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以前にテレワークにおすすめの高級キーボートして紹介した東プレのREALFORCEですが、2017年に発売されたR2シリーズから4年の歳月を経て、2021年11月1日にR3シリーズが登場しました。
REALFORCE20周年の節目となる第3世代のR3シリーズですが、一体どのような点が進化・改良されたのでしょうか?
今回は東プレ REALFORCE R3(R3HC11モデル)の実機レビューから特長や使用感をまとめましたので、高性能な外付けキーボードを探している方の一助となれば幸いです。
もくじ
東プレ REALFORCE R3HC11の特長
「REALFORCE R3HC11」は東プレ史上初の無線キーボードとなりました。コードレス化によってデスクまわりがスマートになり、かつ設置スペースに制限がないので自由な配置、持ち運びが可能です。
- 静音・ステップスカルプチャー・フルNキーロールオーバーと最高品質のキーボード性能
- 耐久性のある静電容量無接点方式(東プレスイッチ)が採用
- キーマップ入れ替えやキーストロークなど自由なカスタマイズが可能
- 堅牢で重厚感のあるプロダクトデザイン
- デザインパネルキットで遊びの要素も追加
- 電源は汎用性の高い電池式
- 最大5台と同時接続可能
製品スペック一覧表
項目 | スペック詳細 |
---|---|
接続方式 | 有線:USB-C 無線:Bluetooth 5.0 |
電源 | USB給電 単3乾電池×2本(約3ヶ月) |
キースイッチ | 静電容量無接点方式(東プレスイッチ) ステップスカルプチャー |
正確性 | フルNキーロールオーバー 全キー同時押し対応 アンチゴースト機能 |
キーストローク | 4.0mm(キー荷重;45g) ※キーのオン位置を0.8mm/1.5mm/2.2mm/3mmの4段階で調節できるAPC機能も搭載 |
マルチデバイス接続 | 最大5台 (無線接続×4 + 有線接続×1) |
対応OS | Windows10〜 Mac OS 10.15〜 iOS 14.0〜 iPad OS 14.0〜 Android OS 10.0〜 |
矢印キー/テンキー | なし |
カラーバリエーション | ブラック&ダークグレー/スーパーホワイト(R3HC21) ※テンキーありなし、キー荷重違いと豊富な種類を用意 |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約379mm×163mm×30mm |
重さ | 約1.3kg |
公式税込価格 (2021年11月25日現在) |
34,540円 |
東プレ REALFORCE R3HC11の実機レビュー
実機を触りながら特長をもう少し詳しく説明しようと思います。ちなみに、今回紹介する「REALFORCE R3HC11」は、キー荷重45g固定、テンキーなし、昇華印刷キーのモデルになります。
R3シリーズにはキー荷重(30g/45g/変荷重)・カラーバリエーション(白/黒)・キー印字(昇華印刷/レーザー印刷)・テンキー(あり/なし)・接続方式(有線・無線のハイブリッド/有線のみ)の組み合わせで合計20機種用意されていますので、自身の用途に合ったものを見つけやすいバリエーションの豊富さもREALFORCEの魅力と言えるかもしれません。
セット内容
「REALFORCE R3HC11」に含まれるセット内容は以下のとおりです。
動作確認用に単3乾電池も用意されていますので、開封後すぐに使うことができます。
- REALFORCE R3HC11(本体)
- 単3乾電池×2本(動作確認用)
- USB-C to USB-Aケーブル(1.8m)
- 取扱説明書
シンプルでシックな見た目
見た目は飾り気がなく、シンプルなデザインです。
ダークグレーのキートップに昇華印刷された黒の表記は、視認性も損なわずにデザインの一体感を生んでいます。
少々大きめのサイズ
先日レビューしたHHKB Professional HYBRID Type-Sと比べると、「REALFORCE R3HC11」は一回り大きいサイズです。
