一眼レフカメラカテゴリの人気記事
「暗い場所に強い」そんなカメラが最近増えてきました。
デジタルカメラが主流の今、カメラは性能面でどんどん進化しています。その中でも暗い場所への強さの鍵となる「高感度耐性」は、デジタルカメラを選ぶ上で非常に重要なポイントとして認識が広まっています。
今回は数あるデジタル一眼カメラの中から、高感度耐性に優れたモデルを厳選して、特長とともにご紹介していきます。
もくじ
高感度で強いと暗い場所での撮影に有利
高感度での撮影に強いカメラは暗い場所で圧倒的に有利とされています。
「そもそも高感度耐性とは何?」という疑問もこれからカメラを始められる方にはあるかと思います。
常用ISO感度が高感度耐性の目安
一眼カメラにおいて様々な性能を目にすることがあると思います。画素数・連写性能・センサーサイズなど、カメラの性能を決める様々な性能で各カメラのレベルが決まりますが、その中で高感度耐性を示す数値となるのが「常用ISO感度」です。
ISO感度というのは、暗い場所での撮影時に、カメラ内で電子的に光を増幅させることでシャッタースピードを向上させてくれる性能です。
初心者でもすぐ分かる「ISO感度」の基本。夜景や室内の撮影で活用できる高感度撮影を解説 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
ISO感度の数値が上がるほど、暗い場所でもシャッタースピードを保ったまま明るく撮影することができますが、電子的に補正していることで画像内にノイズが発生します。
常用ISO感度は、撮影後の仕上がりで実用的に使用できる数値の範囲を示した性能で、ISO100-25600のように示されます。
常用ISOが25600を超えているカメラに注目
夜間の撮影時でもISO6400で十分シャッタースピードを稼ぐことができる場面が大半ですが、基本的にカメラの常用ISO感度の最大値ではノイズが目立ってしまう場面が多いため、最大ISO25600を超えているカメラに注目すると良いでしょう。
最大ISO感度の数値が高いほど、ISO6400やISO12800などの中間域の高感度撮影においてもノイズが低減するなど大きな効果を期待することができます。
高感度耐性に優れたカメラの特徴
高感度耐性に優れたカメラには共通した特徴が存在します。
ここからはそれらの特徴について解説していきます。
フルサイズセンサーを搭載していること
高感度耐性に優れたカメラで共通している性能の一つに、光を受けるためのイメージセンサーにおいて「フルサイズ」のイメージセンサーを搭載していることです。
一般的に一眼カメラでは、フルサイズ・APS-C・マイクロフォーサーズの3つにセンサーサイズが分けられますが、フルサイズはこれらの中で最も大きく、各メーカーの上位モデルに搭載されることの多いセンサーです。
フルサイズがなぜ高感度耐性に優れたカメラに搭載されているのかというと、フルサイズはセンサーサイズが大きいことから取り込むことにできる光の量も多くなります。
暗い場所での撮影では、ごく僅かな光が写真として撮像する際の情報となるため、光を受けることのできる面積の大きいフルサイズセンサーは、1画素に含むことのできる情報量も多くなるため、階調がより豊かであったり、高感度撮影時にもノイズの影響を受けにくくなります。
フルサイズ機を選ぶ理由を語る!初心者モデルからはじめたカメラマンだから分かるフルサイズの本当の魅力 – RentioPress
初心者が気になるフルサイズとAPS-Cの違いを徹底解説。画質、画角、対応レンズに大きな違いあり – Rentio PRESS[レンティオプレス]
新しいカメラであること
高感度耐性に限った話ではありませんが、古いカメラよりも新しいカメラの方が高感度耐性に優れています。
これは単純に技術の進歩であり、直近で開発されたカメラの方があらゆる面で性能が優れています。
個人的な目安ですが、2015年以降に発売となったフルサイズ一眼カメラは、高感度撮影でも実用的に使用することができるモデルが大半であると感じています。
最上位モデルが一番優れているとは限らない
また、上位のカメラになるほど高感度耐性に優れていると思われる方も少なくないと思われますが、高感度撮影に関しては必ずしもそうとは限りません。
今回のおすすめセレクトでは、フラッグシップ機を紹介していませんが、フラッグシップ機はどちらかというと総合力が高く、プロフェッショナルの現場での活用が想定されているため、他のモデルと比較して特段高感度撮影に優れている訳ではなく、EOS R6などではEOS-1D X Mark IIIを高感度耐性で性能を上回ります。
高感度撮影に優れたおすすめデジタル一眼カメラ8選
ここからは2021年最新の高感度撮影に優れたおすすめデジタル一眼カメラを8つご紹介していきます。
