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今回ご紹介するのはソニーのアクションカム、HDR-AS300です。
2016年6月に一新されたアクションカムのラインナップ。同時期にFDR-X3000という4K撮影モデル、AS300の少し前に発売されたAS50というモデルが同ラインとして存在します。その中でもAS300は、性能と価格のバランスのとれた松竹梅で言うと「竹」にあたる製品です。
とはいえ4K映像の撮影できるX3000から大幅に劣るかというと決してそういうわけではなく、普通に使う分には十分すぎるほどのスペックの製品です。
またHDR-AS300は、2015年に発売されていたHDR-AS200Vというアクションカメラの後継品として発売された製品です。カメラの性能や位置づけなど、前モデルから引き継いだ部分も多いのですが、確実に発達を遂げています。
今回は、どのような部分が進化したのかという点に焦点を当てながら、HDR-AS300というカメラを検証してゆきたいと思います。
もくじ
HDR-AS300
2016年に発売したソニーの最新アクションカムです。
アクションカムとは
GoProに代表されるアクションカム。従来からあるビデオカメラとは設計思想が全く異なり、アクションカムではスポーツやダイビングをしている撮影者の体に取り付けて映像を撮影します。
高画質な撮影機能に加えて、広角レンズを搭載しているため撮影者視点の映像を臨場感いっぱいに残すことが可能です。
小型軽量に作るために不要な機能は省いており、機能面としてはシンプルな製品が多いです。またハンディカムと異なりズーム機能を搭載していない機種も多いため、全く別のジャンルの製品として理解したうえでの購入をおすすめします。
ちなみに、こんな映像の撮影が可能です。
また以下のサイトでアクションカムで撮影した他の映像も閲覧できますので、もし興味があれば覗いてみるのをおすすめします。
HDR-AS300の特長
同ラインナップの中のフラッグシップモデルであるFDR-X3000と比べると、4K映像の撮影ができないという弱点がありますが、他で大幅に劣るポイントはありません。
最近は4K撮影のできるカメラも多く発売しており、折角購入するなら是非4Kカメラを、と思われるかもしれませんが本当に4K映像が必要な人は決して多くないはずです。
まず撮影した4K映像をキレイに再生できる機器が十分に普及していないという背景があります。4K映像の再生は、4Kテレビかそれに相当する画素数のディスプレイが必要です。一般的なテレビやディスプレイでは普通の映像を再生するのとあまり変わらないわけですね、、
またデータの容量が大きくなったり、カメラ本体も高額で重量でも重くなったりと、必ずしもメリットばかりではありません。購入前に本当に必要かどうか検証したいところですね。
その点、HDR-AS300はとてもバランスのよい製品で高性能なブレ補正機能や他機器との接続機能も充実しています。価格や性能とのバランスが良いアクションカムです。
前モデルAS200との違い
それでは、前年のモデルであるHDR-AS200との違いを見てゆきたいと思います。
ブレ補正機能
最初に目につくのはこの「ブレ補正機能」が大幅に改善されたポイントです。ブレ補正機構とは、カメラに伝わる揺れを吸収し、映像内にブレが伝わらないようにする機能のことを言います。
特にアクションカムでは、カメラの揺れを伴うアクションシーンを撮影する場合も想定されます。そんなシーンでもキレイな映像を残すためにはブレ補正機構がとても重要な役割を担ってきます。
前モデルのAS200ではブレ補正機能は搭載していたものの、「電子式ブレ補正」という若干性能の劣るものでした。今作のAS300が搭載している「空間光学式ブレ補正」機能は、長年ソニーがハンディカムの分野で培った技術を投入した大変高性能なブレ補正機能です。
なおアクションカメラの代表とも言えるGoProでは、ブレ補正機構が搭載されていません。
ブレ補正機構を搭載しようとすると、多かれ少なかれカメラ本体が重く、大きくなるという背景がありました。それを解決して、小型軽量であることが要求されるアクションカメラにブレ補正機構を搭載したソニー。さすがです。
ライブビューリモコンが大幅に進化
従来のハンディカムには、高精度なカラー液晶が搭載されており、カメラで撮影中の映像が液晶で常時チェックできるようになっていました。しかしながら、ソニーのアクションカムには映像をチェックできる液晶パネルは搭載されていません。
その代わりとなるのが、本体と分離した「ライブビューリモコン」です。一見スマートウォッチのような外見をしたライブビューリモコン。カメラの映像をチェックするだけでなく、リモートで撮影モードの切り替えや撮影の開始/停止の操作も可能となっています。
