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1日の中でもドラマチックなシーンが広がる日没周辺の時間。
写真撮影の中でも人気のあるシーンで、夕日が地平線や水平線へと沈む瞬間は、一度は撮ってみたいと思う憧れのシーンではないでしょうか。
今回は、「夕日」の撮影や、日没時間帯周辺のシャッターチャンスについて、おすすめのカメラやレンズ、夕日撮影に役立つ撮影設定や構図などのテクニックを解説していきます。
もくじ
夕日撮影の魅力とは?日没前後にも注目
眺めているだけで心が洗われるような情景が広がる夕日が沈むシーン。
そんな素敵なシーンをカメラに収めることも人気を集める撮影ジャンルの1つです。
太陽が沈む瞬間はもちろん、日没後の空が見せる変化からも目が離せません。
まずは、夕日撮影においてどんなシーンが狙い目になるのか、ポイントを解説していきます。
太陽が沈む直前
本記事の本題でもあるのがこちらの「太陽が沈む瞬間」。
日中の時間帯は、太陽を直視することは眩しすぎて危険も伴いますが、日没直前になると光量は落ち、丸く真っ赤に染まった姿を見ることができます。
オレンジ色に染まる空と合わせて、写真撮影においても人気の瞬間です。
日没後も見逃せない「ブルーモーメント」
太陽が沈んだからといって、その場を立ち去ってしまうことは非常に勿体ないです。
太陽が沈んだ後の空の変化というのも夕日撮影の延長として楽しみたい瞬間になります。
夜の暗闇に向けてオレンジ色の空から、段々と青く暗い空へとグラデーションの様に変化していく様子も見惚れてしまいます。
これらの時間帯は、「ブルーモーメント」という名で親しまれています。
失敗しない夕日撮影は「事前準備」が重要
撮影ジャンルとして人気のある夕日撮影ですが、実は失敗の可能性も非常に高いリスクで潜んでいます。
そんな失敗は「事前準備」で避けられるケースが大半です。
ここからは、事前準備で必要なポイントを解説していきます。
何よりも大事な「天気予報」と「雲」のチェック
そもそもの問題として、天気が晴れていなければ夕日を見ることすらできません。
そのため、撮影を行う日の夕方の天気予報をしっかりと確認することがおすすめです。
そして天気予報を確認する際も、撮影地よりも西側の様子を意識してみてください。
太陽が沈むのは「西側」になるため、西側に雲が湧きやすい予報が出ている場合は、注意が必要になります。
天気予報の確認には、雲の発生が予想される位置などをビジュアルで確認できる「Windy」がおすすめです。
その日の「日没時間」と「方角」をアプリで確認
日没時間や方角は、毎日少しずつ異なります。
季節ごとに日の長さが変わるように、太陽が沈む時間も夏と冬では全く異なりますし、方角に関しても大きく異なるため、冬の夕日撮影地が夏では全く使い物にならないというケースも珍しくありません。
そのため、事前に撮影日の「日没時間」と「方角」を確認しておく必要があります。
これらの情報の確認には、「サンサーベイヤー」などのアプリが地図上で太陽の方角や日没時間が分かるため、使いやすさと見やすさの面でおすすめです。
サン·サーベイヤー (Sun Surveyor)アプリ – App Store
サン・サーベイヤー・ライト (Sun Surveyor) – Google Play のアプリ
見晴らしの良い場所や海岸線がおすすめ
撮影地も事前に調査しておくことがおすすめです。
夕日は水平線や地平線に沈むため、水平線や地平線が見える場所でなければなりません。
そのため見晴らしの良い高台や、海の近くで対岸にも何も山などが見えない海岸線沿いがおすすめになります。
近年では、オンライン上の地図やストリートビューなどのサービスも充実しているため、事前にロケハンすることなく、ある程度の調査ができるため、オンライン上で確認しておくことがおすすめです。
夕日を綺麗に撮るためのカメラ・レンズ・機材
事前準備についてご紹介しましたが、次に夕日撮影では、どんなカメラやレンズがおすすめであるか解説していきます。
