撮影スポットカテゴリの人気記事
東京の新名所として2012年に開業した東京スカイツリー。
日本一高い建造物としても知られるスカイツリーは、東京周辺にいると存在感を感じることができるほどの大きさです。そのスケールから近くで撮影することや、遠くから撮影することもできるため、撮影の幅が広がる被写体として人気を集めています。
今回は東京スカイツリー撮影スペシャルとして東京スカイツリーの近くで写す迫力をテーマに撮影ポイントや撮影テクニックをご紹介していきます。
もくじ
聳え立つ圧倒的存在感
高さ634mの東京スカイツリーは、周辺のビルを圧倒する抜群の存在感を誇ります。近づいていくと、まさに見上げる形でスカイツリーを撮影することになります。
あまりにも高く、地上から最上部まで見渡すと範囲が広いため、撮影するのには結構苦労する場合が多いです。一つのフレームに入りきらない場合や、細い被写体を活かした構図が難しいところです。
スカイツリー全体を写したいがために広角レンズばかり使ってしまいそうですが、望遠レンズを使用した撮影も面白味が出て、撮影しがいのある被写体です。
東京スカイツリーフォトスポット地図
1.十間橋
Canon EOS 6D, SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE, F11, 1/640sec, ISO200, 十間橋
午前中の撮影ポイントとしておすすめなのが東京スカイツリー東側に位置する「十間橋」です。川にスカイツリーがそのまま映るスポットとして有名で、「逆さスカイツリー」の名所でもあります。
午前中は撮影者がスカイツリーの方向を向いたとき、背後から太陽が当たる「順光」の状態となるため、写真としてハッキリした仕上がりになります。
Canon EOS 6D, SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE, F11, 1/250sec, ISO200, 十間橋
この場所の難点は超広角でない限りは縦位置でも全てを入れることが難しいところです。ここに来たからには「逆さスカイツリー」を写したいところですが、キットレンズに付属されるような広角側18mmでは、入りきらないため、広角レンズは欠かさず持っていきましょう。
- 名称:十間橋
- 住所:〒130-0002 東京都墨田区業平5-13
- 営業時間:24時間
- おすすめ時間帯:午前中がおすすめ
- 三脚使用可否:可
おすすめカメラ
先ほどもご紹介した通り、広範囲の画角が求められます。広角レンズであるフィッシュアイレンズはもちろん、小型カメラであるGoPro HEROシリーズなども広角を得意とするカメラのため、おすすめできる製品です。
360度ビュー
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
2.京成橋
Canon EOS 6D, SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE, F10, 1/500sec, ISO200, 京成橋
十間橋よりさらにスカイツリーに近づいた場所です。ここまで来ると更にスカイツリーの迫力を感じることができます。十間橋から平行移動しただけなので、午前中が良い条件ということは変わりません。
周辺のビルはあまり高いとは言えないものの、距離は近いため、魚眼レンズなどで撮影するとスカイツリーが囲まれているようにも見えます。
Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F10, 1/640sec, ISO200, 京成橋
この地点でスカイツリーまでは直線距離で約290m。段々全体をフレーム内に収めることが難しくなってきます。そんな場合はあえて望遠で切り取ることもおすすめです。少し膨らんだ展望台部分はアクセントになり、スカイツリーらしさも失うことがありません。
- 名称:京成橋
- 住所:〒131-0045 東京都墨田区押上1-24
- 営業時間:24時間
- おすすめ時間帯:午前中がおすすめ
- 三脚使用可否:可
おすすめカメラ
被写体が大きく、幅広くファインダー内を埋める場合にはフィッシュアイは欠かせない機材です。フィッシュアイの特性上、レンズを向ける角度が平行から遠ざかるほど写真の歪みが大きくなり、水平線は大きくカーブします。
この影響は作品としては良いものの、好みが分かれるところです。もし魚眼の効果がいまいちだと感じた場合は、望遠レンズへとシフトしてよいかもしれません。
360度ビュー
