ポータブル電源で電気毛布は何時間使える?2枚以上使う場合の選び方も解説
公開日2023/12/12
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冬のキャンプにおいて、ポータブル電源とあたたかい電気毛布の組み合わせは定番であり、多くのキャンパーに利用されています。
使用する上で気になるのが、持参したポータブル電源で一晩使用する電気毛布の電力がまかなえるのかという点です。
今回はポータブル電源1台で電気毛布が何時間使用できるのか確認する方法と、複数枚使用する際のポータブル電源の選び方について解説します。
この記事を読めばキャンプでのポータブル電源の容量の心配がなくなり、用途に合ったポータブル電源が選べるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
冬のキャンプでポータブル電源と電気毛布は便利
冬キャンプにおいて夜間の冷え込みから体温を守るために、ポータブル電源と電気毛布は非常に便利なアイテムです。
特にお子さんがいるファミリーキャンプやキャンプ経験が少ないキャンパーに役立つこともあり、多くのキャンパーに利用されています。
ポータブル電源はキャンプに必要か?使い道とメリット・デメリットを考察してみた – Rentio PRESS[レンティオプレス]
ポータブル電源で電気毛布は理論上どのくらい使える?
キャンプの際に気になるのが、持っているポータブル電源に対して電気毛布がどれくらいの時間稼働できて、何枚使用できるのかといった点です。
次で稼働時間や使用できる枚数の計算方法について簡単に解説します。
使用時間の計算方法
電気毛布の大まかな使用時間は、以下の計算式で確かめられます。
「ポータブル電源の電気容量(Wh)÷ 電気毛布の消費電力(W)」
例えばポータブル電源の容量が500Whで電気毛布の消費電力が80Wの場合の総使用可能時間は以下ように求められます。
「500Wh ÷ 80W = 6.25h(時間)」
電気毛布を複数枚使いたい場合
同様の電気毛布(80W)を2枚、6時間使う場合に必要なポータブル電源の電力容量は以下の通りです。
「80W × 2枚 × 6時間 = 960Wh」
計算上で500Whのポータブル電源では、80Wの電気毛布を6時間にわたって稼働させるのは難しく、同じ条件で電気毛布を2枚稼働させるには倍の容量のポータブル電源が必要ということがわかります。
実際の電力消費量は低い
この記事で一番お伝えしたいのが、上記で紹介したようなポータブル電源の予想電力使用量より「実際の消費電力は低い」ということです。
その理由は実際に製品を使用して、稼働時間の計算式の残量より実際の残量のほうが多いことがわかったからです。
予想より電力消費量が低くなる以下の要因について説明していきます。
- 家電製品の制御
- 消費電力と定格出力の違い
- 出力の調整
家電製品の制御
家電製品の制御の仕方が理論上と実際は違うことが考えられます。
計算式の電気毛布の消費電力は家電製品の出力の値が「継続的な制御」が行われる前提で計算されていますが、実際の使用環境で確認できた制御はON・OFFを繰り返す「断続的な制御」でした。
これは電気毛布に限らず、ポータブル冷蔵庫でも確認できたことです。
ポータブル電源のディスプレイで電気の出力状況がモニターできるため、家電製品の制御がポータブル電源の電力残量に影響を与えているのが一目でわかりました。
消費電力と定格出力の違い
家電の消費電力値に用いられる数値に「消費電力」と「定格出力」があり、計算時に定格出力を用いると予想される電力消費量が多くなります。
両者の違いを以下にまとめました。
- 消費電力:使用時の消費電力
- 定格出力:製品の最大消費電力
2つの値は区別しにくく混同してしまいがちです。
電気毛布の実際の消費電力がどのくらいなのか、しっかりと確かめて計算することが重要です。
出力の調整
電気毛布のコントローラー調整も電力使用量に影響を与えます。
一概には言えませんが、実際に最大出力で家電製品を使用するケースは少ないのではないでしょうか。
コントローラーの出力が普段使いの状態で、どのくらい電力が消費されているのか確かめたほうがいいでしょう。
実際の出力をポータブル電源で検証してみた
ポータブル電源の「BLUETTI AC60P(504Wh)」と「消費電力80Wの電気毛布」を以下の出力にして6時間稼働させてみました。
- コントローラーの「中」
- コントローラー「強」
出力「中」の電気毛布をポタ電で6時間稼働させた結果
