Anker PowerCore Fusion 10000実機レビュー!従来機種からの改良点とスペック比較

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Ankerのモバイルバッテリーの中でも大人気の「Fusionシリーズ」。
2021年1月26日にバッテリー容量と最大出力が改良された最上位モデルが登場し、より汎用性の高いモバイルバッテリーへと進化しました。
そこで、この記事ではAnker PowerCore Fusion 10000の特長と実機レビューを紹介します。
もくじ
Anker PowerCore Fusion 10000の特長
「Anker PowerCore Fusion 10000」はこれまでの「Fusionシリーズ」で最高スペックを持つモバイルバッテリーです。(2021年2月現在)
従来機との違いや改良点も踏まえ、「Anker PowerCore Fusion 10000」の特長について解説したいと思います。
最大20WのUSB PD出力
「Anker PowerCore Fusion 10000」の最大出力は20W(USB PD)となりました。
iPhone 12シリーズから急速充電に20W以上の出力が必要になったことで、「Anker PowerCore Fusion 10000」も対応した形になります。
iPhone 12シリーズなら30分間で約50%まで急速充電できるスペックです。
USB種類 | PowerCore Fusion 10000 | PowerCore III Fusion 5000 | PowerCore Fusion 5000 |
---|---|---|---|
USB-C | 最大20W(5V/3A, 9V/2.22A) | 最大18W(5V/3A, 9V/2A) | – |
USB-A | 12W(5V/2.4A) | 12W(5V/2.4A) | 15W1(5V/3A) |
PowerIQ 3.0 (Gen2)による高い互換性
「Anker PowerCore Fusion 10000」には「PowerIQ 3.0 (Gen2)」が搭載されております。
「PowerIQ 3.0 (Gen2)」はAppleの高速充電・Qualcomm® Quick Charge™(QC)・USB PDなど様々な急速充電規格と互換性があるため、幅広いデバイスでのフルスピード充電を可能にします。
従来機からバッテリー容量が2倍の10000mAh
最大出力以上に大きな改良が施されたのが従来機の2倍に増えたバッテリー容量です。
重さは従来機よりも100gほど重くななりましたが、外観サイズはほとんど変更がなかったのは嬉しいポイントです。
持ち歩きやすい小型サイズでありながら、iPhone 12を2回以上、Galaxy S20を約2回、Pixel 5を1回以上できるバッテリー容量(9,700mAh)がありますので、リモートワーク先や旅行先にも便利な1台です。
PowerCore Fusion 10000 | PowerCore III Fusion 5000 | PowerCore Fusion 5000 | |
---|---|---|---|
バッテリー容量 | 9,700mAh | 4,850mAh | 5,000mAh |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約82mmx82mmx35mm | 約78mmx71.5mmx30mm | 約72mmx70mmx31mm |
重量 | 約278g | 約176g | 約189g |
急速充電器として約4時間でフル充電
「Fusionシリーズ」の特長といえば折りたたみ式のプラグ内蔵されていること。
「Anker PowerCore Fusion 10000」も直接電源に差し込むことで、充電器や充電ケーブルがなくても約4時間でフル充電することができます。
従来機種よりもバッテリー容量が増えたのでフル充電までの時間は長くなりましたが、荷物を最小限にしたい方にはおすすめのモバイルバッテリーです。
PowerCore Fusion 10000 | PowerCore III Fusion 5000 | PowerCore Fusion 5000 | |
---|---|---|---|
フル充電までの時間 | 約4時間 | 約2時間40分 | 約2時間40分 |
従来機種と比較するスペック一覧表
「Anker PowerCore Fusion 10000」の前世代の「PowerCore III Fusion 5000」と前々世代の「PowerCore Fusion 5000」の違いをひと目で分かるように比較表にまとめました。
項目 | PowerCore Fusion 10000 | PowerCore III Fusion 5000 | PowerCore Fusion 5000 |
---|---|---|---|
バッテリー容量 | 9,700mAh | 4,850mAh | 5,000mAh |
出力ポート | USB-A:12W(5V/2.4A) USB-C:最大20W(5V/3A, 9V/2.22A) |
USB-A:12W(5V/2.4A) USB-C:最大18W(5V/3A, 9V/2A) |
USB-A×2:15W(5V/3A) |
USB PD | ○ | ○ | – |
Quick Charge | ○ | ○ | – |
PowerIQ | ○(バージョン3.0 Gen2) | ○(バージョン3.0) | ○(バージョン1.0) |
入力ポート | 100-240V/0.7A(50-60Hz) | 100-240V/0.6A(50-60Hz) | 100-240V/0.5A(50-60Hz) |
フル充電までの時間 | 約4時間 | 約2時間40分 | 約2時間40分 |
低電流モード | ○ | ○ | – |
カラー | ブラックのみ | ホワイトのみ | ブラック,ホワイト,レッド |
