TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXD実写レビュー。フルサイズ対応300mmまでカバーする高倍率ズームレンズ
更新日2024/12/02
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色々な画角で撮影したいと思ってもレンズを何本も持ち歩くのを避けたいと思う方は少なくないと思います。
そんな悩みを解決してくれるのが高倍率ズームレンズとなります。
各レンズメーカーでも高倍率ズームレンズの開発は行われていますが、今回ご紹介していくのは、高倍率ズームレンズで特に優れた製品開発を行うと定評のあるTAMRON(タムロン)が開発した、フルサイズセンサー対応の高倍率ズームレンズ「TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXD」です。
タムロンでは、既に多くの高倍率ズームレンズをラインナップに展開していますが、フルサイズ機に対応し、300mmまでの望遠性能を有したTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDの魅力をご紹介していきます。
もくじ
高倍率ズームレンズといえばタムロン
今回ご紹介していくTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDは、レンズメーカーとして長い歴史を誇るTAMRON(タムロン)が開発したレンズです。
TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDは、焦点距離域が幅広いいわゆる高倍率ズームレンズというジャンルになりますが、タムロンは歴史的にこの高倍率ズームレンズの開発に自信を持っているメーカーです。
これまでも高倍率ズームレンズにおいて様々な名レンズを開発してきたメーカーだけに今回のTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDにも期待が高まっています。
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300mmまで望遠に対応した新高倍率ズームレンズ
TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDは、フルサイズセンサーに対応する高倍率ズームレンズとして貴重な存在になります。
これまでタムロンでは、ミラーレス一眼用のフルサイズ対応の高倍率ズームレンズとしては、望遠側の焦点距離で200mmまで対応するレンズは存在しましたが、今回は「300mm」まで望遠域を拡大したレンズを開発しました。
望遠側の焦点距離域が広がったことで、より撮影できるジャンルやシーンの幅が広がり、高倍率ズームレンズとして非常の利便性の高い1本になっています。
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外観レビュー
望遠域で大きく広げられたTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDですが、それだけに携帯性の面など気になる方も少なくないでしょう。
まずは実機の写真とともに大きさや操作性など、外観面についてご紹介していきます。
α7シリーズとマッチするサイズ感
レンズとしての携帯性の面に注目してみると、このレンズとの組み合わせが多くなるであろうSONY α7シリーズとの組み合わせにフィットするサイズ感だと感じました。
決して超小型のサイズ感を実現しているわけではありませんが、TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDは、フルサイズセンサーを対象としていることから、組み合わせるボディについても超コンパクトなボディでないことが多いことも考えておく必要があります。
極端に小さいレンズの場合は、カメラボディとのバランスが悪くなるため、TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDをα7シリーズに組み合わせることで非常に良いバランス感であることを確認することができました。
至ってシンプルな操作性を実現
TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDを使いこなす上で難しいことは何もありません。
レンズの操作で必要となるのは、ズームリングの回転による焦点距離の調整および、フォーカスセットボタンに何か機能を割り当てた際にプッシュする程度になります。
使い方に迷う心配はまずなく、カメラボディに装着してそのまますぐ使うことのできるシンプルな操作性も魅力的です。
USB Type-Cポート搭載で「TAMRON Lens Utility」に対応
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シンプルな操作性ですが、しっかりとしたカスタマイズ性を備えています。
タムロンが独自に開発し、レンズのファームウェアアップデートやカスタマイズ機能を備えた「TAMRON Lens Utility」に対応しており、レンズ本体に搭載されたUSB Type-CポートからスマートフォンやPC と接続することで様々な設定を可能としています。
レンズに搭載されたフォーカスセットボタンへの機能割り当てもここから行うことができ、カメラ側でよく使うことのある機能を割り当てて、カメラ側のボタンのみで対応することのできない場合などにも活用できるのがメリットです。
