EcoFlow DELTA Max(デルタマックス)の実機レビュー!最大6048Whまで拡張できるメガ容量のポータブル電源
更新日2024/11/26
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防災・防疫製品大賞©2021の非常用電源部門で優秀賞を受賞した「EcoFlow(エコフロー)」の製品は、Rentio PRESSでもおすすめのポータブル電源として紹介してきました。
これまで紹介してきたEcoFlowのポータブル電源はどちらかというとアウトドア向けの製品だったのですが、2021年9月1日に防災用として安心できる容量・出力を備えた新製品が登場しました。
そこで、この記事では超メガ容量のポータブル電源「EcoFlow DELTA Max」の実機レビューを紹介します。商品スペックや特長もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
EcoFlow DELTA Maxの特長
「EcoFlow DELTA Max」の特長は単品でも大容量のバッテリーを搭載しつつも、最大6,048Whまで拡張できるカスタマイズ性にあります。
消費電力が大きい電化製品を長時間使用する場合に役立ちますので、防災関連の備蓄用品としてもおすすめです。
- 本体容量は1,612Whと2,016Whの2種類を用意
- 外付けのエクストラバッテリーで最大6,048Whまで拡張
- 大容量なのに最短1.7時間でフル充電(2,016Whは2時間)
- 最大15台の同時接続が可能
- 定格出力は2,000W(瞬間最大出力は4,200W)、X-Boost機能対応製品なら最大2,400W
- 最大100WのUSB PD(Type-C)を2口搭載
- アプリでリモート制御が可能
- 最大800W入力のソーラー充電にも対応
- -20度〜45度の環境下で使用可能(推奨は20度〜30度)
製品スペック一覧表
1,612Whモデルと2,016Whモデルは基本スペックはほぼ一緒になりますので、シンプルにバッテリー容量もしくは予算で選んでください。
項目 | 2,016Whモデル | 1,612Whモデル |
---|---|---|
バッテリー容量 | 2,016Wh | 1,612Wh |
拡張バッテリー | 最大6,048Wh | 最大5,644Wh |
定格出力(AC出力) | 6口:合計2,000W(瞬間最大出力4,200W) ※X-Boost機能がオンの場合:2,400W(対応電化製品のみ) |
|
対応周波数 | 50Hz/60Hz切替 | |
USB出力 | USB-A×2:各ポート最大12W(5V/2.4A) USB-A×2(急速充電):各ポート最大18W(5V/2.4A, 9V/2A, 12V/1.5A) USB-C×2(急速充電):各ポート最大100W(5V/5A, 5V/9A, 5V/12A, 5V/15A, 5V/20A) |
|
DC出力 | DC5521×2:合計最大37.8W(12.6V/3A) シガーソケット×1:最大126W(12.6V/10A) ※DC5521とシガーソケットの合計最大出力は126W |
|
入力 | AC充電:最大1500W(15A 100-120V 50/60Hz) ソーラー充電:最大800W(11-100V 最大電流10A) カーソケット充電:12V/24V対応、既定値は8A |
|
充電時間 | AC充電:最短2時間 ソーラー充電:8.4~16.8時間 カーソケット充電:21時間 |
AC充電:最短1.7時間 ソーラー充電:3.1-6.3 時間 カーソケット充電:16.8時間 |
環境温度 | 動作温度:-20度〜45度(推奨温度は20度〜30度) 充電温度:0度〜45度 |
|
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約49.7cm×24.2cm×30.5cm | |
重さ | 約22kg | |
公式税込価格 (2021年12月8日現在) |
187,000円 | 242,000円 |
EcoFlow DELTA Maxの実機レビュー
今回使用したのは「EcoFlow DELTA Max」の2,016Whモデルです。質感やサイズ、重さ、基本性能は変わりませんので、1,612Whモデルを検討している方も参考になると思います。
セット内容
「EcoFlow DELTA Max」に同梱されているセット内容は以下のとおりです。
USBケーブルは付属しないので、急速充電対応ケーブルは別途用意しておきましょう。
- 本体
- AC充電ケーブル
- DC5521 – DC5525ケーブル
- ソーラー充電ケーブル
- 載シガーソケット充電ケーブル
- 取扱説明書,保証書 etc.