カメラ、レンズ選び
夕日を撮影する上でカメラにおける特別な性能は、正直なところ皆無といっても過言ではありません。
どちらかというとブルーモーメントの撮影においては、光源自体が少なくなってシャッタースピードが低下しやすくなるので、フルサイズセンサー搭載モデルなど、高感度耐性に優れたカメラがおすすめになってきます。
高感度撮影に優れたおすすめ一眼カメラ8選。暗い場所でも明るく美しく撮影できる高性能モデルを紹介 – Rentio PRESS [レンティオプレス]
レンズの選び方においては、日没の瞬間を狙うのであれば超望遠レンズがおすすめになります。
太陽は大きい様に見えて、実際にレンズで狙ってみると小さく映る傾向にあるため、できれば35mm判換算で500mm以上のレンズがあると良いでしょう。
[2025最新] おすすめ望遠レンズ20選。実際に使って感じた望遠レンズの魅力や選び方を徹底解説 – Rentio PRESS [レンティオプレス]
オレンジに染まった空と絡めたり、ブルーモーメントの瞬間を狙うのであれば、広角〜標準域をカバーしたレンズがおすすめです。
このあたりは、スマートフォンのカメラに搭載されている画角と同程度の画角がおすすめになります。
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三脚は必要?
撮影をサポートするアイテムに「三脚」が存在しますが、夕日撮影において必要であるかという疑問も湧いてくるでしょう。
結論として夕日撮影において三脚は必須ではありません。
超望遠レンズを使用する場合、手持ち撮影よりも三脚を使用することで安定感が増すため、使用することも決して悪い選択肢ではありません。
ただ、私個人的な感想も含めると、夕日撮影で三脚を必要としたことはありませんでした。
[2025最新] 写真撮影におすすめの三脚の選び方とおすすめ10選 – Rentio PRESS [レンティオプレス]
あると便利なフィルター類
夕日撮影の際には、レンズに取り付けることのできるフィルター類の使用もおすすめです。
空の色をより鮮やかに仕上げてくれる「トワイライトフィルター」や、強い光源が構図に入った際に減光してくれる「NDフィルター」などが代表例として挙げられます。
これらもマストではないものの、あると写真に変化を加えることのできるアイテムとしておすすめできます。
| フィルター名 | 主な効果 | おすすめのシーン |
|---|---|---|
| NDフィルター | 光量を減らし、白飛びを防ぐ | 太陽がまだ明るい時間帯 |
| トワイライトフィルター | オレンジや紫の色調を強調する | 日没直後、より劇的にしたい時 |
すぐ実践できる!カメラ設定
長々と準備段階の話を解説してきましたが、ここからはようやく実践編を解説していきます。
夕日の撮影は、難しいものではありませんが、カメラ設定部分に関して少し工夫を加えることでより良い仕上がりにすることができるため、知っておくと良いテクニックをご紹介していきます。
「ホワイトバランス」を変えて色味を強調する
できる限り、赤みを強調したい夕日での撮影ですが、「ホワイトバランス」の調整が重要になってきます。
オートホワイトバランスでは、肉眼ほど焼けた空を美しく写すことができないこともあり、ホワイトバランスの設定を「曇天」や「日陰」に設定することで、必然的にケルビン値が上昇することから、赤みを強調した写真を撮影することができます。
マニュアルでケルビン値を調整することもおすすめで、7000K以上の数値に設定することで、赤みの効果が出てきます。
「露出補正」をマイナスにして色を濃く残す
ホワイトバランスだけでなく、カメラ側の露出設定も重要になります。
設定をマイナス側に数段階調整することで、夕日を更にドラマチックに淡く表現することができるため、おすすめの設定になります。
逆に夕日の場合は、明るめの露出で設定するとコントラストが弱まることでメリハリのない写真へと仕上がるため注意が必要です。
