ビジネスシーンなどで活躍する「プロジェクター」という機器。
スクリーンなどにPC画面など資料を投影することができることで、会議やプレゼンテーションなどで活躍するプロジェクターは「大きく」、「重い」というイメージが強いと思います。
しかし近年では、大きく重いプロジェクターの概念を覆す小型・軽量の「モバイルプロジェクター」が人気を集めています。
今回はそんな小さくて軽いモバイルプロジェクターでおすすめのモデルを紹介していきます。
もくじ
持ち運びできるサイズ感が魅力「モバイルプロジェクター」
冒頭でご紹介した通り、モバイルプロジェクターは、従来のプロジェクターよりも小型・軽量化を実現したコンパクトなプロジェクターです。
従来から存在する大きなプロジェクターは、とても持ち運びできるような大きさや重さではなく、どこかに保管しておくか、会議室などに常設させておくことが一般的でした。
しかしモバイルプロジェクターは、従来よりも圧倒的に小型・薄型化を実現し、バッグに入れて気軽に持ち運び、外出先などどこでも使用できる利便性の高いプロジェクターです。
モバイルプロジェクターの選び方で注目すべき性能
どの家電製品でもモデルによって性能に違いがあるようにモバイルプロジェクターでも、メーカーやモデルによって性能に大きな違いが存在します。
ここからはモバイルプロジェクターを選ぶ際に気にしておきたい基本性能について解説していきます。従来のプロジェクターとは違ったポイントもあるので、注目してみてください。
1. 投影方式(パネルタイプ)
モバイルプロジェクターで採用されている投影方式は主に2つに分かれます。
投影方式はパネルタイプとも呼ばれており、「DLP」と「LCOS」に分かれています。
DLPタイプ
DLPは、「デジタル・ライト・プロセッシング」の略となり、コントラストの高い鮮明な投影を実現するほか、映像の調整も自由が利くメリットがあります。
低コストでの搭載が可能であるため、モバイルプロジェクターでも多くのモデルで採用されています。
LCOSタイプ
LCOSタイプは、「リキッド・クリスタル・オン・シリコン」の略となります。DLPタイプよりも更に高画質の投影を実現しますが、コストはDLPと比較すると高くなります。
そのためモバイルプロジェクターの中ではあまり搭載されているモデルは少ないものの、高級モデルなどに搭載されていることがあります。
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プロジェクターの投影方式を徹底解説!DLP方式プロジェクターではTAXANの「KG-PS303WX」が凄い! – Rentio PRESS[レンティオプレス]
2. 明るさ
プロジェクターは投影する際の明るさも重要な要素となってきます。
ホームシアターのように部屋を暗くして投影する場合は、明るさはそこまで重要にはなりませんが、日中の明るい部屋などで鮮明に投影するためには明るさにも注意する必要があります。
明るさはルーメンの数値で確認
プロジェクターの明るさは「ルーメン」という単位で表され、ルーメンの数値が高いほど明るい投影が可能なモデルとなります。
モバイルプロジェクターの明るさとしては100~300ルーメン程度が多いイメージですが、中には800ルーメン以上を実現する非常に明るさを自信とするモデルも存在します。
プロジェクターの明るさについて詳しくはこちら
プロジェクターの明るさ「ルーメン」を解説!必要な明るさの目安とは? – Rentio PRESS[レンティオプレス]
3. 解像度
上2つの項目では、主にコントラストと明るさについてご紹介しましたが、解像度はそれら2つに並んでプロジェクターの画質を左右する重要な性能です。
写し出される映像のきめ細やかさを決める
解像度は、640×480や1280×800などの数値で表されます。
解像度が高いほどきめ細やかな投影が可能で、小さな文字や画像でも潰れることなく投写できることが魅力です。
逆に解像度が低いと細かい部分がつぶれてしまう場合があるので、読めない文字が生じる可能性があります。
モバイルプロジェクターでは、854×480の解像度が多いですが、中には非常にきめ細やかな投影を実現する解像度の高いモデルも存在します。
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プロジェクターの解像度とは ?目的に合わせた最適な解像度の選び方 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
4. 接続方法
プロジェクターは、PCやスマートフォンなどの機器と繋いで投影することが一般的です。そのためそれらの機器と接続するための方法も選ぶ上で大切なポイントとなります。
HDMIと無線LAN接続が主流に
近年のプロジェクターで主流となっている接続タイプが「HDMI」です。かつてのプロジェクターはアナログタイプである「VGA」が主流でしたが、近年ではデジタルタイプである「HDMI」が主流となり、画質の向上にも貢献しています。
また、Wi-FiやBluetoothの無線LAN通信機能を搭載しているモデルも存在します。ケーブルレスでPCからプロジェクターへ情報が送信され、簡単かつ準備の手間も省いて投影することが可能です。