シックなデザイン、これぞDELTA
DELTAシリーズのポータブル電源は全製品ほぼ同じ形状とカラーリングで統一されており、「EcoFlow DELTA Max」も同様のプロダクトデザインが採用されています。
ベースカラーにマットブラック、ロゴやボタン・アイコンにはグレーのカラーリングです。
シンプルかつシックなデザインは、ガジェットらしいスマートさを感じます。
拡張性のあるメガ容量なバッテリーを搭載
「EcoFlow DELTA Max」は市販のポータブル電源としては最大級のバッテリーを積んでいます。
2,016Whモデルで例えると、理論値では消費電力20Wの扇風機なら約100時間、消費電力40Wの電気毛布なら約50時間強の連続使用ができる容量です。電力供給が止まるような状況に陥った際でも、復旧までにある程度しのげる電力量を有していることになります。
その他、消費電力別に連続使用時間を一覧表にまとめましたので参考にしてください。
電化製品 | 消費電力 | 連続使用時間 (想定時間) |
---|---|---|
スマホ | 30Wh | 約64回分 |
ノートPC | 60Wh | 約32回分 |
LEDライト | 10W | 約60時間以上 |
人工呼吸器 | 40W | 約28〜34時間 |
冷蔵庫 | 120W | 約13.7時間 |
炊飯器 | 1000W | 約2時間 |
ヘアドライヤー | 1600W | 約1.1時間 |
ヒーター | 2200W | 約0.8時間 |
本体背面にはエクストラバッテリー専用の入力ポートがあり、最大2台を同時接続することでバッテリー容量を最大6,048Wh(1,612Whモデルなら最大5,644Wh)まで拡張できます。
必要最低限のポート数に合わせてポータブル電源台数を揃えた上でも備蓄用バッテリーとしてエクストラバッテリーを追加購入するのが良いでしょう。
ちなみに、「EcoFlow DELTA Max」本体よりも若干コンパクトかつ価格が抑えられています。
パススルー、EPS機能も備える
「EcoFlow DELTA Max」はパススルー充電に対応しており、家庭用コンセントから本体似接続している電化製品に直接電力を送ることができます。
加えてEPS(非常用電源)機能も備えているため、家庭用電力のブレーカーが落ちても、電力供給元が30ms(ミリ秒)以内に「EcoFlow DELTA Max」のバッテリーにが切り替わるため、電化製品をそのまま使い続けられます。
ただし0ms(ミリ秒)で切り替わるUPS(無停電電源装置)ではないため、データサーバー等の使用には向いていませんので注意してください。
USB急速充電も搭載する充実した出力ポート数
「EcoFlow DELTA Max」には5種類15口の出力ポートが用意されており、様々なデバイスや電化製品に電力供給できます。
定格出力の高さについては後述するとして、ここで注目してほしいのは急速充電に対応するUSB出力です。1ポートごとで最大出力が出るよう設計されているため、同時接続しても出力電力が按分されてしまうことがありません。
Type-Cは最大100W出力できるため、96W入力が必要なMacBook Pro(14インチ,10コアCPU搭載M1 Pro搭載モデル)の2台同時充電でも余裕があります。
出力ポート | ポート数 | 最大出力 |
---|---|---|
AC | 6口 | 合計2,000W(瞬間最大出力4,200W) ※X-Boost機能がオンの場合:2,400W(対応電化製品のみ) |
USB Type-A | 2口 | 各ポート最大12W(5V/2.4A) |
USB Type-A (急速充電) |
2口 | 各ポート最大18W(5V/2.4A, 9V/2A, 12V/1.5A) |
USB Type-C (急速充電) |
2口 | 各ポート最大100W(5V/5A, 5V/9A, 5V/12A, 5V/15A, 5V/20A) |
DC (DC5521) |
2口 | 合計最大37.8W(12.6V/3A) |
シガーソケット | 1口 | 最大126W(12.6V/10A) |
