Panasonic LUMIX DC-S5M2実写レビュー。新開発センサー、LUMIX初像面位相差AF搭載など見所満載の後継機

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既にミラーレス一眼が市場の主力になってから時が経ちましたが、それに伴って各ミラーレス一眼モデルのリニューアルも進められています。
パナソニックでは、カメラブランド「LUMIX」において、フルサイズミラーレス一眼のシリーズとしてSラインを展開していますが、既に2代目への進化を遂げるモデルが誕生してきています。
今回は、Sラインの中でも小型・軽量の携帯性とコストが抑えられたエントリー層にもおすすめできるフルサイズミラーレス一眼として人気を集めたPanasonic LUMIX DC-S5の後継モデルとして2023年2月中旬に発売予定となっているPanasonic LUMIX DC-S5M2をご紹介していきます。
パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社様よりデモ機をお借りする機会を頂戴し、実際に撮影した作例とともにPanasonic LUMIX DC-S5M2が持つ魅力についてご紹介していきます。

もくじ
フルサイズミラーレス一眼の展開を進めるパナソニック
近年ミラーレス一眼市場の中でも「フルサイズセンサー」を搭載したモデルの開発は、カメラメーカー各社で進められている印象です。
今回ご紹介していく「Panasonic LUMIX DC-S5M2」のメーカーであるパナソニックも、これまでマイクロフォーサーズセンサー搭載モデルを中心に展開してきましたが、2019年より新たにフルサイズセンサーを搭載する「Sライン」シリーズの展開を開始しており、激しい競争が繰り広げられるフルサイズミラーレス一眼市場に参入しました。
キヤノンやニコンなど、長年一眼カメラ市場において絶対的存在であったメーカーにも引けを取らない存在感を示しており、積極的な新製品開発も目立っています。
今回ご紹介していくPanasonic LUMIX DC-S5M2もまさにSラインシリーズのラインナップの拡充する存在です。
[2023最新]Panasonic(パナソニック)LUMIXのミラーレス一眼カメラ徹底解説。特徴やおすすめモデルを紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]コンパクトなサイズ感で使い勝手に定評のあるDC-S5の2代目
今回ご紹介していくPanasonic LUMIX DC-S5M2は、モデル名に「M2」と付いている時点でお気付きかもしれませんが、先代「DC-S5」の後継モデルとなります。
先代となるPanasonic LUMIX DC-S5は、コンパクトなサイズ感ながらも過酷な環境下で使いやすい強靭性も兼ね備えたモデルとして定評がありましたが、サイズ感をそのままに性能面で更に改善を行った後継モデルとしてPanasonic LUMIX DC-S5M2が発表となりました。
まさに正統な後継モデルと呼べる性能を叶えていることが特徴的で、DC-S5で少し不足に感じていた部分は大幅に解消されたと言えるでしょう。
初代Panasonic LUMIX DC-S5の実写レビューはこちら
Panasonic LUMIX DC-S5実写レビュー。フルサイズの恩恵をコンパクトなサイズ感で体感できる1台 – Rentio PRESS[レンティオプレス]外観レビュー
既に複数のメーカーが様々なミラーレス一眼を展開していますが、問題点になりやすいのは携帯性やファインダー、ディスプレイの屋外での視認性です。
既に先代が存在するPanasonic LUMIX DC-S5M2ですが、外観面でどのような部分が特徴があるのか、実機写真とともにご紹介していきます。
ファインダーを覗きながらでも使いやすい操作性
Panasonic LUMIX DC-S5M2における特徴の一つとして、撮影時に使いやすさが配慮されたボタン配置があります。
シャッターボタン付近には、ホワイトバランス設定の切換を行うことのできる「WBボタン」、ISO感度を迅速に変更することのできる「ISOボタン」、明るさを調整する「露出補正ボタン」が集約されており、環境によってその都度調整することのある機能面が集約されています。
また、背面側にはフォーカスポイントなどの調整を行う際に活用できる8方向に動かすことのできるジョイスティックを搭載しています。
