Canon RF24-240mm F4-6.3 IS USM実写レビュー。RFレンズ唯一の高倍率ズームレンズの実力を徹底検証
更新日2024/07/17
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近年では、ミラーレス一眼カメラが一眼カメラにおける人気のジャンルとして存在します。
デジタルカメラメーカー最大手であるキヤノンも、2018年よりミラーレス一眼における新シリーズとして「EOS R」の展開を進めています。
今回はEOS Rシリーズで採用されている最新RFマウント専用レンズにおいて、便利な高倍率ズームレンズとして開発されたRF24-240mm F4-6.3 IS USMを実際に使用して、撮影した作例を基にレビューを行っていきます。
もくじ
増え続けるRFマウントレンズ
キヤノンでは、現在ミラーレス一眼シリーズとして展開するEOS Rで採用されているRFマウント対応のレンズの開発を進めています。
EOS Rシリーズ開発当初は、ラインナップに存在するレンズの数も非常に少なかったのですが、徐々にレンズラインナップの種類も増えつつあります。
今回ご紹介していくRF24-240mm F4-6.3 IS USMもEOS Rシリーズが誕生した当初には存在せず、2019年8月29日に発売となったレンズです。
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シリーズ初の高倍率ズームレンズ
焦点距離域の通り、RF24-240mm F4-6.3 IS USMは、広角側から望遠側まで幅広い画角を実現する高倍率ズームレンズです。
RFマウント専用レンズとしては、初の高倍率ズームレンズで、2020年3月現在でもRFマウント専用として唯一の高倍率ズームレンズとして存在します。
基本的にRFレンズでは、高級レンズを中心にラインナップされているため、RF24-240mm F4-6.3 IS USMは、気軽に使うことができ、比較的低価格で販売されているレンズとして貴重な存在です。
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外観レビュー
ここからは、RF24-240mm F4-6.3 IS USMを実際に使用した感覚を基にレビューを行っていきます。
まずは大きさや重さなどの携帯性やデザインなどの外観面の魅力に迫ります。
非Lレンズとしてベーシックなデザイン
RFレンズでは、キヤノンが展開する高級レンズ「Lレンズ」を中心に構成されていますが、こちらのRF24-240mm F4-6.3 IS USMは、Lレンズとしては開発されませんでした。
Lレンズは、望遠系において白色のボディや広角・標準系において赤色のラインが特徴的ですが、Lレンズでないレンズであるため、デザイン性においては、大きな特徴があるわけではなく、ベーシックなデザインとなっています。
焦点距離域を考えると妥当な携帯性
ミラーレス用のレンズとしては、正直なところ小型の部類には入らないと言えるでしょう。
しかし、広角側24mmから望遠側240mmまでの焦点距離域を考えるとレンズの大きさに関して妥当のように感じます。
レンズ開発では、小型・軽量化を叶えるための技術開発が進められていますが、大幅な小型・軽量化は画質低下のリスクも伴います。
RF24-240mm F4-6.3 IS USMは、Lレンズではないものの、EOS Rシリーズカメラボディの性能を活かすため、画質低下のリスクを避けながら最大限の携帯性を意識した製品と言えるでしょう。
RFレンズの特徴であるコントロールリングを搭載
RF24-240mm F4-6.3 IS USMでは、RFマウント用レンズとして、RFレンズより新規採用された「コントロールリング」をズームリングに並んで搭載されています。
レンズ側面に位置するスイッチによってフォーカスリングとしての機能か、コントロールリングとしての機能かを切替することができます。
コントロールリングでは、カメラ設定における絞り値やシャッタースピード、露出設定などの各項目を任意で指定することが可能です。
EOS Rでは、ファインダーを覗いたままの撮影設定が意識されているため、電子ビューファインダーを覗いたまま、コントロールリングなどを操作することで、撮影の高速化にも貢献しています。
性能レビュー
ここからはRF24-240mm F4-6.3 IS USMを使用して実際に撮影した作例を基に、画質や描写などの撮影性能面についてレビューを行っていきます。
EOS RPとの組み合わせに最適
今回のRF24-240mm F4-6.3 IS USMは、エントリー向けフルサイズミラーレス一眼として販売されているEOS RPとの組み合わせにも最適です。
