Canon RF70-200mm F4 L IS USM実写レビュー。望遠レンズの常識を覆すコンパクトサイズとLレンズらしい解像量の両立
更新日2024/07/17
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ミラーレス一眼が主流になった今、これまで一眼レフ用にレンズを展開することの多かったメーカーもミラーレス一眼に対応する製品開発を進めています。
一眼レフ用で人気のあったレンズジャンルというのは、ミラーレス一眼が主流の今でも人気のあるところで、今回ご紹介していく「RF70-200mm F4 L IS USM」も、70-200mmという望遠レンズにおける王道の焦点距離域を採用し、ズーム全域で「F4」の絞り開放値を採用した古くから存在するレンズジャンルです。
今回、キヤノンではミラーレス一眼用「RFマウント」に対応した70-200mmのF4通しレンズとして「RF70-200mm F4 L IS USM」を発売しました。
この記事では、RF70-200mm F4 L IS USMを実際に使用して撮影した作例を中心に実力をご紹介していきます。
もくじ
拡充を進めるRFマウント
2018年よりキヤノンが展開するミラーレス一眼用の「RFマウント」。
革新的な性能を搭載したカメラボディに注目が集まるところですが、最新マウントを採用したことによるレンズの開発も順調に行われている印象です。
RFマウント誕生当初はレンズの少なさが課題となっていましたが、誕生から数年が経過したことであらゆるジャンルでEFマウント同様のレンズラインナップに近づいてきている印象です。
まさに現在のキヤノンにおける主力製品であり、今後も製品展開が進められることが期待されます。
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コンパクトさを売りにした70-200mm F4モデル
今回ご紹介していくRF70-200mm F4 L IS USMは、人気の望遠レンズシリーズ「70-200mm」の焦点距離におけるミラーレス一眼RFマウント用の「F4通し」モデルとして開発されました。
キヤノンでは、既に「F2.8通し」モデルを先に発売しており、EFマウント時代よりも大幅に小型・軽量化を叶えたサイズ感から話題を呼びました。
「F4通し」のモデルに関しては、EFマウント時代から「F2.8通し」のモデルよりも携帯性で優れていることで知られていますが、今回のRF70-200mm F4 L IS USMは、これまでの常識を大きく覆す携帯性を実現しました。
その大きさはまさに標準レンズクラスと言っても過言ではないほどで、70-200mmクラスのレンズとして革命的な存在となっています。
外観レビュー
ここからは実機を使ってレビューを展開していきます。
元々携帯性に定評のある70-200mmのF4通しレンズですが、RF70-200mm F4 L IS USMでは、どれほどの携帯性に優れているのか、Canon EOS R6との組み合わせからご紹介していきます。
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標準レンズ並みのサイズ感を実現
EFマウント時代でも70-200mmの焦点距離域において、「F4通し」のレンズは、「F2.8通し」のレンズよりも携帯性で優れていましたが、今回ご紹介していくRF70-200mm F4 L IS USMは、まるで標準レンズのような小型・軽量化を叶えています。
RF70-200mm F2.8 L IS USMでもEFマウント時代よりも大幅に小型化したことで話題になりましたが、その衝撃をも更に上回るコンパクトさをRF70-200mm F4 L IS USMでは叶えました。
実機写真の通り、EOS R6と組み合わせた場合にもこれまでの望遠レンズの常識を覆すコンパクトさを実現しており、長さはわずか119mmとなっています。
重さに関しても望遠レンズとしては驚異的な約695gを叶え、持ち運びか負担にならない常に携帯できる存在と言えるでしょう。
操作系統はEOS伝統を感じる
革新的な携帯性を叶えているRF70-200mm F4 L IS USMですが、デザイン性やボタン、リング類の操作性についてはEOSの伝統を踏襲していると言えます。
「Lレンズ」の特徴である「白」を基調としたデザインは、まさにブランド力を感じる魅力の一つで、EOSの歴史が体現されているところの一つです。
また、レンズの側面には、「AF/MF切替」「手ブレ補正ON/OFF」「手ブレ補正モード切替」のというEFマウント時代からお馴染みのスイッチが搭載されており、EFマウントから乗り換えを検討されているユーザーにとっても使い勝手の面で不自由に感じることは無いでしょう。
性能レビュー
驚きの携帯性であることをご紹介しましたが、それだけの小型・軽量化を叶えたことによる描写力への影響も気になる方は少なくないと思います。
ここからは、RF70-200mm F4 L IS USMを使って実際に私が撮影した作例を基に、解像力などの性能面をレビューしていきます。
