Galaxy Z Flip6をレビュー！AI機能の進化でさらに使いやすく楽しくなった折りたたみスマホ

Galaxyが販売する縦型折りたたみスマホのGalaxy Z Flip。

その第6弾となるGalaxy Z Flip6が2024年の7月に発表されました。

2024年にGalaxyから発売された製品は「Galaxy AI is here」というテーマのもと、様々なAI機能が使用できるように進化しています。

そんな、Galaxy Z Flip6の進化したAI機能も紹介しつつ詳しくレビューしていきます。

 

Galaxy Z Flip6の特徴

Galaxy Z Flip6の特徴は大きく以下の特徴があります。

• 遊び心あるデザイン
• カスタマイズできるカバーディスプレイ
• 進化したAI機能
• ベイパーチャンバーを初搭載しゲーム性能も進化
• バッテリー容量も4,000mAhとFlip史上最大
• Smart Switchの利用でLINEのトーク履歴の全移行が可能に

それぞれの特徴を詳しく紹介していきます。

Galaxy Z Flip6のスペック一覧

まずは、Galaxy Z Flip6のスペックを前モデルであるGalaxy Z Flip5と比較していきます。

項目	Galaxy Z Flip6	Galaxy Z Flip5
ディスプレイ	メイン：約6.7インチ Dynamic AMOLED 2X（有機EL） カバー：約3.4インチ Super AMOLED（有機EL）	メイン：約6.7インチ Dynamic AMOLED（有機EL） カバー：約3.4インチ Super AMOLED（有機EL）
ディスプレイ解像度	メイン：2,640×1,080(FHD+) カバー：720 x 748	メイン：2,640×1,080(FHD+) カバー：720 x 748
リフレッシュレート	1〜120Hz ※メインディスプレイのみ	1〜120Hz ※メインディスプレイのみ
静止画	・アウトカメラ(2眼構成) – 超広角：1,200万画素(F2.2) – 広角：5,000万画素(F1.8) ・インカメラ – 1,000万画素(F2.2)	◇アウトカメラ(2眼構成) – 超広角：1,200万画素(F2.2) – 広角：1,200万画素(F1.8) ◇インカメラ – 1,000万画素(F2.2)
OS	Android	Android
SoC	Snapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy オクタコア：3.39GHz, 3.1GHz, 2.9GHz, 2.2GHz	Snapdragon® 8 Gen 2 Mobile Platform for Galaxy オクタコア：3.36GHz, 2.8GHz, 2GHz
メモリ(RAM)	12GB	8GB
内蔵ストレージ(ROM)	256GB/512GB ※販売ストアによって購入できるストレージは異なります	256GB/512GB ※販売ストアによって購入できるストレージは異なります
SIMカード	nanoSIM / eSIM	nanoSIM / eSIM
通信規格	5G(sub6) / 4G LTE	5G(sub6) / 4G LTE
Bluetooth	Bluetooth v5.3	Bluetooth v5.3
Wi-Fi	802.11a/b/g/n/ac/ax 2.4GHz+5GHz+6GHz, HE160, MIMO, 1024-QAM	802.11 a/b/g/n/ac/ax 2.4G+5GHz+6GHz, HE160, MIMO, 1024-QAM
NFC	対応(おサイフケータイ対応)	対応(おサイフケータイ対応)
バッテリー容量	4,000mAh	3,700mAh
防塵防水性能	IP48	IPX8相当
サイズ (高さ×幅×厚さ)	・開いた状態 約165.1 x 71.9 x 6.9 mm ・閉じた状態 約85.1 x 71.9 x 14.9 mm	◇開いた状態 約165.1 x 71.9 x 6.9 mm ◇閉じた状態 約85.1 x 71.9 x 15.1 mm
重さ	約187g	約187g
カラーバリエーション	シルバーシャドウ/イエロー/ブルー/ミント/クラフテッド ブラック ※ストレージや販売ストアによって購入できるカラーは異なります	ミント/グラファイト/クリーム/ラベンダー ※ストレージや販売ストアによって購入できるカラーは異なります

