プロジェクターをテレビ代わりにする生活を体験!無線でのチューナー接続方法とメリットデメリットを検証
更新日2022/07/15
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映画鑑賞やスポーツ観戦、ライブ視聴などおうち時間を充実させてくれるアイテムとして、今人気なのがプロジェクターです。
「プロジェクターをテレビ代わりにできたら便利そう!」と思ったことがある方も少なくないはず。テレビよりも大画面で映像が楽しめて、しかもかなり省スペースになるので、いいことずくめのように感じますよね。
ですが、じつはプロジェクターをテレビ代わりにするためには、テレビ番組を見るための設定や気を付けるべきデメリットもあって注意が必要です。ライフスタイルによっても向き不向きがあるので、事前にしっかり検討が必要になります。
そこで今回は、プロジェクターとチューナーを無線接続してテレビを見る方法を実際に操作しながら解説。プロジェクターでテレビ番組を楽しめる生活のメリット・デメリットや、テレビからプロジェクターへの置きかえの可能性についても検証します。
もくじ
プロジェクターでテレビ番組を見る方法
プロジェクター購入を検討している際に「プロジェクターがあればテレビは要らないのでは?」と思った方は多いのではないでしょうか。
普段よく地上波のテレビ番組を見る方にとって、プロジェクターをテレビ代わりにする最大の障壁となるのがプロジェクター単体でテレビ番組を視聴できないことです。
最近増えているOS搭載型のプロジェクターでも、単体での視聴に対応しているのは動画配信サービスのみで、テレビ視聴はできません。
プロジェクターでテレビを見るためには、TVチューナーとの接続が必要になります。
チューナーとの接続方法は大きく2パターンあり、HDMIケーブルなどでの有線接続もしくは一部機種ではアプリ経由で無線接続も可能です。
1. HDMIケーブルで有線接続
1つ目のHDMIケーブルでの有線接続方法は、テレビチューナーとプロジェクターをHDMIケーブルでつなぐだけでOK。
難しい設定等は不要で、機種を選ばず使えることが大きなメリットです。
ただし、物理的にチューナーとプロジェクターを接続するため、プロジェクターの投影場所には制限があります。
HDMIケーブルの届く範囲にしかプロジェクターを設置できないため、寝室など別の部屋に移動してテレビを見ることはできません。
間取りやテレビのアンテナ端子の位置によっては有線接続が厳しい…という方も多いかもしれませんね。
2. アプリ経由で無線接続
2つ目のアプリ経由で無線接続する方法では、テレビチューナーとお家のWi-Fiルーターをつないで、Wi-Fiでアプリにテレビ番組を転送、プロジェクターで投影します。
接続の仕組みは、以下の画像のようなイメージとなります。
この方法では、自由度の高さがメリットとなります。
どこへでも持ち運んでテレビ番組を投影できますし、HDMIケーブルの取り回しを考える煩わしさはありません。
ただし、最初の接続や準備の手間がある点と機種によっては無線接続できない場合がある点はデメリットとなります。
無線接続でテレビ視聴できるプロジェクター・チューナー
- 「Anker Nebula Capsule II」とI-O DATAのチューナー「REC-ON」シリーズ
- 「Anker Nebula Cosmos」とI-O DATAのチューナー「REC-ON」シリーズ
- 「Anker Nebula Cosmos Max」とI-O DATAのチューナー「REC-ON」シリーズ
- 「popIn Aladdin 2」と対応のチューナー
- 「popIn Aladdin SE」と対応のチューナー
なお、上記以外のプロジェクターでもテレビ視聴が可能な場合もありますが、公式にはテレビ視聴に対応しておらず有料アプリや別途オプション品の用意が必要となることが多いので注意しましょう。
プロジェクターとチューナーの無線接続を実践してみた
実際にプロジェクターとTVチューナーを無線で接続して、テレビ代わりにプロジェクターを使う生活を体験してみました。
まずは、プロジェクターとチューナーの無線接続の方法について実機を操作をしながら解説していきます。
使用する機材
今回使用する機材がこちらです。
プロジェクター
プロジェクターはAnkerの「Nebula Capsule II」。
缶ジュースサイズの持ち運びやすいモバイルプロジェクターでありながら、解像度HD・Android TV9.0搭載・オートフォーカス機能など、充実した機能が魅力。コスパも良く人気のモデルです。
TVチューナー
TVチューナーはI-O DATAの「REC-ON HVTR-BCTX3」を使用。
チューナー機能のみですが、外付けハードディスクを用意すれば3つの番組を同時に視聴・録画も可能。Ankerと公式に提携していて、Ankerプロジェクターとのアプリ接続が容易なTVチューナーです。
まずはチューナーの準備
はじめにチューナーの初期設定を済ませます。
付属のB-CASカードを入れたら、アンテナケーブルと無線LANケーブル、初期設定用のディスプレイとHDMIケーブルを接続します。
録画をする場合は外付けハードディスクとも接続し、電源ケーブルをつないで電源をON。
今回は、初期設定用のディスプレイとしてHDMIを液晶テレビにつないで出力しました。画面の指示に従って、リモコン操作しながら初期設定を進めます。
初期設定が完了し、ホーム画面が表示されました。
専用スマホアプリをダウンロード
チューナーの設定が終わったら、専用スマホアプリ「REC-ON App」をダウンロードして、チューナーと接続します。
チューナーと同じWi-Fiにスマホをつなげておけば自動でチューナーを検出してくれるので、かんたんに登録が完了しました。
プロジェクターを準備
続いて、プロジェクター側の初期設定をします。
電源ONで設定が開始されるので、画面の指示に従ってリモコンを操作しアカウントやWi-Fiの設定をしていきます。
プロジェクターにアプリをダウンロード
プロジェクターの初期設定がすべて終わったら、今度はプロジェクター側にも専用アプリ「REC-ON App」をダウンロードします。
ダウンロードが終わったら、アプリを開いて待機します。
チューナー→スマホ→プロジェクターに映像を飛ばす
チューナー・プロジェクター両方の準備ができたら、いよいよ投影です!
