冷蔵庫の電気代相場はいくら?大きさ別の電気代の違いや5年,10年前との比較、節約のコツも紹介
更新日2024/05/31
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冷蔵庫は一年中稼働し続けている家電のため、適切に節電を行えば電気代を大きく抑えられる可能性があります。
毎月の電気代を抑えたいとお考えの方は、冷蔵庫の使い方を見直すことが大切です。
本記事では、冷蔵庫にかかる電気代の目安や節電をする6つのコツを解説します。
各ご家庭にある冷蔵庫の電気代を確認する方法も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
もくじ
[大きさ/製造年別] 冷蔵庫の電気代目安を紹介!
家庭の電気代のうち冷蔵庫が占める割合は、1位がエアコン、2位が冷蔵庫だそうです。
環境省によると、世帯ごとの年間電力消費量のうち冷蔵庫が占める割合は14.3%と報告されています。
(参照:環境省|令和3年度 家庭部門の CO2排出実態統計調査事業委託業務)
これは1位であるエアコンの割合の14.7%とほぼ同等であり、冷蔵庫は毎月の電気代に大きく影響していると分かります。
また気温が高くなると冷蔵庫の電力消費量は上がる傾向にあり、夏に光熱費が高くなる原因の1つです。
ここでは、そんな冷蔵庫の電気代の目安をサイズや製造年ごとに解説します。
[大きさ別] 冷蔵庫の電気代目安
「大きな冷蔵庫ほど電気代がかかるのではないか」と考える方は多いですが、実際は冷蔵庫にかかる電気代は本体サイズに比例しません。
冷蔵庫の機種によっては、小型よりも大型サイズの方が年間消費電力は低く、電気代が安くなることがあります。
経済産業省自然エネルギー庁が発行している「省エネ性能カタログ2023」によると、冷蔵庫の各容量における年間消費電力と電気代の相場は、以下の表のとおりです。
冷蔵庫の容量 | 年間消費電力 | 年間の電気代 | 1ヶ月あたりの電気代 | |
---|---|---|---|---|
小型・サブ | 140L以下 | 273kWh | 7,381円 | 615円 |
1人暮らし | 141〜200L | 295kWh | 7,971円 | 664円 |
2人暮らし・少人数 | 201〜250L | 310kWh | 8,383円 | 699円 |
251〜300L | 312kWh | 8,425円 | 702円 | |
301〜350L | 343kWh | 9,261円 | 772円 | |
351〜400L | 353kWh | 9,529円 | 794円 | |
ファミリー | 401〜450L | 290kWh | 7,823円 | 652円 |
451〜500L | 272kWh | 7,344円 | 612円 | |
501L〜 | 279kWh | 7,533円 | 628円 |
電気代が最も安い冷蔵庫は、451~500Lのファミリー向けの大型タイプとなっています。
これは、大型の冷蔵庫の方がさまざまな省エネ機能を搭載でき、節電効果が高まることが要因です。
またファミリー向けの冷蔵庫は需要が高く、省エネ性能の高いモデルへと年々刷新されていくためと考えられます。
新しい冷蔵庫の方が電気代は安くなる?5年前、10年前の冷蔵庫と比較!
