ロジクール MX MASTER 3Sをレビュー!高性能マウスの他モデルとの違いや設定方法は?
更新日2023/12/18
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快適なブラウジングやPC操作に欠かせないのが、カスタマイズ可能な高性能マウス。
高性能マウスを使いこなせば、使用頻度の高いキーボードショートカットや細かい操作をワンタッチでこなせるようになります。
細かいPC作業の多い方は、大幅な生産性向上につなげることができるでしょう。
高性能マウスが一台あれば、スプレッドシートやドキュメントの編集といったビジネスシーンではもちろん、動画編集やゲームまで様々な場面で活躍してくれます。
今回は2022年に発売されたロジクールのハイエンドモデル「MX MASTER 3S」を実機レビュー。
気になる使用感やスペック、細かいカスタマイズの方法まで徹底解説します。
もくじ
MX MASTER 3Sのスペック・前モデルとの違い
まずは「MX MASTER 3S」のスペックを、前モデルである「MX MASTER 3」と比較しながら確認していきましょう。
スペック・仕様一覧
項目 | MX MASTER 3S | MX MASTER 3(前モデル) |
---|---|---|
本体サイズ | 124.9×84.3×51mm | 124.9×84.3×51mm |
重量 | 141g | 141g |
ボタン数 | 7ボタン+2ホイール | 7ボタン+2ホイール |
充電端子 | USB-C | USB-C |
電池 | 内蔵充電式リチウムポリマー電池、1分間の急速充電で3時間使用可能 | 内蔵充電式リチウムポリマー電池、1分間の急速充電で3時間使用可能 |
静音機能 | 〇 | × |
解像度 | 8,000DPI | 4,000DPI |
無線方式 | Logi Bolt USB、Bluetooth | Unifying USB、Bluetooth |
使用ソフト | Logi Options+ | Logicool Options |
前モデル「MX MASTER 3」から進化したポイント
上記の表を見てもらえればわかる通り、本体サイズや重量、ボタン数といった基本的なハードウェアの仕様は前モデルをそのまま踏襲。
そのうえで、
- 静音性
- センサーの解像度
- 無線方式(インターフェイス)
- カスタマイズ用のソフト
など、細かな点で改善が図られた進化版モデルとなっています。
MX MASTER 3Sの特徴・機能
MX MASTER 3Sの特徴・細かい機能をみていきます。
7つのボタン・2つのホイールがもたらす高い機能性
まず、特筆すべきはなんといってもボタンが多く、多機能・高性能であること。
ソフトによるカスタマイズやジェスチャー機能・アプリごとの設定を組み合わせることで、カスタマイズの可能性は無限大。
自分好みの操作性にセッティングすることが可能です。
エルゴノミック(人間工学)に基づいた使いやすいデザイン
デザインについては、高さのある独特の形状がポイント。
持った瞬間、マウスを握る手の形に完全にフィットする感覚を得ることができます。
マウス表面には全体的にシリコンを使用しているため、素材の面でもフィット感ばっちり。
参考までに、筆者がこれまで使っていたマウス「ロジクール SEB-M705」と比較してみます。
右が「MX MASTER 3S」左が「SEB-M705」。
「SEB-M705」自体も大きめのマウスですが、「MX MASTER 3S」はそれよりさらに一回り大きく、独特の形状をしていることがわかります。
リモートワークにも優しい静音設計
前モデルから大きく進化したポイントの一つが静音設計。
オフィスではあまり気にならないマウスのクリック音も、静かな自宅での作業時は意外と気になったりするもの。
「MX MASTER 3S」は静音性がかなり高く、快適さを実感しやすいポイントとなっています。
なめらかな操作を可能にする8,000DPIのセンサー
マウスのセンサー解像度を示す「DPI」も前モデルから大きく進化しています。
DPI(Dot Per Inch)とは、マウスを1インチ操作した際にポインターが何ドット移動するかを示す数値。
高DPIのマウスになるほど、少ないマウスの移動量で画面上のポインターを操作することができます。
これにより、高速かつなめらかなマウス操作が可能となります。
「MX MASTER 3S」ではポインタの移動速度もDPI単位でカスタマイズが可能なため、速度を最大に設定しておけば、トラックボールのような感覚でポインタを操作することができます。
充電端子はUSB-Cを採用。バッテリー切れの心配はほぼなし
充電端子はUSB-C。
付属のUSB-A – USB-Cケーブルを使えば、画像のようにPC本体から給電しつつ、マウスを操作することもできます。(ただし、PC本体と有線接続ができるわけではないので、PCとの接続自体はBlutooth接続またはレシーバーが必要です)
「Logi Options+」を使った設定方法
マウスのカスタマイズにはカスタマイズ用のソフト「Logi Options+」を使用します。
Logi Options+ | ロジクール製品用ソフトウェアアプリ
従来ソフト「Logicool Options」は使えないので注意
ここで注意したいのが、これまでロジクール製マウスのカスタマイズに使用していた「Logicool Options」は使えないということ。
新たに「Logi Options+」のダウンロードが必要となるので、ここは既存のロジクールユーザーは戸惑うポイントかもしれません。
実際の設定・カスタマイズ方法
「Logi Options+」自体は直感的に操作でき、思い通りのカスタマイズが可能です。
画像のようにソフト内にプリセットされたアクションから選んで設定することもできますし、(カスタマイズ可能な)全てのボタンにキーボードショートカットを割り振ることもできます。
さらに、のちほどご説明する「ジェスチャー」機能を駆使することで、より多くのアクションを使えるようになります。
実際に使ってみて良かった点
ここからは実際に使ってみて良かった点を深掘りしていきます。
手触り・操作性は申し分なし
まず、マウスを持った瞬間の手触りや操作性はとてもよいと感じました。
センサー性能が高いこともあり、操作感も非常になめらかです。
Bluetoothとの接続も一瞬で完了し、遅延はまったく感じられません。
各ボタンの押し心地も非常に気持ちよく、使い始めたその瞬間から高級さを感じることができました。
Logi Options+」と便利なジェスチャー機能で生産性向上!
