Canon EF70-300mm F4-5.6 IS II USM実写レビュー。低価格で純正レンズのクオリティを体感
更新日2024/07/17
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一眼カメラにおいて使用頻度の高いレンズである「望遠レンズ」。
望遠レンズは遠くの被写体を大きく写した場合などに効果的なレンズで、スマートフォンなどと異なり画質を落とすことなく被写体にズームすることができます。
便利な望遠レンズですが、世の中には数多くのラインナップが存在し、どのレンズが良いのかという判断が難しいのも事実です。
今回はそんな望遠レンズの中でも比較的低価格ながら高い描写能力を保有することで人気を集めているCanon EF70-300mm F4-5.6 IS II USMを実際に使用して実力をレビューしていきます。
もくじ
使い勝手の良さから人気のある70-300mmレンズ
今回ご紹介していくEF70-300mm F4-5.6 IS II USMをはじめ、70mmから300mmの焦点距離を保有する望遠レンズは定番レンズとして人気を集めています。
はじまりが70mmであるため、広い範囲を写すことはできませんが、少し離れた被写体の撮影には最適でポートレートなどの撮影に向いています。
そして最大の望遠側は300mmと、キットレンズに付属されている最大250mmのレンズよりも大きく写すことができます。この50mmの差というのは想像以上に大きいため、望遠レンズにおける焦点距離は非常に重要な観点となります。
70mmから300mmという幅の広い焦点距離を保有していることから、使い勝手の良いレンズとして人気を集める要因の一つとなっています。
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キットレンズよりも望遠できて質が良い
先ほどの通り、EF70-300mm F4-5.6 IS II USMは望遠側においてEOS Kissなどのレンズキットに付属されているEF-S55-250mm F4-5.6 IS STMよりも50mm大きい300mmの焦点距離を保有しています。
そしてEF-S55-250mm F4-5.6 IS STMは、初心者向けであり、APS-Cセンサー専用レンズのマウントであるEF-Sマウントが採用されているため、限られたカメラでしか使用することができません。
一方で今回ご紹介しているEF70-300mm F4-5.6 IS II USMは、フルサイズセンサー搭載モデルにも対応しているため、フルサイズデビューの際にも継続してレンズを使用することが可能です。
また、EF70-300mm F4-5.6 IS II USMでは、キットレンズよりも最新技術が搭載され、質を求めた描写が意識されているため、キットレンズよりも高画質で描写能力の高いレンズとなっています。
外観レビュー
実際にEF70-300mm F4-5.6 IS II USMを使用してレンズの実力をレビューしていきます。
まずは見た目などのデザインなどについて実機モデルの写真とともにご紹介していきます。
持ち運べるサイズ感
高品位の望遠レンズというのは、どうしてもレンズの口径サイズが大きくなり、大きく重い本体になりがちです。
しかしEF70-300mm F4-5.6 IS II USMでは、エントリーユーザー層の使用も想定された価格帯もあり、ボディ本体の大きさも同クラス帯の望遠レンズとしてはコンパクトで、重さも約710gとさほど負担にはなりません。
レンズとしては珍しい撮影情報の液晶を搭載
外観面で一番新鮮に感じるのはレンズの接続部付近に存在する液晶画面です。
通常レンズに液晶画面が搭載されることはなく、距離目盛などの表示でも液晶画面ではなくアナログのタイプが採用されていました
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMでは、液晶画面であることから距離目盛、焦点距離(APS-Cセンサーモデルの場合、35mm換算での焦点距離も表示)、揺れ量などを切り替えて表示することができます。
距離目盛や焦点距離も便利な情報ですが、レンズが検知した揺れ量の表示はこれまでにあまり見ることのなかった性能です。
残念ながらファインダーを覗きながら見ることはできないため、静止画ではあまり使うことのない表示ですが、三脚などに設置した際の動画撮影などでは便利な機能として役立つことでしょう。
Lレンズではないため黒基調のカラーリング
キヤノンの高級レンズである「Lレンズ」の望遠レンズといえば白色をベースとしたデザインが基本ですが、こちらは「Lレンズ」ではないため、通常と同じ黒色基調としたカラーデザインとなっています。
キヤノンのLレンズは「白レンズ」と呼ばれるほど、白色を基調とした独特なデザインで人気を集めていますが、通常のレンズでもカメラの色に合ったシンプルでスタイリッシュなデザインとなっています。
撮影性能レビュー
ここからはレンズの本質である撮影性能について実写してレビューしていきます。
70mmから300mmの焦点距離を保有するレンズは他メーカーからも数多く販売されていますが、EF70-300mm F4-5.6 IS II USMが同クラスにおいてどのような存在であるのかも解説していきます。
低価格レンズとしては圧倒的な画質
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMのメーカー希望小売価格は72,000円(税別)で、2019年3月末現在の実売価格では、5万円台から購入することができる低価格を実現しています。