また、マイナスに設定した場合、シャッタースピードも併せて上昇するため、高めのISOが設定されている場合には、各カメラにおけるシャッタースピードの上限にも注意しましょう。
初心者でもすぐ分かる「はじめてのカメラ設定」。写真を撮る前に確認しておきたい設定を分かりやすく解説 – Rentio PRESS [レンティオプレス]
その場で使える!夕日写真の構図テクニック
カメラの設定に加えて、どのような構図で撮影するかも現場での悩みの種です。
ここからは、その場ですぐ使える夕日写真の構図テクニックをご紹介していきます。
日の丸構図
定番となるのは、日の丸構図。
まさに沈みゆく太陽を中心に配置する構図ですが、望遠レンズで太陽を大きく切り取るも良し、広角にして周りの景色を取り入れても良いでしょう。
三分割構図

画面を縦横それぞれ3分割した線の交点にメインとなる被写体(今回の場合は太陽)を置く三分割構図も夕日の撮影におすすめです。
水辺で水面反射を狙う

海岸線など、近くに水辺があるとき、日没が近づくにつれて水面に線のように太陽の光が反射することがあります。
このようなシーンも非常に幻想的で狙いたいポイントです。
水面を取り入れる際は、日の丸構図から太陽を少し構図の上に入れて、水面部分が画角に多く入るように意識してみましょう。
関東近郊おすすめの夕日撮影スポット
羽田空港
空港周辺は、高い建物も建てられない影響から見晴らしがよく、夕日の撮影にもおすすめです。
特に第1ターミナル展望デッキからは、夕日と富士山のコラボレーションを撮影できるなど、都内屈指の夕日撮影スポットになっています。
その他、第3ターミナル側の多摩川沿いからも綺麗な夕日を眺めることができます。
[2025最新] 羽田空港おすすめ撮影スポット9選。はじめての飛行機撮影にも最適な日本を代表する空港 – Rentio PRESS [レンティオプレス]
お台場、豊洲周辺
観光地として人気の高いお台場、豊洲周辺も夕日撮影におすすめの場所です。
東京都内から夕日が沈む瞬間を見るというのは、西側に位置する丹沢の山々などから難しいですが、山へと夕日が沈む瞬間や、沈んだ後のブルーモーメントを楽しむには最適です。
こちらの作例は、「豊洲ぐるり公園」から撮影したものですが、レインボーブリッジと空のグラデーションが移り変わる様子が非常に素敵で、過去撮影してきた夕焼けの中でも特にお気に入りです。
舞浜海岸遊歩道
東京ディズニーリゾートがすぐ側にある「舞浜海岸遊歩道」も夕日や夕焼けの撮影に適した場所です。
目の前には東京湾が広がっており、非常に見晴らしがよく、海に沿って遊歩道が続いているため、自分でお好みの位置に立って撮影することができます。
ここからはゲートブリッジと富士山を絡めた撮影も可能で、限られたタイミングにはなりますが、ダイヤモンド富士の撮影も狙うことができます。
まとめ | 準備と設定をマスターして感動的な夕日を残そう
ご紹介してきた通り、夕日撮影は撮影に向けた準備が非常に重要になります。
特に気象条件や撮影地は、撮影に出かける前に調べておくことが非常に重要で、ここの下準備次第で撮影当日のスムーズさや、撮影できる写真の満足感が大きく変わってきます。
あとは、撮影地で日没前からブルーモーメントまでの時間に移り変わりゆく空の姿を楽しみながら撮影に没頭されてみてはいかがでしょうか。
まずは試してみよう!夕日撮影におすすめの機材レンタル
今回ご紹介してきた「夕日の撮り方」ですが、初めての撮影にピッタリなカメラ機材は、いきなり購入するのではなく、レンタルでお試ししてみるのも一つです。
特にカメラボディや望遠レンズなどは、決して安いものではなく、これから趣味として始めようという方には特にハードルの高さを感じることでしょう。
Rentio(レンティオ)では、数あるカメラやレンズを豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることができます。
是非、この機会にレンティオを活用して美しい夕日、夕暮れの撮影を楽しまれてはいかがでしょうか。