仮にカメラを手の届きにくい場所に取り付けたとしても、腕に取り付けたリモコンからカメラの操作が可能です。またリモコン自体も防水となっているのが嬉しいポイントです。(水中では無線が飛ばないため、操作はできません)
外観
外観がどのように変わったかも見てゆきたいと思います。
ハウジング装着時
まずはハウジング(防水プラスチックケース)を装着した状態から見てゆきましょう。AS300もAS200Vも、ハウジングを装着することで防水機能だけでなく防塵、耐衝撃性能なども備えることとなります。
水中利用でなくとも、このスタイルで撮影するのが基本的な撮影スタイルになることと思います。
まずは側面から、新しいHDR-AS300のほうが一回りだけ大きく感じますね。
次にハウジング上部を見てみます。大分風貌が違うのが見て取れますね。
新しいAS300のハウジング上部には、撮影ON/OFFのボタン、電源ON/OFFのボタンに加えてボタンロック用のツマミ(HOLD)が搭載されています。このロックを使うことで撮影中の誤操作が防げる仕組みです。
底面部はどちらも大きな違いはありません。一般的な三脚穴を介してマウントや三脚などと接続するスタイルをとっています。
カメラ本体
次に、ハウジングから取り出してみましょう。
液晶付きの側面から見てみます。多少ボタンの配置こそ変わったものの、大きな違いは見られませんね。
カメラ上部を見てみます。新しいAS300には録画開始ボタン、電源ボタンが配置されています。
またAS300のほうは、レンズ周辺が一回り太くなっているのがおわかりになるでしょうか。分解していないのであくまでも想像ですが、ここに光学式のブレ補正ユニットが埋め込まれているのだと思います。新型のほうが多少重量があるのも、きっとこれが原因ですね。
前面からレンズを眺めてみても、新型のほうが一回り大きく見えます。
電池やSDカードなど、端子部の構造も大きく変わったようです。
ライブビューリモコン
最後にライブビューリモコンも見てみます。なおAS300にしろAS200Vにしろ、リモコン付属しているタイプと付属していないタイプが販売されています。もしリモコンが必要なら、忘れずにリモコンがセットされているタイプかどうか確認しておきましょう。
新型のリモコンのほうは、一見スマートウォッチのようにも見える外観をしていますね。また重量も旧型よりも3割ほど軽くなり、扱いやすく改善されています。
仕様一覧
新しいHDR-AS300と、旧型のAS200V。仕様を一覧表にして並べてみると以下のようになります。
HDR-AS300 | HDR-AS200 | |
発売時期 | 2016年6月 | 2015年3月 |
センサー | 1/2.5型 Exmor R CMOSセンサー | 1/2.3型 Exmor R CMOSセンサー |
総画素数 | 約857万画素 | 約1,280万画素 |
有効画素数(動画時) | 約818万画素(16:9) | 約880万画素(16:9) |
有効画素数(静止画時) | 約818万画素(16:9) | 約879万画素(16:9) |
レンズ | ZEISS テッサー | ZEISS テッサー |
F値 | F2.8 | F2.8 |
f(焦点距離) | f=2.6mm | f=2.8mm |
ブレ補正機能 | 光学式(空間光学方式, アクティブモード搭載) | 電子式(アクティブイメージエリア方式、アクティブモード搭載) |
最短撮影距離 | 約50cm | 約30cm |
バッテリーシステム | NP-BX1 | NP-BX1 |
外形寸法:幅×高さ×奥行(付属バッテリー装着時) | 約 29.4mm x 47.0mm x 83.0mm | 約 24.2mm x 46.5mm x 81.5mm |
本体質量 | 約84g | 約68g |
撮影時総質量(バッテリー、メディア含む) | 約109g | 約93g |
最後に
以上となります。
これまで存在しなかった、本格的なブレ補正機構を搭載したアクションカメラがようやく登場しました。特に今回の製品については、ビデオカメラや一眼レフなどで実績あるソニーの技術を投入した製品です。アクションシーンを撮影する以上、カメラの揺れは悩ましい問題でしたがようやくそれを解決する現実的な選択肢が登場したという印象です。
アクションカメラという製品がまだまだ新しいジャンルのカメラのため、まだまだ改善を求めたいポイントも多くあるかもしれませんが、無難に使いたいのであればHDR-AS300はおすすめできる製品の1つです。是非検討してみてくださいね。
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