EOS RPは、EOS Rシリーズの中でもエントリー向けとして開発されたため、気軽に使うことができるカメラをコンセプトに、1本であらゆるジャンルを対応するRF24-240mm F4-6.3 IS USMとの相性も抜群です。
例えば、どこか旅行へ出かけたり、街を散歩するときも、EOS RPとRF24-240mm F4-6.3 IS USMの組み合わせだけ持ち歩くことで、スナップ撮影でも撮影対象の幅が大きく広がります。
中心の解像力は抜群
高倍率ズームレンズの難点は仕上がる画における解像力ですが、RF24-240mm F4-6.3 IS USMでは、中心部の解像力に優れており、EOS Rシリーズのボディの性能も最大限に引き出すことができます。
一方で広角側24~40mm程度で撮影した画像における周辺部は、数段階絞った状態でも画像が流れてしまう傾向にあり、画面全体で優れた解像力を求めるには物足りなさを感じるところです。
これは高倍率ズームレンズを使う上での宿命でもあり、更にクオリティの高い描写を求める場合はLレンズを使用する必要があると言えるでしょう。
強い光源によるフレア・ゴーストも抑制
カメラレンズを使用する上での問題点として、太陽光や夜間における照明など、強い光源が画角に入った際のフレア・ゴーストの発生があります。
今回様々なシチュエーションで強い光源を含む撮影をテストしましたが、RF24-240mm F4-6.3 IS USMに関しては非Lレンズながら、極限までフレア・ゴーストを抑制していると言えるでしょう。
近年ではレンズにおけるコーティング技術が大幅に向上し、RF24-240mm F4-6.3 IS USMのように比較的安価で販売されているレンズに関してもフレア・ゴーストの発生を極限まで抑制することができるようになりました。
旅のスナップには最適の1本
先ほどもご紹介した通り、RF24-240mm F4-6.3 IS USMは気軽に持ち歩く際の撮影におすすめで、旅のスナップには最適な1本となります。
実際に今回私自身もEOS RPとRF24-240mm F4-6.3 IS USMの組み合わせで北陸での旅スナップを撮影しましたが、ミラーレス一眼として携帯性に優れているとは言い切れないものの、負担として感じることもなく、クオリティの高さを維持したまま、様々なスナップ写真を撮影することができました。
特定のジャンルを定めて最高級の画質を求めた撮影には適していないかもしれませんが、何気ない日常を写すスナップ撮影においては、大きく活躍する1本と言えるでしょう。
RF24-240mm F4-6.3 IS USMを使って写す日本
製品仕様表
モデル名 | Canon RF24-240mm F4-6.3 IS USM |
---|---|
焦点距離 | 24-105mm |
明るさ | F4 |
レンズ構成 | 14群18枚 |
最短撮影距離 | 0.45m |
最大撮影倍率 | 0.24倍 |
フィルター径 | 77mm |
最大径 | Φ83.5mm |
長さ | 107.5mm |
質量 | 約700g |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最初絞り | F22 |
手ぶれ補正効果 | 5段分 |
気楽な撮影の1本としておすすめ
今回ご紹介してきたRF24-240mm F4-6.3 IS USMですが、高倍率ズームレンズにおける本来のメリットである「気軽な撮影」をEOS Rシリーズで叶えてくれる貴重な存在です。
既にRF24-105mmなど、他のレンズを保有されている方にも、気軽にスナップ撮影を行いたい方には別途でおすすめしたいレンズです。
フルサイズ専用として広角側24mmから望遠側240mmまでの幅広い焦点距離は、あらゆる被写体に対応する万能レンズと言えるでしょう。
またEOS RシリーズにおけるAPS-Cサイズへのクロップ機能を使用することで、望遠側は更に強化することができるため、撮影することのできるシーンの幅はとても広いと言えるでしょう。
気になるレンズはまずレンタルでお試し
今回ご紹介してきたRF24-240mm F4-6.3 IS USMをはじめ、気になるレンズは購入前に一度お試しされることがおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、ミラーレス一眼や一眼レフ用のカメラレンズを豊富なラインナップから選んで、短期間からレンタルすることが可能です。
カメラレンズは一生ものとして活躍することが多く、後悔しないレンズ選びをするためにもまずはレンタルでお試しされることがおすすめです。
ぜひこの機会にRentioで気になるレンズをレンタルして、お気に入りのレンズを見つけてくださいね。
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