望遠レンズとしてこれだけの低価格を実現しながら、レンズとしての写りは非常に良好です。
実際に撮影してみた感覚でも描写に甘さを感じることはなく、クッキリとして鮮明なシャープネス具合を実現しています。
キットレンズなどでは絞りを開放で撮影した場合にピントが甘く見えることが多いため、やむを得ない場面を除いて使用することは避けたいため、質を求めた撮影は難しいものでした。
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMでは、絞り開放での撮影でも満足できる描写を実現し、数段絞ることで非常に優れた描写性能を実現します。
ストレスレスのAF性能
写真撮影において自動でピントを合わせる機能であるAF(オートフォーカス)性能は重要の性能の一つです。
カメラ側のAF性能も重要ですが、レンズにおけるAF性能もカメラのAF性能を活かすために非常に大切な性能となります。
レンズによっては暗部でのピント合わせを苦手としていたり、ピントを合わせる速度が遅いなどの問題がありますが、EF70-300mm F4-5.6 IS II USMではオートフォーカスにおいてストレスを感じることがありません。
EF70-300mm F4-5.6 IS II USMでは、キヤノンが独自で開発した超音波モーターであるナノUSMを採用しており、高速で正確なピント合わせはもちろん、AFにおける作動音で優れた静音性を実現しています。
他の70-300mmより優れている理由
70-300mmの焦点距離を保有しているレンズは他メーカーでも様々なモデルが販売されています。
その中には純正ではなく各マウントに合わせてレンズを開発するシグマやタムロンなどのサードパーティーメーカーも存在します。
描写性能についてはどのレンズにおいても近年では非常に素晴らしい仕上がりを実現するようになりました。
シグマやタムロンなどでもレンズ開発の技術が飛躍的に向上し、描写性能については純正レンズに迫る能力を保有するようになりました。
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優れたAF性能
しかし、AF(オートフォーカス)の性能においてはこの価格帯でEF70-300mm F4-5.6 IS II USMほどの性能を実現しているレンズはないと言えるでしょう。
正直なところ日中時間帯で被写体が明確である場合に差は出にくいですが、暗い場所でのピント合わせや、画角内に障害物が多い場合、動きの素早い被写体などに関しては「ピントを外さない凄さ」というのを感じることでしょう。
純正レンズとしての安心感
描写性能やAF性能で優れた能力を感じることができるのは純正レンズという信頼があることも間違いないでしょう。
キヤノンの高級レンズであるLレンズではないものの、やはりカメラメーカーが製造する純正レンズというのは優れた性能はもちろん、レンズとしての品質も長年の技術から安定感があります。
もちろん自社のカメラに合わせたレンズ開発を行っていることで、最高のパフォーマンスを発揮してくれます。
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製品仕様表
モデル名 | Canon EF70-300mm F4-5.6 IS II USM |
---|---|
焦点距離 | 70-300mm |
明るさ | F4-5.6 |
レンズ構成 | 12群17枚 |
最短撮影距離 | 1.2m |
最大撮影倍率 | 0.25倍 |
フィルター径 | 67mm |
最大径 | φ80mm |
長さ | 145.5mm |
質量 | 約710g |
最初絞り | F32-45 |
手ぶれ補正効果 | 〇(4.0段分) |
ワンランク上の望遠レンズで初心者を脱出
EOS Kissから一眼カメラをはじめた私にとってキットレンズ以外のレンズというのは憧れでした。
しかし良いレンズになるほど値段は高く、当時はとても購入できる状況ではなかった記憶があります。
今回ご紹介してきたEF70-300mm F4-5.6 IS II USMであれば、低価格ながらキットレンズよりも優れた描写性能を実現したレンズを購入することができます。
更に上の質を求める方であればLレンズを選択することが良いですが、初心者からのステップアップで気軽に高画質を体感できるレンズとしておすすめです。
そして「自分で選んだレンズ」というのを味わう瞬間も写真の趣味において重要なモチベーションに繋がります。
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まずはレンタルでお試し
レンズ選びというのはカメラボディよりも慎重になるべきだと私は考えています。
できればある程度使用してから購入しておきたいですが、それを叶えてくれるのがレンタルサービスです。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、今回ご紹介してきたEF70-300mm F4-5.6 IS II USMをはじめ、人気のレンズを最短3泊4日からレンタルしてお得に使用することができます。
購入前の実際の検討にはもちろん、旅行などの短期間だけレンズを使いたいというときでも気軽に利用することができる便利なサービスです。
ぜひこの機会にRentioで人気のカメラやレンズをレンタルして、自身のカメラ生活に役立ててみてください。
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