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各季節で名物となる被写体が存在しますが、春の季節において最も人気の被写体となるのは間違いなく「桜」でしょう。
そしてカメラを使って桜を美しく撮影したいという方も少なくないはずです。
スマートフォンでも綺麗な写真が撮影できるようになった現代ですが、それでも一眼カメラでしか表現することのできない部分は沢山存在します。
今回は初心者でもすぐ分かるシリーズとして「桜の撮り方」について、すぐ実践できるテクニックとともに解説していきます。
もくじ
春の風物詩である「桜」
寒い冬が終わり、気温も上昇し暖かくなってくる「春」の季節。
新生活など環境の変化も多い季節になりますが、そのタイミングで必ず訪れるのが「桜」のシーズンです。
わずか1年の間で1週間ほどしか満開のタイミングが訪れない桜は、貴重な存在だけでなく、見る人を魅了する美しさも兼ね備えています。
そんな「桜」を写真に収めようと、毎年多くのカメラマンが気合を入れて撮影に出かける特別な瞬間でもあるのです。
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カメラを使って「桜」を美しく撮る
近年では、スマートフォン内蔵のカメラ性能が大きく向上したことを受けて、桜の撮影もスマートフォンで気軽に綺麗に撮影することができるようになりましたが、まだまだ一眼カメラの表現力には到底及ばないものがあります。
レンズによって異なる絶妙な描写力やボケ味は、まさに一眼カメラを使うからこそ出せる表現性で、少しでも写真にこだわりを持つ方には、一眼カメラでの撮影をおすすめします。
桜撮影はただその場に咲いている光景を撮影するだけではなく、様々な工夫を凝らすことのできる奥深さのある撮影ジャンルであり、満開の瞬間が短く限られた期間でどれだけ美しいカットを残すことができるかアイディアを膨らませることから撮影の楽しさを味わうことができます。
桜撮影で意識しておきたいこと
はじめに準備段階として、桜の季節が訪れる前に済ませておきたい事柄をご紹介していきます。
どの撮影においても当てはまることですが、下準備が大切になるので意識しておくと良いでしょう。
桜前線をチェックする
桜撮影における最初の準備として、「いつ桜が満開になるか」をチェックするようにしましょう。
気象予報サイトなどでは、桜前線の動向や各地の開花速報などを行っているため、それらの情報を基に撮影を行う日を決めることがおすすめです。
例年であれば関東地方で3月下旬から4月上旬となりますが、その年によって満開を迎えるタイミングは異なるため、必ず撮影先の桜状況を確認するようにしましょう。
そして桜前線は通常暖かい南方面から北上していくため、都市によっても満開の時期が大きく異なります。
北海道となると満開の時期がGW以降になることも珍しくないため、仮に関東で満開のタイミングを逃しても他の場所で見られる可能性があることも頭に入れておくと良いでしょう。
桜の撮影スポットをチェックする
桜の満開の季節が分かったら次は撮影地選びを行いましょう。
桜の名所は全国に散らばっており、近所でも桜撮影に適した場所は見つかるかと思います。
理想的なのは沢山の桜の木が連なる桜並木の名所ですが、有名な場所ほど混雑しやすく、快適に撮影することができない可能性があることも注意が必要です。
それでも週末を避けることや、早朝など時間帯を選ぶことで名所でも人が少ない状態で撮影できることもあるため、事前の情報収集がおすすめです。
桜撮影の基本
ここからは実践編として、桜撮影における基本知識をご紹介していきます。
これから一眼カメラを使って桜を撮影しようと考えている方にとってもすぐ実践できるテクニックとして参考になるかと思います。
レンズは「標準」を基本にすることがおすすめ
桜撮影において基本的には「標準レンズ」の使用がおすすめです。
桜に対しては適度に距離を取ることも、近づくこともある程度自身で距離感を調整することができることから、オールラウンダーである標準レンズが使いやすくなります。
この際、ズームレンズか単焦点レンズから問いませんが、よりボケを活かした撮影を行うのであれば、絞り開放値の低い単焦点レンズを選ぶことがおすすめです。
ただ画角の制約が出るため、単焦点レンズの方が構図面で難易度が向上することは否めません。
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絞り優先モードで撮影
桜撮影においては、基本的に「絞り優先モード」での撮影がおすすめです。
ボケ味の調整が基本となる桜の撮影は、絞り値を俊敏に変更できるかどうかが鍵になります。
とはいえ、シャッタースピードには注意する必要があり、風でなびくことの多い桜の花は、ブレてしまうことで魅力も半減してしまいます。
その場の明るさに応じてISO感度の調整も行うようにしましょう。
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全景を写すときは絞って、ピンポイントで撮影するときはボケを意識
桜の木全体を写すようなカットを撮影する際には、レンズの開放絞り値から数段階絞って撮影することがおすすめです。
数段階絞ることでレンズの性能が最大限に発揮されることや、画面四隅までしっかりとピントが行き渡るため、風景の中に佇む桜の木や、全景を意識したカットでは、F8からF11あたりの絞り値を意識した撮影を行うようにしましょう。
桜の撮影は全景を写した画角だけでなく、花弁に近づいた撮影などもおすすめです。
花弁を強調したカットを撮影するのであれば、先程の全体カットとは対象的に絞り値を開放にして背景をぼかした撮影がおすすめです。
使うレンズも開放絞り値がF2.8やF4といった明るめのレンズをセレクトすることでよりボケ味が際立った仕上がりになります。
ボケ味を活かした撮影における注意点は、「ピントを合わせる位置」で、花弁へとしっかりピントが合うように意識しましょう。