1. Canon EOS R6(※生産終了)
私がこれまで使用してきたカメラでこれほど高感度撮影に感動したモデルはありません。
キヤノンが展開するミラーレス一眼「EOS R」シリーズにおいて、EOS R5と並んで最新モデルとなるEOS R6は、これまでの高感度撮影の常識を覆す存在です。
画素数に関しては有効約2010万画素と少し控えめな印象ですが、その分、高感度撮影時に仕上がりでは、ノイズが少なく、発生するノイズも処理しやすいのが特徴的です。
ノイズが少ないに限ると他のカメラでも同等の性能を保有するモデルも存在しますが、撮影後の現像作業にてノイズリダクションを行った際の仕上がりの良さは他のモデルでは実現することができない程です。
撮影性能のスペック自体非常に高いものを誇りますが、夜間撮影に関しても驚異的な能力を発揮する最注目の存在です。
Canon EOS R6 仕様
- 映像エンジン:DIGIC X
- 有効画素数:約2010万
- センサーサイズ:フルサイズ(約35.9×23.9mm)
- 連続撮影速度:約12コマ/秒
- 測距点:最大6072ポイント
- 常用ISO:100~102400
- 記録媒体:CFexpress / SD / SDHC / SDXCメモリーカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:〇
- GPS:-
- 液晶サイズ: バリアングル式3.0型TFT式カラー液晶モニター
- 大きさ:約138.4(幅)×97.5(高さ)×88.4(奥行)mm
- 質量:約680g
- 価格:30万円~
Canon EOS R6 実写レビューはこちら
Canon EOS R6実写レビュー。次元の違いを感じる圧倒的な完成度を叶えた最新ミラーレス一眼カメラ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
2. Canon EOS R5
キヤノンの最新モデルである「EOS R5」は、高画素ながら高感度耐性にも非常に優れたモデルです。
これまで高画素機は、高感度撮影に関しては弱点とされていましたが、EOS R5では全くその様子を感じさせないどころか、従来のどのカメラよりも高感度撮影において優れていると感じました。
常用ISO感度に関しても初代EOS Rと比較して、ISO100~51200と拡大しており、ISO6400やISO12800に関しても躊躇なく使用することができる印象です。
EOS Rでも高感度撮影に関して性能の進化に驚きましたが、EOS R5では、更にその上を行く、夜間撮影においても優秀なモデルとなっています。
Canon EOS R5 仕様
- 映像エンジン:DIGIC X
- 有効画素数:約4500万
- センサーサイズ:フルサイズ(約36.0×24.0mm)
- 連続撮影速度:約12コマ/秒
- 測距点:最大4500ポイント
- 常用ISO:100~51200
- 記録媒体:CFexpress / SD / SDHC / SDXCメモリーカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:〇
- GPS:-
- 液晶サイズ: バリアングル式3.2型TFT式カラー液晶モニター
- 大きさ:約138.5(幅)×97.5(高さ)×88.0(奥行)mm
- 質量:約738g
- 価格:50万円~
Canon EOS R5 実写レビューはこちら
Canon EOS R5実写レビュー。あらゆる性能で“理想”を体現した最新フルサイズミラーレス一眼が誕生 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
3. Canon EOS R(※生産終了)
キヤノンが本格的にフルサイズミラーレス一眼市場へと参入する決意を見せた最新モデル「EOS R」は、高感度撮影において驚くべき性能を発揮します。
常用ISO感度は100~40000と、他メーカーのモデルでも見るこのできる驚きのない数値ですが、EOS Rではその数値以上に高感度撮影に優れています。
私が実際に使用した感覚ですと、ISO6400どころかISO12800は実用的だと感じています。高感度撮影時に発生しやすいノイズは極限まで抑えられ、現像時に少しノイズリダクションの処理を行うことで、まるで低感度で撮影しているような仕上がりを実現します。
夜間での手持ち撮影などでは驚きの効果を体感できるため、夜間撮影でとてもおすすめできるモデルです。
Canon EOS R 仕様
- 映像エンジン:DIGIC8
- 有効画素数:約3030万
- センサーサイズ:フルサイズ(約36.0×24.0mm)
- 連続撮影速度:約8コマ/秒