スマホアプリを操作して見たい番組を表示し、赤枠の「キャスト」ボタンを押してプロジェクターと接続します。
プロジェクターのアプリ側で自動的に接続が進むので、しばし待機…。
プロジェクターでテレビ番組が投影できた!
左側のプロジェクター画面に、テレビ番組が表示されました!
右側の液晶テレビ画面とは違う番組を表示することができ、番組の切り替えはスマホアプリの操作で可能です。
一度設定してしまえば毎回必要なのはプロジェクターのアプリ起動とスマホアプリの操作のみなので、意外とお手軽。これで家中どこでも大画面でテレビ番組が楽しめます。
“テレビ代わりにプロジェクター生活”体験してわかったメリット・デメリット
準備が終わり、プロジェクターをテレビ代わりに使う生活を1週間体験してみました。
実際に使ってみると、想像以上に良かった部分とライフスタイルに馴染まなかった部分が両方見えてきました。
今後プロジェクターをテレビ代わりにしたいと考えている方向けに、実際に体験して気づいたメリット・デメリットをご紹介します。
○ ドラマ・アニメ・スポーツを映画館のような大画面で楽しめる
やはりプロジェクターを使う最大のメリットは、100インチ近い大画面でテレビ番組を楽しめることではないでしょうか。
ドラマ・アニメなら映画館にいるような気分で、スポーツならパブリックビューイングのように。自宅で臨場感溢れる映像を満喫することができます。
液晶テレビでこのサイズを実現しようとすると、本体だけで30万~100万円以上と高額。壁掛け工事をする場合はさらに費用がかかってしまいます。
それがプロジェクターなら低コストで手軽に実現できるので、テレビ好きな人なら確実におうち時間の充実度がアップすることでしょう。
○ 家中持ち運んでどこでもテレビが見られる
さらに、その大画面を持ち運べるのも魅力的。リビングだけでなく、寝室や書斎などに持って行ってテレビ番組を楽しむことができます。
とくに寝室で天井投影して、ベッドに寝転びながらテレビ番組を見る時間は最高に贅沢。
照明を暗くするので寝落ちには注意ですが、楽な姿勢で長時間テレビを見ていられるのは腰痛持ちにとってはありがたい限りです。
また外出先での再生にも対応しているので、旅行先やアウトドアで友人と一緒に上映会をすることも可能。事前に持ち出し録画(スマホに番組をダビング)しておけば、電波の心配もありません。
いろいろな場所に持ち運べることで、テレビの楽しみ方が広がりそうですね。
○ テレビのスペースが空くので家の中がスッキリする
リビングにある家電の中でもかなり場所を取る液晶テレビ。
テレビのアンテナ端子の位置によって置き場所にも制限があり、理想のインテリアコーディネートにならない…とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
もしテレビをプロジェクターに置きかえることができれば、場所をとる液晶テレビもテレビ台も要らなくなるわけです。
今回は期間限定のお試しだったのでテレビは出しっぱなしだったのですが、この2つがまるごといなくなったらかなり部屋が広くなるだろうなと感じました。
インテリアの自由度が上がることは間違いないでしょう。
○ 真っ暗な環境なら高画質・ハイコントラストで投影できる
今回使用したプロジェクター「Anker Nebula Capsule II」は、解像度HD(1280×720)・明るさ200ANSIルーメンとそれほどハイスペックなものではありませんでしたが、地上波のテレビ番組ならかなりキレイに見ることができました。
というのも、現在の地デジ放送の解像度は1440×1080程度なので、じつは4Kプロジェクターでなくても十分な映像を楽しむことができます。
明るさもやや低めではあるものの、夜なら細かい文字までクッキリと映っていてまったく気にならないレベルでした。
動画配信サービスなどで高画質動画を楽しむならハイスペックなプロジェクターを用意したほうが良いかもしれませんが、夜のテレビ視聴メインであれば画質や明るさはそれほど重要ではなさそうです。
× 昼間の大画面投影はやっぱり厳しい
夜なら液晶テレビに劣らずかなりキレイな映像を投影できるプロジェクターですが、やはり昼間の大画面投影はちょっと厳しい印象でした。
日中カーテンを開けた状態ではもちろんのこと、カーテンを閉めた状態でもリビングを完全に遮光することはできず、薄ぼんやりとした映像になってしまいました。
