OM SYSTEM OM-1 Mark II実写レビュー。超強力手ブレ補正やライブGNDなどアクセサリーを必要としない小型フラッグシップ
更新日2024/11/26
ミラーレス一眼カメラカテゴリの人気記事
ミラーレス一眼がカメラ市場における中心になってからしばらく時間が経過しましたが、今盛り上がりを見せているのは各社のフラッグシップ機です。
これまでは各社でミラーレス一眼における探り探りの状況が続いていましたが、最上位モデルを自信をもって提供できるレベルに到達したと言えるでしょう。
今回は、約2年前に誕生したOM SYSTEMにおけるミラーレス一眼のフラッグシップモデル「OM SYSTEM OM-1」の後継モデルとなる「OM SYSTEM OM-1 Mark II」をご紹介していきます。
もくじ
マイクロフォーサーズを極めるOM SYSTEM
各カメラメーカーが上位モデルとして展開するミラーレス一眼カメラには、フルサイズセンサーが搭載されることが多いですが、ラインナップを通してマイクロフォーサーズセンサーにこだわりを見せるのがOM SYSTEMです。
センサーサイズが小さいことによる弊害は必ずしも発生してしまうものの、そこを他のカメラメーカーとか異なるアプローチで解決していることが特徴のOM SYSTEMのカメラ開発は、マイクロフォーサーズを極めたメーカーだからこそ行える至難の業だとも感じるほどです。
今回ご紹介していくOM SYSTEM OM-1 Mark IIももちろんマイクロフォーサーズセンサーが搭載された1台となります。
OM SYSTEM(オリンパス)ミラーレス一眼全8種を徹底比較。性能や特長からおすすめモデルをご紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
新たなフラッグシップが誕生
今回ご紹介していくOM SYSTEM OM-1 Mark IIは、OM SYSTEMにおける新たなフラッグシップとなります。
およそ2年前に初代OM SYSTEM OM-1が誕生しましたが、そこから改良が加えられた正統派の後継モデルです。
OM-1という名前の歴史は、オリンパス時代のフィルムカメラまで遡り、OM SYSTEMに変わった現在も変わることのない受け継がれた伝統が感じられるところも、メーカー側の意思が伝わってくるモデル名となります。
従来のOM SYSTEM OM-1のレビューはこちら
OM SYSTEM OM-1実写レビュー。伝統と進化を兼ね備えた「OM SYSTEM」ブランドの新たな門出 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
外観レビュー
ここからは、OM SYSTEM OM-1 Mark IIの実機写真を基に、デザイン性や機能性など外観面について解説していきます。
伝統そのままに「OM SYSTEM」の名を採用
従来モデルのOM SYSTEM OM-1では、モデル名にはOM SYSTEMと入れられていましたが、カメラ自体にはOLYMPUSの名が残されていました。
今回ご紹介していくOM SYSTEM OM-1 Mark IIでは、OLYMPUSの名が完全に無くなり、カメラ自体にもOM SYSTEMの名が記される様になりました。
極限まで自然な映りを叶える電子ビューファインダー
OM SYSTEM OM-1 Mark IIでは、撮影における重要な機能面となる電子ビューファインダーにもこだわりが感じられる設計となっています。
よりリアリティが追求された576万ドットで滑らかな映像が映し出される電子ビューファインダーは、見やすさが即座に体感できることから、撮影に集中できる仕様を実現しています。
光学ファインダーを見ているのと遜色ない映りを叶えながら、電子ビューファインダーらしく夜など暗いシーンでの撮影においても被写体をしっかりと捉え、露出設定などに関してもミスをする心配がありません。
IP53に対応する強靭な防塵・防滴機構
オリンパス時代からカメラボディの強靭性に定評のあるOM SYSTEMのカメラボディ。
OM SYSTEM OM-1 Mark IIにおいても、その強靭性は妥協することなく施されており、IP53に対応する防塵・防滴設計となっています。
ボディのいたるところでシーリング部材を配置することで、降雨シーンにも対応し、-10℃という低温での撮影環境時にも安定した撮影を叶えてくれる、まさに劇的なシーンを狙うフォトグラファーにおすすめできる1台となっています。
性能レビュー
ここからは、OM SYSTEM OM-1 Mark IIを使用して実際に撮影した作例とともに、性能面における特徴を解説していきます。
今年もヨーロッパで撮影した春の作例とともに、OM SYSTEM OM-1 Mark IIの魅力をご紹介していきます。
高画質への追求
OM SYSTEMのカメラの基盤となっている画像処理エンジンTruePic Xと裏面照射積層型Live MOSセンサーの組み合わせによって、マイクロフォーサーズという小さめのセンサーサイズながらも圧巻の高画質を実現しています。
