Canon RF35mm F1.8 MACRO IS STM実写レビュー。ミラーレス用持ち運びに最適な単焦点レンズ
更新日2024/07/17
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フルサイズミラーレス一眼シリーズとして展開されているキヤノンの「EOS R」シリーズ。
新たにRFマウントという新規格のマウントが採用されたEOS Rシリーズでは、新規格に伴った新たなレンズ開発も進められています。
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今回はRFマウント用レンズの中でも、比較的低コストで購入することができ、単焦点レンズらしいボケ味にも優れた「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」の実力を、実際に私が撮影した作例とともにレビューを行っていきます。
もくじ
比較的手ごろなRFマウント用レンズ
今回ご紹介する「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」は、キヤノンが展開するフルサイズミラーレス一眼シリーズEOS Rにて採用されているRFマウント用のレンズです。
2020年1月現在で、RFマウント用レンズとして販売されているレンズの大半は高級Lレンズであり、リーズナブルとはいえない販売価格となっています。
そんなRFマウント用レンズ群の中でもお手頃価格で購入することができるかつ気軽に使うことのできる携帯性に優れた単焦点レンズとして人気を集めています。
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単焦点だからこそ味わえる高画質とボケ味の魅力
RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、35mm換算35mmの画角のみの単焦点レンズで、ズームレンズのような焦点距離の幅は存在しません。
単焦点レンズは、一般的にズームレンズと比較して構造がシンプルで、複雑でないからこそ、純粋に高画質を実現しやすいとされています。
RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、キヤノンが展開する高級Lレンズシリーズに属していないものの、レンズとして非常に高い解像力を実現し、単焦点らしいボケ味の表現にも優れた最新のレンズです。
外観レビュー
ここからはRF35mm F1.8 MACRO IS STMの外観における特徴を解説していきます。
単焦点レンズとしての携帯性や、非Lレンズであることからのデザイン性にも注目していきます。
非常にコンパクトなサイズ感
RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、単焦点レンズとしてシンプルな構造を実現していることで、サイズの小型化にも貢献しています。
手のひらに収まるほどのサイズ感は、持ち運びの際にも苦にならない抜群の携帯性と言えるでしょう。
非Lレンズのためデザインは一般的
キヤノンで展開されている高級Lレンズシリーズでは、デザイン性が統一されていますが、RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、Lレンズの類に属さないため、デザインに大きな特徴はありません。
黒を基調としたデザインとなっていますが、コントロールリングやフォーカスリングにおける柄のデザインなどは、Lレンズである「RF24-105mm F4L IS USM」と同じであるため、この辺りはRFマウント用レンズにおける共通のデザインと言えるでしょう。
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性能レビュー
ここからはRF35mm F1.8 MACRO IS STMを実際に使用して撮影した作例を交えて、RF35mm F1.8 MACRO IS STMの実力に迫っていきます。
撮影技術が鍛えられる35mmの画角
冒頭でもご紹介した通り、RF35mm F1.8 MACRO IS STMは単焦点レンズとして望遠性能がない、固定された画角において撮影する必要があります。
ズームレンズの場合、レンズ側の焦点距離を調整するだけで画角に変化が加わりますが、単焦点レンズの場合、ズーム機能が存在しないため、画角を調整するためには自分が動く必要があります。
画角が制限されることで写真撮影において「自分で考えて撮影する能力」が養われることに間違いありません。
そして広角でも望遠でもない、35mmの画角という画角だからこそ鍛えられる構図のセンスがあります。
単焦点らしい美しいボケ味が特徴的
単焦点レンズの特徴として「優れたボケ味」が挙げられることが多々あります。
単焦点レンズの多くは開放絞り値がズームレンズに比べて小さい場合が多く、低い絞り値で撮影できることから、写真におけるボケやすさにも優れています。
RF35mm F1.8 MACRO IS STMにおいても、開放絞り値はF1.8となっており、ボケ味の調整は自由自在と言えるでしょう。
逆に絞り開放のF1.8で撮影した場合、ピントが合う範囲が極端に狭まってしまうため、ピントを合わせる位置に関しても注意する必要があります。
しかし、ボケ味の調整が自由自在であることから、一眼カメラだからこそ撮影できる写真というのを体感できるレンズでもあります。
最短17cmまで寄ることができるマクロ撮影
RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、ボケ味に優れた単焦点レンズとしての役目だけでなく、被写体に限りなく近づいて撮影を行うマクロ撮影も可能としています。
最短撮影距離は17cmとなっており、限りなく被写体に近づいて撮影するスタイルにも対応する単焦点レンズとなっています。
作例のように、花など植物に近づいて撮影することで、キットレンズでは撮影することのできない表現の一つとして、RF35mm F1.8 MACRO IS STMを使うメリットがあります。
5段分の手ブレ補正効果を実現
通常この手の単焦点レンズにおいて手ブレ補正機構が搭載されることは珍しいですが、RF35mm F1.8 MACRO IS STMでは、5段分の手ブレ補正効果を実現しています。
今のところEOS Rシリーズでは、ボディ内手ブレ補正機構を搭載しているモデルが存在しないため、レンズ内の手ブレ補正機構の有無は、仕上がる写真に大きな違いが出ると言えます。
特に夜間などシャッタースピードの低下しやすい環境では、手ブレ補正によってブレを大幅に抑制してくれる効果が期待できます。
RF35mm F1.8 MACRO IS STMフォトギャラリー
製品仕様表
モデル名 | Canon RF35mm F1.8 MACRO IS STM |
---|---|
焦点距離 | 35mm |
明るさ | F1.8 |
レンズ構成 | 9群11枚 |
最短撮影距離 | 0.17m |
最大撮影倍率 | 0.5倍 |
フィルター径 | 52mm |
最大径 | Φ74.4mm |
長さ | 62.8mm |
質量 | 約305g |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最初絞り | F22 |
手ぶれ補正効果 | 5段分 |
気軽に持ち歩くのに最適な単焦点レンズ
EOS Rは本格派が使うカメラシリーズと思われがちですが、そんなことはないというのをRF35mm F1.8 MACRO IS STMが証明しているように思えます。
RFマウント用レンズの中では、最もリーズナブルである5万円程度で購入できるコスト面や、持ち運びにも負担にならない手のひらサイズの携帯性などは、RFマウント用レンズの中では間違いなく優れています。
また、RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、下位モデルであるEOS RPとのレンズキットも発売されていることから、フルサイズ初心者が気軽に使うことのできるレンズというコンセプトが込められていると言えるでしょう。
気になるレンズはレンタルでお試し
いくらRFマウント用レンズの中では低価格とはいえ、レンズ購入での失敗は避けたいものです。
自分にあったレンズ選びを行うためにもカメラ機材のレンタルサービスの利用がおすすめです。
Rentio(レンティオ)では、今回ご紹介してきたRF35mm F1.8 MACRO IS STMの他にも豊富なラインナップから選んで短期間からレンタルすることが可能です。
気になるレンズは試してから購入するのが、今の時代に合った賢い選び方です。
是非この機会にRentioで気になるレンズをレンタルして、失敗しないレンズ選びを行いましょう。