画面全体が明るいシーンはまだ見られるのですが、暗めのシーンはほぼ判別できない状態に…。
200ANSIルーメンとやや暗めのプロジェクターというのも要因の一つではありますが、以前1500ANSIルーメンの明るいプロジェクターを使った際にも昼間の投影に関してはやはりテレビには敵いませんでした。
(ちなみにこちらが1500ANSIルーメンで昼間に投影した際の画像です。)
ただこの部分は、多少の画面の薄さは気にならない方や、日中テレビを見ることがほとんどない方、完全に遮光できる環境のお家なら問題ないかと思います。
× 毎回の準備・起動・接続などに時間がかかる
液晶テレビであればリモコンONですぐにテレビ番組を見ることができますが、プロジェクターでの投影となるとそうはいきません。
プロジェクターを起動させて、プロジェクターとスマホのアプリを操作し、画面を投影するまでにどうしても時間がかかってしまいます。
さらに、昼間の場合はカーテンを閉めたり、夜なら電気を消したりと、環境を整える手間も発生します。
気軽にテレビをつけてだらだら眺めたい方にとっては、このタイムラグが少し億劫に感じてしまうかもしれません。
× “ながら見”には不向き
プロジェクターでの投影時には、必ず部屋を暗くする必要があります。
プロジェクターの明かりがあるので完全に真っ暗というわけではないのですが、食事をしながら・スマホをいじりながら・料理をしながらテレビを見る“ながら見”にはあまり向いていないように感じました。
なにか別の作業をしながらテレビを見るなら、プロジェクターよりも液晶テレビのほうが向いていそうです。
× 接続の不具合で途中止まってしまうことも
これは我が家のWi-Fi環境の問題もありますが、アプリを経由しているためか長時間テレビを見ていると接続が途切れてしまうことがありました。
たいていは数秒程度で再接続されて復活するのですが、見どころのシーンで止まるとかなりストレスになってしまいます。
接続環境については、できれば事前に確認して整えておきたいところです。
テレビ・プロジェクターの併用?置きかえ?それぞれがおすすめな人
実際に使ってみた結果、我が家ではテレビからプロジェクターへの置きかえよりも併用のほうが合っていることがわかりました。
併用・置きかえどちらもライフスタイルや目的によって向き不向きがありますので、どちらを選ぶか事前によく検討してみてくださいね。
テレビとプロジェクターの併用がおすすめな人
- 普段テレビを“ながら見”することが多い人
- 昼間にテレビを見ることが多い人
- ピッとリモコン一つですぐにテレビを見たい人
- 家族で違う番組を同時に見たい家
我が家の場合は、普段なんとなくテレビをつけて暇つぶしにダラダラ見ることが多かったので、起動に時間や手間をかけるのが面倒に感じてしまいました。
とはいえ集中して見たい映画やアニメをプロジェクターで大画面投影できるメリットは大きく、なんとなく見るときは液晶テレビ・しっかり見るときはプロジェクターという使い分けが理想だという結論に至りました。
家族で見たい番組が違ってチャンネル争いが起きるお家も、プロジェクターとの併用がおすすめです。
テレビからプロジェクターへの置きかえがおすすめな人
- テレビとテレビ台のスペースを減らしたい人
- 見たい番組だけを集中して見ることが多い人
- 毎回の準備が億劫でない方
- テレビを夜にしか見ないか部屋を完全に遮光できる家
逆に、テレビからプロジェクターへの置きかえがおすすめなのは、リビングの物を減らしたい方や普段テレビをしっかり見ている方。プロジェクターへの置きかえのメリットを最大限活かせると思います。
また、昼間の投影時に遮光できるか、夜にしかプロジェクターを投影しないお家であれば、問題なくプロジェクターへの移行ができそうです。
併用か置きかえか?検討するならレンタルで体験
テレビとプロジェクターの併用か置きかえか?どちらか迷っている方は、実際に体験してみるのが一番です。
購入前に少しだけ試してみたい…そんなときにプロジェクターのレンタルが便利です。
家電レンタルのレンティオでは、今回使用したプロジェクターとチューナーをセットで借りて試すことができます。もちろんプロジェクターだけをレンタルすることも可能です。
試して気に入ればそのまま商品を購入することもできるので、迷っている方は気軽に試してみてはいかがでしょうか。
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