TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD実写レビュー。SONY Eマウントで高性能、コンパクト、低価格を叶えた超望遠レンズ
更新日2024/11/18
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近年サードパーティー製レンズメーカーから発売されるレンズで目立つ存在が、SONY Eマウントに対応したレンズです。
人気を集めるミラーレス一眼カメラですが、ソニーは現在ミラーレス一眼を展開するメーカーの中でも先駆けて製品開発を行ってきた存在で、多くのカメラ愛好家が注目しています。
しかし、そんなソニーEマウントにおいても、サードパーティーレンズメーカーが開発する超望遠レンズは存在しませんでした。
今回ご紹介していく「TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD」は、サードパーティーレンズメーカーとして歴史を誇り、質の高い製品開発で人気を集めるタムロンが開発した待望のEマウント対応超望遠レンズです。
タムロン様より発売前に製品を使用させて頂く機会を頂戴したため、最新レンズの魅力を豊富な作例とともに余すことなく解説していきます。
もくじ
増え続けるSONY Eマウント用のタムロン製レンズ
カメラメーカー各社でミラーレス一眼の開発が盛り上がりを見せています。
そして近年では、ミラーレス一眼に合わせたレンズ開発も各社で行われており、その中でもソニーEマウント用のレンズは、サードパーティーメーカーを含めて、特に新製品が目立つジャンルです。
サードパーティーレンズメーカーの中でも「タムロン」は、ソニーEマウントに対応させたレンズ製品を拡充しており、Eマウントユーザーから熱い視線が注がれています。
今回ご紹介していく「TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD」もソニーが展開するEマウント用のレンズとして、αシリーズで使用することのできる最新レンズです。
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サードパーティー製レンズとして初の超望遠500mm対応レンズ
これまでソニーEマウントにおける望遠レンズの選択肢は限定的で、純正レンズ以外にサードパーティーレンズメーカーから販売されている望遠レンズは非常に少ないです。
特に超望遠域をカバーする望遠レンズの存在は皆無に近く、500mm以上の焦点距離を求めるには20万円以上の価格となるFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSを購入する必要がありました。
今回ご紹介していくTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDは、ソニーEマウントに対応した初の500mm級サードパーティー製超望遠ズームレンズで、タムロンが近年誇る優れた描写力と純正レンズよりも低価格で購入することのできる待望の存在として、注目を集めています。
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外観レビュー
ここからはTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDの実機を使ってレビューを展開していきます。
まずは、気になる大きさや重さを中心とした外観面について実機の写真とともにご紹介していきます。
超望遠レンズとして携帯性が気になるところかと思いますが、個人的に感じた点を踏まえてレビューしていきます。
超望遠ながらコンパクトに収められたサイズ感
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDは、150mmから500mmの焦点距離域を保有する超望遠レンズです。
基本的に超望遠レンズは、大きく重くなる傾向になり、気軽な撮影には向いていません。
しかし、TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDは、超望遠レンズの中では非常にコンパクトなサイズ感を実現しており、500mm級の焦点距離を保有レンズとしては、圧倒的に小型で軽量化を叶えたレンズです。
幅広い焦点距離域ながらも調整しやすいズームリング
焦点距離域が広いことで、撮影時に画角の調整に難しさを感じることがあります。
特にワイド端からテレ端の間を瞬時に調整する場面では、ズームリングを勢いよく回転させる必要があります。
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDでは、全ての焦点距離域において片手で全ての画角へと調整が可能なズームリング回転角75°を採用しており、急な画角変更も手間取ることなくスムーズに行うことができます。
ズームリングを固定する「フレックスズームロック機構」
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDでは、「フレックスズームロック機構」と呼ばれる機能をズームリングにおいて採用しています。
望遠レンズでは、重さがあることから向きによって勝手にズームリングが回転してしまうことがありますが、フレックスズームロック機構では、その回転を抑えることができます。
ズームリングは前後に稼働し、奥側に押し込むような形にすると、ズームレンズの回転を固定することができ、自然な画角の変化を抑えることができます。
ボディを選ばない洗練されたシンプルなデザイン
レンズのデザインは黒を基調として文字色は白に統一されたシンプルなデザインです。
デザイン面では特に新たな試みは施されておらず、タムロンが近年統一するデザイン性が採用されています。
シンプルながらも文字のフォントや、各ダイヤル、リングのバランスが取れたスタイリッシュさが際立っており、組み合わせるボディをデザインから選ぶ必要がありません。
ソニーEマウントで展開されるαシリーズのボディは、一眼レフカメラと比較すると小型であることもあり、カメラボディと組み合わせた際のバランスの美しさも叶えています。
性能レビュー
ここからは、TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDの実機を使って撮影した作例を基に、撮影性能面についてレビューしていきます。
超望遠レンズながらコンパクトさを叶えたレンズとして、画質面ではどれほどの仕上がりを叶えているのか、気になる方も多いと思います。
純正での望遠レンズも存在する中で、TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDを選ぶメリットにも迫ります。
超望遠の画角を気軽に
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDでは、先ほどからご紹介しているように超望遠レンズでありながら、小型・軽量化を叶えたレンズとして、気軽に超望遠域の撮影を楽しむことのできる存在としておすすめです。
基本的に低価格で販売されている望遠レンズにおいて最大の望遠域は300mmですが、500mmの焦点距離は、ファインダー越しで分かるほど望遠具合を体感できるほどです。
また、APS-Cセンサー搭載モデルに装着した場合は、35mm換算で750mm程度の画角を実現し、持ち前の望遠性能を遺憾なく発揮します。
ズーム全域で優れた描写性能
望遠レンズにおいて性能差が出る箇所の一つに解像力があります。
