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小学校、中学校、高校と、我が子の成長を見守る中で、大きな晴れ舞台となる卒業式や入学式。
一生に一度しか訪れない特別な瞬間を、最高の1枚に残したいという想いは、絶対に感じる親心かと思います。
しかし、卒業式や入学式の会場となる体育館は「暗く」「遠く」「静か」というカメラ撮影にとって過酷な環境であることは間違いありません。
失敗が起きやすい環境だからこそ、事前の準備や知識で「失敗する例」と「失敗を回避する対処法」について、今回の記事では解説していきます。
もくじ
【機材・準備編】家を出る前の準備が重要
卒業式や入学式の撮影において、撮影当日の現場以前に、家を出る前の準備段階からしっかりとした用意をする必要があります。
ここでは、現地においてはリカバリーが不可能な「物理的な準備不足」による失敗を挙げていきます。
失敗①:「メモリーカードの容量不足」と「バッテリー切れ」
カメラ機材をしっかり持ってきたといっても、肝心の記録をするためのメモリーカードの容量不足やカメラバッテリー切れに悩まされる可能性もあります。
特に近年のカメラは、写真、動画1件あたりの容量が大きくなる傾向にあるため、夢中になって撮影していると気がつかない間にメモリーカードを圧迫し、大事な場面で「カードがいっぱいです」という表示を見る恐れも…。
バッテリーに関しても、パーセンテージが減っていることに気がつかず、こちらも式典後半の大事なシーンでバッテリー切れという恐れも…。
対策:撮影前日にメモリーカードは空にしてバッテリーも充電。当日は予備も携帯
ここでの対策方法は、撮影前日からしっかりと準備をすることです。
当日カメラに入れていくメモリーカードの整理を行い、メモリーカードに沢山記録できるように空の状態にして当日に臨みましょう。
メモリーカードの整理と同時にバッテリーの充電も忘れずに。
整理したメモリーカードや充電したバッテリーを当日入れ忘れるといった懸念もあるため、撮影直前までカメラバッグ内において、カメラボディのメモリーカードスロットカバーやバッテリーカバーを開けっ放しにしてしっかり入っていることを確認してから出発することがおすすめです。
失敗②:レンズの「望遠不足」で我が子が豆粒に
持っていくカメラ機材のチョイスにも注意が必要です。
体育館などで比較的広い会場で行われる卒業式や入学式は、我が子まで距離が離れていることも。
そんなときのために、しっかりと「望遠レンズ」を用意しておく必要があります。
せっかく一眼カメラを持って行っても、キットレンズに付属されている様なスマートフォンの画角とあまり変わらない標準ズームレンズでは、豆粒にしか写らない恐れも…。
対策:最低でも35mm判換算200mm以上のレンズを用意しよう
式典でスマートフォンと差を付けられるのは「望遠性能」です。
そのため、焦点距離で35mm判換算(フルサイズ換算)200mm以上をカバーする望遠レンズを持参することで我が子を大きく写すことができます。
300mm以上あるとより撮影の自由度が広がり、離れた場所でも問題なく撮影することができます。
「焦点距離」とは、レンズごとに決められている画角を決める数値になります。
レンズにおいては、〇〇mmと表記されており、焦点距離の数値が大きいほど望遠撮影に適しており、小さいほど広角の画角になります。
式典などの撮影では、広角から望遠まで1本でカバーする「高倍率ズームレンズ」の存在もおすすめで、望遠をカバーするレンズをお持ちでない方は、式当日までに用意しておくことがマストです。
とはいえレンズ購入は結構なお値段のため、卒業式や入学式だけ使用したい場合には、レンタルサービスを活用することもおすすめです。
カメラレンタルはおすすめ?レンタルを利用するメリットや活用シーン、レンタル方法をご紹介 – Rentio PRESS [レンティオプレス]
【設定編】体育館の暗さに要注意!