遊び心あるデザイン

デザインは前モデルのGalaxy Z Flip5を踏襲しつつも、折りたたんだ時の厚みが0.2mm薄くなりGalaxy Z Flip史上最もコンパクトになりました。

デザイン面でも少し変更があり、カメラフレームにカラーが追加され、遊び心あるデザインになっています。

カラー展開は今回紹介しているシルバーシャドウの他、ブルー、イエロー、ミントがあり、またSamsungのオンラインストア限定のカラーとしてクラフテッドブラックとホワイトの2色の合計6色展開となっています。

また、ディスプレイ面では折り目がこれまで以上に目立たなくなっており、正直言ってどこに折り目があるのか分からないほどフラットになりました。

Galaxy Z Flip5と比べてみるとより明確で、従来のスマートフォンと比べても遜色ないディスプレイになっています。

さらには耐久性も少しアップし、防塵性能が加わりIP48等級になりました。

カスタマイズできるカバーディスプレイ

Galaxy Z Flipシリーズの大きな特徴はカバーディスプレイになります。

前モデルのGalaxy Z Flip5よりカバーディスプレイが大型化し、3.4インチになりました。

Galaxy Z Flip6ではこの大きなカバーディスプレイを活かして、様々な壁紙を設定できるようになりました。

インタラクティブ壁紙

インタラクティブ壁紙は、画面の向きに合わせたり触れたりすることで画面内に表示されているキャラクターなどを動かすことができる壁紙です。

 

2024年7月現在はインタラクティブ壁紙はデフォルトで用意されている5種類の壁紙のみとなっているので、アップデートで種類が増えたり、自身で撮影した写真を切り抜いてインタラクティブ壁紙に設定できると、より一層楽しそうです。

今の天気壁紙

屋外で撮影した写真に、今現在いる場所の天候を反映させることができる「今の天気壁紙」を利用することも可能です。

雨の日、雪の日などに合わせて変化してくれるので、壁紙で楽しむことができます。

生成AI壁紙

AI機能を用いて壁紙を一から作成することも可能です。

ベースとなる素材をプリセットから選択し、そこから色や物体を選択することでイメージにあった画像を生成してくれます。

絵画をベースに作成される画像はとても独創的で、不思議な唯一無二の壁紙を生成することができます。

一味違った壁紙を設定したい場合は、「生成AI壁紙」を使用してみると面白いと思われます。

おすすめのスタイル

好みの画像に対して自動でフレームなどを保管してくれる「おすすめのスタイル」も便利です。

例えば、好きな俳優やアイドルなどの画像を壁紙にした場合、顔などを避けて時計をいい感じに自動で配置してくれます。

人物が写っている画像をカバーディスプレイの壁紙に設定する場合は、「おすすめのスタイル」を使用するのがおすすめです。

進化したAI機能

冒頭でも説明しているように「Galaxy AI is here」をテーマに、様々なAI機能が進化しています。

中でも筆者が便利に感じた機能をいくつか紹介したいと思います。

文章の生成機能

1日何通も送るメールを毎回１から作成するのは手間ですよね。

そんな時、Galaxy Z Flip6の文章の生成機能を使用すれば簡単にメール文の作成の手助けを行なってくれます。

例えば、社内のメンバーに明日休むためその旨をメールで共有したい場合、上図のようにメール文を簡単に作成してくれます。

メール文だけでなくSNS向けの投稿文をハッシュタグ付きで作成してくれたり、絵文字付きのカジュアルな文章の作成を行うことも可能です。

また、サードパーティ製のアプリでもSamsungキーボードを使用すれば文章の生成機能を使用することが可能ですので、GmailやLINEなどでもAIを用いた文章の作成ができます。

生成AI

Samsung Notesアプリに手書きでイラストを記入することで、簡単にイラストの作成ができます。

絵心がない筆者の絵でも意図をくんだ絵を作成してくれるので、誰でも簡単にイラストの作成が可能です。

イラストは、水彩画、イラスト、スケッチ、ポップアート、3Dアニメから選択できるので、ほぼ無限にイラストの生成をすることができます。

また、ギャラリーの画像にイラストを記入して、写真に合わせて画像を生成することもでき、例えば、晴れ模様の写真に太陽を追加したり、雲などを加えたりすることも可能です。

