TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD(Xマウント)実写レビュー。スナップ撮影に最適な画角と明るさを備えたXマウントユ ーザー必見の1本
更新日2024/11/13
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ミラーレス一眼市場の盛り上がり合わせて、サードパーティーレンズメーカーによる各マウント向けのレンズ開発も積極的に行なわれています。
サードパーティー製レンズが既に安さがメリットではなく、純正レンズとの比較対象になるほどの描写力や魅力を備えていることは、一般にも浸透してきました。
今回は、2022年7月8日にタムロンから発売となる「TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD(FUJIFILM Xマウント用)」を発売前の先行レビューとしてお届けしていきます。
今回株式会社タムロン様よりデモ機をお借りし、富士フイルム独自のフィルムシミュレーションを存分に使用した作例とともに、TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDの魅力をたっぷりご紹介していきます。
もくじ
富士フイルムXマウント用の展開を始めたタムロン
サードパーティーレンズメーカーとして人気を集めるタムロンですが、近年では、ミラーレス一眼カメラに合わせた製品開発を進めています。
数あるミラーレス一眼の中でも、特にソニーEマウント用に注力してきましたが、「TAMRON 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD」より、富士フイルムXマウント用のレンズ開発も行われています。
富士フイルムのカメラは、「フィルムシミュレーション」が生み出す独特な発色が人気の要因となっており、カメラ本体の操作性も他のメーカーにはない独特さを誇ります。
富士フイルムXマウントにおいては、これまであまりサードパーティー製レンズが存在しませんでしたが、タムロンが本格参入したことで、今後Xマウントユーザーにとってもレンズの選択肢が増えるきっかけになったと言えるでしょう。
今回ご紹介していくTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDは、既にソニーEマウント用として発売されていましたが、新たに富士フイルムXマウントに対応する形で2022年6月16日に発表となりました。
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Xマウントユーザー必見F2.8通し標準ズームレンズ
今回ご紹介していくTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDは、富士フイルムXマウントユーザーにとっては、これまで純正レンズでは「XF16-55mmF2.8 R LM WR」が近い存在としてありましたが、実売でも12万円を超える価格がネックだったと言えるでしょう。
こちらのTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDでは、XF16-55mmF2.8 R LM WRよりも低価格で望遠側で70mm(35mm換算105mm)まで対応している焦点距離域の幅広さも魅力的です。
Xマウントユーザーにとってはまさに使い勝手の良い焦点距離域を保有しながらF2.8通しの明るさと低価格も備えた必見の存在なのです。
外観レビュー
富士フイルムXマウントで展開されるカメラは、レトロな雰囲気を感じるデザインとコンパクトさを特徴としているモデルも多いですが、今回ご紹介している「TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」がどれほど合うのか気になる方も少なくないと思います。
ここからは、今回の作例撮影で使用した「FUJIFILM X-T30 II」と組み合わせた実機写真を基に、デザイン性や大きさ重さなどの外観面についてご紹介していきます。
明るいレンズだけに大きさは際立つ
今回ご紹介していくTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDですが、写真の通り、FUJIFILM X-T30 IIに取り付けた際には、突起が大きく目立つほどのサイズ感となっています。
これは、レンズ側でズーム全域開放F2.8の明るさを実装していることで純粋に明るいレンズだからこその大きさと言えるでしょう。
富士フイルムにおける純正レンズと比較しても、TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDの大きさが目立ってしまうところで、決して小型レンズではないところを注意しなければなりません。
しかし、この大きさが特別邪魔になるかというと私自身は全く感じませんでした。
これまで色々な小型・軽量カメラを使用してきましたが、こちらのTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDとの組合せは、モデルによってはレンズの方が大きく感じるほどのサイズ感です。
重さについては負担にならない
大きさについては、コンパクトとは言えないとご紹介してきましたが、同じく懸念される重さについては、驚くほど軽量化を叶えていると感じました。
大きさからは考えられないほど軽く感じました。
重さについては530gと、数値上ではパッとしないところですが、実際に手に持った際に重く感じることはなく、片手でも十分撮影できるほどの重量感です。
大きさからTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDの導入を迷っている方も、重さの面では心配する必要はあまり無いと言えるため、一度レンタル等でお試しするか、量販店などで手に持ってみることがおすすめです。
程よいリングの回転具合
幅広い焦点距離域を有していることから、ズームリングを操作した画角の微調整というのも行う機会が多いでしょう。
これらのリングの調整は、どれほど滑らかであるかもレンズによって大きく異なる部分で、硬すぎると画角の調整における俊敏性に欠け、滑らかすぎても画角がすぐ変わりやすくなってしまうため、調整しにくいレンズは撮影中のストレスの原因にもなります。
TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDにおけるリングの回転具合は、非常に程よく、数mm単位での画角調整においても、はじめて触る段階でもすぐ感覚を掴むことができる程よさを実現しています。
