Google Pixel 5の実機レビュー!Pixel 4(5G)との違いも含め特長やカメラ性能を徹底検証

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純正のAndroidスマホとも呼べる、Googleのスマートフォンシリーズ「Pixel(ピクセル)」。5G元年となった2020年10月には、Pixelシリーズ初の5G端末を2機種を発売しています。
2021年は5Gエリアの拡大とともに本格的にサービスが開始される年ということもあり、スマホの買い替えを検討している方にとっては気になる製品だと思います。
そこで、この記事ではGoogle Pixel 5の特長と実機レビューをまとめました。2021年10月登場のGoogle Pixel 6 ProとPixel 6のレビューと合わせて参考にしてください。
もくじ
Google Pixel 5の特長
「Google Pixel 5」はナンバリング的にはGoogleのフラグシップ機となりますが、スペック的にはハイエンドとミドルレンジの中間(ハイミドルレンジ)くらいの位置づけとなります。
同じく5G対応の「Google Pixel 4a(5G)」とスペック面で共通している部分も多いため、共通点や違いなど含めて特長を紹介したいと思います。
コンパクトかつ滑らかな映像表現をするディスプレイ
「Google Pixel 5」は「Google Pixel 4a(5G)」よりもひと回り小さくコンパクトサイズでありながら、高いスペックのディスプレイを搭載しています。
小さいディスプレイサイズでも1インチあたりの画素密度(ppi)が高いため、同じフルHDディスプレイでも写真や動画などの映像がより精細に表現されます。
また「Google Pixel 4a(5G)」よりリフレッシュレートも高いため、特にゲームや動画を楽しむ方なら「Google Pixel 5」のほうが適しています。
項目 | Pixel 5 | Pixel 4a |
---|---|---|
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約70.4mm×8.0mm×144.7mm | 約74.0mm×8.2mm×153.9mm |
重さ | 約151g | 約168g |
ディスプレイ | 6.0インチ フレキシブルOLED(有機EL) Corning® Gorilla® Glass 6 | 6.24インチ OLED(有機EL) Corning® Gorilla® Glass 3 |
ディスプレイ解像度 | FHD(1080×2340, 432ppi) | FHD(1080×2340, 413ppi) |
リフレッシュレート | 90Hz | 60Hz |
演出機能に優れた超広角レンズ搭載のカメラ
「Google Pixel 5」と「Google Pixel 4a(5G)」は同じ性能のカメラを搭載しています。
インカメラには約800万画素(f/2.0)のシングルレンズ、アウトカメラには約1,220万画素(f/1.7)の広角レンズと約1,600万画素(f/2.2)の超広角レンズ(ウルトラワイドレンズ)のデュアルカメラです。
広角カメラには光学および電子式手ブレ補正機能が搭載し、なにより写真/動画における演出機能に優れており、誰でも簡単に一眼レフで撮影したような高クオリティの映像を残すことができるのが特長です。
カメラ性能 | スペック |
---|---|
アウトカメラ | ・静止画:約1,220万画素(f/1.7) ※超広角レンズは約1,600万画素(f/2.2) ・動画:4K(30/60fps), 1080p(30/60/120/240fps) |
インカメラ | ・静止画:約800万画素(f/2.0) ・動画:1080p(30fps) |
プロセッサはSnapdragon 765G
「Google Pixel 5」と「Google Pixel 4a(5G)」に搭載されているCPUはミドルレンジ向けSoC「Qualcomm® Snapdragon™765G」で、「Antutu Benchmark」で調べたベンチマークスコアは総合「285998」となりました。
比較対象までにミドルレンジスマホのOPPO Reno3 Aのベンチマークスコアは「174752」となります。
搭載するCPUは同じですが、「Google Pixel 5」と「Google Pixel 4a(5G)」ではメモリ(RAM)に若干の差があります。
ブラウザタブや複数のアプリを同時に開きながら作業することが多い方は、メモリの多い機種のほうがストレスを感じにくいかもしれません。
項目 | Pixel 5 | Pixel 4a |
---|---|---|
CPU | Qualcomm® Snapdragon™765G オクタコア | Qualcomm® Snapdragon™765G オクタコア |
メモリ | 8GB | 6GB |
