液晶モニター・ディスプレイカテゴリの人気記事
モニターを選ぶための指標の1つである「応答速度」は、製品情報に必ず表記されている情報です。
しかし、応答速度とはどのような意味かわからない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、モニターの応答速度とはどのような意味なのかや、用途に合わせて選ぶ基準について解説します。
モニターの映像を最大限楽しむために必要な性能なので、ぜひ参考にしてモニターを選んでみてください。
もくじ
応答速度とは画面の色の切り替わる時間
モニターの応答速度は、モニターに映る色が変化する時間を表します。
単位はms(ミリ秒)で扱われ、1msや5msなどと記載されます。
例えば、応答速度が5msの場合、モニターに写っている映像の切り替えに5msかかるという意味です。
応答速度が速いと、動きのブレやぼやけを最小限に抑えられます。
一方、応答速度が遅いと、急な映像変化に対して遅れが発生し、不自然な映像になります。
動画やゲームなどの高速な映像を滑らかに表示するには、応答速度の速さが重要です。
モニターを選ぶきれいに画面を見たいなら、応答速度が早いモニターを選びましょう。
応答速度の種類
応答速度の種類は次の2つです。
- 黒→白→黒の変化
- 中間色→中間色への変化
応答速度はモニター上で色が切り替わる時間のことを指します。
色の変化による応答速度の違いについて解説します。
一般的な応答速度:黒→白→黒
応答速度は一般的に「黒から白」「白から黒」に変化する速度を指します。
液晶パネルだと黒と白の切り替えは比較的速く行えるため、応答速度も速くなる傾向にあります。
しかし、一般的に表記されている応答速度は「黒→白→黒」と変わるときの速度ですが、実際の動画やゲームの画面では「黒」や「白」以外の色がほとんどですので、「黒→白→黒」が高速であってもそれ以外の色への変化する際は高速であるとは限りません。
一般的な応答速度だけでは性能通りの速さは得られないため、モニターを選ぶときは注意しましょう。
GtoG応答速度:中間色→中間色
GtoG(GrayToGray)応答速度は、中間色から中間色に切り替える速度です。
黒→白→黒の切り替えよりも応答速度が遅くなりますが、「黒→白→黒」よりも体感に近い数値が表記されます。
Gとは中間階調のことで、黒と白の間にある中間色(Gray)を表しています。
モニターの性能をチェックしたときに、2ms(GtG)のように表記されていれば中間色の応答速度です。
ただし、理論上最速の性能が記載されることが多く、実際の速度は少し落ちる可能性があります。
応答速度の数値は参考としてチェックしておくとよいでしょう。
応答速度はモニターの種類で変わる!3パターンを紹介
モニターに使われているパネルの違いで性能が変わります。
パソコン用モニターで、よく使用されているパネルは以下の3種類です。
- TNパネル
- VAパネル
- IPSパネル
パネルの違いについて詳しく解説します。
TNパネル:応答速度が速いゲーム用パネル
TNパネルはパソコンや携帯電話によく使用されている液晶パネルです。
TNパネルには以下の特徴があります。
- 値段が安い
- 応答速度が速い
- リフレッシュレートは240Hzまでサポート
ゲーミングモニターの多くがTNパネルを採用しており、販売されているモニターの種類も豊富です。
ただし、画面の視野角が狭く、横やななめなど正面以外から見たときに映像が見えにくいというデメリットもあります。
色の再現度も高くはないため、画質を求める人には合わないでしょう。
映像美よりも、ゲームを快適にプレイすることを優先したい人におすすめのパネルです。
VAパネル:コントラスト比が高い映画鑑賞向けパネル
VAパネルは色のコントラスト比が向上し、黒の表現力に優れたパネルです。
VAパネルの特徴は以下の通り。
- 黒色の表現性能が高い
- コントラスト比が高い
- 視野角が広い
コントラスト比や黒の表現が向上したことで、TNパネルよりきれいな映像が映せます。
用途として、映画鑑賞や動画視聴に適しています。
ただし、応答速度やリフレッシュレートがTNパネルより低いため、ゲームの利用にはあまり向いていません。
映画をきれいな映像で見たいと考えている人におすすめのパネルです。
IPSパネル:色の再現度が高いクリエイター向けパネル
IPSパネルは圧倒的な視野角と色の再現度を持つ高性能なパネルです。
IPSパネルの特徴には以下があります。
- すべての性能が平均的に高い
- 視野角が広く、どの角度から見てもほとんど映像が見える
- 色の再現度が高い
どこから見ても色の変化が少なく、写真やイラストを表示することに向いています。
全体的な色もきれいに表示されるため、イラストレーターや動画編集などのクリエイター向けのパネルです。
ただし、IPSパネルは全体的に価格が高くなる傾向にあります。
費用が高くても性能を重視したい場合は、IPSパネルを採用したモニターがおすすめです。
応答速度とリフレッシュレートとの関係とは
