アロマフレッシュサーモ(AFT1021-1B)実機レビュー!メリタの全自動コーヒーメーカーの実 力とは
更新日2022/10/13
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世界で初めてペーパードリップを生み出し、ペーパーフィルターやコーヒードリッパーを中心に独自の技術を発展させてきた「Melitta(メリタ)」。
そんなメリタは「メリタ ゴールドスタンダード」と呼ばれる、美味しいコーヒーの
淹れ方を基にしたコーヒーマシン設計も有名です。
そこで、この記事ではメリタのコーヒーメーカーの中で唯一の、ミル付き全自動コーヒーメーカー「アロマフレッシュサーモ(AFT1021-1B)」の特長と実機レビューをまとめました。
メリタ式のコーヒーを手軽に飲みたい方におすすめの全自動コーヒーメーカーです。
もくじ
アロマフレッシュサーモの特長
「アロマフレッシュサーモ」はメリタのこだわり、技術が詰まったル付きの全自動コーヒーメーカーです。
ドリッパー・抽出温度・湯量/湯温など、美味しいコーヒーを淹れるためのノウハウが一台に詰まった製品とも言えます。
具体的なスペックも確認しながら「アロマフレッシュサーモ」の特長を確認してみましょう。
メリタのコーヒーメーカー全12種を比較!おすすめ機種と選び方を徹底解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
メリタ ゴールドスタンダードのマシン設計
「アロマフレッシュサーモ」は「メリタ ゴールドスタンダード」の設計思想に基づいて開発された全自動コーヒーメーカーです。
多くの方がおいしいと認識するコーヒー「ゴールドカップ」を淹れるための抽出工程が組み込まれています。
- 抽出時間に適した挽目を実現するグラインダー
- コーヒー8gに対し湯量140mlの黄金比
- 91度〜94度の抽出温度
- メリタ式一つ穴ドリッパーによる絶妙な抽出時間
コーヒーミルはコニカル式
「アロマフレッシュサーモ」はコニカル式(コーン式)のミルを搭載しています。
コニカル式ミルは摩擦熱が抑えられ、挽きムラも少ないため、コーヒー豆も傷めることなく美味しいコーヒーを淹れるための下準備を可能にします。
5段階の杯数設定(豆の量)、3段階の挽き目調節、3段階のコーヒー濃度設定の機能がありますので、組み合わせによって好みのコーヒーを淹れられるのも特長と言えるでしょう。
コーヒーミルの種類や特長について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
電動コーヒーミルの種類と選び方、おすすめメーカーまとめ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
メリタ式のペーパードリップ
「アロマフレッシュサーモ」にはメリタの伝統的なペーパードリップが採用されています。
一つ穴ドリッパーはまさにメリタのアイデンティティとも言える抽出方式です。
抽出口を1つにすることで正確かつ安定した抽出時間を可能にし、それによって誰でも再現性の高いドリップを実現することができます。
また、ステンレスフィルターと異なるペーパーフィルターの特長としては、余分な雑味を濾し取りスッキリとした味わいになりやすく、かつコーヒーかすの片付けが楽なことが挙げられます。その代わりペーパーフィルターの費用が毎回生じてしまうのはデメリットと言えるかもしれません。
最大10杯の大容量
「アロマフレッシュサーモ」は1.25L(125ml✕10杯分)の大容量。自宅をはじめオフィス利用にも適したサイズ感です。
サーバーもステンレスで保温性がありますので、作り置きできるのも嬉しいポイントです。
難点としては設定できる杯数設定は豆の量だけであり抽出量までは設定できないことです。抽出を開始すれば水槽タンク内の水を全て使い切ることになります。
