンズの実力

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マイクロフォーサーズサイズのセンサーにこだわりを見せる「OM SYSTEM」(旧オリンパス)。
これまでもコンパクトさを特徴としたカメラ製品を展開してきましたが、他社と同じように品質にこだわった高級レンズも展開しています。
今回ご紹介していく「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」は、映像事業がオリンパスからOMデジタルソリューションズへと受け継がれて以降、初めて発表したレンズとなります。
「M.ZUIKO PRO」レンズだからこその高画質を維持したまま、超広角から標準域までの画角をカバーした小型・軽量の高倍率ズームレンズとして日常的に使い勝手の良い高品位レンズとなります。
今回は新製品である「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」を、OMデジタルソリューションズ様よりお借りする機会を頂戴し、日本全国で撮影した作例を基に「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」の魅力をご紹介していきます。
もくじ
マイクロフォーサーズの機動力を活かすレンズ開発
今回ご紹介していくM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、OM SYSTEMが販売する広角から中望遠をカバーする高倍率ズームレンズです。
OM SYSTEMは、かつて「オリンパス」の名で展開されていたカメラやレンズを継承しており、マイクロフォーサーズセンサーを搭載したカメラモデルやマウントに対応したレンズを開発・販売しています。
マイクロフォーサーズセンサーは、フルサイズやAPS-Cと比較してセンサーサイズが小さいことで知られていますが、カメラ本体やレンズ本体の携帯性に優れていることでも有名です。
OM SYSTEMにおける他のレンズラインナップ等を見ても小型・軽量を特徴としているモデルが多く、メーカーを通した特徴と言えるでしょう。
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標準レンズでの新たなる挑戦
今回ご紹介していくM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、OM SYSTEMが展開するレンズシリーズの中でも最上位にあたる「M.ZUIKO PRO」に属する高倍率の標準レンズです。
「M.ZUIKO PRO」シリーズでは、広角域をカバーするレンズとして「M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO」が存在しましたが、こちらのレンズよりも焦点距離域を大幅に広げたのが今回ご紹介するM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROとなります。
明るさについては、ズーム全域でF4とF2.8には劣る形となりましたが、広角から中望遠域までをカバーしながら「M.ZUIKO PRO」が叶える最高クラスの描写力を体感することができるレンズです。
更に小型・軽量化を実現したことで、機動性にも優れた高品位レンズとして、マイクロフォーサーズユーザー必見のモデルです。
外観レビュー
ここからはM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの実機を使用してレビューを展開していきます。
まずは、デザイン性や大きさ、重さなどの外観面について実機の写真を用いてご紹介していきます。
一般的に上位モデルのレンズは、大きく重い傾向にありますが、マイクロフォーサーズマウントに対応するM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの外観面はどうなのか、解説していきます。
高品位レンズとは思えないコンパクトさ
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、展開されるレンズの中でも最高品位シリーズとして展開される「M.ZUIKO PRO」に属するレンズです。
基本的に高級レンズというのは、初心者向けのレンズ等と比較して、大きく・重くなる傾向にありますが、こちらのM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、一般的な広角レンズと比較すると非常に小型で軽量なサイズ感を特徴としています。
高画質を実現するために十分なレンズ口径は確保しながらも、持ち運びで苦にならず収納場所にも困らないサイズ感を叶えました。
そして重さは「411g」の軽量化を実現し、実際に手に持った際もオリンパスユーザーからすると重く感じるかもしれませんが、他のメーカーを使うユーザーからすると品質からは考えられない軽量性に驚くでしょう。
オリンパスが誇る防塵・防滴・耐低温性能
オリンパスでは、昔から過酷な環境下にも耐えるカメラボディやレンズを特徴としてきました。
特にプロフェッショナルな現場での使用が考えられる「M.ZUIKO PRO」シリーズでは、特に耐久性の面で強化が行われており、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROにおいても防塵・防滴性能をはじめ、耐低温性能も備えています。
防滴面では、IPX1相当の性能を搭載しており、併せて埃などの侵入を防ぐ防塵性能も実装されています。
また、冬場の環境下で課題となる低温時の使用についても、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROでは、-10℃の耐低温性能を実現しており、あらゆる過酷な撮影シーンでも安心して使用することができます。
MFクラッチ機構を採用
多くのレンズでは、「AF/MF」の切り替えをスイッチ操作で行うことが多いですが、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROでは、フォーカスリングを前後に押し引きすることで、瞬時にAFとMFを切り替えることのできる「マニュアルフォーカスクラッチ機構」を搭載しました。
フォーカスリングを手前に引くことでマニュアルフォーカスのモードへと切り替わり、レンズの筒状には「距離目盛」が表示されるため、マニュアルフォーカス撮影にも配慮された設計となっています。
スナップ撮影時などは、マニュアルフォーカスへ瞬間的に切り替えたいシーンも出てくるかと思いますが、スイッチを探す必要がなく、感覚的にすぐ切り替えることができるのは、「マニュアルフォーカスクラッチ機構」の良いところと言えるでしょう。
性能レビュー
