Nikon NIKKOR Z 14-30mm f/4 S実写レビュー。超広角から標準域までカバーした新しい超広角ズームレンズ
更新日2024/07/17
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カメラ市場において大手老舗メーカーであるNikon。
近年、ミラーレス機の「Zシリーズ」の勢いが目覚ましく、ランナップもかなり充実しており、ミラーレス業界を牽引しているシリーズの一つです。
Zシリーズにおいては、従来の一眼レフ機「Fマウント」時代に定評があったレンズがミラーレス用として展開されていることに加えて、これまでになかったような画角のレンズも多く開発されています。
今回は、そんな新たな画角を網羅する1本である広角ズーム「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」をご紹介。
レンスの仕様はもちろん、使い勝手や作例など詳しく解説させていただきます!
もくじ
高級ラインでありながら手に取りやすい1本
Zマウントレンズには高級ライン「S-Line」とそうでないものがあり、「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」はこの「S-Line」に含まれ、Nikonの最新技術が詰め込まれています。
2024年1月時点で、Zシリーズにおいては、3本の広角ズームが展開されいて、他の2本は「NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S」と「NIKKOR Z 17-28mm f/2.8」です。
前者はS-LineでありかつF2.8という明るさをカバーし、その分価格も高く、一方後者は、F2.8という明るさをカバーしつつも高級ラインでないことから価格面も抑えられています。
今回ご紹介するレンズは、高級ラインでありながら、F値を抑えることで価格面も抑えられている1本といえます。
広角ズームレンズ比較表
※2024年1月現在の価格を表示
外観レビュー
S-lineのズームレンズでありながら比較的軽量化されている「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」。
実際に手に取ってみた感じなど、まずは外観面について実機写真などもお見せしながらご紹介いたします。
14mmと超広角ながらフィルターの装着が可能
「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」は焦点距離14mmからの超広角ズームレンズでありながら、レンズ先端にフィルターを直接装着することが可能です。
多くの超広角レンズはレンズが球面になっている構造上、フィルターホルダーを介する必要があることを踏まえると、フィルター使用のハードルがぐっと低くなるかと思います。
PLフィルターやNDフィルターなどの効果が楽しめるだけでなく、フィルターやフードでレンズ最前面を保護できるため、防塵・防滴に配慮した設計と相まって、アクティブなカメラワークにも安心して取り組めます。
広角ズームは風景写真など屋外使用の頻度が高く、時には厳しい環境で撮影することもあるかと思いますので、この仕様はFマウント時代からすると大きなアップデートといえます。
沈胴機構の軽量設計
高い光学性能を保つため、最低限必要な全長・寸法を確保しながらも、容易に持ち歩ける携行性も高まるよう、「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」は沈胴機構が採用されています。
ボタンレスの沈胴機構で、少し強めにズームリングを回転させることで、沈胴/沈胴解除が可能です。
好みが分かれるところではあるかもしれませんが、ズーム操作もスムーズで操作性も優れている印象です。
Z 6IIに装着して使用しましたが、高級ラインのズームレンズながらとてもコンパクトで、携帯性も高いなと感じました。
性能レビュー
ここからは実際にZ 6IIに装着して「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」で撮影した作例をお見せしながら、性能面についてご紹介します。
14-30mmという新しい画角
従来の一眼レフ時代において、広角ズームといえば「14-24mm」が主流だったかと思います。
しかし、近年、ミラーレス一眼の開発が進む中、これまでの定番の画角にはとらわれないレンズが多く開発されている印象です。
「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」もその1本であり、14mmという超広角域をカバーしつつ、30mmという標準域もカバー。
そのため、風景写真はもちろん、スナップ撮影、人物撮影などにも使用しやすいのが特徴です。
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広角らしい広がるのある写り
14mmという焦点距離は超広角域であり、かなりパースの効いた写真に。
屋外で広がりのある風景を撮影するのにはもちろん、狭い室内でも全体を映すことができ、肉眼では見られないような景色を楽しむことができます。
スナップや人物撮影にも
肉眼では見られないような描写を楽しめる一方で、視野に近い標準域での撮影も楽しめるところがこのレンズの特徴です。
そのため、スナップ撮影、人物撮影、料理写真などにも最適。
これまでの広角ズームというとあくまで「広角域」を楽しむイメージでしたが、30mmまで網羅することで、撮影の幅がぐっと広がっているように感じます。
高級レンズらしい流石の描写力
「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」は高級ラインの「S-Line」のレンズであることから、描写力が高いのも特徴です。
広角側で撮影した際、広がりのある写りであるものの、安価な広角レンズで見られるような変な歪みや歪曲などはなく、すっきりとした写りです。
また、ナノクリスタルコーティングされていることから、ズームレンズながら逆光のシーンにおいてもゴーストやフレアがかなり軽減されています。
こちらは先ほどの写真を拡大したものですが、色滲みや色収差がほとんど見受けられません。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sのフォトギャラリー
ここでは「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」で撮影した日常の写真を中心にご紹介します。
製品仕様
項目 | スペック詳細 |
---|---|
レンズ名 | NIKKOR Z 14-30mm f/4 S |
焦点距離 | 14mm-30mm |
明るさ | F4 |
レンズ構成 | 12群14枚 |
絞り羽根 | 7枚 |
最短撮影距離 | 撮像面から0.28m(ズーム全域) |
最大撮影倍率 | 0.16倍(焦点距離30mm) |
最小絞り | F22 |
フィルター径 | 82mm |
寸法 | 約89mm(最大径)× 85mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで、沈胴時) |
質量 | 約485g |
高級レンズながら手に取りやすく活躍の場も広いズームレンズ
これまでご紹介してきたとおり、「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」は高級ラインのレンズでありながら、F値が抑えられていることで価格も抑えられており、また、小型軽量であることも相まって、手に取りやすい広角ズームレンズといえます。
また、14-30mmとういう画角が絶妙で、風景がぐっと広がる超広角らしい写真が撮影できるだけでなく、普段のスナップや人物撮影にも使用しやすい30mmという標準域もカバーされていて、いいとこどりな1本だなと感じます。
「広角の描写を楽しみたい、でも日常使いもできるレンズが欲しい」と思っている方は是非手に取ってみていただきたいです。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 S はレンタルで試してみるものおすすめ
今回ご紹介した「NIKKOR Z 14-30mm f/4 S」をはじめ多くのカメラ機材はレンタルすることも可能です。
決して安くはない買い物ですので、短期間レンタルしてみて、検討してみるのもいいと思います。
Rentioでは、気になるカメラボディやレンズを最短3泊4日からお得にレンタルすることができ、自宅に届いて近くのコンビニから返送できるので、気軽にお試しできます。
また、旅行やイベントごとなど、限定的に使用したい場合も有用です。
ラインナップも豊富なので、是非有効活用してみてはいかがでしょうか。