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BLUETTI EB55の実機レビュー!充給電ポート数と多機能に強みの小型ポータブル電源

まーしー/家電製品総合アドバイザー
まーしー/家電製品総合アドバイザー

更新日2024/11/26

BLUETTI EB55の実機レビュー!充給電ポート数と多機能に強みの小型ポータブル電源

1,500WhのEB-150など超大容量のポータブル電源のラインナップが充実している「BLUETTI(ブルーティ)」から、小型のポータブル電源が2021年2月8日に発売されました。

そのポータブル電源はコンパクトながら十分な容量と出力を有し、機能性にも優れているようです。

そこで、この記事では早速「BLUETTI EB55」の特長をまとめ、実機レビューを行いました。おすすめのポータブル電源と合わせて参考にしてください。

BLUETTI EB55の特長

BLUETTI EB55の特長

「BLUETTI EB55」のユニークポイントは多彩な充電方法です。方法に縛られず、様々な端末へ充給電できるのが魅力と言えるかもしれません。

具体的なスペックも確認しながら「BLUETTI EB55」の特長を確認してみましょう。

⚠出力表記について
「BLUETTI EB55」の定格出力は執筆時500Wでしたが、現在は700Wに改良されています。(瞬間最大出力は1,400Wと変わりません。)
そのため本記事内の写真では500Wという表記になっておりますが、本文内の定格出力は700Wと表記統一をしております。

BLUETTIのポータブル電源をレンタル・サブスク

最大15Wのワイヤレス充電機能

BLUETTI EB55のワイヤレス充電

「BLUETTI EB55」最大の特長は15W出力に対応するワイヤレス充電機能です。

これはAppleのMagSafe充電器と同じ出力レベルになります。

ただしMagSafeのような磁力はなく、加えてスマホだとカメラユニットによって浮いてしまうので効率的な充電はできません。

そのため「BLUETTI EB55」のワイヤレス充電はワイヤレスイヤホンやスマートウォッチ向きの機能になります。

最大700Wの定格出力

BLUETTI EB55は最大700W出力

「BLUETTI EB55」のAC定格出力は700W(瞬間最大1,400W)です。

電気毛布や扇風機などの季節家電をはじめ、車載用冷蔵庫や電動ミル/ジューサーなどのキッチン家電も使用できます。小型サイズなのでリモートワーク用の電源として活用するのもおすすめです。

なお、定格出力はあくまでもACポート4口の合計出力となりますので、同時接続で利用する際は各家電製品の消費電力に十分お気をつけください。

AC出力は純正弦波で安心

ポータブル電源は純正弦波を選ぶ

AC出力は家庭用コンセントと同じ「純正弦波(正弦波)」を採用し、定格周波数も50/60Hzの選択式です。定格電圧も100V-120Vと日本の電圧に対応しているので安心して利用することができます。

USB-Cは最大100W出力の急速充電規格に対応

BLUETTI EB55のUSB-CはUSB PD対応

「BLUETTI EB55」のUSB-Cは最大100Wの「USB PD」に対応しています。

モバイル端末はもちろん、15インチの大型ノートPCのフルスピード充電も可能です。USB PDは専用の充電ケーブルが必要になりますので、急速充電を使いたい方は別途用意しておきましょう。

145,000mAh(537Wh)の大容量

BLUETTI EB55は大容量

「BLUETTI EB55」のバッテリー容量は145,000mAh(537Wh)です。

389WhのAnker PowerHouse II 400と比べるとサイズ・重さが一回り大きいことが分かります。

サイズ重視・携帯性重視で、かつ大容量&高出力のポータブル電源としては「BLUETTI EB55」はおすすめのサイズ感です。

以下表に充給電製品とその使用可能時間/回数をまとめましたので参考にしてください。(使用機器の残バッテリーや状態、使用状況によって異なります)