ベゼル幅が大きく、左上のロゴと右上上部に並ぶLED・電源ボタンがスペースを大きく取っているため、テンキーレスながらフルキーボード並の存在感があります。
打ちやすいシリンドリカル・ステップ・スカルプチャー構造
「REALFORCE R3HC11」はシリンドリカル・ステップ・スカルプチャー構造が採用されています。
中央が凹んたキーが滑から段差を付けて配置されているため、ホームポジションの状態から最小限に動きで、かつ誤タッチが生じにくいタイピングが可能です。
ノートパソコン用のスタンドで角度をつける必要もありません。
- シリンドリカル:キートップがU字状に凹んでいる
- ステップ:キーボードが奥から手前にかけて段々畑のようになっている
- スカルプチャ:中央が少し凹むようにキーボード全体がU字型になっている
キーストロークの調整が可能
「REALFORCE R3HC11」のキーストロークは4.0mmですが、APC機能(ON位置を選ぶ機能)とキースペーサー(2mmと3mmの2種類)を用いれば0.8mm/1.5mm/2.2mm/3mmのキーストロークに調節可能です。
例えばAPC機能でON位置を0.8mmに設定し、3mmのキースペーサーを用いればキーストロークを浅くかつ戻りを早くできます。
キースペーサー費用が別途がかかってしまうのが難点ではありますが、目的や好みに応じたカスタマイズができるのもREALFORCEの魅力ですね。
耐久性と心地良いキータッチが両立する東プレスイッチ
REALFORCEがユニークなのは、独自に開発した「東プレスイッチ」と呼ばれる静電容量無接点方式です。金融機関・交通・医療・コンビニATMなどの各種入力専用機にも採用されていることから信頼の厚い品質の高さが伺えます。
静電容量無接点方式は構造上、物理接点がないことから高速タイピングや長期間の使用でも摩耗が少なく、耐久性にも優れます。
フルNキーロールオーバーやアンチゴーストにも対応
加えて、「REALFORCE R3HC11」はフルNキーロールオーバー・全キー同時押し・アンチゴーストに対応しています。
ゲーミングキーボードとしても適した性能を有しています。
最大5端末と同時接続が可能
「REALFORCE R3HC11」はBluetooth接続で最大4台、USBケーブルの有線接続で1台、合計5台の端末と同時接続することができます。
キー配列はWindowsですが、Bluetooth4.0以降をサポートしている端末なら、Mac/iPad/iPhone、Android端末でも使用することが可能です。
接続端末は”Fn+1~5″でスムーズに切り替えられますが、約3秒弱ほどのラグが生じます。3秒空くと作業も一旦止まってしまうため、この辺りは要改善ポイントのような気がしました。
- Windows10〜
- Mac OS 10.15〜
- iOS 14.0〜
- iPad OS 14.0〜
- Android OS 10.0〜
単3乾電池2本で約3ヶ月持続
「REALFORCE R3HC11」は単3乾電池2本もしくはUSB Type-Cケーブルでの直接給電で使えます。
充電式だと内蔵バッテリーの寿命によって買い替える時期が訪れますが、乾電池もしくは直接給電式なら本体を丁寧に扱い続ける限り半永久的に使えます。また、バッテリーを排除することでいくらか軽量化できている側面もあるでしょう。
乾電池2本でも約3ヶ月使えるため、Amazonベーシックの乾電池を購入しておけば1ヶ月約20円(20本611円/30ヶ月相当)で済みます。
ちなみにFn+Ecoでエコモードの設定もできます。
エコモード | 動作 | ロック時のLED点灯 |
---|---|---|
モード1 | 10分間未操作で自動的にスリープ | 点灯しない |
モード2 | 10分間未操作で自動的にスリープ | 点灯する |
モード3 | 30分間未操作で自動的にスリープ | 点灯する |
モード4 | 30分間未操作で自動的に無線切断 | 点灯する |
東プレ REALFORCE R3HC11を使ってみた感想
