GoPro HERO5 Black!開封から撮影までを写真付きレビュー
更新日2023/07/10
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2016年10月に満を持して登場したGoPro HERO5 Black。これまでの主力シリーズであったHERO4シリーズの発売から丸2年を経てのラインナップ一新となります。
そもそもGoPro HERO4は、現役期間が長かったため最終的にはソニーなど他メーカーのアクションカメラと比べるとスペック的にだいぶ見劣りする時期もありました。しかし今回のHERO5の登場で、その力関係は大きく変わることとなりました。
出るか出るかと言われながら発表も発売も伸び伸びになっていたHERO5。どんなスペックのカメラとなっているのか、手元にHERO5 Blackの実機が届いたので実際に製品を触りながらその実力を検証してゆきたいと思います。
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もくじ
GoPro HERO5 シリーズ
GoPro HERO5は、「Black(ブラック)」と「Session(セッション)」の2機種で構成されたGoProの最新シリーズです。
現在発売しているラインナップはこれに「HERO Session」を加えた計3機種となっています。少し前までは現行モデルが5つも6つもあったので、かなりシンプルになりました。
当サイトでもGoPro各機種の違いをテーマとした記事、目的別GoPro選び方の記事などがアクセスが集まっていたのでやはり購入前に混乱する方が多かったのでしょう。無用な混乱を招かない分、ラインナップが洗練されることは歓迎したいですね。
さて、GoPro HERO5シリーズは2016年10月に発売した最新のGoProシリーズです。バージョンアップ点はいくつかありますが、以前のHERO4と比べて改善されたポイントをピックアップしてみます。
- 撮影画質の向上
- ビデオ安定化性能(ブレ補正機能)
- 音声コントロール機能
等々、、カメラとしての基本性能に加えて便利な機能がたくさん追加されました。もう少し具体的にみてゆきましょう。
HERO5のラインナップ
GoPro HERO5のラインナップをご紹介します。まずは最新のHERO5シリーズである「HERO5 Black」、「HERO5 Session」。
HERO5 Blackは背面に液晶が搭載されており、高画質撮影に加えてたくさんの機能が搭載されたオールラウンドなタイプのGoProです。反面、HERO5 Sessionは背面液晶や機能が限定されている代わりに、軽量小型であることに特化した機動性の高いタイプとなっています。
これらの2機種に加えて、従来から存在する「HERO Session」の3機種で現行モデルがラインナップされています。まずはざっとスペック一覧を見てみましょう。
製品名 | HERO5 Black | HERO5 Session | HERO Session |
---|---|---|---|
発売時期 | 2016年10月 | 2016年10月 | 2016年4月 |
動画画質 | 4K30/1440P80/ 1080P120 | 4K30/1440P60/ 1080P90 | 1440P30/ 1080P60 |
防水 | 10メートル | 10メートル | 10メートル |
ワンボタン コントロール | ◯ | ◯ | ◯ |
WIFI + BLUETOOTH | ◯ | ◯ | ◯ |
風音低減機能 | ◯ | ◯ | △ |
音声コントロール | ◯ | ◯ | – |
ビデオ安定性能 | ◯ | ◯ | – |
タッチ ディスプレイ | ◯ | – | – |
クラウドへの自動アップロード | ◯ | ◯ | – |
位置情報取得 | ◯ | – | – |
RAW + WDR 写真 | ◯ | – | – |
ポート | USB-C、マイクロHDMI | USB-C | micro-USB |
あらゆるシーンで活躍できるHERO5 Black、小型軽量に特化した上級者向けのHERO5 Session、価格を抑えたリーズナブルなHERO Sessionといった分類でしょうか。
ここからは当記事のテーマであるGoPro HERO5 Blackについてより深く掘り下げゆこうと思います。