使用機器 給電回数/使用時間
スマホ(10W) 約45回
13インチノートPC(50Wh) 約6回
LEDライト(20W) 約23時間
ミニ冷蔵庫(60W) 約8時間
テレビ(100W) 約5時間
電気調理鍋(200W) 約2時間

13台同時に充給電が可能

BLUETTI EB55は同時に充給電可能

「BLUETTI EB55」には充給電ポートが全部で6種類、13ポートあります。

出力も入力も全て製品正面にまとめられているので、同時充電もしやすいインターフェースです、

各出力はボタンでオン/オフを切り替えますので、使わないときの不必要な電力消費を防ぐことができます。

ポート種類 ポート数 合計最大出力
AC出力 4口 500W(瞬間最大550W)
USB出力 USB-A:4口
USB-C(PD):1口
最大130W(USB-C合計100W+USB-A合計30W)
※1口あたり
USB-A×4:最大15W(5V/3A)
USB-C×1:最大100W(5V/3A, 9V/3A, 12V/3A, 15V/3A, 20V/5A)
DC出力 シガーソケット:1口
5.5 DCプラグ:2口
合計最大120W(12V/10A)
※1口あたり
シガーソケット:120W(12V/10A)
DC×2:60W(12V/5A)
ワイヤレス出力 1面 最大15W(5V/1A, 5V/1.5A, 5V/2A, 5V/3A)

非常時にも役立つライト機能を搭載

BLUETTI EB55のライト機能

電力供給だけでなく、「BLUETTI EB55」には2段階の明るさ調整と点滅するSOSモードが備わったライト機能が搭載されています。

キャンプ泊や車中泊のLEDランプ代わりに活用することができます。

製品スペック一覧表

「BLUETTI EB55」のスペックを一覧にまとめました。

項目 スペック
バッテリー容量 145,000mAh / 537Wh
AC出力 4口:700W (100-120V, 瞬間最大1,400W)
対応周波数 50/60Hz
USB出力 最大130W(USB-C合計100W+USB-A合計30W)
※1口あたり
USB-A×4:最大15W(5V/3A)
USB-C×1:最大100W(5V/3A, 9V/3A, 12V/3A, 15V/3A, 20V/5A)
DC出力 合計最大120W(12V/10A)
※1口あたり
シガーソケット:120W(12V/10A)
DC×2:60W(12V/5A)
ワイヤレス出力 最大15W(5V/1A, 5V/1.5A, 5V/2A, 5V/3A)
DC入力 最大400W
DC:最大200W(12V~28V)
ソーラーパネル(MC4 to XT60):最大200W(12V~28V)
カーチャージャー(シガーソケット to XT60):12V/24V
環境温度 動作温度:-20度〜45度
充電温度:0度〜40度
サイズ
(幅×奥行き×高さ)
約275mm×190mm×195mm
重さ 約6.5kg
公式税込価格 55,000円

BLUETTI EB55の実機レビュー

BLUETTI EB55の実機レビュー

「BLUETTI EB55」の外観や使用感のレビューを紹介します。

正面・後面・上面・両側面がそれぞれ役割を持ち、小さいボディに目一杯機能を詰めた感じが伝わります。

ポータブル電源の実力としては記事後半出力テストをまとめまいたので、そちらも参考にしてください。

同梱するセット内容

BLUETTI EB55のセット内容

「BLUETTI EB55」に同梱するセット内容は以下のとおりです。

残念なのは最大200W入力に対応しながらも、付属の電源アダプターは90Wの出力しかないことです。フルスピード充電するには別途販売予定の電源アダプタや100WのUSB PD対応ケーブルが必要になります。

セット内容
  • BLUETTI EB55本体
  • ACアダプター
  • 電源コード
  • ソーラー充電ケーブル(7909-MC4)
  • 車載用シガーソケット
  • 取扱説明書 他

外観レビュー

「BLUETTI EB55」は昨今のポータブル電源のトレンドでもありますが、正面に出力/入力ポートがまとめられ、コンパクトに収まっている大容量ポータブル電源です。