画面を滑らかに表示するためには、応答速度に合ったリフレッシュレートが必要です。
応答速度の性能だけ上げても、モニターの映像はきれいに映りません。
- リフレッシュレートとの違い
- 応答速度とリフレッシュレートを合わせる理由
応答速度とリフレッシュレートの2つの関係について紹介します。
応答速度とリフレッシュレートの違い
応答速度とリフレッシュレートには、以下の違いがあります。
- 応答速度:映像の色を切り替える速度
- リフレッシュレート:1秒間にモニターの映像が切り替わる回数
応答速度は映像の色を更新する速度です。
応答速度が速いと次に画面表示する映像の準備が早く完了します。
一方で、リフレッシュレートは「画面に映像を出力する速度」です。
リフレッシュレートが高いと、準備された画像を実際に画面上へ出力する速度が速くなります。
応答速度とリフレッシュレートは、2つの設定値を適切に設定することで最大限の効果を発揮します。
どちらかの性能だけ高くても効果がないことを覚えておきましょう。
リフレッシュレートについて詳しく知りたい方は、別記事「リフレッシュレートとは?ゲームにも影響する設定について紹介」も合わせてご覧ください。
リフレッシュレートとは?ゲームにも影響する設定について紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
応答速度とリフレッシュレートが合わないと画面がブレる
モニターが画面を1回更新する速度より応答速度が遅いと、画面にブレが発生します。
モニターが画面を1回更新する速度は、リフレッシュレートの値から計算できます。
以下の例は、リフレッシュレートが60Hz(1秒あたり60回更新)のモニターです。
計算例:1,000ms ÷ 60回 ≒16.67ms
上記の場合は、応答速度が最低16ms以下でなければ画面がブレます。
リフレッシュレートごとに必要な応答速度は以下のとおり。
リフレッシュレート
更新速度
必要な応答速度
60Hz
16.67ms
16ms以下
144Hz
6.94ms
6ms以下
240Hz
4.17ms
4ms以下
360Hz
2.78ms
2ms以下
応答速度が画面の更新速度よりも速い場合は問題ありません。
リフレッシュレートを高く設定するときだけ、モニターの応答速度を確認しましょう。
用途に合わせた応答速度のモニターを選ぶ基準
応答速度からモニターを選ぶ基準は以下のとおりです。
- ゲーム用なら6ms以下を選ぶ
- 日常で使うなら16ms以下を選ぶ
モニターを選ぶ基準について紹介します。
ゲーム用なら6ms以下を選ぶ
ゲーム用に使うなら、応答速度は6ms以下のモニターを選びましょう。
6ms以下のモニターを選べば、144Hz以上のリフレッシュレートに対応できます。
オンラインゲームをプレイする場合、モニターのリフレッシュレートは最低144Hz以上が推奨です。
そしてゲームの中でも特に高いリフレッシュレート、応答速度が求められるのは格闘ゲームとFPSです。
競技性があり、リアルタイム性が重要な格闘ゲームとFPSは、画面の表示が遅れると不利になります。
格闘ゲームやFPSを本格的にプレイするなど、将来的に高いリフレッシュレートに設定する予定なら、応答速度1ms(GtoG)のモニターがおすすめです。
動画鑑賞など日常で使うなら16ms以下で選ぶ
動画鑑賞など一般的な用途で使用するなら、応答速度は16ms以下を選びましょう。
一般的なモニターのリフレッシュレートは60Hzです。
応答速度16ms以下のモニターを使えば、問題なく映像を出力できます。
高度な映像出力が必要になることがない人は、応答速度16ms以下のモニターも選択肢に入るでしょう。
応答速度は画面の色を早く表示する
応答速度は、画面の色を早く切り替えるために必要な機能です。
FPSなどのゲームにおいては応答速度が遅いと画面がブレて、見づらくなる可能性が高まります。
使用用途に合わせた応答速度を持つモニターを選び、映画やゲームを楽しみましょう。
ゲーミングモニターはレンタルできる
家電レンタルサービスの「Rentio(レンティオ)」では、ゲーミングPCやゲーミングノートPCをはじめゲーミングモニターやゲーミングキーボードなどのレンタルを提供しています。
製品によってはそのまま購入できますので、実機で試してから検討してみてはいかがでしょうか。
関連記事
[2023]ゲーミングモニターおすすめ13選!人気モデルやPS5向け商品を紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
[2023]おすすめのゲーミングPCを紹介!初心者でもわかりやすく選び方まで徹底解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
[2023]安いゲーミングPCおすすめ10選!10万円台で購入できる機種をご紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]