GoPro HERO5 Black
GoProシリーズを見慣れている方にはお馴染みの形かもしれませんが、アクションカメラをはじめて見る方にとってはちょっと特殊な形に見えるかもしれません。
そもそもアクションカメラとは、動きを伴うアクションシーンを、撮影者視点で映像に残すことを主目的として開発されたカメラです。まだアクションカメラというジャンル自体が未成熟なため、メーカーによってそのアクションカメラの形は大きく異なります。そんな中、アクションカメラ代表格のGoProはこのHERO5をどんなカメラにしたかったのでしょうか。HERO5 Blackの特徴を端的に説明させていただきます。
高画質な動画撮影
HERO5 Blackの特徴は高画質な映像撮影が一番の特長です。4K映像の撮影はもちろん、1080P120のハイスピード撮影も可能となっています。4K映像に関してはHERO5 Sessionでも撮影可能なのですが、フレームレートの細かいなめらかな映像撮影に関してはHERO5 Blackにわずかながら軍配があがります。
またHERO4までの課題であったカメラのブレ対策についてもHERO5ではしっかり対策されています。「ビデオ安定性能」というのがそれです。いわゆる電子式ブレ補正機能ですね。
元々アクションカメラは揺れを伴うシーンでの撮影が想定されるため、カメラに揺れが伝わる場合、ブレ対策がされていないと映像にまで揺れが伝わってしまいキレイに撮影ができません。HERO4では未搭載であったブレ補正機能ですが、HERO5シリーズからはしっかりブレ補正機能が搭載されています。
ちなみにブレ補正機能だけについて言えば、ソニーのアクションカメラは「空間光学ブレ補正」という高性能なブレ補正機能を搭載しているため揺れへの強さは「ソニー > GoPro」という構図になりそうです。とはいえ揺れへの強さだけでアクションカメラの実力が決まるわけではないので1つの参考にしてもらえればと思います。
本体防水機能
GoPro HERO5 Blackは、本体のままでも水深10メートルまでなら耐えうる防水性能を備えています。
なおHERO5 Blackは前シリーズのHERO4シルバーの後継機種なのですが、HERO4は本体のみだと防水性能を備えていませんでした。標準でセットされているハウジング(透明プラスチックケース)をセットすることではじめて水中での利用が可能となります。
ハウジングを装着することで40メートルや60メートルといった深い水深でも利用できるのはメリットなのですが、やはり操作性が低下したり重量が増加したりと、浅い水深で使う場合には大げさです。HERO5 Blackはそのまま水中にもちこめる手軽さが便利ですね。
背面に搭載されたタッチ液晶
GoPro HERO5 Blackの最大の特長はこの背面に搭載されたタッチ液晶かと思います。
他社製のアクションカメラを見てみても、大型のカラー液晶を搭載している機種は多くありません。本体の液晶は、必要最低限のモノクロ液晶で撮影モードの切り替えくらいにしか使えない機種がほとんどです。カメラに映っている映像をリアルタイムで確認したい場合には、スマホ等と無線接続を行い、アプリからライブビュー機能を利用できます。そもそもアクションカメラは小型軽量であることを要求されるため、体積や重量を伴うカラー液晶は諸刃の剣なわけですね。
その点、GoPro HERO5 Blackは背面の大型カラー液晶を使ってカメラに映る映像をリアルタイムで確認したり、撮影モードを切り替えたりできます。その分直感的に扱いやすい機種となっていますので、GoProをはじめて使うという方にはおすすめかもしれません。
豊富な追加機能
GoPro HERO5 Blackは、HERO5シリーズのフラッグシップモデルとして高い基本性能だけでなく、豊富な追加機能が搭載されています。
HERO5 Sessionと共通の機能で言えば音声コントロール機能。アクションカメラで撮影する場合、両手が塞がっているシーンも想定されるわけですが、そんなとき声でGoProに撮影開始を指示できます。また風音低減機能も備えているためクリアな音質で撮影が可能となっています。
HERO5 Blackのみの機能に絞って言えば、GPSによる位置情報取得機能とRAW撮影が目につきますね。
撮影した写真にGPSで取得した座標が記録されるため、あとからどこで撮影した写真か確認することができます。スマートフォンのカメラや一部のデジカメでは昔から搭載されいてたため、目新しい機能ではありませんがGoProシリーズでは初のGPS採用となります。