露出補正は「プラス」がおすすめ
私自身、風景写真の撮影においては露出補正をマイナス気味に調整することが好みですが、桜の撮影については「プラス」に補正して明るく撮影することがおすすめです。
桜の撮影においてマイナスに設定すると花弁の間の影の部分が目立ってしまい満開の状態でも貧素な仕上がりになってしまいます。
プラスにすることで花弁の明るさがより際立って満開時の華やかさはもちろん、満開のタイミングから多少前後しても写真上においては満開に見えるような仕上がりを叶えてくれます。
極度にプラス補正を行った露出オーバーには気をつけて、プラス気味に露出を補正することで桜の華やかさを再現することがおすすめです。
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桜撮影の応用編
ここからは、桜の撮影において基本的な撮影から一歩足を伸ばして応用編としてテクニックをご紹介していきます。
夜桜の撮影に挑戦
桜の撮影は日中の゙時間帯だけでなく、夜の時間帯の゙撮影もおすすめです。
光源のない場所ではあまり写真映えもしないのですが、有名な桜撮影スポットなどではライトアップが行われていることもあり、夜桜の撮影もおすすめです。
夜間の撮影は、日中時間帯の撮影よりも難しくなりますが、手持ち撮影の場合はISO感度を上げて、手ブレが生じないシャッタースピードに設定することを意識しましょう。
夜桜の゙撮影に関しては、手ブレが生じやすくなる望遠レンズの使用よりも、標準や広角レンズを交えた撮影がおすすめです。
また、三脚が使えるようなシーンでは、三脚にカメラを固定して、長時間露光で夜桜を撮影してみることも良いでしょう。
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桜×他の被写体に挑戦
日頃何かの被写体に特化して撮影されているものがあれば、桜と絡めて撮影することもおすすめです。
例えば私自身、旅客機をメインの被写体とすることが多いのですが、桜が咲く季節は、桜と絡めた撮影を行うことも意識しています。
飛行機だけでなく鉄道なども桜と絡めた撮影は人気を集めるスタイルで、僅かな撮影期間だからこそ他の被写体と絡めたショットを狙ってみることも応用編としておすすめです。
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桜前線を追いかけて撮影遠征
一つのエリアで見頃となるのは1週間程度ですが、全てのエリアで同時に見頃を迎えるわけではありません。
早く見頃を迎えるエリアもあれば、遅くに見頃を迎えるエリアも存在します。
すなわち見頃を迎えるエリアを追いかけることで桜のシーズンを長く楽しむこともできるのです。
全国各地の名所で桜前線を追いかけて撮影することも応用編の一つの楽しみ方としておすすめで、無数に存在する桜の名所はどれだけ頑張ってもワンシーズンで巡ることは難しいため、毎年の楽しみにもなるでしょう。
桜撮影におすすめのカメラ、レンズ
カメラボディ
桜撮影においてカメラボディの面で特に突出した性能は必要としません。
どちらかというと初心者向けのカメラの場合は、仕上がりの色味などの雰囲気からカメラを選ぶことがおすすめとなります。
例えば華やかな印象を残したいのであればキヤノンの仕上がりがおすすめで、フィルムのような温かさや落ち着いた発色ながらも印象的な発色を求めるのであれば富士フイルムのモデルなど、メーカーによって異なる色味からカメラをチョイスしてみることがおすすめです。
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カメラレンズ
カメラボディよりもどちらかというとカメラレンズのチョイスの方が重要になります。
桜撮影の基本でもご紹介してきた通り、カメラレンズにおいては基本的に「標準レンズ」の使用がおすすめとなります。
全景を写す場合、クローズアップを行う場合の両方に対応するためにはズームレンズの使用がおすすめです。
ボケを活かした撮影を中心とするのであれば開放絞り値に長けた単焦点レンズがおすすめで、35mmや50mmの焦点距離とF1.8やF1.4などの明るいレンズを使うことが良いでしょう。
もし予算に余裕がある様でしたらズームレンズと単焦点レンズの2台持ち運びが最もおすすめの組み合わせとなります。
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春一番の被写体「桜」を美しく撮影しよう
春の被写体といえば真っ先に「桜」が思い浮かぶほど、桜は人気の被写体であり、身近に存在するものです。
桜が咲く場所は全国各地の゙様々な環境になりますが、どのような環境においても今回ご紹介してきたテクニックは実践的に活用することができるかと思います。
そして他の被写体と絡めたり、いつもとは違う場所での撮影にトライしてみるなど、カメラに慣れてきた方は応用編にトライしてみるのも良いでしょう。
全国それぞれで見頃のタイミングが異なるとはいえ、それぞれの場所で一度撮影のチャンスを逃すと次は1年後…
是非今回の記事を参考に積極的に桜撮影にチャレンジされてみてはいかがでしょうか。
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桜撮影で使えるカメラやレンズはレンタルできる
今回ご紹介してきた桜撮影の記事を観て、新たなカメラやレンズの購入に興味が出てきた方も少なくないでしょう。
しかしカメラやレンズは高価なものが多く、いきなり気になるモデル全てを購入することは難しいと思います。
そこでカメラのレンタルサービスの活用がおすすめです。
カメラや家電のレンタルサービスを展開するRentioでは、豊富なラインナップから気になるカメラやレンズを最短3泊4日から自由にレンタルすることが可能です。
貴重な桜の季節だからこそ、自分の思い描く理想の撮影を、Rentioを通じて挑戦されてみてはいかがでしょうか。