続いてご紹介していくのは、いざ撮影当日、現場で発生することが想定される失敗ケースです。
ある程度設定を理解しておかないと、せっかく整えた機材で撮影しても良い写真が残らないため注意が必要です。
失敗③:被写体ブレ(シャッタースピード設定ミス)
卒業式や入学式の撮影において、最も考えられる失敗のケースが「被写体ブレ」です。
基本的に式典が行われる体育館などの会場は、屋内であることからカメラにとって暗い環境となります。
そのため、オート設定で撮影しようとすると、自然とシャッタースピードは低下してしまい、動きのあるカットを中心に我が子がブレてしまいます。
「シャッタースピード」とは、デジタルカメラにおける写真を記録する時間になります。
「1/1000秒」などの表記で表され、1/3200秒などシャッタースピードが速いほどブレが生じにくく、1/20秒などシャッタースピードが遅いほどブレが生じやすくなります。
一方でシャッタースピードが速いほど一度に取り込める光が少ないため暗い写真になり、シャッタースピードが遅いほど一度に取り込める光が多くなるため明るい写真になります。
対策:シャッタースピード優先モードで1/200秒以上を意識する
被写体ブレが発生してしまう原因は、シャッタースピードの低下にあります。
そのため、シャッタースピードの低下を防ぐためにもシャッタースピード優先モードを使用して、シャッタースピードを固定して撮影するようにしましょう。
シャッタースピードの設定は最低でも1/200秒以上になるように調整すると被写体ブレの確率がグッと低下します。
しかし、シャッタースピードを上げることでカメラ側はISO感度を上げようとして、写真にノイズが出るようになりますが、写真のサイズによっては気にならないことも多いため、「ブレてしまうよりは、ノイズが乗るほうがずっと良い」という優先順位で設定するのがおすすめです。
初心者でもすぐ分かる「シャッタースピード」の基本。手ブレを抑えるために使う設定を徹底解説 – Rentio PRESS [レンティオプレス]
失敗④:静寂を切り裂く「シャッター音」
失敗というよりもマナーの問題ですが、静かな環境においてシャッター音というのは想像以上に響きます。
そして一眼カメラを使った連写撮影ともなると、連続して「カシャ!カシャ!」という音は、カメラを持っていない方からすると気になる音になってしまうかもしれません。
つい撮影に夢中になってしまいますが、周囲への配慮を心がけたいものです。
対策:サイレントシャッター機能を活用
カメラによっては、サイレントシャッター機能(静音撮影機能)が搭載されており、その機能を使用してシャッター音を抑えることが可能です。
これは電子シャッターが搭載されているミラーレス一眼ならではの機能であり、設定しておくことがおすすめです。
また、シャッターボタンを半押しにした際に「ピピッ」と音が鳴るAF合焦音についても目立つ音になるため、設定上でOFFにしておくと良いでしょう。
【撮影意識編】ピントと忘れがちな撮影シーン
ここからは撮影時において意識したいポイントと、1日限りだからこそ撮り逃しがないようにしっかりと抑えておくポイント、撮影シーンに潜む思わぬ落とし穴について解説していきます。
失敗⑤:前の人の頭・マイクスタンドにピントが合う
カメラを使って撮影する際、オートフォーカスでピント合わせを行うことが基本ですが、カメラ側がしっかりと我が子にピントを合わせてくれない可能性もあります。
入学式や卒業式のシーンでは、多くの人やマイクや飾りなど、様々なオブジェクトが存在するため、カメラにとって被写体を認知することが難しい状況となります。
そんなとき、我が子にピントが合わずに、違う人にピントが合ったり、マイクにピントが合ってしまうなど、我が子がボケてしまったような写りになってしまう恐れがあります。
対策:「顔認証・瞳AF」をON。場合によって1点AFを使用
近年のミラーレス一眼では、AIを活用した被写体認識能力に長けており、人物をしっかりと認識し、人の瞳にフォーカスを合わせる機能が当たり前になりつつあります。