まさにセンサーサイズの違いを感じさせない階調豊かなダイナミックレンジや、解像力に定評のあるM.ZUIKOレンズとの組み合わせにより、緻密な解像力を感じられる描写が特徴的となっています。
マイクロフォーサーズの弱点を補う驚きの手ブレ補正
今回ご紹介するOM SYSTEM OM-1 Mark IIの目玉の機能となるのが、従来モデルであるOM-1より更なる進化を遂げたボディ内手ブレ補正機構です。
最大8.5段分の手ブレ補正効果は、まさに驚異的で、手持ち撮影の常識を覆す安定性をもたらせてくれます。
これまで手ブレ補正は、あくまで手持ち撮影範囲での補正効果が期待できる程度でしたが、OM SYSTEM OM-1 Mark IIで搭載されているボディ内手ブレ補正は、まるで三脚を使用しているかの様な数秒にもわたるシャッタースピードでの撮影を手持ちで実現しています。
夜間の撮影で早速活用してみましたが、もはや三脚を必要としないレベルまで到達しており、三脚を持参することを躊躇するような撮影旅行などで特に助けとなる性能だと感じました。
マイクロフォーサーズに関しては、センサーサイズの都合上、どうしてもフルサイズセンサーの様な高感度耐性には及ばないため、低いISO感度でシャッタースピードを落とした際にも、手ブレが生じることなく撮影できる部分でカバーしています。
表現の幅を広げる多彩な機能類
OM SYSTEMのカメラにおいては、多彩な表現に対応する機能面の充実も特筆すべき点です。
約8000万画素/約5000万画素まで向上させることのできるハイレゾショットや、通常であればフィルターの使用が必要となる高輝度環境下でのスローシャッター撮影を実現するライブND撮影など、特段追加のアクセサリーなどを必要とせず、実現できる撮影機能も充実しています。
また、先ほどご紹介した強力な手振れ補正効果は、手持ちでの星空撮影にも有効ですが、星景写真を撮影する際に、MFでの操作を必要としない「星空AF」機能を搭載していることも特徴の一つです。
OM SYSTEM OM-1 Mark IIフォトギャラリー
製品仕様表
モデル名 | OM SYSTEM OM-1 Mark II |
撮像画面サイズ | マイクロフォーサーズ(17.4×13.0mm) |
映像素子型式 | 4/3型 裏面照射積層型 Live MOS センサー |
画像処理エンジン | TruePic X |
有効画素数 | 約2037万画素 |
オートフォーカス方式 | ハイスピードイメージャAF |
測距点 | 1,053点(クロスタイプ位相差AF) |
常用ISO感度 | ISO約80相当~102400 |
シャッター速度 | 1/8000秒~60秒、バルブ、ライブタイム、ライブコンポジット | ボディ内手ブレ補正 | 最大8.5段 |
連続撮影速度 | 最高約120コマ/秒 |
画面 | 3.0型/約162万ドット |
ファインダー | 約576万ドットアイレベル式OLEDビューファインダー |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | 約134.8(幅)×91.6(高さ)×72.7(奥行)mm |
質量(バッテリー等含む) | 約599g |
気軽にオールラウンダーなフラッグシップ
各社のフラッグシップでは、性能を重視しすぎるかゆえに気軽さというのは失われつつありますが、こちらのOM SYSTEM OM-1 Mark IIは、持ち前の手ブレ補正や多彩な機能面からフラッグシップながらもカメラ1台だけもって気軽にハイクオリティの撮影を行うことができる存在です。
マイクロフォーサーズという小さいセンサーにおけるデメリットを他の性能において綺麗にカバーしているという印象です。
画素数についても平均的なミラーレス一眼の画素数よりも少ないものの、ハイレゾショットで5000万画素や8000万画素クラスの画像を生成できることや、従来モデルよりも進化したAF性能などフラッグシップとしてしっかり信頼をおける存在になっています。
個人的には何より強力なボディ内手ブレ補正機構に感激し、三脚を必要としない時代の到来を感じられたところです。
気になるカメラはレンタルでお試し
今回ご紹介してきたOM SYSTEM OM-1 Mark IIをはじめ、気になるカメラやレンズは、購入前にお試ししてみることがおすすめです。
製品の特徴をお伝えしようと今回のレビュー記事でも解説してきましたが、やはり自分の感性に合うかどうかは、実際に使ってみないとわかりません。
そこでお試しできるおすすめの手段は、カメラのレンタルサービスです。
Rentioでは、豊富なカメラやレンズのラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルすることが可能です。
是非この機会にRentioで気になるカメラやレンズをレンタルして、失敗しない機材選びに役立ててみてはいかがでしょうか。
[レンタル] OM SYSTEM OM-1 Mark II ボディ ミラーレス一眼のお試し・サブスク – Rentio[レンティオ]