基本的にワイド端とテレ端の中間地点でレンズにおける最高の解像力を発揮するとされていますが、TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDでは、ズーム全域で差の出ることの無い、安定した解像力を実現しています。
作例の通り、400mm以上の望遠域や200mm程度の中間域を使用したシーンでも、画面四隅まで歪みや流れることもない仕上がりを叶えています。
その他のどの焦点距離においても、被写体の細かい部分まで鮮明に描写する解像力を感じることができ、レンズとしての質の高さを体感できます。
超望遠レンズに関してはこれまでも純正とサードパーティー製で性能差を感じるところもありましたが、TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDに関しては、純正のSONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSにも劣らない解像力をズーム全域で実現している優れた描写力を誇ります。
高性能のカメラボディを活かすためにはレンズ側の性能も重要となってきますが、TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDでは、フォトグラファーが満足する描写性能を叶えています。
超望遠撮影時でも迷うことの無いAF動作
今回ご紹介しているTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDにおいて大きな特徴としている「AF性能」。
望遠撮影かつ動く被写体を追いかけるシーンでは、素早く正確な合焦能力を必要とします。
私自身、日頃旅客機を中心に撮影を行っていることから望遠レンズを使う頻度が非常に高いですが、比較的動きの遅い旅客機でもレンズによるAF性能の違いを大きく感じるところです。
今回実際にTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDを使用した旅客機撮影も行いましたが、横方向に動くシーン、自分の方へ向かってくるシーンなど、あらゆるシーンでも瞬時にピントが合い、ピントが外れる様なこともありませんでした。
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDでは、人物撮影などで活用されるソニー独自の「瞳AF」機能にも対応しており、ポートレート撮影や動物の撮影にも適したAF性能を保有しています。
タムロンが伝統とする強力な手ブレ補正
Rentio PRESSでは、これまで様々なタムロン製レンズをレビューしてきましたが、どのレンズにも共通していたのが強力な手ブレ補正機構を搭載していることです。
タムロンでは、独自の手ブレ補正技術をレンズに採用しており、各レンズメーカーの最高傑作が集結する70-200mm F2.8のレンズにおいても、手ブレ補正効果で抜群の性能を発揮していることで私自身も愛用することが多い存在です。
今回ご紹介しているTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDにおいても伝統の手ブレ補正機構が搭載されており、手持ち撮影においても手ブレを軽減させた撮影を行うことができます。
通常、流し撮り専用、フレーミング重視の3つのモードを切り替えることができ、撮影シーンに合わせた手ブレ補正モードを選択することができることもTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDの魅力の一つです。
500mmの超望遠撮影においては、少しのシャッタースピード低下でも手ブレが生じやすくなりますが、この手ブレ補正性能の影響で重要なシャッターチャンスでブレなどの失敗を大幅に軽減させることができます。
美しいボケ表現も
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDでは、開放絞り値がワイド端でF5、テレ端でF6.7と決して明るいレンズではありませんが、望遠性能を活用してボケ表現豊かな撮影も行うことができます。
また、望遠レンズながら近接撮影性能にも優れており、ワイド端150mmにおいて0.6mの最短撮影距離を実現しています。
これによって被写体に近付いた撮影も行うことで、背景がボケやすくなり、ピントが合った部分は優れた解像力を感じながら、柔らかくも自然なボケ表現も同時に体感することができます。
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDで写す初夏
今回の作例撮影を行った秋田県の撮影ガイドはこちら
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製品仕様表
モデル名 | TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD |
---|---|
焦点距離 | 150-500mm |
明るさ | F5-6.7 |
レンズ構成 | 16群25枚 |
絞り羽根 | 7枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.6m(ワイド端)/1.8m(テレ端) |
最大撮影倍率 | 1:3.1(ワイド端)/1:3.7(テレ端) |
最初絞り | F22-32 |
手ぶれ補正効果 | 〇 |
フィルター径 | φ82mm |
最大径 | φ93mm |
長さ | 209.6mm |
質量 | 1,725g |
αシリーズで気軽に超望遠撮影を叶えた革新的存在
今回ご紹介してきたTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDですが、ソニーが展開するαシリーズ対応で初めて500mmの超望遠域をカバーしたサードパーティー製レンズとして革新的な存在です。
一眼レフが主流であった時代においても、サードパーティー製レンズメーカーの望遠レンズは、時代の流れとともに純正レンズと競い合えるほどの存在になり、価格も抑えられることから愛用される方も多い印象です。
これまで選択肢の少なかったEマウントにおける超望遠レンズにおける、新たな存在としてαユーザー必見のレンズと言えるでしょう。
優れた解像力や超望遠レンズながら小型・軽量を実現した携帯性のみならず、タムロンの特徴も随所で感じられる2021年最新のおすすめレンズです。
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDはレンタルできる
TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDをはじめ、気になるレンズは、お試しでレンタルする方法もおすすめです。
購入を検討しているレンズはもちろん、少しの期間だけ撮影目的に合わせて使ってみたいというシーンにも、カメラ機材のレンタルというのは役立ちます。
Rentio(レンティオ)では、豊富なカメラ機材のラインナップから自由に選んで最短3泊4日から気軽にレンタルすることができます。
今回ご紹介してきたTAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXDもとりあえずお試ししてみるのも一つの選択肢としておすすめです。
是非この機会にRentioで気になるレンズをレンタルして、自分に合ったレンズ選びに役立ててみてください。
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