ここからはM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROを使用して撮影した作例とともに、レンズの性能面に迫ります。
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、「M.ZUIKO PRO」に属するレンズとして、同社が誇る最高クラスの性能を実現していますが、実際に撮影した作例からその実力を感じ取っていただければと思います。
写真は、全て「Flickr」へのリンクを配置しているため、等倍表示でもご覧いただくことが可能です。
使い勝手の良い35mm換算16mmから50mm相当の画角
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROで採用されている画角は、風景写真などで使い勝手の良い35mm換算16mmから50mmをカバーしています。
風景写真において広角域を使えることは、作品の幅を大きく広げてくれる要素になります。
特に35mm換算で16mm相当の画角は、広角の恩恵を十分に受けることのできる画角で、その場の空気感や広々とした情景を写すのに優れた焦点距離となります。
一般的に超広角レンズは、広角に特化した焦点距離域のみをカバーしていますが、こちらのM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、中望遠域に近い35mm換算50mm相当までの焦点距離をカバーしていることも特徴です。
小型レンズからは想像のつかない解像力
基本的に質の高いレンズは、レンズ口径を大きくするなどで性能向上を図りますが、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROでは、キットレンズのようなサイズ感で圧巻の描写力を叶えました。
これまでのレンズ選びにおいて、画質を犠牲にするか、携帯性を犠牲にするかという苦渋の選択を迫られるところでしたが、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROでは、優れた画質と持ち運びに最適な携帯性、両方を叶えたレンズとなります。
先程焦点距離域の幅の広さについてもご紹介しましたが、これだけの幅を保有しながらもズーム全域で差を感じない安定的な解像を実現しています。
広角レンズにおいては画角の中央と四隅で解像力に差が出ることもありますが、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROは、PROレンズであることで妥協を許さない画面全体で優れた解像力を特徴としており、風景写真においても満足の描写を叶えます。
癖のない安定した発色
カメラボディにも左右されるところがありますが、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROを使用した写真における発色は、大きく偏ることのない自然で安定感のある仕上がりとなっています。
そのため、何かの色で鮮やかになるということが無いため、撮って出しにおける印象にインパクトがある訳ではありませんが、各カラーのバランスが良いため、現像時の調整も行いやすいと感じました。
今回作例撮影を行った場所の一つ、「北海道・美瑛」では、紅葉の季節でありながら、緑も多くの残る環境であったため、あらゆる発色が試されるシーンでしたが、作例をご覧の通り、安定的に美しいと思わせてくれる発色性となっています。
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROで写す日本の絶景







今回の作例撮影を行った紅葉の美瑛における撮影ガイドはこちら
[2022最新] 紅葉の北海道・美瑛おすすめスポット4選。美しい紅葉と雪山のコラボが見られる全国屈指の名所 | Rentio TRAVEL
製品仕様表
モデル名 | M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO |
---|---|
焦点距離 | 8-25mm(35mm換算16-50mm) |
明るさ | F4 |
レンズ構成 | 10群16枚 |
絞り羽根 | 7枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.23m |
最大撮影倍率 | 0.07倍(WIDE)/0.21倍(TELE) |
最初絞り | F22 |
手ぶれ補正効果 | – |
フィルター径 | φ72mm |
最大径 | φ77mm |
長さ | 88.5mm |
質量 | 411g |
マイクロフォーサーズにおける究極の1本
マイクロフォーサーズマウントには根強い人気があります。
そんなマイクロフォーサーズマウントにおいて、高倍率ズームレンズながらも高品位で小型・軽量を維持したレンズとして注目の存在であるのが、今回ご紹介してきた「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」です。
他メーカーのマウントで同クラスの品質を叶えたレンズは、携帯性が犠牲になることが多いものの、M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROでは、マイクロフォーサーズマウントとして優れた携帯性が失われていないことがメリットとして挙げられます。
そして、広角側16mmから標準50mmまでをカバーする焦点距離域の広さを誇りながらも、ズーム全域で優れた解像力を特徴としており、描写力の面でも安定感のある仕上がりを実現しています。
まさにマイクロフォーサーズマウントにおいて、風景写真やスナップなど「画作り」を求める方にとって理想的なレンズと言えるでしょう。
M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROはレンタルできる
今回ご紹介してきた「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」は、購入前にお試しされることもおすすめです。
非常に高いクオリティを実現しているレンズであることは間違いありませんが、細かいニュアンスなどは実際に使用されて確かめることがおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきた「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」をはじめ、カメラ機材を豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることができます。
是非この機会にRentioで気になるレンズをレンタルして、楽しいカメラライフに役立ててみてはいかがでしょうか。
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