性能レビュー
少し大きさが目立つ存在とご紹介してきましたが、TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDで知っていただきたいのはこれからご紹介する描写面です。
富士フイルムが独自で実装する「フィルムシミュレーション」機能を存分に活用した作例とともに、TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDの性能面をご紹介していきます。
スナップ撮影で活躍する焦点距離域
今回ご紹介しているTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDでは、焦点距離17mmから70mmをカバーするAPS-C専用レンズで、35mm換算にすると25.5mmから105mmをカバーする焦点距離域となります。
標準ズームレンズとしては、採用されることの多い焦点距離域で、広角側から中望遠域まで1本で撮影をカバーしてくれる万能レンズとしての活躍が期待されます。
このレンズが活躍するシーンは非常に幅広く、富士フイルムの特性を活かすことを考えると、スナップ撮影で特に能力を発揮する存在になるでしょう。
今回の作例撮影では、長崎や梅雨の東京での撮影をメインに行いましたが、レンズ交換をする必要がなく、街スナップにおいてこの一本さえあればという心強さを感じました。
ズーム全域で開放F2.8の明るさを実現
TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDが小型・軽量に特化しなかった理由の一つとして、レンズの明るさがあります。
35mm換算25.5mmから105mm相当をカバーする画角の幅のあるレンズですが、ズーム全域で開放F2.8の明るさを実現しています。
F2.8はズームレンズとしては非常に明るく、広角側から望遠側まで通しでF2.8を使えるレンズは非常に限られた存在です。
開放のF値が低いことで、ボケを活かした撮影や暗い場所での撮影にも優れており、携帯性の犠牲以上に、描写面で得られるメリットが多いのです。
「フィルムシミュレーション」との相性も抜群
今回、富士フイルムXマウント用のレンズとして発売になりましたが、是非富士フイルムの独自機能「フィルムシミュレーション」を活用した撮影を楽しんで頂きたいところです。
フィルムシミュレーションの色表現というのは、他のカメラメーカーでは体感できない魅力で、フィルムカメラの様な質感やフォトジェニックな雰囲気を漂わせることに長けています。
今回のレビューでご紹介しているTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDを使用した作例においては、「FUJIFILM X-T30 II」を使用していますが、どの作例においてもフィルムシミュレーションを使用したJPEG撮って出しの画像となります。
これまでXマウントのレンズにおいては、あまりサードパーティー製のレンズが存在しませんでしたが、今回ご紹介しているTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDは、Xマウントにおける貴重なサードパーティー製レンズでありながら、しっかりフィルムシミュレーションの色表現を活かすことのできるレンズとしておすすめです。
TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDを使って写す
スタンダード, 長崎駅前
今回の作例撮影を行った長崎県における撮影ガイドはこちら
[2022最新] 長崎県おすすめ絶景スポット12選。自然溢れる景観と異国情緒感じられる街並み | Rentio TRAVEL
製品仕様表
モデル名 | TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD |
---|---|
焦点距離 | 17-70mm |
明るさ | F2.8 |
レンズ構成 | 12群16枚 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.19m(ワイド端)/0.39m(テレ端) |
最大撮影倍率 | 1:4.8(ワイド端)/1:5.2(テレ端) |
最初絞り | F22 |
手ぶれ補正効果 | ○ |
フィルター径 | φ67mm |
最大径 | φ74.6mm |
長さ | 119.6mm |
質量 | 530g |
画質、明るさ、画角、発色全てを求められる存在
今回ご紹介してきた富士フイルムXマウント用のTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDですが、標準ズームレンズとしては限りなく理想に近い存在だと感じました。
35mm換算25.5mmから105mm相当の画角は、風景写真や日常のスナップ写真においても不足部分を感じることのない広角から望遠側までカバーし、実用性に優れています。
また、高倍率になるほどレンズの明るさが犠牲となる傾向にありますが、TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDでは、ズーム全域で開放F2.8の明るさを実現しており、この明るさも大きな特徴として撮影の幅を大きく広げてくれます。
これだけの撮影性能と富士フイルム独自のフィルムシミュレーションの発色性も存分に活かせることから、Xマウントユーザーにとって純正で届かなかった部分に手が届く、そんな存在としておすすめです。
TAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDはレンタルできる
今回ご紹介してきた富士フイルムXマウント用のTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDは、発売日となる7月8日以降にレンタルすることも可能になります。
気になるレンズは、まずはお試しでレンタルして、数日間使い心地や実力を体感することもおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、豊富なラインナップから最短3泊4日からカメラ機材をレンタルできるサービスを展開しています。
是非この機会に今回ご紹介してきた富士フイルムXマウント用のTAMRON 17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXDをはじめ、様々なカメラ機材をRentioでお試しレンタルされてみてはいかがでしょうか。
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