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
3.ソラマチひろば周辺
Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, F5.6, 1/2500sec, ISO200, 東京ソラマチ
東京スカイツリーの商業施設である東京ソラマチの入り口付近には広場のような空間があります。こちらはスカイツリーのほぼ真下まで近づいた撮影ポイントで、構図作りが試されるところです。
付近には3本の石が建ち並ぶモニュメントが存在しますが、こちらは彫刻家の澄川喜一さんが未来の安寧を祈る彫刻として製作されたものです。
Canon EOS 6D, SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE, F13, 1/200sec, ISO200, 東京ソラマチ
ここまで近づくと完全に見上げる形となります。写真を撮ることも良いですが、実際に目で見て大きさを実感するのも良いでしょう。
- 名称:東京ソラマチ(おしなり公園周辺)
- 住所:〒131-0045 東京都墨田区押上1-1-2
- 営業時間:24時間
- おすすめ時間帯:日中時間帯はいつでも
- 三脚使用可否:狭く、人も集まるためあまりおすすめはできません
おすすめカメラ

この距離まで近づいてしまうと一眼レフなどでは超広角を使っても収まらない場合があります。ここでは360度を写すことができる全天球カメラがおすすめです。
全方向が写るため、撮影の工夫は難しいところですが、VRビューだけでなくリトルプラネットモードなどを使用することで静止画としての作品に仕上げることも可能です。
360度ビュー
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
4.東京ソラマチ4階スカイアリーナ周辺
Canon EOS 6D, SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE, F13, 1/125sec, ISO200, 東京ソラマチ スカイアリーナ周辺
東京ソラマチの中は様々なお店が点在し、ショッピングも楽しめる施設です。もちろんレストランなどの飲食店もあり、午前中1~3で撮影を終えた後にランチとして東京ソラマチでのんびり過ごすことも良いでしょう。
東京ソラマチ飲食店ガイド – http://www.tokyo-solamachi.jp/shop/category/cafe/
東京ソラマチの4階部分は、外に出られるようになっており、中心部はアリーナとして催し物や冬季はスケートリンクとして開放されています。
その周辺からもスカイツリーの迫力を見上げる形で撮影することができます。特に3のポイントと大きな変化はありませんが、展望台へのエントランスを記念に撮影することを忘れないようにしましょう。
- 名称:東京ソラマチ
- 住所:〒131-0045 東京都墨田区押上1-1-2
- 営業時間:午前10時~午後9時まで
- おすすめ時間帯:ランチとともに訪れることがおすすめです
- 三脚使用可否:館内不可
おすすめカメラ
接近戦ではフィッシュアイが大活躍です。ただ広範囲を写せるだけでなく、魚眼らしい歪み効果を得られることで写真の芸術性が増します。
こちらのSIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYEでは、ギリギリながら画角にスカイツリーとエントランスを同時に入れることができます。
360度ビュー
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
5.東武橋河津桜
Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, F6.3, 1/500sec, ISO100, 東武橋
早咲きの桜として知られる河津桜ですが、東京スカイツリー周辺でもその姿を見ることができます。1月下旬から2月にかけて咲いている、花期の長い桜で、私が取材へ行った2月20日もキレイな姿を見せてくれました。
桜並木のような大胆さはないものの、橋のすぐ近くに咲く1本の桜は愛される桜として注目されています。
Canon EOS 6D, SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE, F13, 1/200sec, ISO200, 東武橋
立ち位置を微調整すると河津桜を背景にスカイツリーが写るという、ここでしか撮影することができないショットが実現します。そしてボカし具合によって写真の見え方も変わってくるため、絞りの勉強にもなる撮影スポットです。