両側面にファン通気口、背面にはライト、上面にワイヤレス充電、底面四隅にゴムパッドという構成です。ファンの動作音チェックは後半で紹介しておりますので参考にしてください。

全体的に使いやすいデザインではありますが、4つあるACポートの間隔には予め留意しておきましょう。

MacBookのような電源アダプタを使うとお互い干渉してしまったり、シガーソケットにぶつかったり、ACポートを1つ潰してしまったりしますので、組み合わせや設置場所は考えて置く必要があるでしょう。

このバッテリー容量でポート数が多いのは貴重ですが、様々な電源アダプタを使えるようにということであれば設置間隔も改良してくれるとありがたいです。

ミニテーブルとしても使えるハンドル部分

「BLUETTI EB55」のハンドル部分は折りたたみ式なので、設置時はミニテーブルとして使用することもできます。

ポータブル電源のハンドルにしては細身で滑り止めもついておらず、他製品と比べると手に負担がかかりやすいなぁという印象でした。

大きな液晶ディスプレイ

BLUETTI EB55のディスプレイ

「BLUETTI EB55」には大きな液晶ディスプレイが搭載されており、出力値/入力値、バッテリー残量をひと目で把握することができます。

昼間だけでなく夜間でも確認しやすいのですが、点灯時間がもう少し長ければもっと使いやすくなるので次の新製品で改善してもらいたいです。

周波数の変更可能
「BLUETTI EB55」は50Hz/60Hzどちらにも対応しております。AC出力ボタンと右上のDC出力ボタンを同時に2秒間長押しすると周波数切り替えモードになります。AC出力ボタンで50Hzか60Hzかを選択したら、AC出力ボタンと右上のDC出力ボタンを同時に押して設定完了です。

マルチ高速充電について

BLUETTI EB55の充電方法

「BLUETTI EB55」は付属のACアダプタで充電する以外に、別売りオプション品のACアダプタやソーラーパネルも併用する「デュアル高速充電」「マルチ高速充電」に対応しています。

各充電方法と得られる最大入力値をまとめたのが以下表です。ベランダが使えれば、ソーラーパネルとACアダプタで最大400Wの入力を得られ最短2時間でフル充電も可能とのことです。

充電方法 最大入力値
①付属のAC電源 90W(約6.5時間)
②200W AC電源アダプタ
(別売りオプション)
200W(約3時間)
③ ①と②の併用 290W(約2時間)
④ソーラーパネル 200W(約3時間)
⑤ ②と④の併用 400W(約2時間)
カーチャージャー 電圧12V:98W
電圧24V:196W

パススルー充電に対応

BLUETTI EB55はパススルー充電対応

「BLUETTI EB55」はパススルー充電にも対応しています。ポータブル電源本体を充電しながら接続機器へ充給電もできるので一見便利そうではありますが、バッテリーを劣化させてしまう原因にもなります。

必要性がない限りは極力利用を控えるようにしてください。

BLUETTI EB55の出力チェック

BLUETTI EB55の実機レビュー

実際に「BLUETTI EB55」を使ってスマホ・ノートPC・消費電力の高い家電製品を繋いで出力を検証しました。

検証に用いたのは残バッテリーの少ないiPhone 11 Pro(USB PD)、OPPO Reno3 A(QC 2.0)、MacBook Pro(13インチ USB PD)、消費電力950Wのアイロン、600Wのコーヒーメーカーです。

※出力結果は機器の充電状況や動作環境によって変動するため、記載の結果はあくまでも弊社で行った時の確認結果となりますことを予めご了承ください。

USB-Aの出力

急速充電規格「Quick Charge」対応の「OPPO Reno3 A」と「iPhone 11 Pro」の出力を比べた結果、「OPPO Reno3 A」への出力は想定よりも低い結果になりました。(QC対応の電源アダプタで家庭用コンセントに繋げると約16W前後で充電できる)