- 測距点:最大5655ポイント
- 常用ISO:100~40000
- 記録媒体:SD / SDHC / SDXCメモリーカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:〇
- GPS:-
- 液晶サイズ: バリアングル式3.15型TFT式カラー液晶モニター
- 大きさ:約135.8(幅)×98.3(高さ)×84.4(奥行)mm
- 質量:約660g
- 価格:18万円~
Canon EOS R 実写レビューはこちら
Canon EOS R実写レビュー。伝統を受け継いだフルサイズミラーレス一眼カメラが誕生 – RentioPress
4. Nikon D850
ニコンの最新一眼レフカメラであるD850は、「一眼レフの完成形」とも呼ばれるほどユーザーから熱い信頼を集めているモデルです。
高感度耐性ではISO64~25600と驚異的な数値ではないものの、D850では有効画素数4575万画素という超高画素機であることも忘れてはいけません。
高画素、優れた高感度耐性、高速連続撮影、高性能AFなど、あらゆる性能で最高クラスを実現しているのがD850なのです。
そのため、高感度撮影時以外でもあらゆる場面で高性能を発揮するオールラウンドモデルとしておすすめできます。
Nikon D850 仕様
- 画像処理エンジン:EXPEED 5
- 有効画素数:約4575万
- センサーサイズ:フルサイズ(約35.9×23.9mm)
- 連続撮影速度:約7コマ/秒
- 測距点:153
- 常用ISO:64~25600
- 記録媒体:XQDカード / SDメモリーカード / SDHCメモリーカード/ SDXCメモリーカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:〇
- GPS:-
- 液晶サイズ: チルト式3.2型TFT液晶モニター
- 大きさ:約146(幅)×124(高さ)×78.5(奥行)mm
- 質量:約1005g
- 価格:30万円~
5. SONY α7 III
ソニーではフルサイズミラーレス一眼の先駆者として他メーカーよりもフルサイズミラーレス一眼で実績が豊富です。
α7 IIIは、α7シリーズとして既に3代目となるモデルで、「フルサイズミラーレスの新基準へ」と掲げるほど、ソニーの王道モデルとして君臨しています。
あらゆる性能をバランスよく搭載するコンセプトながら常用ISO感度はISO100~51200と、非常に優れた高感度耐性を保有しています。
この高感度耐性と優れたAF性能を組み合わせて撮影することで、非常に暗い撮影環境下でも鮮明な作品を撮影することができます。
SONY α7 III 仕様
- 画像処理エンジン:BIONZ X
- 有効画素数:約2420万
- センサーサイズ:フルサイズ(約35.6×23.8mm)
- 連続撮影速度:約10コマ/秒
- 測距点:693+25
- 常用ISO:100~51200
- 記録媒体:メモリースティック / SDカード / microSDカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:-
- GPS:-
- 液晶サイズ: 3.0型TFT駆動
- 大きさ:約126.9(幅)×95.6(高さ)×73.7(奥行)mm
- 質量:約650g
- 価格:19万5千円~
SONY α7 III 実写レビューはこちら
SONY α7 III実写レビュー。今一番売れているフルサイズミラーレスを現役カメラマンが徹底紹介 – Rentio PRESS[レンティオプレス]
6. SONY α7S III
ソニーのα7シリーズでは、用途に合わせたシリーズの細分化も行われており、高感度に特化した「α7Sシリーズ」も存在します。
そのα7Sシリーズの中でも最新モデルとなるのが「α7S III」です。
画素数をあえて低く設定し、高感度の撮影時において有利にする選択を取るほど、高感度に特化したモデルとも言えます。
α7S IIまでは静止画での仕様をメインに設計されていましたが、5年ぶりの新モデルとなったα7S IIIは、動画撮影にも力を入れたモデルとなっています。
動画においても高感度での撮影によるノイズの発生は気になるところなので、夜間の動画撮影などにも力を発揮する、優秀なモデルです。
SONY α7S III 仕様
- 画像処理エンジン:BIONZ XR
- 有効画素数:約1210万
- センサーサイズ:フルサイズ(約35.6×23.8mm)
- 連続撮影速度:約10コマ/秒
- 測距点:759
- 常用ISO:80~102400
- 記録媒体:CF Express Type Aカード / SDカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:〇
