Canon RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM実写レビュー。リーズナブルなフルサイズ対応純正広角レンズとして新たな選択肢

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カメラメーカー各社は、「ミラーレス一眼」に注力したカメラボディ、レンズ開発を進めています。
そんなミラーレス一眼市場の中でも特に精力的な製品発表を見せるのが「キヤノン」で、斬新な新製品を続々と発売しています。
今回ご紹介していくのは、キヤノンが展開するミラーレス一眼「RFマウント」におけるフルサイズ対応の超広角レンズ「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」です。
キヤノンでは、高級ブランドとして「Lレンズ」を展開しており、既にLレンズにおける超広角レンズは「RF15-35mm F2.8 L IS USM」が存在しましたが、こちらの「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」は、非Lレンズの超広角レンズとして、新しい領域となります。
価格を抑えてフルサイズ対応の超広角レンズの選択肢として期待される「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」の実力をキヤノンマーケティングジャパン株式会社様より実機をお借りして撮影した作例とともにご紹介していきます。


もくじ
急速にラインナップの拡充が進むRFマウントレンズ
キヤノンでは、ミラーレス一眼カメラシリーズとなる「RFマウント」における、レンズの拡充を急速に進めている印象です。
今回ご紹介していくRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMもRFマウント用に開発されたレンズで、EOS Rシリーズのカメラボディとの組み合わせに最適なレンズとなっています。
RFマウントでは、基本的に一眼レフEFマウントで人気のあったレンズを更にアップグレードする形でモデルを展開していますが、時にEFマウントでは見られなかったレンズコンセプトも見られ、今回のRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMもその一つです。
超広角レンズとしてフルサイズ対応ながらも非Lレンズというのは、EFマウント時代には存在しなかった存在であり、非Lレンズであることからリーズナブルな存在として期待されています。
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非Lレンズでリーズナブルな超広角レンズの選択肢
先述の通り、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMは、EFマウント時代には無かったフルサイズ対応の非L超広角レンズとして開発されました。
キヤノンでは、高級ブランドとして「Lレンズ」を展開しており、得られる描写力は間違いないものの、価格が非常に高いという問題があります。
RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMは、Lレンズではないことから価格を抑えて超広角の画角を楽しむことができる、これまでサードパーティー製レンズでないと成し得なかったことが、純正レンズで実現しました。
純正レンズにおいても更に選択肢が広がった形となり、広角レンズに手が届きやすくなったことは、キヤノンユーザーにとっては大きな朗報と言えるでしょう。
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外観レビュー
Lレンズではない超広角ズームレンズとして、新境地を切り開いたRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMですが、大きく重くなりやすい傾向にあるLレンズと比べてどのような違いがあるのか気になるところかと思います。
ここからは、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMの実機を使用して気になる大きさや重さ、機能性などの外観面についてご紹介していきます。
片手に収まるコンパクトさ
これまでフルサイズセンサーに対応した超広角レンズは、携帯性には優れておらず、その点で妥協する必要がありました。
しかし、今回ご紹介しているRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMは、コンパクトさも特徴としているレンズです。
その携帯性は、まるでAPS-C専用レンズクラスで、片手に収まるサイズ感と390gまで軽量化した重さが魅力的です。
画質面やスペック面ではLレンズに及ばない非Lレンズですが、携帯性の面では同じ広角レンズでLレンズのRF15-35mm F2.8 L IS USMやRF14-35mm F4 L IS USMを大きく上回るメリットです。
カスタマイズ可能なコントロールリング搭載
RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMの外観面における特徴の一つとして、RFレンズから採用されている「コントロールリング」の採用があります。
コントロールリングは、ズームリングのレンズ口径側に存在し、「ISO感度」や「露出補正」「絞り値」など、お好みで調整したい設定を割り当てることが可能です。
コントロールリングとしての機能だけでなく、レンズにはコントロール機能とフォーカスを切り替えるスイッチも設置されており、従来通り、マニュアルフォーカス時のピント調整リングとしても使用することができます。
性能レビュー
携帯性で優れていることが分かるRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMですが、それだけに画質面が犠牲になっているのかなど気になるところでしょう。
ここから函館、京都で撮影した作例を中心に描写力に迫る性能面をレビューしていきます。
フルサイズ対応の超広角15mmの画角
RF15-30mm STMは、フルサイズセンサー搭載モデルに対応する広角側15mmの画角を採用した超広角レンズです。
作例をご覧いただくだけでもお分かり頂ける通り、非常に広範囲を1枚に収めることができるため、風景写真を中心に活躍するレンズとなっています。
iPhoneが広角レンズを搭載し始めたことによって、広角への魅力を感じられた方も少なくないと思われます。
広角レンズは、想像以上に様々なシーンで活躍し、1本持っておくことで表現の幅が大きく広がるレンズです。
そしてiPhoneよりも更に高画質でフレアやゴーストも大きく気にすることなく美しい写真を残せるレンズとして、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMはおすすめの1台です。
妥協を感じない四隅まで完璧な解像感
Lレンズに比べるとどうしても画質面で劣ってしまうと考えがちな非Lレンズの純正レンズ。
しかし、近年の非Lレンズの光学性能には驚かされるモデルばかりです。
RFマウントの誕生以降、新たなコンセプトを有したレンズが数多く誕生しているとご紹介してきましたが、それと同時に各レンズにおける描写力の高さも際立っている印象です。
今回ご紹介しているRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMも広角レンズという画質差の出やすいレンズジャンルですが、画面中心の優れた解像力と四隅の解像力で遜色のない性能を叶えていることに驚きを隠せませんでした。
15mmほどの広角になると四隅の解像力は失われやすいのですが、それを一切感じさせない解像力の高さは、RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMにおける大きな魅力と言えるでしょう。
夜景で活躍する手ブレ補正機構を搭載
今回の作例撮影を行った舞台となる函館は、「夜景」も有名な情景として知られています。
特に函館山山頂の展望台からの景色は、テレビやガイドブックなどで一度は目にしたことがある光景でしょう。
函館山山頂からの撮影においても、このRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMの焦点距離域が最適であるだけでなく、レンズに搭載された手ブレ補正機構の性能も魅力的だと感じました。
レンズ単体では、5.5段分の手ブレ補正効果を実現しており、EOS R5やEOS R6など、ボディ内手ブレ補正を搭載したモデルとの組み合わせでは、手ブレ補正が協調することで最大7段分の補正効果を得ることができました。
実際に函館山山頂からの撮影では、三脚を持参していなかったため、ISOを控えながらシャッタースピードを限界まで落とす必要がありましたが、シャッタースピード0.3秒でもブレが目立つカットがほとんど存在しませんでした。
RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMを使って撮影した作例