基本的に製造年が古い冷蔵庫よりも、新しい冷蔵庫の方が電気代を抑えられる傾向にあります。
冷蔵庫は寿命が近づくと冷却能力が落ち、庫内を冷やすのに多量の電力が必要になるためです。
さらに近年の冷蔵庫では、家電メーカー各社による省エネ機能の研究が進み、以下のような優れた技術によって高い節電効果が期待できます。
- インバータ制御
- 自動省エネ運転
- 真空断熱材
- ノンフロン化
実際に、冷蔵庫の製造年の違いによる電気代を比較してみましょう。
省エネ性能カタログを参考に、冷蔵庫の年間消費電力量と電気代を2012年から5年ごとにまとめると、以下の表のとおりです。
2012年製造 | 2017年製造 | 2022年製造 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
冷蔵庫の容量 | 年間消費電力 | 電気代 | 年間消費電力 | 電気代 | 年間消費電力 | 電気代 |
201〜250L | 399kWh | 10,773円 | 351kWh | 9,477円 | 312kWh | 8,424円 |
301〜350L | 392kWh | 10,584円 | 361kWh | 9,747円 | 337kWh | 9,099円 |
401〜450L | 265kWh | 7,155円 | 326kWh | 8,802円 | 287kWh | 7,749円 |
501L〜 | 334kWh | 9,018円 | 312kWh | 8,424円 | 278kWh | 7,506円 |
(※電気料金単価27円/kWhで算出)
5年前の冷蔵庫と比べると年間1,000円前後、10年前の機種との比較では最大で約2,300円の節約になると分かります。
さらに製造年数が古い冷蔵庫と最新機種を比べた場合、省エネ性能の差はより大きくなります。
10年以上前に製造された冷蔵庫を使っている方は、買い替えることで電気代が安くなる可能性が高いので、買い替えをおすすめします。
今使っている冷蔵庫の電気代を確認する方法とは?
現在使っている冷蔵庫の電気代は、本体に貼ってあるラベルや説明書をもとに算出が可能です。
ラベルや説明書の「年間消費電力量」の項目には、50Hzまたは60Hzの周波数におけるエネルギー消費効率が記載されています。
東日本にお住まいの方は50Hz、西日本であれば60Hzのエネルギー消費効率の値を用いて、以下の式で算出できます。
例えばエネルギー消費効率が259kWh/年、電気料金単価が27円/kWhの冷蔵庫の場合、年間の電気代の目安は259×27=6,993円です。
年間消費電力量が書かれたラベルは、冷蔵室のドアの内側や本体の背面などに貼ってあります。
ラベルが背面や側面に貼っていて確認できない場合は、環境省が運用する省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」を利用することで、ご自宅の冷蔵庫の電気代を確認できます。
冷蔵庫の電気代を節約する6つのコツ
冷蔵庫の電気代は、製造年だけでなく使い方によっても大きく変わります。
日々の冷蔵庫の使い方を工夫すれば、電気代の大幅な節約が期待できます。
冷蔵庫の電気代を抑える使い方のコツは、以下の6つです。
- 詰め込みすぎを避ける
- ドアの開閉は最小限にする
- 室温に合わせて適切な温度に設定する
- 熱い食品は冷まして入れる
- 適切な放熱スペースを取って設置する
- 新しい冷蔵庫への買い替えを検討
1. 詰め込みすぎを避ける
冷蔵室に入れる食材は全体の7割以下となるように意識し、詰め込みすぎを避けましょう。
冷蔵室に食材を詰め込みすぎると冷気の循環が妨げられて、庫内を冷やすために余分な電力を消費します。
食材によって冷気の吹き出し口をふさいでしまった場合、さらに負荷がかかり電気代が跳ね上がるため、注意が必要です。
また食材を詰め込みすぎると、目的のものを探すのに時間がかかり、ドアを長く開けることで冷気を外へ逃してしまいます。
冷気が循環しやすく、目的の食材の場所を一目で確認できるように、定期的に庫内を整理しましょう。
なお、冷凍室は7割以上の食材を収納した方が冷却効率は高く、電気代を抑えられます。
凍らせた食材が保冷剤として働き、庫内の温度上昇を防ぐためです。