性能レビュー
高倍率ズームレンズという時点で画質の低下を想像される方も少なくないと思います。
確かにこれまでは焦点距離域の幅と引き換えに高倍率ズームレンズは、画質悪さを妥協せざるを得ないところは否めなかったのですが、TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDでは、どれほどの実力を叶えているのか、作例とともにご紹介していきます。
高倍率ズームとは思えないズーム全域での描写力
高倍率ズームレンズは、焦点距離域の幅が広く、1本でほぼ全ての撮影シーンをカバーしてくれる利便性が魅力的なレンズですが、その一方でどうしても画質面では妥協せざるを得ないところが通例でした。
しかし、光学性能の進化は止まることを知りません。
今回のTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDでは、高倍率ズームレンズとは一見わからないほどの画質改善を叶えており、実用的な1本として活用できるレベルとなっています。
もちろん、周辺部など細かい部分を見ると同社が展開する高品位の28-75mm F/2.8 Di III VXD G2などと比べることで解像度の低下や歪み、流れが気になることは否めませんが、高倍率ズームレンズにおける大きな進化が感じられる描写力を実現しました。
この1本がカバーする画角の可能性
画質面で高倍率ズームレンズとして大きな進化を遂げたTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDですが、このレンズの魅力は何よりも幅広い画角にあります。
通常では2本または3本のレンズを必要とする28mmから300mmまでの焦点距離を1本に収めており、主に屋外などで躊躇するレンズ交換を必要とすることがありません。
全景を写すような広角での撮影から、被写体の細部をクローズアップする望遠での撮影まで、この1本だけで対応できる大きな強みになっています。
APS-C専用のレンズとしては、この類のレンズはこれまでも数多く存在してきましたが、TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDは、フルサイズセンサーにも対応するレンズであり、そういった意味でも革新的で貴重な存在となります。
TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDで写す
今回の作例撮影で使用したSONY α7 IVのレビューはこちら
SONY α7IV実写レビュー。大ベストセラーモデルの後継機として正統な進化を遂げた4代目のα7シリーズ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
製品仕様表
モデル名 | TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXD |
---|---|
焦点距離 | 28-300mm |
明るさ | F4-7.1 |
レンズ構成 | 13群20枚 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.19m(ワイド端)/0.99m(テレ端) |
最大撮影倍率 | 1:2.8(ワイド端)/1:3.8(テレ端) |
最小絞り | F22-40 |
手ぶれ補正効果 | 〇 |
フィルター径 | φ67mm |
最大径 | φ77mm |
長さ | 126mm |
質量 | 610g |
もう高倍率ズームが劣るとは言わせないクオリティ
画質的な意味で高倍率ズームレンズを避けてきた方は少なくないと思います。
しかし、今回TAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDを使ってみたことで、高倍率ズームレンズにおける描写力は、格段に進化していると感じました。
高倍率ズームレンズの進化については、既に同社が開発した28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの時点で感じられたものの、今回ご紹介してきたTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDは、望遠側で300mmという更なる画角の幅の広さを誇るレンズだけに、そのクオリティには驚きを感じられるほどです。
特にソニーのミラーレス一眼においては、レンズ交換の際にセンサーダストの混入が気になることが多く、屋外でのレンズ交換は避けたいだけに、高倍率ズームレンズの存在はありがたさを感じられます。
もちろん、1本であらゆる撮影シーンに対応するという利便性の高さは、昔から変わらず初心者にもおすすめできる存在で、気軽な撮影を叶えてくれる1本としても重宝すると感じられました。
気になるカメラ機材はレンタルできる
今回ご紹介してきたTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDがより気になったという方にはレンタルサービスを利用して購入前にお試しすることがおすすめです。
気になるカメラやレンズは、レビューを参考にするだけでなく、実際に自分で一定期間使用してみることも大切なプロセスとなります。
レンティオでは、今回ご紹介してきたTAMRON 28-300mm F/4-7.1 Di III VC VXDはもちろん、豊富なラインナップから自由に選んで最短3泊4日からレンタルが可能です。
是非この機会にレンティオで気になる機材をレンタルして、失敗しない機材選びに役立ててみてはいかがでしょうか。