このジョイスティックは単純なフォーカスポイントやエリアの移動だけでなく、人物認識AF時には右目、左目どちらにフォーカスを合わせるかという選択も行うことができ、より思い通りのピント合わせを迅速に行うことができます。
一連の便利なボタンやダイヤルはシャッターボタン付近に集約されているため、ファインダーを覗いた状態でも操作しやすく、高速撮影性能にも優れたカメラです。
屋外でも見やすいフリーアングルモニターの搭載
カメラボディの背面には、3.0型の高精細184万ドットのモニターを搭載しています。
こちらのモニターは、角度を自由に調整することのできるフリーアングル式が採用されており、地面に近づくローアングルや、腕を持ち上げたり目線よりも高い位置に三脚をセットするなどのハイアングルを行いファインダーを覗くことのできないシーンにおいても、モニターの角度を上下左右に調整することができることで、容易な撮影を手助けしてくれます。
また、日中の屋外など反射や明るさが懸念されるようなシーンにおいても、視認性に優れたモニター仕様が採用されていることから、どのようなシーンでもモニターを活用した撮影を行うことができます。
高解像度、自然で滑らかな映りを叶えた電子ビューファインダー
Panasonic LUMIX DC-S5M2の電子ビューファインダーでは、有機EL(OLED)ディスプレイを採用していることから、より精細で光学ファインダーの様な自然な映りを叶えています。
これまで様々なミラーレス一眼における電子ビューファインダーをテストしてきましたが、見えやすさについては、非常に優れており、滑らかな映像と仕上がりがすぐ分かる発色は、撮影においてストレスを一切感じることのない性能であると感じました。
カメラ本体における液晶モニターも高性能であるとご紹介しましたが、電子ビューファインダーも積極的に使いたくなるほどの性能で、屋外など環境の変わりやすいシーンにおいても、思い通りの撮影を叶えてくれる装備として、LUMIX DC-S5M2が信頼できる要因の一つです。
性能レビュー
ここからはPanasonic LUMIX DC-S5M2における、画質や手ブレ補正などの性能面についてご紹介していきます。
今回は、東京・横浜における都会の風景と、長崎・対馬における雄大な自然風景の作例とともに特徴を解説していきます。
LUMIX DC-S5M2を代表する特徴になるであろう色表現力
今回、Panasonic LUMIX DC-S5M2を使用して強く感じたのは、発色の良さです。
従来よりLUMIX製品における発色性の良さは、特筆すべき点ではありましたが、新開発のイメージセンサーの搭載もあり、より一層「フォトスタイル」の全設定において、それぞれのシーンに合わせた的確かつ美しさを感じられる発色に魅了されました。
特に風景写真を撮影する際に、青空の美しさ、緑の濃さ、街に佇む人工物のカラフルさ、そのどれもがバランスを崩さないまま美しく鮮やかな印象へと仕上げてくれました。
鮮明な描写を求める場合には「ビビッド」や「風景」を指定しながらも、ときに基本は動画向けながらも静止画でも「シネライクD2/V2」系のフォトスタイルを使用することも街中スナップなどの撮影においては個人的に使いたくなる設定でした。
新開発で更に強化された手ブレ補正機構
元々手ブレ補正機構には定評のあるLUMIXですが、Panasonic LUMIX DC-S5M2では、更に強化された新開発の手ブレ補正機構が採用されており、その効果はカメラボディ単体で5段分、レンズ内手ブレ補正との連動で6.5段分となっています。
今回の撮影では、夜間などシャッタースピードが低下しやすいシーンでも行いましたが、手ブレ補正の効果については、近年行ってきたどのメーカーのモデルよりも一回り以上強力であることが感じられました。
手持ちの撮影ではあっても標準レンズ「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」を使用した際に、シャッタースピード0.4秒程度までは、手ブレが生じる可能性が非常に低く、Panasonic LUMIX DC-S5M2の特筆すべきポイントだと感じました。
フルサイズセンサーを搭載していることから、ISO感度を上げた撮影においてもノイズの少ない仕上がりを叶えていますが、ISO感度を上げすぎないことに悪影響はないため、比較的低い数値のままシャッタースピードに敏感になることなく夜間撮影などを行うことができるのもPanasonic LUMIX DC-S5M2において良いと感じたポイントの一つです。
