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コスパ抜群!実力派コンパクト三脚「K&F CONCEPT KF-TM2235」レビュー

Atsushi Yoshioka
Atsushi Yoshioka

更新日2020/07/22

コスパ抜群!実力派コンパクト三脚「K&F CONCEPT KF-TM2235」レビュー

構図の固定や夜景の撮影に欠かすことができない三脚。価格に応じて様々な三脚が存在します。

VelbonやSLIK、Manforottoなど様々なメーカーから三脚が発売されています。当然ながら有名商品や売れ筋商品が注目を集めていますが、どの世界にも「知られていない良い製品」というものが存在します。

今回ご紹介する「K&F CONCEPT KP-TM2235」は、価格を抑えつつ高機能、高品質を実現しているものの、まだあまり知られていない期待の製品です。一体どこがすごいのか、おすすめする理由を中心にご紹介していきます。

K&F CONCEPTとは

「K&F CONCEPT」は、2011年に設立されたデジタル一眼レフカメラのアクセサリーを中心に商品開発する会社です。

今回ご紹介している三脚の他にも、カメラバッグやストロボ機器、レンズフィルター、レンズマウントアダプターなども製品として提供しています。既に海外では低価格、高品質、良サポートで信頼を得ており、日本でも以前からamazonを通じて人気を集めていました。

そして2017年3月に海外製品を輸入販売する「焦点工房」が正式代理店として販売を開始しました。今後は日本での販売も進むことが予想され、公式サイトでも日本語選択が可能で注目のメーカーとなるでしょう。

K&F Concept: Professional Photography Accessories Brand

KF-TM2235レビュー

K&F CONCEPT KF-TM2235

驚くべきコンパクトさ

K&F CONCEPT KF-TM2235

5段三脚として最大全高128cmを誇る「KF-TM2235」ですが、収納時は33cmまでコンパクトにすることができます。これは脚部が180°動かすことができるからこそ実現したコンパクトさで、折り畳み式のような感覚で三脚を収納することができます。

またアルミ素材を使用しているのにも関わらず、雲台を含む本体質量は1280gと軽量なのも魅力的です。

自由雲台で360°動かすことが可能

K&F CONCEPT KF-TM2235

カメラの向きを自由に変えることができる「自由雲台」をTM2235に採用。

2つのネジで調整することで自由自在に構図を決めることができます。雲台横には水準器も搭載しているため、水平確認も問題がありません。また回転軸には角度を示す数値が記載されており、最初の構図から何°動いたなどの確認が簡単です。

しかし基本的に固定した構図を構想された三脚のため、雲台回転のスムーズさには難点があり、動きものなどを流し撮りする際には機敏性が不足している三脚です。

中心軸を反転させてマクロ撮影

K&F CONCEPT KF-TM2235

地面に近い位置での撮影や高さの低い物体に接近して撮影したい場合、三脚の中心軸を反転させることでカメラを吊るしているような状態でマクロ撮影を可能としています。

実はこれまで低い位置を保ったまま三脚を取り付けることは困難でした。人間の手ではブレを抑えることが難しいので、難易度の高い撮影でしたが、「KF-TM2235」でこのような条件でも手ブレを抑えた撮影が可能となりました。

脚の角度を3段階で調整可能

K&F CONCEPT KF-TM2235

根元付近のクリップを押し下げることで脚を3段階の角度に調整することが可能です。

脚の角度を調整することで様々な場所での撮影に対応します。通常の三脚では角度は固定されてしまうため、足場の不安定な場所では脚の角度が広がり、変わることで転倒などの危険な可能性もありました。