一方でiPhone 11 Proへの出力は満足の行く結果となりました。他のポータブル電源のUSB-Aで検証したときは、この半分くらい値になることがほとんどだったので、想定の2倍くらい高い値です。「BLUETTI EB55」のUSB-AとiPhoneの相性が良いのかもしれません。

接続端末 出力数
iPhone 11 Pro 約11.6W(5.03V/2.31A前後)
OPPO Reno3 A 約6.7W(5.06V/1.32A前後)

USB-Cの出力

残バッテリー30%以下の「MacBook Pro(13インチ, 2017)」を繋いだ約58W(20.0V/2.90A前後)の出力と家庭用コンセントに繋いだ時とほぼ同じ出力を確認することができました。

最大100W出力に対応しているだけあって、16インチのMacBook Proでもフルスピード充電できるパワーが十分あります。

USB-Aとの出力を比較するためにPD対応のUSB-C to Lightningケーブルを使って「iPhone 11 Pro」でも検証しましたが、USB-Aとあまり変わらない結果になりました。

接続端末 出力数
iPhone 11 Pro 約12.1W(5.09V/2.37A前後)
MacBook Pro 約58W(20.0V/2.90A前後)

定格出力を超える電化製品を使った場合

定格出力を大きく超えるスチームアイロン(消費電力950W)は電源を入れて数秒で電源が落ちましたが、コーヒーメーカー(消費電力600W)は700W出力を維持したまま約2分間使用することができました。(現在は定格出力が700Wに改良されているため、コーヒーメーカーが最後まで使えるのか気になります。)

実は定格出力のバッファはポータブル電源にによって異なり、定格出力500WのJackeryのポータブル電源 700だと、今回検証に使ったコーヒーメーカーを最後まえで問題なく使えたりもします。

電化製品に記載されている消費電力が定格出力内だとしても、動作開始時に多くの電力を使うケースもあるため、ポータブル電源で使える電化製品は事前に調べてまとめておくのが良いでしょう。

空冷ファンの動作音

BLUETTI EB55のファン動作音

「BLUETTI EB55」はファンの稼働音が比較的小さく、騒音計で調べたところ59dB(車のアイドリングやトイレの洗浄音くらい)しかありませんでした。これまで調べたポータブル電源の中でも静かな部類に入ります。

夜間のAC出力の使用でも気になるほどではないと思いますので、車中やテントで利用する際の参考にしてください。

BLUETTI EB55はコンパクトながら高出力のポータブル電源として貴重

BLUETTI EB55の実機レビュー

「BLUETTI EB55」のように、537Whのバッテリー容量とコンパクトなサイズ感でありながら700Wの定格出力があるのは貴重な存在です。

定格出力が大きいと使える電化製品も広がりますので、キャンプやアウトドア利用だけでなく、ガレージでのDIY用具や庭や玄関の洗浄用具の電源としても活躍する機会が多いでしょう。

大きな消費電力に対してバッテリーが心もとないかもしれませんが、別売りオプションの電源アダプタやソーラーパネルを併用することで、短時間のフル充電でバッテリーを賄うこともできます。

定格出力を重視すると大きすぎる、逆にコンパクトさを重視すると定格出力やバッテリー容量の低さが気になる、そんな方にちょうどよいポータブル電源かもしれません。

ポータブル電源はレンタルできる

キャンプ、車中泊、アウトドア、イベントに短期間だけでもポータブル電源を使うならレンタルもおすすめです。

家電レンタルのRentio(レンティオ)では、3泊4日からポータブル電源やモバイルバッテリーのレンタルが可能です。

借りた製品が気に入った場合「そのまま購入」することもできますので、まずはお試しでレンタルするのもおすすめです。

[レンタル] ポータブル電源 一覧|キャンプや車中泊のスポット利用からサブスク型の月額制利用で防災備蓄にも – Rentio[レンティオ]

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