またRAW撮影ですが、RAWとはカメラのセンサーにうつったままの映像データのことを言います。一般的なカメラは、センサーに映った光(映像データ)に画像処理を施して、良い感じに色味を調整した写真をJPG等で保存しているわけですが、全く加工を施していないデータをRAWデータと言い、後から自分の好きな雰囲気に現像することができるのがRAWの利点です。
カメラのベテランでないと扱うのが難しい機能のため、デジカメでもエントリーモデルや安価な製品には通常RAW撮影機能は搭載されていません。GoProシリーズでも今回が初の採用となります。
実機を見てゆきましょう
さて、GoPro HERO5 Blackがどのような製品なのかご説明したところで、ここからは実際にカメラを触りながらその使用感を見てゆきたいと思います。
まずはこちら。ケースに入った状態です。この状態でもカメラ本体がしっかり見える、デザイン性の高い梱包がされています。GoProのこだわりが見て取れますね。
箱の裏面です。
開け方がちょっとわかりにくいのですが、底部を開けて引き出す形をとります。
こちらがセット内容全てです。
HERO5 Black本体
箱を開梱すると当たり前ですがカメラ本体が現れます。フレームに装着された状態で、土台にしっかり固定されていました。
カメラ裏面のデザインです。なお液晶は本当に映っているわけではなくシールです。
なお、マウントに取り付ける部分の金具は写真のような仕組みとなっています。マウントについては後述しますが、フレーム側のツメとマウント側のツメを噛ませて、横からネジで止める仕組みになっています。こうすることで撮影中にカメラの向きが変わったりせず、しっかり固定できるわけです。
フレーム部
さて、電池を入れ替えたり充電したりする際にはHERO5 Blackにセットされているフレームを外す必要があります。このフレームはカメラ本体をマウントにセットするためだけでなく、カメラ本体を保護する役割を持っています。撮影のときは恐らく常時装着しておく必要があるかと思いますが、SDカードや電池を入れ替える際など、取り外しが必要になる場合もありますので外し方を見てみましょう。
はじめて触る人は少々戸惑うかもしれませんが、フレーム上部にある黒いパーツがフレームのロックの役割を果たしています。前面部からロック部を持ち上げるように外します。上の写真はロックを外した状態の写真です。
こちらがフレームを外した状態の写真です。軽いです。
本体を取り外した状態のフレーム。
カメラ本体
フレームを外した状態でもう一度カメラ本体を見てみます。バッテリーやSDカードを挿入する端子部は、フレームを取り外した状態でしか開けることができません。
これが本体側面にある端子部です。片方はUSB-Cによる充電端子、もう1つはHDMIですね。
底面を開けるとバッテリー、SDカード用のスペースがあります。なお、撮影にはmicroSDカードが必ず必要です。
GoPro HERO5 Black用のバッテリーも当然1つ同梱されています。なお、バッテリーから飛び出しているテープは絶縁テープではないので引き抜いてはいけません。GoPro本体からバッテリーを取り出すためのテープです。紛らわしいので注意しましょう。
撮影してみます
ここからは電源を入れて、実際に撮影してみましょう。
ただ撮影するだけならバッテリーとmicroSDカードを入れて電源をONするだけで撮影できるのですが、スマホアプリと無線接続することでリモートでシャッターを切ったり、撮影映像のチェックができるのもGoProの1つの強みです。
反面、今回のGoPro HERO5 Blackですが、従来のHERO4と比べるとタッチパネルの精度と完成度が大幅に向上しているため、遠隔操作の必要がなければこのタッチパネルだけでかなり快適な操作が可能となっています。
カメラ本体のボタン配置
まず最初に本体の説明を簡単にさせていただきます。HERO5 Blackはカメラ本体にボタンが2つ搭載されています。以下はカメラを横から見た写真です。
カメラ上部にあるのはシャッターボタン、側面にあるのがモード切り替えボタンです。電源のON/OFFはモード切り替えボタンを長押しすることで可能です。まずは側面のモードボタンを教えてカメラの電源を入れてみます。
ビープ音が鳴り、液晶が起動しました!