さらにはポートレートモードで撮影した写真をイラストにすることも可能ですので、いろいろな画像を生成して楽しむことができます。

通訳時にカバーディスプレイに表示できる

通訳機能を使用時にカバーディスプレイを使用して自身が話した内容を翻訳した上で相手側に表示させることも可能です。

リアルタイムで表示させることができるので、現地の言葉が話せなくてもGalaxy Z Flip6を使用することで外国人とスムーズに会話ができそうです。

 

この他にも、Galaxy S24やGalaxy S24 Ultraをレビューした際に紹介したかこって検索や通話中のリアルタイム通訳などのAI機能も使用することができます。

ベイパーチャンバーを初搭載しゲーム性能も進化

Galaxy Z Flip6は、Snapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxyが搭載されています。

またGalaxy Z Flipシリーズでは初となるベイパーチャンバーを搭載しており、放熱性能が向上しています。

Galaxy Z Flip6のゲーム性能をGeekbench、AnTuTu Benchmark、3DMarkの3つのソフトを使用してスコアを出してみました。

Geekbench

	Galaxy Z Flip6	Galaxy Z Flip5	Galaxy Z Fold6	Galaxy S24	Galaxy S24 Ultra	Xperia 1 VI
Single	2,136	1,969	1,943	2,228	2,310	2,110
Multi	6,079	5,237	6,025	6,758	7,157	6,316
SoC	Snapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy	Snapdragon® 8 Gen 2 Mobile Platform for Galaxy	Snapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform　for Galaxy	Snapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy	Snapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform　for Galaxy	Snapdragon® 8 Gen 3

AnTuTu Benchmark

3DMark

Galaxy S24シリーズにもGalaxy Z Flip6に搭載されているSnapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxyが搭載されているのですが、Galaxy S24シリーズと比較するとどのスコアも全体的に劣る結果となりました。

おそらくGalaxy S24シリーズは熱効率を良くするために大きめのベイパーチャンバーが搭載されていたりと、フォルダブルスマホにできないような機能が備わっているからと考えられます。

Galaxy Z Flip6はベイパーチャンバーが搭載されたことで熱効率が良くなりましたが、まだ近年のハイエンドスマホと比較すると物足りない印象です。

特にAnTuTu Benchmarkを連続して3回計測した際や3DMarkで高負荷な計測を何度も行った時には、ガクッとスコアが落ちました。

ゲーム利用をメインに考えている場合は、Galaxy S24やGalaxy S24 Ultraの方が満足できると考えられます。

バッテリー容量も4,000mAhと史上最大

バッテリー容量も前モデルのGalaxy Z Flip5と比較して300mAh増加しており、さらにはSnapdragon® 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxyにより電力効率も増加していることから、バッテリー持ちが飛躍的に増加しています。

バッテリー計測アプリPC Mark for Androidを使用して、擬似的にGalaxy Z Flip6を長時間使用し続けた場合の充電残量が100％から20％になるまでを計測したところ、17時間7分でした。

これは、前モデルのGalaxy Z Flip5の記録である11時間59分を遥かに凌ぐ結果となりました。

Smart Switchの利用でLINEのトーク履歴の全移行が可能に

Galaxy Z Flip6に限った話ではないですが、2024年7月10日にGalaxyデータ移行アプリ「Smart Switch」がアップデートされ、Galaxyのスマートフォン以外からの乗り換えでもLINEの全トーク履歴の移行が可能になりました。

これまで他社のスマートフォンから乗り換えをする場合は、LINE機能である「トークのバックアップ」から14日間のトーク履歴のみ移行が可能でしたが、このアップデートにより15日以上前のデータの移行もできます。