冷蔵庫のそれぞれの室内には、適切な量の食材を収納しましょう。
2. ドアの開閉は最小限にする
冷蔵庫のドアは不必要に開閉しないよう心がけ、無駄な電気の消費を省きましょう。
ドアを開閉する回数や時間が増えると、庫内の温度が上がりやすくなり、再度冷やすための電気代がかさみます。
ドアの開閉を最小限にするためには庫内を整理し、取り出す食材を決めてから開けるようにすると良いでしょう。
例えば、以下のように収納方法を工夫すれば、ドアの開閉時間を抑えられます。
- 場所ごとに収納する食材のカテゴリーを決めておく
- 中身の見える収納グッズを使う
- 食材名などのラベルを貼り家族全員が見やすい状態にする
3. 室温に合わせて適切な温度に設定する
冷蔵庫の温度は控えめになるよう設定すれば、節電になり電気代を抑えられます。
ただし冷蔵庫は外気温の影響を受けやすく、夏場に温度設定を弱めると食材が傷むリスクがあるため注意しましょう。
そのため、基本的に夏は「強」、冬は「弱」、春や秋は「中」に設定するのがおすすめです。
夏場でも一日中エアコンを使っており、室温が他の季節と大きく変わらない場合は「中」のままでもかまいません。
庫内が冷えづらい場合や、入れる食材が多い際は「強」に変更すると良いでしょう。
冷蔵庫の温度は、庫内の奥にあるツマミやドアの操作パネルなどで設定できます。
設定を変更したら庫内の温度を測り、冷えているかを確認すると安心です。
4. 熱い食材は冷まして入れる
熱い食材を冷蔵庫へ入れると庫内の温度が上がり、余分な電力を消費するため注意しましょう。
また熱い食材を冷蔵庫で急激に冷やすと、蒸気が水滴になり雑菌が繁殖する原因となります。
そのほかに乳製品や卵などは温度変化に影響を受けやすく、熱い食材が近くにあることで傷むリスクが高まるため注意が必要です。
電気代節約だけでなく安全性の観点からも、熱い食材は室温程度まで冷ましてから冷蔵庫へ入れるように心がけましょう。
熱い食材を早く冷ますには「大きな容器に入れて広げる」「保冷剤を使って冷やす」などの方法がおすすめです。
5. 適切な放熱スペースを取って設置する
冷蔵庫の放熱スペースが不足していると庫内が冷えにくくなり、余分な電気代がかさみます。
電気代が高くなるだけでなく、故障につながるケースもあるため、適切な放熱スペースを確保しましょう。
必要な放熱スペースは冷蔵庫の機種によって異なるため、メーカーの規定を確認してください。
一般的には、側面や背面には0.5~2cm、上部は5~30cmの放熱スペースが必要です。
冷蔵庫の上部に物を置いている場合は取り除くか、ラックなどを使用して放熱スペースを確保します。
また設置場所はコンロの近くや直射日光が当たる場所を避け、冷蔵庫本体の温度が上がらないようにしましょう。
6. 新しい冷蔵庫への買い替えを検討
古い冷蔵庫を使っている方は、新しい機種へ買い替えることで電気代を抑えられます。
省エネ効果の高いモデルに買い替えれば、大幅な電気代節約につながるでしょう。
冷蔵庫の買い替えの目安は、6~13年です。
国税庁の報告によると、冷蔵庫の耐用年数は6年であり、この期間は冷却効率などの性能を維持して使用できます。
メーカーが冷蔵庫の部品を保有する期間は9年で、以後故障した場合は修理が難しいでしょう。
また内閣府の調査によると、冷蔵庫の平均使用年数は12.9年であり、10年以上使用してから買い替える方が多いという結果が出ています。
耐用年数を超えた冷蔵庫を使っている方は、新しいモデルの節電効果や修理にかかる費用を考慮し、買い替えを検討してみてください。
(※参照:国税庁|耐用年数(器具・備品)(その1)
内閣府|令和4年 消費動向調査)
冷蔵庫の電気代節約には最新モデルの使用がおすすめ
新しい冷蔵庫を使用すれば、効果的に電気代の節約が可能です。
冷蔵庫の省エネ技術は年々進歩しており、中には10年前と比べて年間2,000円以上の節約が可能なモデルもあります。
冷蔵庫の購入には費用がかかりますが、節約できる電気代や古い機種の修理費を考慮すると、長期的に見てお得になる可能性も高いです。
お使いの冷蔵庫の電気代を確認して、最新機種のほうが電気代が安くなるようなら、買い替えを検討してみてください。
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