5. 投影距離
広い部屋での投影であれば問題ないのですが、小さな会議室やブースなどでは壁との距離を取れない場面も出てくると思います。
そんな時に重要な性能となるのが投影距離なのですが、こちらもモデルによって違いが出てきます。
投影距離の幅が広いほど有利
近づいて投写する場合の目安は最短距離で50cm以内を実現しているものがおすすめです。
またプロジェクターの特性として離れるほど、投影できる大きさが大きくなる傾向があり、大きな会場などで巨大なスクリーンに写したい場合には最長距離も重要になってきます。
台形補正機能も重要
モバイルプロジェクターを様々な環境で使うことがあるなら、台形補正機能も重要となります。
上下方向の台形補正は多くのプロジェクターに搭載されていますが、左右方向の台形補正があれば斜め位置からの投影も可能になり幅広いシーンで使えます。
また、自動で台形補正をしてくれる機能もあると、設定に手間取らず便利です。
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絶対確認!プロジェクターの投影距離で大切なポイントとは? – Rentio PRESS[レンティオプレス]
6. バッテリー容量
モバイルプロジェクターには内蔵バッテリーが搭載されていることが多く、電源のない状況でもプロジェクターを稼働させることが可能です。
内蔵バッテリーがない場合や、バッテリー容量が少ない場合は、別途モバイルバッテリーを用意することも検討しましょう。
容量は「mAh」や稼働時間の目安を確認
バッテリーの容量は「mAh」という単位で表され、モバイルバッテリーなどで良く目にする数値だと思います。この数値が高いほどバッテリー容量が多くなります。
またモデルによって消費する電力も異なるため、稼働時間の目安も確認しておくと良さそうです。
7. 大きさ・重さ
モバイルプロジェクターの中にも大きさや重さに違いが存在します。
基本的にはどのモデルも従来のプロジェクターと比べて小型・軽量化を実現しているのですが、形状や重量には大きな違いがあります。
カバンの大きさによっては持ち運びできないこともあるので、プロジェクターの形状や大きさ・重さなども注意してみてください。
小型・軽量・高性能なモバイルプロジェクターおすすめ8選
モバイルプロジェクターの選び方をご紹介してきましたが、これらを踏まえておすすめのモバイルプロジェクター8モデルを厳選してご紹介していきます。
1. Vivitek QUMI Q8
数あるモバイルプロジェクターの中でも最高クラスの明るさが特長のVivitek QUMI Q8。携帯性はもちろん、プロジェクターとしての性能も非常に優れているモデルとなっています。
QUMI Q8は、モバイルプロジェクターとして最高クラスの明るさ1000ルーメンを実現しながら、重さは約600gと性能と携帯性のバランスに優れています。
また、解像度としてもクラス最高のFull HD 1080pを実現しており、1000ルーメンの明るさと合わせた投写能力は非常に優れていると言えます。
内蔵バッテリーは搭載していませんが、モバイルプロジェクターとして理想的な存在です。
Vivitek QUMI Q8製品仕様
モデル名 | Vivitek QUMI Q8 |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 1000ルーメン |
解像度 | 1920×1080(FullHD) |
接続方法 | 無線LAN、HDMI、USB |
投影距離 | 132.8~398.5cm |
台形補正 | 上下自動・左右手動 |
バッテリー容量 | – |
稼働時間 | – |
サイズ | 190×114×43(mm) |
重さ | 621g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 99,183円 |
Vivitek Q8製品レビューはこちら
最新モバイルプロジェクター「Vivitek QUMI Q8」レビュー。求めていた最高級の性能と携帯性を実現 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
2. ASUS ZenBeam E1
ASUSから販売されているZenBeam E1も持ち運びに非常に便利なモバイルプロジェクターとして人気を集めているモデルです。
ASUS ZenBeam E1は、約8cm×約11cmという非常にコンパクトな手のひらサイズのボディを実現していますが、それに加えてスクリーンから370cm離れることで実現する超大型120型の投写サイズが大きな魅力です。
120型の投写サイズは、モバイルプロジェクターとしても非常に優れており、広い会場などでのイベントなどでも十分に活躍することができるコンパクトながら優秀なモデルです。
ASUS ZenBeam E1製品仕様
モデル名 | ASUS ZenBeam E1 |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 150ルーメン |
解像度 | 854×480 |
接続方法 | HDMI |
投影距離 | 50~370cm |