像面位相差AFの搭載は従来からの大きな変更点
従来のPanasonic LUMIX DC-S5では、AFシステムにコントラストAFを採用していましたが、今回の後継モデルPanasonic LUMIX DC-S5M2では、更なるAFポイント増加などの性能向上を叶えた像面位相差AFを新たに採用しています。
従来のコントラストAFでは、測距点の数が315点であったことに対して、像面位相差AFを採用したPanasonic LUMIX DC-S5M2では、測距点も779点へと大幅に増加しています。
これによって動きの激しい被写体に対しても被写体までの距離の演算が高速かつ高精度となり、ストレスを感じることなくしっかりと被写体にピントが合うAF性能を実現しました。
また、人物や動物の顔や瞳など認識する性能も向上しており、ポートレートや動物の撮影においても能力を発揮する1台となっています。
今回の作例撮影では、あまり動体の被写体を撮影する機会はありませんでしたが、こちらの作例の様に、どこかピンポイントでピントを合わせたい様なシーンでも、思い通りかつ高速でピントが合うことと実感しました。
Panaosnic LUMIX DC-S5M2を使って撮影した作例







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#レンティオカメラ部 #写真好きな人と繋がりたい #力作だと思う作品を見せて pic.twitter.com/kboUeUL2bs— レンティオ 写真部 - カメラレンタルサービス Rentio - (@Rentio_photo) April 2, 2025
製品仕様表
モデル名 | Panasonic LUMIX DC-S5M2 |
---|---|
撮像画面サイズ | 35mmフルサイズ(35.6×23.8mm) |
映像素子型式 | CMOSセンサー |
画像処理エンジン | ヴィーナスエンジン |
有効画素数 | 2420万画素 |
オートフォーカス方式 | 映像検出によるTTL方式(像面位相差AF/コントラストAF) |
フォーカスポイント | 779点(像面位相差AF) |
常用ISO感度 | ISO100~25600 |
シャッター速度 | 1/8000秒~60秒、バルブ(メカシャッター、電子シャッターともに) |
ボディ内手ブレ補正 | 5.0段(B.I.S)、6.5段(Dual I.S.) |
連続撮影速度 | 最高約9コマ/秒(メカシャッター、電子先幕時)、最高30コマ/秒(電子シャッター時) |
画面 | フリーアングル式3.0型/約194万ドット |
ファインダー | 0.5型/有機EL(OLED)ライブビューファインダー |
Wi-Fi搭載 | 〇 |
NFC搭載 | – |
Bluetooth搭載 | 〇 |
大きさ | 約134.3(幅)×102.3(高さ)×90.1(奥行)mm |
質量(バッテリー等含む) | 約740g |
高速撮影性能の向上が特に光る後継モデル
今回ご紹介してきたPanasonic LUMIX DC-S5M2は、先代LUMIX DC-S5の正当な後継機と言えるでしょう。
元々の弱点でもあったオートフォーカス性能は、他社のミラーレス一眼に引けを取らない像面位相差AFを新たに搭載し、更に高速かつ精度の高いピント合わせを叶えました。
また、今回の作例撮影を通して強く感じた色表現力の高さやフィルター類の使い勝手の良さもPanasonic LUMIX DC-S5M2における大きな特徴の一つです。
個人的には、風景写真や街中スナップなど日常に寄り添った使う頻度の高いカメラとしての使用がおすすめで、気軽に持ち運ぶことのできるメリットだけでなく、仕上がる写真の質感やブレない高性能さをその場で体感できる、持っているだけで幸せな写真ライフへと近づけてくれるのがPanasonic LUMIX DC-S5M2なのです。

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今回ご紹介してきたPanasonic LUMIX DC-S5M2は、Rentioでレンタルすることができます。
新製品は情報も乏しい中でどれだけ今回のレビュー記事で確認を行っても最終的な感覚は使ってみないと分からないところが多いのは否めません。
そんなときは是非カメラのレンタルサービスを利用されることがおすすめです。
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