そのため、カメラ側の「顔認識および瞳AF」の設定がしっかりONになっているか確認しましょう。
人が多い場合には、どの人物をカメラ側が認識するか不明のため、AFエリアを「1点」や小さなエリアにして、我が子だけにしっかりピントが合うように設定するようにしましょう。
失敗⑥:「証書授与」しか撮っていない(卒業式)
卒業式や入学式はつい式典の様子がメインと思いがちですが、証書授与のシーンだけ撮影して安心してはいけません。
1日だけの特別な日だからこそ、「この日、こういうことがあった」というスナップ的な記録を忘れていることで、いざ写真を見返したときのストーリー性が異なってきます。
対策:スナップ記録を心がけよう
もちろん証書授与のシーンは、式における最も象徴的なシーンですが、それ以外も何気ない瞬間を切り取ってあげることで、当日の思い出がより鮮明になります。
例えば会場の様子を広角で撮影してみたり、友だちや先生と一緒に写った写真を撮ってみたりと、将来的に思い出に残る写真というのは、式典の時間以外に生じてくるものです。
式典が終わったからといって撮影側は気を抜くことなく、今度は式典の緊張感から開放され、ホッとした表情を見せている瞬間なども撮影しましょう。
まとめ
ここまで卒業式や入学式で我が子を撮影する際に起こりうる撮影の失敗や、それらの対策についてご紹介してきました。
ご紹介してきた通り、卒業式や入学式での撮影における失敗は、事前の準備でほとんど防ぐことができます。
まずはとにかくメモリーカードやバッテリーの準備が何よりも大事で、そもそもの段階として写真を記録することすらできなくなるため最優先すべき項目です。
そして、会場では「被写体ブレ」が生じないように、しっかりとシャッタースピードを確保するようにしましょう。
あとは、できる限り我が子の姿を色々な角度、瞬間から撮影してあげてくださいね!
【保存版】式典当日の撮影チェックリスト
最高の1枚を逃さないために、家を出る前と会場に着いたあとにこのリストをチェックしてください。
スマートフォンでスクリーンショットを撮っておくのがおすすめ!
家を出る前の「最終確認」
- メモリーカード:中身は空ですか?(カメラに挿入済みか確認!)
- バッテリー:フル充電されていますか?
- 予備の準備:予備のメモリーカードとバッテリーはバッグに入れましたか?
- レンズの清掃:レンズ表面に指紋や汚れはありませんか?
- 望遠レンズ:標準レンズだけでなく、望遠側をカバーするレンズを持ちましたか?
会場での「設定チェック」
- 撮影モード:シャッタースピード優先(SまたはTv)モードに設定
- シャッタースピード:1/200秒以上になっていますか?
- ISO感度:「ISOオート」に設定(暗い体育館での露出不足を防ぎます)
- フォーカス:「顔認識・瞳AF」がONになっていますか?
- 静音設定:サイレントシャッターと操作音OFFが設定されていますか?
- 試し撮り:入場前に近くの壁などを撮って、明るさや動作をチェック!
ワンポイントアドバイス
ズームレンズを使うと、望遠側(ズームした状態)では手ブレが生じやすくなります。脇をしっかり締めて、カメラを体に引き寄せて固定することを意識しましょう!
卒業式・入学式の撮影準備にはレンタルがおすすめ
今回ご紹介してきた「卒業式、入学式の撮影での失敗例と解決策」ですが、おすすめしてきた望遠レンズが必要な証書授与のシーンなどでは、この先レンズを使用する機会が少ない可能性があるのであれば、購入するのではなく、レンタルでお試ししてみるのも一つです。
特にカメラボディや望遠レンズなどは、決して安いものではなく、式典など一時的に使用するだけにはハードルの高さを感じることでしょう。
Rentio(レンティオ)では、数あるカメラやレンズを豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることができます。
是非、この機会にレンティオを活用して、我が子の晴れ舞台に最高の一枚を撮るために機材を揃えることはいかがでしょうか。