特に職場での利用を検討する場合は、少ない杯数でこまめに淹れるよりも、定期的にMAX10杯分を淹れて使うことになりますので、この点は留意したほうが良いでしょう。
製品スペック一覧表
「アロマフレッシュサーモ」のスペックを一覧表にまとめました。
製品項目 | スペック詳細 |
---|---|
容量 | 2-10カップ(1.25L) |
ミル | コニカル式(コーン式) |
フィルター | ペーパー(1✕4) |
カラフェ/サーバー | ステンレス |
挽き分け | 3段階(中細挽き/中挽き/粗挽き) |
予約タイマー | あり |
その他機能 | 杯数設定/カルキレベル設定 |
大きさ (幅×奥行き×高さ) |
約263mm×237mm×441mm |
重さ | 約4.7kg |
付属品 | お手入れブラシ,ペーパーフィルター(5枚) |
カラーバリエーション | ブラック |
Amazon税込価格 2021年3月9日現在 |
30,583円 |
アロマフレッシュサーモの実機レビュー
「アロマフレッシュサーモ」を実際に使ってみましたので、外観やその使用感を紹介します。
シンプルなデザイン・直感的な操作性・コーヒーのカスタマイズ・容易な手入れなど満足できる要素がたくさんありました。
ただ全自動コーヒーメーカーの中でもサイズが大きいので、購入を検討する際は設置場所を考える上でも一度お試し利用をおすすめします。
[レンタル] メリタ ミル付き全自動コーヒーメーカー アロマフレッシュサーモブラック AFT1021-1B – Rentio[レンティオ]
セット内容
「アロマフレッシュサーモ」に付属するセット内容は以下の通りです。
一度に淹れる量が多くなければ、ペーパーフィルターのサイズは102や103でも問題なく使えるので安心してください。
- コーヒーメーカー本体
- ステンレスサーバー
- お手入れブラシ
- ペーパーフィルター104(5枚)
- 説明書
外観やサイズ感
「アロマフレッシュサーモ」は黒とステンレスシルバーのシックな外観で、リビングルーム、ダイニングルームなどどこに置いても馴染みやすいプロダクトデザインです。
約263mm×237mm×441mm(幅×奥行き×高さ)とそこそこ大きく、幅と奥行きは2Lペットボトルを2本並べたサイズ感となりますので、事前に設置場所も検討しておきましょう。
一度に最大10杯分淹れられるだけあってドリッパーは深く大きいものになっています。
「アロマフレッシュサーモ」の操作は本体正面右側にある8つのボタンで操作します。基本的に1ボタンに付き1つの設定/変更を行う仕様となっているので、機能や扱いはすぐ覚えることができるでしょう。
ボタン名称 | 機能 |
---|---|
hボタン | ・現在時刻の時間設定 ・タイマー時刻の時間設定 |
mボタン | ・現在時刻の分設定 ・タイマー時刻の分設定 ・CALCボタンと同時押しでカルキレベルの設定 |
カップボタン | ・コーヒー豆を挽く量の5段階設定 (2/4/6/8/10) |
ON/OFFボタン | ・ミル/抽出のスタート/ストップ |
豆ボタン | ・コーヒー濃度の3段階設定 |
TIMERボタン | ・タイマーの設定/スタート |
計量カップボタン | ・豆挽き/粉のモード設定 ・5秒長押しでコーヒー粉の通り道の開閉 |
CALCボタン | カルキレベルの設定 ※CALCボタンを押しながらmボタンでカルキレベルの設定を行う |
「アロマフレッシュサーモ」の上部には最大180gまでコーヒー豆を投入できるホッパーがあります。手前のダイヤルで挽目を調節して抽出を開始します。コーヒー豆は酸化で劣化してしまうので、ホッパーには必要以上に入れないようにしましょう。
挽目ダイヤルの両端にあるのは蒸気孔となっており、コーヒー抽出時の蒸気はこの穴から抜けていきます。実は蒸気孔のある全自動コーヒーメーカーは珍しいのですが、熱の逃げ道が確保されていることで抽出時の本体発熱が抑えられているように思います。実際にドリッパーの隙間から蒸気が漏れることもなく、安心して使うことができました。