台形補正 | 上下自動 |
バッテリー容量 | 6,000mAh |
稼働時間 | 約5時間 |
サイズ | 83×110×29(mm) |
重さ | 307g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 26,465円 |
ASUS ZenBeam E1製品レビューはこちら
進化したモバイルプロジェクター!ASUSの「ZenBeam E1」を使ってみた – Rentio PRESS[レンティオプレス]
3. LG Minibeam PH550G
LGから販売されているMinibeam PH550Gは、高性能のわりに低価格を実現しているモデルです。
LG Minibeam PH550Gは550ルーメンという明るさに加え、多様な機能性に優れたモバイルプロジェクターです。
そのなかでもiOS、Androidとケーブル接続するだけでスマートフォン上のコンテンツの投写が可能となる簡単ミラーリング機能や、近年注目を集めている3D映像の再生に対応していることは、LG Minibeam PH550Gの大きな魅力と言えるでしょう。
LG Minibeam PH550G製品仕様
モデル名 | LG Minibeam PH550G |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 550ルーメン |
解像度 | 1280×720(HD) |
接続方法 | 無線LAN、HDMI、USB |
投影距離 | 79~318cm |
台形補正 | 上下自動 |
バッテリー容量 | ? |
稼働時間 | 約2.5時間 |
サイズ | 174×116×48(mm) |
重さ | 650g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 38,885円 |
LG Minibeam PH550Gについて詳しくはこちら
「LG Minibeam PH550G」の特長とデメリットを調査!ビジネス~家庭まで活躍する高コスパなモバイルプロジェクター – Rentio PRESS[レンティオプレス]
4. Acer C200
Acerから販売されているC200も、小型で持ち運びが楽なモバイルプロジェクターとして人気を集めています。
Acer C200では、200ルーメンの明るさを実現し、バッテリーは6,700mAhを搭載しています。公式サイトによるとECOモードで4.5時間という長時間の使用が可能だそうです。
また他のモバイルプロジェクターと同じく、LED光源を採用しているため、従来のプロジェクターで問題とされていた電源オン/オフの時間も非常に素早く、使いたいときにストレスなくすぐ投写することが可能です。
Acer C200製品仕様
モデル名 | Acer C200 |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 200ルーメン |
解像度 | 854×480 |
接続方法 | HDMI |
投影距離 | 60~240cm |
台形補正 | 上下手動 |
バッテリー容量 | 6,700mAh |
稼働時間 | 約4.5 時間 |
サイズ | 110×120×30(mm) |
重さ | 870g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 22,800円 |
5. Canon C-13W
カメラやプリンターで有名なキヤノンが2019年10月に発売した、最新のモバイルプロジェクターがC-13Wです。
C-13WはAndroid OSを搭載していて、プロジェクター単体でインターネットに接続してWEBやドキュメントを閲覧することができます。
HDMIやUSBメモリー、MicroSDなど多彩なインターフェースに対応していることも便利なポイント。さらに約4GBの内蔵メモリーも搭載していて、PDFやパワーポイントなどのファイルをあらかじめ保存することで、本体のみで映像の投写が可能となっています。
一台でどんな環境にも対応できる、使い勝手の良さが特長のモバイルプロジェクターです。
Canon C-13W製品仕様
モデル名 | Canon C-13W |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 130ルーメン |
解像度 | 854×480 |
接続方法 | 無線LAN、HDMI、USB、MicroSD |
投影距離 | 50~300cm |
台形補正 | 上下自動 |
バッテリー容量 | 3100mAh |
稼働時間 | 約2時間 |
サイズ | 120×120×33(mm) |
重さ | 410g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 49,780円 |
6. Felicross Pico Cube A
Pico Cube Aは、これまで紹介してきた薄型のモバイルプロジェクターとは違い、手のひらサイズの立方体。ビジネスはもちろん家庭用プロジェクターとしても人気の高いモデルです。
Pico Cube AにはAndroidが搭載されていて、プロジェクター単体でAndroidアプリが利用できます。