ストレージ容量 | 128GB(micro SD非対応) | 128GB(micro SD非対応) |
大容量かつ学習する自動調整バッテリー
「Google Pixel 5」と「Google Pixel 4a(5G)」にはバッテリーを長持ちさせる「自動調整バッテリー」と「バッテリーセーバー」があります。
それらの機能に加え、「Google Pixel 5」にはPixelシリーズ最大である4,080mAhの大容量バッテリーを搭載しているため安心です。
バッテリー節約機能 | 詳細 |
---|---|
自動調整バッテリー | 使用頻度に応じてアプリのバッテリー配分を自動調整する |
バッテリーセーバー | 一部の機能制限(ダークモード変更,Googleアシスタントをオフ,ネットワーク接続を最適化)を行う |
スーパーバッテリーセーバー | ほとんどのアプリを停止させ、設定した必須アプリを除きほとんどのアプリを一時停止させる |
バッテリーシェア(パススルー充電)が便利
「バッテリーシェア」とはスマホをワイヤレス充電器として使える機能で、「Google Pixel 5」の背面にQi規格対応のデバイスを置くとワイヤレス充電をすることができます。
パススルー充電に対応しておりますので、スマホ本体を充電しながらでも「バッテリーシェア」を使うことができます。
なお「Google Pixel 4a(5G)」には「バッテリーシェア」が搭載されていません。
NFC(Felica,おサイフケータイ)を搭載
日本で使うなら必須とも呼べるスマホ決済ですが、「Google Pixel 5」と「Google Pixel 4a(5G)」どちらにもNFCとFelicaが搭載されておりますので安心してください。
Google Payもおサイフケータイをはじめ、マイナンバーカードの読み取りも可能です。
最高等級の防塵防水性能であるIP68相当
「Google Pixel 5」はiPhone 12シリーズと同じく、IP68相当の防塵防水性能を有します。
「Google Pixel 4a(5G)」に防塵防水性能はありませんので、野外での利用にも強いのが「Google Pixel 5」の特長でもあります。
- IP6X:粉塵の侵入が完全に防護されている
- IPX8:水面下15cm〜1mに30分超没しても水が侵入しない
※公式サイトには「防水性能は、永久的には持続せず、スマートフォンの通常の使用による摩耗、修理、分解、損傷によって低下する場合があります。」と記載があります。
Pixel 4a(5G)との違いスペック一覧表で比較
5G対応の機種は「Google Pixel 5」の他に「Google Pixel 4a(5G)」もありますので、両機種のスペック一覧表をまとめました。
両機種で迷ったら、コンパクトかつ頑丈な設計・滑らかで綺麗なディスプレイ・ちょっぴり長持ちなバッテリー容量に魅力を感じたら「Google Pixel 5」、そうでなければ安い「Google Pixel 4a(5G)」という基準で選ぶと良いでしょう。
項目 | Pixel 5 | Pixel 4a |
---|---|---|
ディスプレイ | 6.0インチ フレキシブルOLED(有機EL) Corning® Gorilla® Glass 6 | 6.24インチ OLED(有機EL) Corning® Gorilla® Glass 3 |
ディスプレイ解像度 | FHD(1080×2340, 432ppi) | FHD(1080×2340, 413ppi) |
リフレッシュレート | 90Hz | 60Hz |
アウトカメラ | ・静止画:約1,220万画素(f/1.7) ※超広角レンズは約1,600万画素(f/2.2) ・動画:4K(30/60fps), 1080p(30/60/120/240fps) |
・静止画:約1,220万画素(f/1.7) ※超広角レンズは約1,600万画素(f/2.2) ・動画:4K(30/60fps), 1080p(30/60/120/240fps) |
インカメラ | ・静止画:約800万画素(f/2.0) ・動画:1080p(30fps) |
・静止画:約800万画素(f/2.0) ・動画:1080p(30fps) |
OS | 最新のAndroid 11 | 最新のAndroid 11 |
CPU | Qualcomm® Snapdragon™765G オクタコア | Qualcomm® Snapdragon™765G オクタコア |
メモリ | 8GB | 6GB |
ストレージ容量 | 128GB(micro SD非対応) | 128GB(micro SD非対応) |
SIMカード | 排他的シングルSIMスロット(nanoSIM) / eSIM | 排他的シングルSIMスロット(nanoSIM) / eSIM |
Bluetooth | 5.0 + LE | 5.0 + LE |
Wi-Fi | 2.4/5GHz 802.11 a/b/g/n/ac | 2.4/5GHz 802.11 a/b/g/n/ac |