先述した通り、ソフトを用いたカスタマイズ性が非常に高いため、自分にあった設定を見つけられれば作業効率がアップすること間違いなしです。
中でもやはり便利だと感じたのが「ジェスチャー」機能。
「ジェスチャー」とは各ボタンを押しながらマウスを上下左右に動かすアクションのことで、1つのボタンにつき5つのアクションを割り振ることができます。
ジェスチャーは合計5つのボタンに設定することができるので、5ボタン×5アクションでなんと合計25ものアクションが設定可能です。
ジェスチャー機能にキーボードショートカットを割り当てることもできるので、個人的によく使う「ctrl+c」(コピー)「ctrl+x」(切り取り)「ctrl+v」(貼り付け)「ctrl+z」(やり直し)「Windows キー + Tab」(タスク ビューを開く)などのショートカットはすべてジェスチャーに登録して使っています。
これによりキーボードをほぼ使わずに、マウスだけで主要な操作ができるようになりました。
スプレッドシートやエクセルなどの作業で頻繁にショートカットを使う方には特におすすめです。
サムホイールが意外と便利
もうひとつ便利だと感じたのが親指で回す「サムホイール」です。
メインのスクロールホイールが縦方向のスクロールなのに対し、こちらは主に横方向のスクロールを担当します。
デフォルトでは画面を横方向にスクロールする「水平スクロール」が割り当てられていますが、こちらももちろんカスタマイズ可能。
筆者はスクロールでブラウザのタブを切り替えることができる「タブ間の移動」機能を活用しています。
この機能を活用すれば、ポインタを動かすことなくスクロールだけで瞬時にタブの行き来ができるため、ついつい多くのタブを開きっぱなしにしがちな方にもおすすめの機能です。
実際に使ってみて気になった点
とても高性能な「MX MASTER 3S」ですが、少し気になったポイントもありました。
説明書がなく、最初は戸惑う
マウスの同梱品は画像の通り。
説明書の添付はなく、箱の側面にごく簡単な説明があるのみでした。
カスタマイズには「Logi Options+」のインストールが必須なのですが、それも小さい字で簡単に説明されているだけでした。
従来までとはカスタマイズに使うソフトも変更されているため、初めてロジクール製品を使うユーザーはもちろん、既存のロジクールユーザーですらやや戸惑う仕様になっています。
せめて簡単なスタートアップガイドを同梱する、あるいは二次元コードでヘルプページへのリンク導線を作るなど、最低限のガイドはほしいと感じました。
ターゲットとしているユーザー層や昨今のSDGSの流れもあり、このような仕様になっているのだとは思いますが、ちょっと不親切かな…というのが率直な感想です。
少し大きく感じるかも?
手にフィットする使用感にはとても満足しているのですが、本体そのものはやや大きめ。
左右のクリックボタンが前方にせり出していることもあり、どちらかというと手の大きなユーザーを基準に作られている印象を受けます。
女性や手の小さい方は少し使いづらいと感じるかもしれません。
ちなみに筆者の手のサイズは中指の先から手首のしわまでで約18cm。
日本の成人男性としてはごく平均的なサイズです。
また、重量は141gと一般的なマウスと比較すると少し重め。
頻繁に外に持ち出す場合は少し辛いと感じるかも。
ただし、手に持った際にずっしりとした感じはなく、ほどよく重心が安定する程度の重さに収まっていると感じました。
また、センサーの感度も高いため、あまり手を動かさなくてもスムーズにポインタが移動してくれるのも良いところ。
使用していて手が疲れるといったことはまったくないので、そちらは安心です。
ジェスチャーボタンがやや押しづらい
カスタマイズの幅を広げてくれる便利なジェスチャーボタン。
機能自体はとても便利だと感じましたが、気になったのはボタンの位置。
画像のような位置に配置されているのですが、この位置だと少し親指を伸ばしてボタンを押した状態でジェスチャーを行う必要があります。
こちらも手が小さい方には少し辛いのではないかと感じました。
今後、操作に慣れればまた印象も変わってくると思いますが、ジェスチャーボタンがもう少し右側についていればもっと使いやすかったと思います。
ここはやや残念なポイントですね。
まとめ
今回レビューしたロジクール製のハイエンドマウス「MX MASTER 3S」。
とても操作感がよく、多機能なマウスですが、その分お値段もお高め。
2023年3月現在、実売価格は15,000円〜16,000円程度となっています。
決して安い買い物ではないので、慎重に検討することをおすすめします!
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