- 名称:東武橋
- 住所:〒130-0002 東京都墨田区業平1-18
- 営業時間:24時間
- おすすめ時間帯:お昼過ぎからスカイツリーと桜両方に光が当たります
- 三脚使用可否:非推奨(人が集まるため)
おすすめカメラ
2枚目の作例のように、スカイツリーと河津桜を絡めた写真を撮影するのであれば、中望遠が必要になります。小型軽量のM100ダブルズームでは、全景を標準レンズで写したあとに、望遠レンズへ付け替え、思う存分にスカイツリーと河津桜のショットを撮影することも良いでしょう。少々重量は重くなりますが、EOS 70DとEF-S 18-135mmは、一回で広範囲の焦点距離を網羅しているため、レンズ交換の手間はかかりません。
しかし河津桜が咲く時期は、皆が撮りたいと思う存在のため、人が集中しやすい場所になります。そのため一人が同じ場所で撮影することはあまり好ましくありません。譲り合いの心で撮影しましょう。少し撮影から離れて構図を考え直してみるのも良いですよ。
6.源森橋
Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, F7.1, 1/640sec, ISO100, 源森橋
最後にご紹介するのは源森橋と呼ばれる橋です。こちらは午前中の撮影ポイントとしてご紹介した十間橋とは反対側に位置する撮影ポイントです。こちらも逆さスカイツリーを狙うことができるポイントですが、有名なのは逆さスカイツリーではなく、川のすぐ側を走る東武スカイツリーラインの電車を絡めたコラボレーションショットです。
東武スカイツリーラインを走る電車は様々ですが、その中でも特急電車であるスペーシアは東京スカイツリーと絡めるのに人気な電車です。
Canon EOS M100, EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM, F7.1, 1/640sec, ISO100, 源森橋
撮影の際はとうきょうスカイツリー駅の時刻表(https://www.navitime.co.jp/diagram/timetable?node=00001789&lineId=00000798&updown=0)を確認しておくとスムーズに撮影することができます。
タイミングよくシャッターを押すことも重要ですが、ここでは連写機能を存分に使って決定的瞬間を逃さないようにしましょう。
- 名称:源森橋
- 住所:〒130-0001 東京都墨田区吾妻橋2-20
- 営業時間:24時間
- おすすめ時間帯:13時から夕方にかけての時間帯
- 三脚使用可否:可
おすすめカメラ
一見電車から離れており、大きく写したいという欲望から少し望遠のできるレンズが欲しくなりがちですが、基本的にスカイツリーのバランスから標準ズームレンズの広角側が適しています。
そして、かつて川の側に自然があり、緑豊かな印象がありましたが、残念ながら2018年現在は、全て伐採されておりフェンスが立ち並ぶ華やかでない様子です。そのため川は写さず、線路上を走る電車とスカイツリーに専念することが良いでしょう。
360度ビュー
Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA
1日がかりの撮影計画を!
東京スカイツリーや東京ソラマチ自体の面積はそこまで大きくないものの、その周辺全てが撮影ポイントと考えても良いでしょう。少し歩くだけでスカイツリーの見え方が違ったり、変わりゆく街並みは同じ写真に仕上がることはありません。
そのためスカイツリーを撮りたいと思ったときは時間をかけて撮影されることをおすすめします。周辺での撮影地探しはもちろん、選択肢の多いため、切り取り方でセンスを磨く絶好のチャンスでもあります。
東京スカイツリーでの撮影
このような建造物の場合、太陽の当たり方は重要なポイントです。今回ご紹介してきたように、午前中の撮影ポイント、午後の撮影ポイントなど分けて考えることで1日のスケジュールも立てやすくなります。
それとは別にスカイツリーまでの距離間も大切です。交差点を一つ移動しただけでも見え方は大きく異なるため、その都度構図やレンズの選択を考える必要があります。そのような意味でも東京スカイツリーでの撮影は自分自身の撮影スキルを向上させてくれる、「考えて撮影できる」フォトスポットなのです。
是非この巨大な東京スカイツリーで練り続けた理想のショットを撮影してみてくださいね。理想が撮れた瞬間は、写真撮影で最高の喜びであり、原動力になります。