水タンクは取り外せるので、水の継ぎ足しやお手入れも楽です。
保温性の高いステンレスサーバー
「アロマフレッシュサーモ」に保温機能は搭載されておりませんが、代わりに保温性の高いステンレスサーバーが採用されています。
ステンレスサーバー自体もサイズ・重さが大きく、コーヒーが入った状態だとそれなりの重量になります。
直火不可、電子レンジは不可です。
ステンレスサーバーの品質も高く、密閉できる注ぎ口と二重構造によって放熱を抑える設計になっています。そのためホットコーヒーの保温はもちろん、アイスコーヒーの保冷効果も一定時間持続します。
淹れたてのサーバーを外側から触っても熱くないことから、安全に使えるのも良い所です。
お手入れ方法
「アロマフレッシュサーモ」はメンテナンス性の高さも魅力です。ミル刃を除き、ほぼすべてのパーツを取り外して清掃・洗浄が可能です。
写真右側にあるホッパーとホッパーふた、それから本体やミル部分はブラシや布巾での掃除となりますが、それ以外は水洗い(中性洗剤とスポンジ、食器洗い乾燥機はNG)できる部品です。
コーヒー粉がこびりついたりしますので、基本的に毎回手入れすることをおすすめします。
手入れ方法 | 部品一覧 |
---|---|
拭き掃除 | コーヒーメーカー本体,ミル,ホッパー,ホッパーふた,お手入れブラシ |
水洗い | ステンレスサーバー,サーバーふた,ドリッパー,フィルター |
ミルの清掃
挽目ダイヤルを左回しに最後まで回すとミル刃を取り外すことができます。付属のクリーニングブラシで清掃してください。
ブラッシングだけだと間に挟まったコーヒー豆を完全に取り除くことが難しいので、以下の手順で手入れも行いましょう。
- ペーパーフィルターを設置する(使用済みも可)
- 豆挽きモードにし、ON/OFFボタンを押し抽出開始
- 挽き終わったら、再度ON/OFFボタンを押し中止
- ミルの間の粉がなくなるまで何度か繰り返す
コーヒー粉の通り道は計量カップマークのボタンを5秒長押しすると開閉しますので、ブラシで書き出した後に周りを拭き取るように掃除してください。
カルキ汚れのお知らせ機能
「アロマフレッシュサーモ」にはカルキ汚れの蓄積をお知らせする機能もあります。
CALCボタンが赤く点灯すればコーヒーメーカー内部の清掃タイミングのサインです。点灯したら以下の手順で洗浄運転を行ってください。
- 水槽タンクの目盛りいっぱいに水を入れ、カルキ洗浄液を注ぐ
- CALCボタンを押し、カルキ洗浄モードを開始する(洗浄時間は約25分)
- 洗浄運転を行う
洗浄運転とは初めて使用する時や長い間使わなかった時に行うものです。
- 水槽タンクの目盛りいっぱいに水を入れる
- コーヒー粉モードにし、ON/OFFボタンを押して抽出をはじめる
※ペーパーフィルター,コーヒー粉は入れない - 終了したら①〜②の手順をもう一度繰り返す
アロマフレッシュサーモでコーヒーを淹れてみた
「アロマフレッシュサーモ」のコーヒーの出来栄えを検証してみました。
使用したコーヒー豆はサンフランシスコ発祥のカフェ「Philz Coffee(フィルズコーヒー)」の「SILKEN SPLENDOR(シルケンスプレンダー)」を使いました。ミディアムローストで、ダークココア/シトラス/バタースコッチのアロマが香るコーヒー豆です。
コーヒーを淹れる手順
「アロマフレッシュサーモ」でコーヒーを淹れる手順を2倍速でまとめました。
使った印象としてはミルの挽き時間が早い・蒸らし時間が短いと感じました。
商品名に「アロマ」とありますが、思ったよりもコーヒーアロマが香らなかったのは減点かもしれません。
挽目のサンプル