大切な友人や家族とのやりとりを引き継ぐことができるので、嬉しいアップデートになっています。

Galaxy Z Flip6のカメラ性能を作例と共に紹介

Galaxy Z Flip6は、5,000万画素の広角カメラと1,200万画素の超広角カメラの2眼構成になっています。

前モデルまで広角カメラは1,200万画素でしたので、カメラ性能も進化しています。

また、広角カメラの解像度向上したことにより、クロップによる光学2倍ズームに対応しました。

そんな、Galaxy Z Flip6のカメラ性能を作例とともに紹介していきます。

昨年までのGalaxyのスマートフォンで撮影でき写真は、良くも悪くもコントラストが高くパキッとした写真が特徴的でしたが、Galaxy Z Flip6は見たままを切り出したような写真になっています。

上の写真は全て5,000万画素で撮影したのですが、高い解像度を実現しています。

ポートレートモードで撮影した写真も印象的で、花びらのような細かな描写も背景の境界線を区別することができています。

また、望遠機能に関しては光学2倍、デジタルズームは10倍まで対応しています。

光学2倍に対応したことにより画質の劣化なく4倍までは解像度を維持しており、10倍でも使用できないこともないレベルです。

カバーディスプレイの撮影はオートズームにより自動で画角を調整してくれる

 

被写体に合わせて画角を自動で調整してくれる、オートズーム機能に対応しました。

画角の調整後に人数が増えたり減ったりした場合も、その都度画角を自動で調整してくれます。

また、手のひらを向けるだけで撮影が可能な遠隔操作にも対応しているので、離れたところにスマートフォンを置くだけで、画角の調整もシャッターを切ることも全て自動で行ってくれます。

Instagramのストーリーでナイトモードが使用可能

サードパーティ製のアプリであるInstagramのストーリーでもナイトモードで撮影ができるようになりました。

夜間の撮影時も撮影した動画をいちいちアップロードしなくても、Instagramを起動しストーリーから直接綺麗な動画の撮影が可能になっています。

Galaxy Z Flip6の気になるポイント

Galaxy Z Flip6をしばらく使用していて気になるポイントがいくつかあったので紹介したいと思います。

シャッター音が大きい

防犯の都合上かと思われますが、Galaxy Z Flip6のシャッター音が非常に大きいです。

多少ガヤガヤしたところで目立つくらい大きめのシャッター音ですので、飲食店や静かな場所ではシャッター音がかなり気になりました。

同時期に発売されるGalaxy Z Fold6はもう少し小さいので、アップデートなどで小さくなってくれると嬉しいです。

 

Good Lockからでないとカバーディスプレイにアプリが追加できない

純正の機能のままですと、カバーディスプレイに表示できるアプリに限りがあります。

一方でそこまで難しい手順ではないのですが、Good Lockアプリを使用することでほとんどのアプリをカバーディスプレイに表示することが可能です。

ゲームなどもカバーディスプレイでプレイ可能なので、満員電車など狭い箇所でもデイリータスクの消化などをすることもできます。

Good Lockアプリはサードパーティ製のアプリなどではなくGalaxy Storeからインストールできるアプリですので、標準の機能としてカバーディスプレイ上に色々なアプリを操作できるようになるとシンプルで良いと思いました。

(Galaxy Z Flip シリーズ) Good Lockを使った便利なカバー画面の設定方法

AI機能でさらに使いやすく楽しくなったGalaxy Z Flip6

昨年、Galaxy Z Flip5をレビューした際にコンパクトさが非常に魅力的に感じ、ファッションアイテムとしても優秀な一台だと感じていました。

2024年のGalaxy Z Flip6はファッション性は持ちつつも、AI機能により便利になったのはもちろんのこと、AI生成などでイラストの生成や写真の加工など楽しさが向上しているのを感じました。

AIが日常的になりつつある昨今だからこそ、AI機能を豊富に使用できるGalaxy Z Flip6を一度試してみてはいかがでしょうか。

スマートフォンはレンタルできる

機種変更までの代替え機や短期間だけ使うのはもちろん、購入前に確認したいことがあればお試しレンタルがおすすめです。

家電レンタルのRentio(レンティオ)では、今回紹介したXperia 1 VIなど14泊15日〜の短期レンタルや月額レンタルで借りられるスマホを用意しています。

製品によってはそのまま購入できますので、実機で試してから検討してみてはいかがでしょうか。

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