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2019年の夏、私はハワイを訪れました。
一般的にはバカンスやショッピングを楽しむ地として知られていますが、澄み渡った空気や美しい海の情景などは、写真に残すことにも優れた土地です。
そして風景写真を撮影する上で、意識しておきたい部分としてレンズやカメラによる「青色」の発色です。
今回は、風景写真を撮影する上で「青」の表現力で特に優れたトキナーレンズにおける色表現の魅力についてご紹介していきます。
もくじ
風景写真で活きるワイドアングルといえばトキナー
風景写真を撮影する上で、必然的に多用することになるのがワイドな画角を実現する広角レンズ。
トキナーでは、昔より広角レンズの開発を得意分野としており、数々の名レンズを開発してきました。
今回ハワイでの撮影に使用したのは、トキナーが誇る高級路線での最新シリーズ「opera」よりopera 16-28mm F2.8 FFです。
フルサイズセンサー対応ながら35mm換算16mmから28mmの焦点距離域を実現した、風景写真を撮影するのに最適なレンズと言えるでしょう。
トキナーブルーの名が付けられた「青」の美しさ
トキナーが「青」の発色で優れていることは昔から有名で、いつからか「トキナーブルー」という名がユーザーによって広まるほど有名な存在となりました。
広角レンズを使用して風景写真を撮影した場合、必然的に画角における空の面積が大きくなりますが、その際に写る青空は、レンズやカメラによって大きく色表現が変わる部分です。
トキナーレンズを使用した場合、他のカラーの発色に影響を及ぼすことはなく、ブルー色だけ圧巻の鮮やかさを実現してくれます。
ハワイはトキナーブルーを体感する絶好の場所
今回訪れたハワイ オアフ島に位置する日本人観光客にも人気のホノルルは、このトキナーブルーを体感するのに絶好な場所です。
綺麗な青空を見るにはその土地の特性や、様々な気象条件が関わるため、実は難しい環境なのです。
何より大切なのは空気が澄んでいるかどうかであり、大気汚染や空中における浮遊物質などから霞んだ空というのは、いくらトキナーブルーでも完璧な青空を表現することは難しいです。
ハワイは、大気汚染に悩まされることもなく、スコールなどの降水もあるため、万が一浮遊物質によって視程が悪化した場合でも、降雨によって大気中の塵を飛ばしてくれます。
そんなハワイは夏に行くことで条件が整った青空を写すのに最適な環境なのです。
ハワイ・ホノルル観光ガイドはこちら
ハワイ・ホノルル一人旅のすすめ。航空券、宿泊先、おすすめスポットなど一人で楽しめるハワイ完全ガイド – Rentio PRESS[レンティオプレス]
ただ鮮やかなだけではない「青」の発色
トキナーブルーは、鮮やかな青の発色が特徴的ですが、鮮やかにも色々な種類があるかと思います。
よく見受けられる例としては彩度が極端に上げられ、鮮やかというよりもくどさが際立ってしまっているパターンです。
一般的なカメラとレンズの組み合わせにおいては、発色というのは控え目の調整で描写されます。
そこからフィルター機能や現像ソフトを使用した画像調整が行われる訳ですが、後から大幅に彩度を調整するには限度があります。
トキナーブルーでは、いわゆる撮って出しの状態においても「自然な青の鮮やかさ」を体感することができる大きなメリットがあるのです。
現像時の様子については、後ほど詳しくご紹介していきますが、撮って出しの段階で発色に優れているため、現像時も他の色に干渉することなく、青空の鮮やかさを実現します。
抜群のコントラスト加減
風景写真を撮影する上で、色表現も大切な性能ですが、描写におけるコントラストの加減もレンズ性能で大きな違いの出るポイントです。
今回使用したTokina opera 16-28mm F2.8 FFは、トキナーブルーを感じられること以外にも描写表現において印象的な作品へと仕上げるコントラスト加減も抜群です。
上の作例のように建物が写り込む場合や、明るい部分と影などで暗くなった部分の両方が入るような明暗差の表現においては、コントラストによる表現力の差が出てきます。