消費電力80Wの電気毛布をポータブル電源AC60P(504Wh)につないで出力を「中」で稼働させたところ、画面の出力表示は60W前後(この結果については後ほど言及します)となっており、0になったり60前後の表示を繰り返しながら稼働していました。
6時間後のポータブル電源の残量は「50%(稼働可能時間4.2h)」となっています。
計算上504Whのポータブル電源で80Wの電気毛布を6時間稼働させた後の残り稼働可能時間である0.3hを大きく上回る残量です。
仮に電気毛布が消費電力60Wだったとしても、総使用可能時間は「504Wh ÷ 60W = 8.4h」なので、6時間後の残り稼働可能時間は2.4hとなり、そちらも上回っています。
結果として計算より残量に余裕があり、計算で予想される稼働可能時間より長く稼働できることがわかりました。
最大出力で稼働させた結果
同様の製品で電気毛布の出力を最大にして6時間稼働させた結果の電力残量の表示は「12%(1.1h)」でした。
出力表示は60Wと同様でしたが、「中」の出力の時にあった出力0Wの表示が確認できず、「継続的に出力している制御」に見えます。
出力の調整によって、稼働時間は大きく左右されることがわかりました。
検証のまとめ
検証によって確認できたのが以下のことです。
- 計算より稼働できる時間は長い
- 電気毛布の出力の調整により稼働時間は大きく変化する
この結果を考えると一般的な使い方をする場合、計算上の予想稼働時間より余裕があるため、計算上容量が足りないと思われる小さいポータブル電源も充分使用できるといえます。
ポータブル電源で稼働させる製品の実際の消費電力はスペック値とは違うことがあり、事前に確かめておくとキャンプ地での運用に役立ちそうです。
ポータブル電源によって出力数は異なることが判明
今回は、BLUETTIのAC60Pに消費電力80Wの電気毛布を使ったら60W前後の電力が消費されることがわかったのですが、どうやらポータブル電源の機種によって出力が変わることがわかりました。
というのも、同じ電気毛布を使って「Anker 555 Portable Power Station (1024Wh)」で稼働させた時は70W前後の出力だったからです。
モード設定などをいろいろ切り替えて確かめましたが、今回使用したBLUETTIのAC60Pのほうが比較的電力効率は良いのかもしれません。
おそらく、BLUETTIには家電製品の出力を抑える「電力引き上げモード」があるように、機種やメーカーによってスペック表だけで分からない差があるのかもしれません。
これまでバッテリー容量に関して検証した内容と上記の現象を踏まえると、計算から予想する数値と実際の結果の差が大きいため、ポータブル電源は実際に使用する電化製品を使って比べて判断する必要があると感じました。
ワットモニターで計測するとポータブル電源が選びやすい
ポータブル電源選びにおいて、電化製品の実際の消費電力は非常に重要です。
実際にポータブル電源を用意して試すことが難しいという方は、、家電製品の出力がわかる「ワットモニター」がおすすめです。
ワットモニターは家電製品の出力状況が簡単に計測できて、価格も数千円で購入できます。
キャンプで使用したい家電製品の稼働状況を今回のように検証できるので、ポータブル電源選びに役立つのではないでしょうか。
手持ちの電気毛布の出力を確かめてからポータブル電源を選ぼう
家電製品の出力をあらかじめ確かめておくと、ポータブル電源の選択肢が広がります。
ワットモニターといった機材を活用したり、ポータブル電源をレンタルして、実際の出力を確認するのがおすすめです。
この方法を活用すると、容量が少なめの小型のポータブル電源も候補になりうるので、軽量化やコストの削減にもつながります。
キャンプのためにポータブル電源を導入しようと思っている方は、ぜひこの記事を参考にポータブル電源を選んでみてください。
ポータブル電源は試してから購入できる
キャンプ・車中泊・アウトドア・イベントの短期利用だけでなく、防災用アイテムとして月額払いでポータブル電源を自宅に保管する方も増えています。
家電レンタルのRentio(レンティオ)では、1泊単位で設定できるワンタイムプランから月額のサブスク利用までニーズに合わせたポータブル電源のレンタルを提供しています。
レンタル期間中に気に入った製品があればそのまま購入もできますので、まずはいくつか製品を試してみてはいかがでしょうか。
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