NFC | 対応(FeliCa対応) | 対応(FeliCa対応) |
バッテリー容量 | 4,080mAh | 3,885mAh |
急速充電規格 | USB-PD 2.0 対応(18W急速充電) | USB-PD 2.0 対応(18W急速充電) |
防塵防水性能 | IP68 | – |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約70.4mm×8.0mm×144.7mm | 約74.0mm×8.2mm×153.9mm |
重さ | 約151g | 約168g |
カラー | Just Black(黒) / Sorta Sage(沈んだ緑色) | Just Black(黒) / Clearly White(白) |
公式税込価格 | 74,800円 | 60,500円 |
Google Pixel 5の実機レビュー
「Google Pixel 5」は素材にリサイクルアルミニウムを採用しているのですが、光沢のないマットな質感に加え、紙素材のようなやわらかい触り心地から機械っぽさを感じず好感を持ちました。厚みが8.0mmしかないので手に持った時のホールド感も良い感じです。
手持ち作業(カメラ撮影や動画配信サービスの利用 etc.)でも重さが約151gと軽いので、女性にも使いやすいサイズのスマホだと思います。
ディスプレイは画面占有率91%のベゼルレス設計なので、映像の没入感も楽しめます。
質感やサイズ感を知るために、他メーカー機種(フラッグシップモデルの「HUAWEI P40 Pro」と「iPhone 11 Pro」)と並べてみました。
両端のスマホが一般的な表面だと思いますが、真ん中の「Google Pixel 5」だけオーガニック(有機質)さのある柔らかい雰囲気であることが分かるでしょうか。
また大型化が進むフラッグシップモデルのトレンドの中、旧モデルの「iPhone 11 Pro」と変わらないサイズ感であることも「Google Pixel 5」のユニークな点であることを改めて強調しておきたいと思います。
セット内容
「Google Pixel 5」に同梱されているセット内容は以下のとおりです。
クイックスイッチアダプターはUSB-CとUSB-Aの変換アダプタで、別のAndroidスマホやiPhoneからデータ移行する際に利用します。
- Google Pixel 5本体
- USB-C to USB-Cケーブル(1m)
- 18W USB-C 電源アダプター
- クイックスイッチアダプター
- クイックスタートガイド
急速充電規格に対応
「Google Pixel 5」はUSB PD 2.0の急速充電規格とQiのワイヤレス充電規格に対応しています。
USB-C充電なら18W以上、ワイヤレス充電なら12W以上の出力が必要になりますので、サードパーティ製の製品を使う際には十分気をつけてください。
モバイルバッテリーならAnker PowerCore Slim 10000 PD 20WやAnker PowerCore Fusion 10000くらいが良いと思います。
楽天モバイルの5G回線も使える
補足までに、「Google Pixel 5」は楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT VI)のnanoSIM/eSIMどちらも利用できます。(今回はnanoSIMを利用)
4G/5Gの各回線エリアで「my 楽天モバイル」アプリ内にある通信速度設定を行った結果、以下のとおりになりました。
回線エリア | 下り | 上り |
---|---|---|
5G | 133.8Mbps | 28.7Mbps |
4G | 26.4Mbps | 43.6Mbps |
※回線エリアによって異なりますので、記載の結果はあくまでも弊社で行った時の確認結果となりますことを予めご了承ください。
Google Pixel 5のカメラ性能レビュー
数ある特長のなかでも、特に身近でよく利用するのはカメラ機能でしょう。
「Google Pixel 5」のカメラはスペックの高さもさることながら、演出機能に魅力があります。
実際に静止画と動画を撮影してみましたので紹介したいと思います。
広角レンズには電子式手ブレ補正機能以外に光学式手ブレ補正機能も備わっているので、暗い場所でもブレにくいように感じました。
筆者が使用するOPPO Reno3 Aには電子式手ブレ補正しかなく、しばしばブレてしまうことにもどかしさを感じていたため、「Google Pixel 5」が撮影しやすいことに感動しました。
超広角レンズからのズーム比較
- 0.6倍(超広角)
- 1.0倍(広角)
- 2.0倍
- 7.0倍
「Google Pixel 5」はデジタルズームだけですが、AIとソフトウェア処理による「超解像ズーム撮影」に対応しています。