「REALFORCE R3HC11」を数日間使い倒した感想をまとめました。改めて良いなと感じる部分もあれば、使ってみて初めて分かる注意点も見つけることが出来ました。
総じてキーボードとしての品質の高さを感じられましたが、同価格帯のHHKB Professional HYBRID Type-Sと比べると、カスタマイズ性には優れる「REALFORCE R3HC11」、携帯性やサイズ感で勝るHHKBとそれぞれの特長も感じることができました。
静音で快適な打鍵感
「REALFORCE R3HC11」は戻りがちょうどよく、快適な打ち心地でした。スコスコといった打鍵音も反響が少なく、カチャカチャ叩くノートパソコンのキーボードと比べても雑音に聞こえにくいように感じました。
筆者は普段ノートパソコンなので、シリンドリカル・ステップ・スカルプチャーに慣れるまでキー移動に苦戦したのですが、慣れてしまえばミスタッチが明らかに減りました。タイピングの矯正にも向いていると思います。
カスタマイズのメリット・デメリット
「REALFORCE R3HC11」はハード面・ソフト面どちらもカスタマイズできるのですが、感じたメリット・デメリットをまとめます。
まずメリットはソフト面にあります。専用ソフトウェアをインストールすれば、タイピングのヒートマップ確認とAPC機能・キーマップ変更等の設定ができるようになります。
実際の傾向から改善点を定量的に把握し、徐々に自分仕様にできる点が魅力です。
ソフトウェアを使用するには、USBケーブルの有線接続が必要になります。
デメリット
デメリットに感じたのはハード面のカスタマイズです。
そもそもキースペーサーとパネルシートが別売りであり、それぞれカスタマイズするとしても手間がそこそこかかります。キースペーサーを設置するにはキーをすべて外す必要がありますし、パネルシートにはインクジェットプリンタを使って自身で印刷する必要があります。
個人的には公式で印刷済みのデザインパネルシートが用意された上で、セルフカスタマイズできる真っ白なパネルシートもラインナップにあると購入ハードルが低いように感じました。他業種のブランドやキャラクターとコラボしたデザインのパネルシートもあると面白いかもしれません。
携帯するには重すぎるかも
無線接続ができるようになった「REALFORCE R3HC11」ではありますが、重さが1.3kgと13インチのMacBook Airより重いのが少々難点です。
これは本体内に鉄板が組み込まれているとのことで、本体の堅牢性と安定性を重視した結果と言えるでしょう。
キーボードの配置にスマートさが加えられたことはメリットですが、持ち運び用のキーボードとしては次世代機に期待したほうがよいでしょう。
長く連れ添うパートナーになりうる外付けキーボード
「REALFORCE R3HC11」は堅牢性やカスタマイズの高さから、長く付き合い外付けキーボードとして最適だと思いました。無線キーボードではありますが、毎日のように持ち運ぶものではなく、長時間作業で姿勢や配置を変えたいときの自由度を高めてくれる据え置きキーボードとした役割に期待したほうが良いでしょう。
高級キーボードと言われるREALFORCEですが、長く使うことを前提に考えれば結果的なコストパフォーマンスも高い製品なのだろうと思います。
「REALFORCE R3HC11」をはじめ東プレの外付けキーボードはお試しレンタルができますので、まずは実際に使ってみて機能や性能、それらのコストバランスを考えてみてはいかがでしょうか。
外付けキーボードは試してから購入できる
「リモートワークは期間限定だから購入するほどでもない」
「実際にどんなものなのか、自分のパソコンで試してみたい」
そんな方には試しレンタルがおすすめです。
カメラ・家電レンタルサービスの「レンティオ(Rentio)」では、外付けキーボードのレンタルも提供しています。
レンタル期間中に気に入った製品があれば、そのまま購入もできますので、いくつか試してみてから購入を決めてはいかがでしょうか。
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