本体にはスピーカーも搭載していて、資料の投写だけでなくYouTubeなどにアップした動画の再生にも使えるので、様々な用途に使えるモバイルプロジェクターといえるでしょう。
上下左右の台形補正ができて、幅広いシーンで活躍するモバイルプロジェクターです。
Felicross Pico Cube A製品仕様
モデル名 | Felicross Pico Cube A |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 100ルーメン |
解像度 | 854×480 |
接続方法 | 無線LAN、USB |
投影距離 | 18~250cm |
台形補正 | 上下手動・左右手動 |
バッテリー容量 | 2,500mAh |
稼働時間 | 約2時間 |
サイズ(mm) | 55×55×55 |
重さ | 172g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 41,800円 |
Felicross Pico Cube A製品レビューはこちら
Android搭載で広がる使い道!Pico Cube A(ピコキューブ エース)を実機レビュー! – Rentio PRESS[レンティオプレス]
7. Anker Nebula Capsule Pro
モバイルバッテリーなどの製品でも有名なAnkerですが、モバイルプロジェクターの「Nebula Capsule Pro」も人気製品の一つです。
プロジェクター内部にAndoroidシステムが搭載されており、スマートフォンのようにアプリなどコンテンツの使用も可能となっている万能モバイルプロジェクターです。
16GB大容量のストレージも大きな魅力の一つです。
Anker Nebula Capsule Pro製品仕様
モデル名 | Anker Nebula Capsule Pro |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 150ルーメン |
解像度 | 854×480 |
接続方法 | 無線LAN、HDMI |
投影距離 | 58~308cm |
台形補正 | 上下自動 |
バッテリー容量 | 5,200mAh |
稼働時間 | 約4時間 |
サイズ(mm) | 68×68×120 |
重さ | 470g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 46,800円 |
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8. BenQ GV1
BenQから販売されている「GV1」もエンターテインメント性に優れたモバイルプロジェクターとして人気を集めています。
角度調整に便利なチルトヒンジの搭載や、Wi-Fi・Bluetoothを通じてスマートフォンやPCなどから自由自在にコンテンツを楽しむことができます。
BenQ GV1製品仕様
モデル名 | BenQ GV1 |
---|---|
投影方式 | DLP |
明るさ | 200ルーメン |
解像度 | 854×480 |
接続方法 | 無線LAN、USB |
投影距離 | 86.3~287.8cm |
台形補正 | 上下自動 |
バッテリー容量 | 3,000mAh |
稼働時間 | 約3時間 |
サイズ | 80×80×155(mm) |
重さ | 708g |
Amazon税込価格(2019/12/10時点) | 33,131円 |
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おすすめモバイルプロジェクター比較一覧表
重視する性能によって選びたいモバイルプロジェクター
どの家電製品においても小型・軽量化が進んでいますが、プロジェクターにもその波が押し寄せていると実感しています。
今回はモバイルプロジェクターの選び方・おすすめモデルをご紹介してきましたが、近年販売されているモバイルプロジェクターのどれもがメリットを多く保有した優秀なモデルです。
しかし、それぞれのモデルで得意とする場面や搭載している機能などが異なるため、自分自身がどのような性能を必要としているのかを明確にした上、自分に合ったモデルを選ぶ必要があります。
モバイルプロジェクターでは、明るさ・解像度・サイズで特に注意する必要がありますが、電源を使用しない場合はバッテリー容量、大きい画面に投写する場合は投影距離の性能などを気にしてみましょう。
ぜひご自身に合ったモバイルプロジェクターを見つけて、プロジェクターという存在をより身近に感じてみてください。
モバイルプロジェクターはレンタルして気軽に使える
今回ご紹介してきたモバイルプロジェクターは、気軽にレンタルできることはご存知でしょうか。
家電レンタル「Rentio」では、おすすめのモバイルプロジェクターをはじめ、ビジネスシーンで活躍するプロジェクターやスクリーンを気軽にレンタルすることが可能です。
プロジェクターの写りというのは実際に目で見てみないと分からない部分も多々存在すると思います。そんな時はぜひレンタルサービスを利用してお試ししてみてください。