- GPS:-
- 液晶サイズ: バリアングル式3.0型
- 大きさ:約128.9(幅)×96.9(高さ)×80.8(奥行)mm
- 質量:約699g
- 価格:40万円~
SONY α7S III 実写レビューはこちら
SONY α7S III実写レビュー。動画撮影で能力を発揮する高感度シリーズの最新ミラーレス一眼カメラ – Rentio PRESS[レンティオプレス]
7. Canon EOS 5D Mark IV
1番目でキヤノンのフルサイズミラーレス一眼であるEOS Rをご紹介しましたが、キヤノンは一眼レフの分野でもモデル開発を継続して進めています。
こちらのEOS 5D Mark IVは、ハイアマチュアからプロフェッショナルまで、さまざまなユーザーから支持を集めるベストセラーモデルです。
常用ISO感度はISO100~32000までを実現し、高感度撮影時と長時間露光撮影時の2つに対応したノイズ低減機能をそれぞれに合わせた機能として搭載しています。
ニコンのD850と並んで一眼レフカメラの王道モデルとしておすすめできるモデルです。
Canon EOS 5D Mark IV 仕様
- 映像エンジン:DIGIC 6+
- 有効画素数:約3040万
- センサーサイズ:フルサイズ(約36.0×24.0mm)
- 連続撮影速度:約7コマ/秒
- 測距点:最大61点
- 常用ISO:100~32000
- 記録媒体:CFカード / SD / SDHC / SDXCカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:-
- GPS:〇
- 液晶サイズ: ワイド3.2型TFT式カラー液晶モニター
- 大きさ:約150.7(幅)×116.4(高さ)×75.9(奥行)mm
- 質量:約890g
- 価格:24万3千円~
8. PENTAX K-1 Mark II
最後にご紹介するのはPENTAXブランドから販売されているK-1 Mark IIです。
こちらはペンタックスのフラッグシップモデルとして2018年4月に従来モデルよりリニューアルする形で誕生したデジタル一眼レフカメラです。
K-1 Mark IIの最大の特長は何といっても常用ISO感度ISO100~819200の高感度耐性です。常用ISO感度の範囲としては現状販売されているカメラの中で最も広く、高感度撮影で優れたカメラといえるでしょう。
自社開発の最新アクセラレーターユニットを新たに搭載し、ノイズ低減に関する能力が従来モデルよりも向上しました。
あらゆる高感度撮影を必要とする場面で活躍するおすすめモデルとなります。
PENTAX K-1 Mark II 仕様
- 画像処理エンジン:PRIME IV
- 有効画素数:約3640万
- センサーサイズ:フルサイズ(約35.96×24.0mm)
- 連続撮影速度:約4.4コマ/秒
- 測距点:33
- 常用ISO:100~819200
- 記録媒体:SD / SDHC / SDXCメモリーカード
- Wi-Fi:〇
- Bluetooth:-
- GPS:〇
- 液晶サイズ: 3.2型TFTカラーLCD
- 大きさ:約136.5(幅)×110(高さ)×85.5(奥行)mm
- 質量:約1010g
- 価格:18万9千円~
カメラ選びで大きなポイントとなる「高感度耐性」
これまで高感度撮影で優れた能力を発揮するカメラをご紹介してきました。
10年前まではデジタルカメラの高感度撮影というのは、本当に苦しい場面でしか使うことができず、ISO感度も上げることができてもISO800までなどと、実用的とはいえない性能でした。
しかし近年では、高感度耐性がカメラ選びで非常に重要視すべきポイントとなり、各メーカーでも高感度撮影に優れたカメラの開発に力を入れている印象です。
日中の撮影時ではほとんど差が出なくなってきた一眼カメラですが、暗い場所など、撮影に厳しい条件でどれだけの能力を発揮することができるかが、今後一眼カメラ開発における大きな鍵となりそうです。
高級カメラはレンタルでお試し
今回ご紹介してきたカメラは、大半が高額な価格で販売されている高級カメラです。
そのような高級カメラは簡単に購入できないと思います。高級なカメラになるほど、カメラ選びというのは慎重になり、できれば試してみたいものです。
そんなときにおすすめなのがカメラのレンタルサービスです。
家電レンタル「Rentio(レンティオ)」では、今回ご紹介してきた高感度撮影に優れた一眼カメラをはじめ、様々なデジタルカメラと最短3泊4日からお得にレンタルすることが可能です。
ぜひこの機会に購入の検討材料としてや、短期間だけ使いたい場合にレンタルでお試ししてみてくださいね。