付属品 | USB-A to USB-Cケーブル、トラベルポーチ | トラベルポーチ | Micro USBケーブル, トラベルポーチ |
サイズ (幅×奥行き×高さ) |
約82mmx82mmx35mm | 約78mmx71.5mmx30mm | 約72mmx70mmx31mm |
重量 | 約278g | 約176g | 約189g |
公式税込価格 (2021年2月1日現在) |
4,790円 | 3,590円 | 2,899円 |
Anker PowerCore Fusion 10000の外観レビュー
「PowerCore III Fusion 5000」と「PowerCore Fusion 5000」を並べると、「Anker PowerCore Fusion 10000」の外観でもこれまでにない違いに気づきます。
バッテリー表面の材質が、従来機種のツルツルしたものからザラザラとしたマットな質感に変更され、加えて全体的により丸みを帯びたフォルムになっており、グリップ感が改良されたように思います。
電源ボタンの位置も「PowerCore Fusion 5000」と同じ位置に戻り、側面からバッテリー残量や低電流モードのオン/オフを確認できるようになりました。
付属のトラベルポーチも初代の「PowerCore Fusion 5000」と同じものに変更になりました。
付属品一覧
「Anker PowerCore Fusion 10000」にはトラベルポーチとUSB-A to USB-Cケーブルが付属します。
- モバイルバッテリー本体
- USB-A to USB-Cケーブル
- トラベルポーチ
パススルー充電について
急速充電器も兼ね備える「Anker PowerCore Fusion 10000」はパススルー充電に対応はしておりますが、接続デバイスとの同時充電はできません。
接続端末のバッテリーがフル充電になったあとで、自動的に「Anker PowerCore Fusion 10000」の充電が開始される仕様になります。
この仕様は夜間等の非アクティブな時間帯に使用する分には便利ですが、アクティブな時間帯だと個別充電が迫られることもありますので気をつけてください。
ちなみにパススルー充電時の出力ですが、電源からは32Wの電力が送られている一方で「Anker PowerCore Fusion 10000」から接続機器には約17.8W(8.92V/1.99A前後)と出力が減少していることが分かります。
このことからも分かるように「Anker PowerCore Fusion 10000」の出力は20Wを超えませんので、消費電力の大きいノートパソコン等の電源アダプタの代わりとして使用する際は注意しましょう。
Anker PowerCore Fusion 10000の出力チェック
「USB電流電圧テスター」を用いて「Anker PowerCore Fusion 10000」の電力出力チェックを行いました。
最初に30W入力のMacBook Air(残バッテリー約30%)に繋いだところ約19.3W(8.79V/2.19A前後)となり、スペックの最大出力に近い値になりました。この値なら、個人的には電源アダプタの代わりとして持ち歩いても十分活用できる範囲だと思いました。
他に残バッテリー35%以下のiPhone 12 Proを使って、USB-CとUSB-Aの比較も行ってみましたので参考にしてください。
※モバイルバッテリーの出力は機器の充電状況によって変動するため、記載の結果はあくまでも弊社で行った時の確認結果となりますことを予めご了承ください。
USB-Cの出力
PD対応のUSB-C to Lightningケーブルを使って充電した値は約18.5W(9.02V/2.05A前後)となりました。
スペック値の20Wに近い出力を確認できましたので、iPhone 12 Proのフルスピード充電に適しています。
USB-Aの出力
純正のLightningケーブルを使った値は約9.5W(5.22V/1.82A前後)です。
iPhone 8以降(特にiPhone 12シリーズ)をお持ちの方は、別売りのPD対応のUSB-C to Lightningケーブルも用意しておくことをおすすめします。
2台のスマホを同時充電した場合
USB-AとUSB-Cを使って同時充電すると各ポートの出力が低減します。
USB-C出力を比較してみても約7.6W(5.27V/1.45A前後)とほぼ半減したことが分かりました。
2ポート同時充電時は合計15Wになるよう調整されますので、急速充電する際はなるべく同時接続を避けて利用するのがおすすめです。
低電流モードの場合
USB-Aポートに純正のLightningケーブルを接続して「AirPods」を低電流モードにして充電したところ、約1.07W(5.12V/0.21A前後)となりました。
電源ボタンの2回押しもしくは2秒間押し続けるとLEDランプが緑色に切り替わり低電流モードとなります。
利便性の高い大容量モバイルバッテリー
「Anker PowerCore Fusion 10000」は従来機種から大幅に改良されたことで、より利便性の高い急速充電器一体型のモバイルバッテリーになりました。
iPhone 12シリーズのように20W出力を必要とするモバイル端末ユーザーにとっては、おすすめのモバイルバッテリーとなるでしょう。
一方で、20W出力を必要としないモバイル端末を使用している方にとっては重く、また販売価格も高くなるのでコスパが悪いかもしれません。事前にモバイル端末の充電規格を確認した上で、「Fusionシリーズ」から適したモデルを選ぶと良いでしょう。
モバイルバッテリーはレンタルもできる
旅行やキャンプなど短期間だけモバイルバッテリーを使うならレンタルもおすすめです。
家電レンタルのRentio(レンティオ)では、3泊4日からモバイルバッテリーのレンタルが可能です。
カメラなど旅行に役立つアイテムと一緒に借りられるので、普段より容量の大きいモバイルバッテリーを使いたい方は、ぜひ試してみてください。