今回ご紹介している作例に関してはAdobe Lightroom Classicにて現像調整を行っていますが、コントラストに関してはほとんど何も調整していない状態に近いです。
私個人としては風景写真において「コントラストへの意識」というのは常に感じており、クッキリとした印象を残すためにTokina opera 16-28mm F2.8 FFは大きな活躍をしてくれます。
現像時、青の調整が心地よい
理想の1枚を作品と仕上げる際、撮って出しではなく、RAW現像というのは絶対条件になると私は考えています。
しかし、RAW現像というのは非常にシビアで調整が難しく、ただ単純にコントラストや彩度を上げた写真は美しくは仕上がらず、逆に元の素材を台無しにしてしまう危険性もあります。
適度な現像処理というのがRAW現像において鍵を握るポイントにはなりますが、Tokina opera 16-28mm F2.8 FFで撮影した写真における「青色」の調整は心地よいと感じるほど色への悩みを解消してくれます。
私は青空の色味の調整において「基本補正」における「彩度」のゲージで調整を行うことはなく、トーンカーブの下に位置する「カラー」から「ブルー」に限定して調整を行います。
ここでも「彩度」は基本的に調整することなく、「輝度」を基本として青色における濃さを調整し、最後に「色相」において色の方向性(グリーン、パープルにおける色のバランス)を調整していきます。
Tokina opera 16-28mm F2.8 FFでは、特長であるトキナーブルーを活かして自分好みの青色へと仕上げる際の自由度に優れています。
元々の描写において青色が強調された印象的な仕上がりですが、輝度における調整が更にトキナーブルーの魅力を引き立てる隠れたメリットと言えるでしょう。
ブルーとマゼンダが彩る夕景
青空の印象が非常に強いトキナーブルーですが、実は青色の要素が落ちてくる夕暮れ時においても優れた色表現というのを感じられます。
日中の青々とした鮮やかさからは一変して、夕方になるとトキナーブルーは、オレンジやパープルによって強調されるマゼンダ寄りの色と合わさった発色で柔らかい色表現となります。
日中における素直なブルーとは対照的に、鮮やかすぎない落ち着いた夕暮れ時の色表現というのは、トキナーブルーが裏方に回るようないつもと違った一面を見ることができます。
青空の写真で最高の発色を求めるなら
風景写真に使用されるレンズというのは解像力や歪曲など、写りそのものについて注目されがちですが、「発色」も非常に重要な性能の一つだと私は感じます。
そして風景写真において青空が写る確率というのも非常に高く、今回ご紹介してきたトキナーブルーというのは風景写真において絶対的なメリットになることは間違いありません。
もちろん発色というのはブルー以外も気にする必要がありますが、トキナーブルーの特徴は他の発色に干渉せず、青の鮮やかさを実現したことであり、他の発色に関してもバランスが考慮された、風景写真で活きる色表現となっています。
今回は発色における「トキナーブルー」を中心にご紹介してきましたが、トキナーレンズの解像力など、描写全般に関するレビューは下記の記事で詳しく解説しています。
Tokina opera 16-28mm F2.8 FF実写レビュー。高級路線で挑む超広角レンズの新星 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
トキナーレンズはレンタルも
今回ご紹介してきた「トキナーブルー」。
気軽に体感できる方法としてレンズのレンタルサービスがあります。
「Rentio(レンティオ)」では、今回作例撮影に使用したTokina opera 16-28mm F2.8 FFをはじめ、トキナーブルーを感じることのできるレンズを最短3泊4日からレンタルすることができます。
そして対象商品において、レンタル中に気に入った場合、そのまま自分の所有物に変えることができる「レンタル後購入」のサービスも利用することができます。
ぜひこの機会にRentioでトキナーブルーを体感すべく、レンズをレンタルしてみてはいかがでしょうか。