脚の角度が3段階で指定できる「KF-TM2235」では、3つそれぞれの脚の角度を変える事で段差のある場所でも設置が可能です。

高いコストパフォーマンス

これだけの性能や機能を搭載して驚くことに実売価格は12,000円を切る価格を実現しています。

この価格帯の商品で高い品質を実現している機材は少なく、まさに知られざる良メーカーです。

使用レビュー

それでは実際に「KF-MT2235」を使ってレビューをしていきます。これまでご紹介してきた特長を基に私が感じたことを載せていきます。

調整系にはナットロック式を採用

K&F CONCEPT KF-TM2235

使用方法は通常の三脚とほとんど同じですが、脚の伸縮やカメラの回転などに使う操作類が全てナットロック式ということが特徴として挙げられます。

この方式は操作面ではレバー式と比較して締め具合で伸縮加減が調整できることがプラス要素として挙げられます。

しかし回転式のロックタイプのため、締めが緩かったりすると危険です。その点は目視で確認できないため、確認する必要があります。

コンパクトを意識した設計

K&F CONCEPT KF-TM2235

本体はアルミニウム製となっており、1280gと軽量を実現しています。

実際に持ってみても軽さが分かります。更に先述の通り、折り畳めることで33cmまでコンパクトにすることができます。

K&F CONCEPT KF-TM2235

しかしこのコンパクトさゆえ、全高の低さや脚の細さは避けられない様です。

実際に三脚を最大まで伸ばし、エレベーターも最大まで伸ばした場合の安定感は若干不安があり、強風が当たる条件では揺れてしまう可能性があります。そのため夜間の野外バルブ撮影などでは安定しない可能性もあります。

雲台付近にこだわりを感じます

K&F CONCEPT KF-TM2235

しかし雲台付近の作りは非常に頑丈かつ安定性を求めた作りになっており、エレベーター部を使用しなければ非常に高い安定性が期待できます。

3段階の角度変化では、脚の角度が大きくなるほど脚への負担は減り、揺れも抑えることができます。ほぼ90°の状態で使用することもでき、低い位置からも三脚を使用した撮影ができます。

雲台下には角度が記載されたメモリがあり、角度毎の撮影が可能です。これはパノラマ撮影などに有効で、均等角度で撮影することでパノラマ写真へと仕上げる際の作業が簡単になります。

三脚を使った低高度撮影「中心軸反転機能」

K&F CONCEPT KF-TM2235

注目の中心軸反転機能では、カメラを逆さに付けるという斬新なスタイルになります。

標準のセッティングでも十分低い位置での撮影を可能としていますが、中心軸反転機能では地面に接しているような更に低い位置からの撮影を実現しています。

やり方は簡単で写真の順番通りとなります。

➀中心軸の雲台と逆側のピンを外す
➁中心軸を引き抜く
➂取り外したピンと軸
➃向きを逆側に変えて、差し込みピンを止める

おすすめする理由

「K&F CONCEPT KF-TM2235」をおすすめできる最大の理由はコストパフォーマンスの良さでしょう。

低価格とは思えないほど機能の充実ぶりはこの製品の最大の魅力と言えるでしょう。また全高に対して段数が多いため、高さの微調節も容易に行うことができます。

3段階の脚角度調整や中心軸反転機能で低い高さからの撮影も得意分野のため、三脚を使ったアーティスティックな写真を撮影したい方にもおすすめの製品です。

まとめ

低価格、多機能を実現した「K&F CONCEPT KF-TM2235」をご紹介してきました。

近年ではGITZOやmanfrottoなどの海外メーカーが続々と日本市場に参入しているため、K&F CONCEPTがこの波に乗れるかが注目されるところです。

品質面では劣ることのない製品を提供していることや、何といっても絶対的な低価格は日本人の心を揺さぶるのではと考えています。コンパクトが特長のKF-TM2235でしたが、割り切るところはしっかり考えていると感じました。コンパクトを実現するために脚は細目に設計し、3段階の角度調整など脚の回転にこだわっています。

動きものや強風での使用はあまり想定していないものの、画角を固定するという三脚として地位を固めることでしょう。

メーカー自体も2011年設立と新しい会社であるため、今後の発展にも期待です。

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