人気の焦点距離域「70-200mm」
RF70-200mm F4 L IS USMで採用されている焦点距離域である「70-200mm」は、望遠レンズにおける王道の焦点距離域です。
サードパーティーレンズメーカーを含めて、各社から70-200mmのレンズは発売されており、それだけ需要の高いジャンルとなっています。
超望遠まではカバーしないものの、中望遠域の70mmから、望遠域の200mmまでをカバーしており、風景写真やポートレートを中心として活躍する存在です。
幅広く写すというよりも、何か被写体に特化した撮影を行う際に使用することの多いレンズとなるでしょう。
また、「70-200mm」のレンズの中でも絞りの開放値が「F2.8通し」と「F4通し」に分かれることが大半ですが、こちらのRF70-200mm F4 L IS USMは、「F4通し」のレンズとなっており、明るさに関しては「F2.8通し」のレンズより劣る形となります。
Lレンズとして抜群の解像力
RF70-200mm F4 L IS USMは、キヤノンが誇る高級レンズブランド「Lレンズ」シリーズに属するレンズとして、抜群の描写力を特徴としています。
特に解像力については、開放から画像四隅まで鮮明に解像する性能を実現しており、さすが「Lレンズ」といった実力を体感することができます。
優秀なレンズにおいても画面四隅の解像力は若干低下することも見られることもありますが、RF70-200mm F4 L IS USMでは、そのような印象を一切受けることなく、これだけコンパクトなサイズ感に収めながら性能面でも優れた能力を実現しています。
夜景撮影にも活きる手ブレ補正機構
RF70-200mm F4 L IS USMでは、レンズ内に手ブレ補正機構も搭載しており、その効果は「最大5.0段分」となっています。
ボディ内手ブレ補正機構が搭載されている「EOS R5」や「EOS R6」に取り付けた場合には、ボディ内の手ブレ補正と協調して「最大7.5段分」の効果を得ることができます。
今回の撮影では、「EOS R6」との組み合わせで使用しましたが、望遠側200mmを使用した際、シャッタースピードが「1/20秒」という低速でも大半のコマで手ブレすることなく、手持ち撮影でも十分に行うことのできる性能を実感しました。
Canon RF70-200mm F4 L IS USMフォトギャラリー
製品仕様表
モデル名 | Canon RF70-200mm F4 L IS USM |
---|---|
焦点距離 | 70-200mm |
明るさ | F4 |
レンズ構成 | 11群16枚 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.6m |
最大撮影倍率 | 0.28倍(200mm時) |
最初絞り | F32 |
手ぶれ補正効果 | 最大5段分 |
フィルター径 | 77mm |
最大径 | 約φ83.5mm |
長さ | 119.0mm |
質量 | 約695g |
驚きの携帯性を叶えた「F4」通しモデル
今回ご紹介してきた「RF70-200mm F4 L IS USM」ですが、何よりその大きさに驚かされる存在です。
これまで70-200mmのレンズは大きくて当たり前という概念がありましたが、RF70-200mm F4 L IS USMは、その概念を打ち砕くほどの携帯性を実現し、今後の高品位望遠レンズのあり方についても変えてしまうような存在と言えるでしょう。
これだけの携帯性を叶えながら、キヤノンが誇る「Lレンズ」として高画質、高性能に妥協することなく、ズーム全域、画面全域で感じられる解像力や、ボディ内手ブレ補正と協調する手ブレ補正効果など、レンズとしての性能も充実しています。
「F2.8」という明るさにこだわらない限りは、今回ご紹介してきたRF70-200mm F4 L IS USMは、小型・軽量であり、レンズとして優れた性能を有するRFマウントユーザーにとって有力な選択肢になるでしょう。
気になるカメラレンズはお試しできる
今回ご紹介してきたRF70-200mm F4 L IS USMをはじめ、気になるレンズは、購入前にレンタルでお試しすることもおすすめです。
近年発売されるレンズは、どれもが描写力で優れていることを特徴としていますが、ご自身の撮影スタイルに合っているかどうかは、実際に使ってみないと分からないところです。
そこで購入前の使用でおすすめなのが、カメラのレンタルサービスです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきたRF70-200mm F4 L IS USMをはじめ、豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からお得にレンタルすることができます。
是非購入前のお試しとしてRentioでレンズを借りて、後悔しないレンズ選びに役立ててみてはいかがでしょうか。
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