立ち上げて最初に感じたのは、液晶パネルがHERO4と比べて非常にキレイで操作感も滑らかになっているという点です。2年のブランクがあるので当然と言えば当然なのかもしれませんが、スマートフォンアプリにも近いくらいの操作感をこの小さなパネルで実現できているのは素晴らしいの一言に尽きますね。
はじめて立ち上げた際には簡単に初期設定がありますが、これもタッチパネルで操作して設定します。そんなに難しくないのでここでは割愛させていただきます。一通り設定を完了すると、カメラツアーとして簡単に操作方法をカメラが教えてくれます。GoPro慣れしていない人はここでちゃんと操作方法をチェックしておいたほうが良さそうです。
一通り設定が完了するとライブビューモードに入ります。この状態でシャッターを押せば撮影できますね。快適なタッチパネルのおかげもあり、とても簡単にここまで辿りつけました。
マウント
HERO5 Blackに限った話ではありませんが、マウントに関しても少々触れておこうと思います。
GoProシリーズは、マウントと呼ばれるカメラの固定具を利用することで、様々な場所にカメラを設置できることが強みの1つです。言い方を替えると、カメラを直接手持ちしての撮影には適していません。(レンズが超広角のため手が映り込んでしまう)
そのためGoProを使う場合にはマウントが必須なのですが、種類が豊富なためどれを選んだらよいのかという点も1つ悩みのタネかと思います。
もしマウントを決め兼ねているようであれば、3-wayという万能マウントを選ぶのがおすすめです。まずは写真をご覧ください。
3-wayはその名の通り、3通り(あるいはそれ以上)の使い方のできるマウントです。カメラグリップ、カメラアーム、簡易三脚として使えます。とても使い勝手のよいマウントなので多少値は張りますが最初に選ぶマウントとしては非常にオススメできる製品です。
なお、多少脱線しましたがGoProを使うときには、必ずと言っていいほどマウントは欠かせないアイテムですので、はじめてGoProに手を出される方、これから購入を検討されている方はマウントも忘れずに手に入れるようにしてくださいね。
まとめ
以上となります。
その登場が長らく待たれていたGoPro HERO5ですが、HERO5 Blackに関してはとても「順当な」進化をしたのではないかと思います。ネガティブな言い方をするのであれば、今回の改善点は他メーカーのカメラで既に見たことあるような機能ばかりなのでカメラ界にイノベーションを起こすような製品ではないかもしれません。
とはいえ、今回のラインナップ一新でカメラの完成度が一気に向上したのも事実です。撮影機能の向上だけでなく弱点とされていたブレ補正機能、本体防水性能など多くの改善点がありますが、触ってみて驚いたのは背面液晶パネルのキレイさと操作性の向上でした。もちろんスマートフォンのカメラなどと比べれば多少もたつくところはありますが、これだけ小さなボディでこの操作感を実現できていれば完成度としては十二分なのではないかと思います。
まだまだ未成熟なアクションカメラ市場ですが、その先駆者としてふさわしいカメラを出してきたGoPro。俄然今後が楽しみになってきましたね。
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Goproはレンタルもできる
さて、Rentioでは今回ご紹介したGoProをはじめ、最新のカメラ、家電製品を3泊からレンタルしています。まずは試してみたい製品、短期間だけあればよい製品などは是非レンタルすることも検討してみてくださいね。
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