さすがに最大の7倍までズームすると粗くなりますが、2倍〜4倍までくらいなら画質の劣化を感じることはほとんどありませんでした。
夜景モードが良い
カメラ機能の中で最も驚いたのが「夜景モード」です。上の4枚は同日同時刻帯に撮影したものですが、場所に応じて良い塩梅に画像処理してくれるのが分かります。
iPhone 12 Proの実機レビューでもナイトモード撮影をしましたが、「Google Pixel 5」のほうが筆者的には好みの描写でした。
天体写真機能について
夜景モードには「天体写真機能」があり、夜空に向けて三脚などで固定すると「天体写真機能 ON」というメッセージが表示されます。
撮影ボタンをタップすると3〜4分のカウントダウンタイマーが表示されますので、終わるまで動かさずに待つと天体写真が撮影できます。
今回は都内の公園で撮影したため街灯等の光源によってぼんやりとした写真になってしまいましたが、明かりのない場所ではちょうど良い天体写真ができるはずです。
シネマティック撮影がおもしろい
動画撮影の機能としておもしろかったのが「シネマティック撮影」です。「シネマティック撮影」だと音声も消えるので、「ひぐらしのなく頃に」に影響されて、撮影した神社の映像にYoutubeのフリー音源を組み合わせてサスペンス風な映像にしてみました。
画質が少し落ちますが、手ブレ補正と通常の50%のスローモーション効果で映画のワンシーンのような動画を残すことができるので楽しいです。
ポートレートライト機能
「ポートレートライト機能」も「Google Pixel 5」の特徴的な機能です。
人物の顔が認識された写真に限り、あとからライティングの位置や光源の強さを変更することができます。
なお、動画のようにトイ・ストーリーフィギュアの「ウッディ」なら顔と認識されましたが、ロボットフィギュアの「ダンボー」では顔として認識されなかったのか「ポートレートライト機能」を使うことはできませんでした。
動物は未検証ですが、「ポートレートライト機能」を使うには人物の顔であることが必要そうです。
動画は4Kに対応
「Google Pixel 5」の動画撮影は4K(30/60fps)とFHD(30/60fps)に対応しています。タイムラプス動画でも4K撮影が可能です。
1つ難点を挙げるとすれば、静止画よりもデジタルズーム時の描写が粗いように感じます。
上の動画で1倍時から2倍ズームへの切り替えも行っておりますので、前後の比較も確認してみてください。
Google Pixel 5使って気づいたこと
実際に「Google Pixel 5」を使ってみて気づいたこともありましたので、それらを紹介したいと思います。
リアルタイムトラッキングや撮影ガイドがやさしい
「Google Pixel 5」には被写体のリアルタイムトラッキングがあります。ミラーレス一眼のような正確さはないにしろ、ハトの歩くスピードくらいなら追尾してくれます。
加えて、タイムラプス撮影やスローモーション撮影の各コマ数選択時に目安となるガイドがポップアップで表示されるため、シーンに応じて的確な設定を選びやすいのも嬉しいポイントでした。
Pixel Budsとの組み合わせが良い
純正の完全ワイヤレスイヤホンともいえる「Google Pixel Buds」との連携がかなり便利でした。
ハンズフリーで呼び出せるGoogleアシスタントはもちろんのこと、後述するように「Google Pixel 5」本体のスピーカーがチープなので、それを補完するという意味でもおすすめです。
ディスプレイ内指紋センサーも欲しい
本体裏面にある指紋認証センサーは十分使い勝手が良かったのですが、ディスプレイ側を伏せて置いている分には便利なのですが、ディスプレイを上にしたままロックを解除するには一度持ち上げるかPINコードで解除する必要があります。
そのため、ディスプレイ内指紋センサーのダブル搭載であれば文句なしだと思いました。
スピーカーがチープ
「Google Pixel 5」にはステレオスピーカーが搭載とありますが、実際は立体感に欠け、モノラルのように感じます。
ディスプレイのスペックが良い分、音楽や映像、ゲームを存分に楽しむなら完全ワイヤレスイヤホンを使っての視聴をおすすめします。
ちなみにイヤホンジャックはありません。
カメラ撮影が楽しい、小さなボディのハイミドルレンジスマホ
「Google Pixel 5」はコンパクトで持ち歩きしやすいので、外出時のカメラ撮影が楽しくなるスマホだと感じました。
カメラ性能だけを考えると約1.5万円安い「Google Pixel 4(5G)」という選択肢もありますが、ディスプレイ強度や防塵防水性能も考えると「Google Pixel 5」のほうが安心してカメラで遊べるように思います。
Androidスマホからカメラ性能を重視して選んでいる方には、「Google Pixel 5」は筆頭候補の1つとしておすすめしたい機種です。
スマホはレンタルもできる
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