今回の作例撮影を行った北海道・函館の撮影ガイドはこちら
[2023最新] 函館おすすめ絶景スポット9選。車がなくても回りやすいコンパクトさが魅力的な街 | Rentio TRAVEL
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製品仕様表
モデル名 | Canon RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM |
---|---|
焦点距離 | 15-30mm |
明るさ | F4.5-F6.3 |
レンズ構成 | 11群13枚 |
絞り羽根 | 7枚 |
最短撮影距離 | AF時:0.28m(15mm時)、MF時:0.128m(15mm時) |
最大撮影倍率 | AF時:0.09倍(15mm時)、0.16倍(30mm時) / MF時:0.52倍(15mm時)、0.16倍(30mm時) |
最小絞り | F22(15mm時)、F32(30mm時) |
手ぶれ補正効果 | 最大5.5段分(協調時7.0段分) |
フィルター径 | 67mm |
最大径 | 約φ76.6mm |
長さ | 88.4mm |
質量 | 約390g |
リーズナブルなフルサイズ対応広角レンズの決定版
今回ご紹介してきたRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMですが、実売価格は8万円程度とフルサイズ対応の超広角レンズとしては非常にリーズナブルな価格となっています。
これまで超広角レンズは高価で遠い存在だったものが、このRF15-30mm F4.5-6.3 IS STMの誕生によって、導入へのハードルが大きく下がったのではないでしょうか。
これだけの価格帯ながらもキヤノン純正が誇る最新の光学技術から、描写力に関しては申し分のないクオリティを実現しています。
登場当初は価格に難のあるRFマウントでしたが、ここにきてリーズナブルな非Lレンズの展開によってバリエーションが豊富になってきた印象です。
RFマウントで価格を抑えてフルサイズ対応の超広角レンズを探しているのであれば必見の1本と言えるでしょう。


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今回の記事でもレンズの本質が伝わるようなレビューを意識しましたが、どうしてもカメラには個人の感覚の差が生じてきます。
実際に自分に合った製品であるか確かめるためにも、一定期間レンタルで使用してみることがおすすめです。
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