※DC5521とシガーソケットの合計最大出力は126Wになります。
比較的コンパクトに収められたサイズ感
従来機種より大容量のバッテリーを積んでいるとはいえ、サイズ感は最小限に収めた印象を持ちました。
1,260WhのEFDELTAと比べると、バッテリーの増加分と比べてサイズはそこまで大型化していないことが分かります。
加えて「EcoFlow DELTA Max」は1,612Whモデルでも2,016Whでも同じサイズであることから、2,016Whでも多くのスペースを用意する必要がないのが利点です。
比較項目 | DELTA Max | EFDELTA |
---|---|---|
バッテリー容量 | 1,612Wh / 2,016Wh | 1,260Wh |
幅 | 約49.7cm | 約40cm |
奥行き | 約24.2cm | 約21cm |
高さ | 約30.5cm | 約27cm |
持ち運びには大変な重量感
サイズ感は比較的コンパクトであるものの、重量はバッテリー容量に比例しています。
1,260WhのEFDELTAは14kgでしたが、「EcoFlow DELTA Max」はおよそ1.5倍の22kgあります。持ち運ぶには成人男性一人でも苦労する重さです。
車やガレージ、倉庫に保管しておくには問題ないと思いますが、キャンプやアウトドア利用に運び出すことを想定している方は、よりコンパクトなDELTA minやRIVERシリーズのProモデルの検討をおすすめします。
大きな液晶ディスプレイで状態確認も楽
「EcoFlow DELTA Max」には大きな液晶ディスプレイが搭載されており、ディスプレイ内で様々な状態を確認できます。
例えば、バッテリー残量(パーセンテージ表示/時間表示)・出入力のW数・周波数(50Hz/60Hz)・各出力電源スイッチのオン/オフ状態・Wi-Fiのペアリング状態などです。
暗い場所でも視認性が高いため、万が一のときでも操作に困ることは少ないでしょう。
アプリ連携でリモート操作が可能
ポータブル電源のスマホアプリ制御はEcoFlowがパイオニア的存在なだけあって、かなり充実しています。
専用アプリ(App Store / Google Play)をインストールすれば、離れた位置からでもモニタリングや各種設定変更ができるため便利です。ソーラーパネルの発電量も確認できます。
筆者的に嬉しいのは、ビープ音のオン/オフです。ビープ音の音量が大きいため、寝静まったときなど音が必要ない場所で意外と重宝する機能だと思いました。
最短2時間でフル充電できるX-Stream技術
2,016Whの大容量なバッテリーを搭載しながらも、特許技術であるX-Streamを組み込んでいるため充電時間は最短2時間(1,612Whモデルは最短1.7時間)と短いです。
電源アダプタも必要なく、充電ケーブル1本をそのまま家庭用コンセントに繋ぐだけで最大1500Wの急速充電を始めます。(上は残バッテリー70%時で1358W入力を確認できたときの写真)
バッテリー容量が多いだけでなくリカバリーも早いことから、突発的に必要になるシーン、もしくは定期的な動作確認時のメンテナンス工数も減らせるので助かります。
EcoFlow DELTA Maxを使ってみた感想
製品特長やスペック面だけではなかなか分かりにくいポイントを中心に、「EcoFlow DELTA Max」を実際使って調べたことやその使用感などを紹介したいと思います。
オイルヒーターも使える定格出力、自宅でも活用できるシーンがある
「EcoFlow DELTA Max」の定格出力は6口合計で2,000W(瞬間最大4,200W)です。具体的には例えると、オイルヒーター(1400W)と湯沸かしポット(700W)、ヘアドライヤー(1200W)とヘアアイロン(500W)、セラミックヒーター(1000W)と電動ドライバー(800W)を同時に使えるくらいのパワーを持ちます。
アウトドアやキャンプで使わなくても自宅で活用するシーンが多いと感じたのは季節家電との組み合わせです。