説明書や本体に具体的な挽目の記載がないので3段階で挽き分けたものが上の写真です。実際の挽目を見ると中細挽き・中挽き・粗挽きくらいのサイズ感ではないでしょうか。
コニカル式ミルだけあって、挽目も均一です。
テイストの組み合わせが自由自在
「3段階の挽目」「3段階の濃さ」「5段階の豆の量」の設定とコーヒー豆の組み合わせによって、好みのテイストを追求できるのも醍醐味かもしれません。
筆者のおすすめ設定は、ペーパードリップを活かす中細挽き・2番目の濃さ・杯数に合わせた豆の量のバランス重視です。この設定を軸に薄めがよければ挽目を粗くして濃さを軽く、濃いのが良ければより濃く設定し豆の量を増やすなどカスタマイズを楽しんでみてください。
アロマフレッシュサーモを使って分かった注意点
「アロマフレッシュサーモ」を実際に使って分かった注意点もあります。
特に家庭で利用することを検討している方にとっては気になることが多いかもしれません。
動作音は約89dBと大きめ
コーヒー豆から淹れる場合、電動ミルの動作音が89dB前後(最高値は91dB)くらい発生します。これは“カラオケ店内中央”や“騒々しい工場の中”の騒音と同等くらいです。
朝や夜の利用には気を遣います。頻繁に使うと騒音が気になるかもしれませんので、一度に10杯分の作り置きをするのが良いかもしれません。
やっぱりでかい
「アロマフレッシュサーモ」は大容量である分、置き場所のスペース確保が難しいように思います。
現状、メリタでは大容量タイプの全自動コーヒーメーカーの取り扱いしかありませんので、半分の6杯向けサイズの登場に期待したいものです。
3杯or6杯の全自動コーヒーメーカーならツインバードのCM-D457Bがおすすめです。
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水の自動計量がほしかった
「アロマフレッシュサーモ」はコーヒー豆の杯数設定ができますが、水の自動計量はできません。
そのため、コーヒーを淹れる度に必要な杯数分の水をタンクの目盛りに合わせる面倒さがあります。水の自動計量機能を搭載する全自動コーヒーメーカーが多くないという現状はありますが、価格帯やメリタに対する期待を考えると搭載して欲しい機能でした。
なお、「アロマフレッシュサーモ」のスペックに近い全自動コーヒーメーカーである「シロカのSC-10c151」には水の自動計量も備わっているので合わせて検討してみましょう。
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少量だとステンレスサーバーが使いにくい
「アロマフレッシュサーモ」に限った話ではありませんが、2杯〜4杯の量になるとステンレスサーバーを直角に傾けないと注ぐことができません。
少量のコーヒーを淹れることを前提としていない設計であるため仕方のないことではありますが、直接マグカップやステンレスボトルに淹れられるコーヒーメーカーもあるだけに、そのような汎用性も備わっていると嬉しかったです。
メリタの魅力を引き出すにはもう一歩かも
「アロマフレッシュサーモ」は手軽に大量に淹れられるメリットがある反面、ペーパードリップの”抽出過程を視覚・嗅覚で楽しむ”魅力が薄れてしまい、メリタの魅力、らしさが伝わらない全自動コーヒーメーカーになってしまったのではないかと思います。
メリタとしてはおそらく初の全自動コーヒーメーカーですので、ペーパードリップを生んだメリタらしさを感じる、今後の製品開発に期待したいです。
例えばツインバードの全自動コーヒーメーカーはハンドドリップの良さをうまく取り入れながら人気製品となりましたので、メリタにもそのような方向性で全自動コーヒーメーカーの開発を進めてもらいたいです。
コーヒーメーカーはお試しレンタルができる
コーヒーメーカーを実際に試してみたい方はお試しレンタルがおすすめです。
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