寒い時期になると筆者宅では消費電力が大きいオイルヒーターと加湿器が追加されるため、家庭用コンセントの割り振りに困ったりします。そのような季節家電はその日の気候や状態に応じてオン/オフ・強弱を付けて調整するため、「EcoFlow DELTA Max」に繋いでコンセント位置関係なく好きな場所で稼働させられます。
少し場所を取ってしまいますが、季節家電は人が移動する導線に設置しないためあまり気になりませんでした。
万が一のときのためにガレージや倉庫に収納したり、キャンプやアウトドアに持ち運ぶのも良いですが、それ以外に自宅で活用できることもたくさんあることが分かりました。
「X-Boost機能」をオンにすると2,400Wまで消費電力を要する電化製品も使えるようになります。ただし、精密機器などの製品には電圧保護機能がついており、 動作電圧が低くなると止まってしまう製品(例:エアコン、コンプレッサーなど)にはX-Boost機能が対応できませんので、本番前に動作状況を確認しておくのが良いでしょう。
また、「X-Boost機能」は1つのデバイスしか利用出来ませんので、同時に2,000W以上の電力を必要とするデバイスを利用することはできません。
AC出力は純正弦波で安心
AC出力は家庭用コンセントと同じ「純正弦波(正弦波)」を採用し、周波数も50/60Hzの選択式です。
定格電圧も100Vと日本の電圧に対応しているので、国内で販売されているほとんどの電化製品であれば問題なく使えるので安心してください。
フラットな天板はミニテーブルにもなる
「EcoFlow DELTA Max」の天板はフラットなため、充電中のデバイスを置いたり、コーヒーマグとノートPCを置いたりと電源コンセント付きのミニテーブルのような使い方ができます。
設置スペースを取る本体サイズの大きさをデメリットに感じるかもしれませんが、逆に言えば少し広めのコンセント付きミニテーブルとして考えればデメリットは軽減されるように思います。
例えばリモートワーク環境構築の1アイテムとして、もしくは車載テーブル兼電源として応用してみるのも良いでしょう。
静音設計
「EcoFlow DELTA Max」は出力が上がるとファンが稼働するので多少の動作音が生まれます。が、最大出力時のファンがガンガン回っているときでさえも、騒がしいと感じるほどの音ではありません。
上の写真でも分かるように、騒音計を本体に近づけた状態で60dB前後(計測前の生活音レベルが45〜50dBの環境下)、本体から離れれば離れるほど動作音は全く気になりませんでした。
家庭用コンセントで充電するときの注意
デメリットらしいデメリットがないポータブル電源ですが、1点だけ気になったのは「EcoFlow DELTA Max」の充電です。
充電時は最大1,500Wの入力値になるのですが、家庭用コンセントは1つあたり合計1,500W(15A 10V)が一般的です。
そのため「EcoFlow DELTA Max」を充電する時はコンセントの単独利用でなければブレーカーが落ちてしまう原因になります。
充電時間が早いのであまり問題になることはないと思いますが、少なくとも2時間はコンセントを占領されてしまうため気をつけてください。
大は小を兼ねる汎用性の高いポータブル電源
バッテリー容量が多くなるとサイズが大型化し、充電が長時間化しがちなデメリットを抱えるのですが、「EcoFlow DELTA Max」はそれらの傾向を覆したポータブル電源です。バッテリー容量の割には比較的コンパクトなサイズに収まり、エクストラバッテリーによる拡張性があること、それから最短2時間でフル充電できることから、万が一のとき生じる様々な場面にも柔軟に対応できる汎用性の高さを感じました。
それでもサイズの大きさをデメリットに感じるという方は、自宅のミニテーブルや台座など既存製品との入れ替えるつもりで検討すれば、むしろ電源コンセント付きの代替品として利便性が高まるかもしれません。
一家に一台あると何かと便利なポータブル電源だと思いますので、まずはお試しレンタルを通じて体験してから購入を検討してみてはいかがでしょうか?
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